2025年4月23日水曜日

流域治水のさらなる加速化・深化に向けて

筆記試験に向けた勉強すすんでますか?
わたしの講座の受講生の皆さんも、論文添削依頼の頻度が上がっています。皆さんの試験に対する気持ちがビンビンに伝わってきます!その調子で頑張ってください!

そして今週末からいよいよGWですね。
GWはまとまった時間がとれるまたとない機会です。家族サービスの合間に、なんとかご自分の時間をつくってください。きっとここで差がつくはずです。

今回は流域治水についての話題です。
これまでも流域治水については試験問題の裏テーマとしても取り上げられてきましたが、そうでなくても風水害対策や気候変動適応策、さらには生物多様性向上策ともからめて課題や解決策にと多くの場面で使われています。ぜひ最新の取組状況を確認し、流域治水を進めるうえでの「最新の課題」をあぶりだしてください!

川越城中ノ門堀跡
埼玉県川越市

令和6年度の流域治水の取組の進展について
~令和7年度からの流域治水のさらなる加速化・深化に向けて~

令和7年4月8日

令和6年度においても流域治水プロジェクトの取組が全国で進展しています。令和7年度からの予算制度の拡充、全国109 の一級水系における気候変動の影響による降雨量の増大等を踏まえた流域治水プロジェクト2.0 の公表等により、流域治水の現場レベルでの実践をさらに加速化していきます。

○ 流域治水プロジェクトの取組の進展
 ➣ 一級水系において、指標として見える化した7つの代表的な取組内容を整理しました(速報値)。【別添1】
 ➣ 全国109 の一級水系について、気候変動の影響による降雨量の増大等を踏まえ、流域のあらゆる関係者による様々な手法を活用した対策の一層の充実を図り、流域治水プロジェクト2.0 としてとりまとめました。
 ➣ この中で、グリーンインフラの取組の全体像を示し、多自然川づくりや生態系ネットワークの形成を推進しています。

○ 流域治水に係る予算制度の拡充
 ➣ 令和7年度より、浸水や土砂災害の危険が高い地域における流域対策を一層推進するため、河川、砂防、まちづくり等のあらゆる分野において流域治水の取組に資する予算制度を拡充します。【別添2】

○ 特定都市河川の取組の推進
 ➣ 令和6年度は、阿武隈川水系、中村川水系、川内川水系、雄物川水系、仁淀川水系、筑後川水系、日高川水系、鳴瀬川水系、荒川水系、緑川水系、菊川水系の11 水系70 河川が特定都市河川に指定されました。
 ➣ また、令和6年度は、雲出川水系、石狩川水系、鳴瀬川水系、高城川水系、最上川水系、利根川水系、六角川水系、稲荷川水系の8水系158 河川の流域水害対策計画が策定されるとともに、奈良県が大和川流域において、全国で初めて特定都市河川浸水被害対策法に基づく貯留機能保全区域を指定しており、今後、特定都市河川における流域の取組が一層期待されます。【別添3、別添4】

○ 「NIPPON 防災資産」認定制度の創設
 ➣ 流域治水の推進に向けた普及施策及び行動計画のとりまとめ(令和5年8月)を受け、水害を含めた災害リスクの自分事化を図り、主体的な避難行動や地域の防災力の更なる向上につなげていただくことを目的として、地域で発生した災害の状況を分かりやすく伝える施設や災害の教訓を伝承する活動などを、「NIPPON 防災資産」として内閣府防災担当大臣及び国土交通大臣が認定する制度を令和6年5月に創設し、令和6年9月に22 件(優良認定:11 件、認定:11 件)を初めて認定しました。【別添5、別添6】
   (URL:https://www.mlit.go.jp/river/bousai/bousai-shisan/index.html

○ 土砂災害リスクを踏まえた防災まちづくりの推進
 ➣ 居住誘導区域等における防災まちづくりと連携した砂防関係施設の重点的な整備に向けて、まちづくり連携砂防等事業が新たに愛知県知多市・瀬戸市、神奈川県川崎市で開始されました。【別添7】

○ 関係省庁、流域関係者との連携強化
 ➣ 令和7年2月に「流域治水の推進に向けた関係省庁実務者会議」を開催し、関係省庁間の連携強化を進めています。(URL:https://www.mlit.go.jp/river/kasen/suisin/renkei008.html
 ➣ 令和6年度の出水期において、全国のべ184 ダムで事前放流を実施し、洪水に備えました。
   (URL:https://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo04_hh_000255.html
 ➣ 官民連携により実施している、流域の浸水状況をリアルタイムで把握するワンコイン浸水センサの実証実験について、令和7年度は全国202 の自治体が参加予定です。【別添8】

添付資料

報道発表資料(PDF形式:3,261KB)PDF形式

別添資料(PDF形式:242KB)PDF形式

2025年4月20日日曜日

国土交通省インフラ分野のオープンデータの取組方針~データの活かし方の変革

皆さん、無事に受験申込書は送信することができましたでしょうか。
今週末からはいよいよ7月の筆記試験を見据えた活動になりますね。
添削依頼もこの土日でどっと舞い込んでいます。さらには新規の受講申し込みもいただくようになっています。皆さんの熱がわたしにも伝播し、心身ともにとても活性化しています。

活性化といえば(かなり無理やり(笑))、先日、国交省からインフラ分野のDXに関して標記の報道がありました。今回はDXのうちの「データの活かし方」についてのものです。
昨年度、建設部門必須科目では「震災からの復興復旧にあたってのDX活用」が出題されました。DXについては昨年度試験で出題されたからもうしばらく問われない、なんて思っていてはダメですよ。時代の、そして社会のニーズに応えるのが技術士の使命です。切り口を変えて今度の試験でも出題されるかもしれません。

目次をみますと、現在までの取組状況とそれを踏まえた今後の取組方針が示されています。さらには留意すべき内容についてもしっかりページが割かれています。これは要チェックですね。
たとえDXをテーマとした問いがなかったとしても(別分野での出題だったとしても)、DXはあらゆる分野に強く絡んでいます。問題分析、課題設定、解決策など、複数のうちの1つはDXネタを持ち出すと評価が上がるかもしれません。論文ネタとしていろいろと使い勝手がよい手駒となるでしょう。
ぜひチェックして、ご自分用にネタ整理してみてください。
過年度試験の解答論文を作成するにあたっても、最新のこういった情報を取り込んだ論文にすることをオススメします。

【福岡県北九州市門司区港町】

「国土交通省インフラ分野のオープンデータの取組方針」を策定しました
~「データの活かし方」の変革~


令和7年4月17日

国土交通省では、「インフラの作り方の変革」、「インフラの使い方の変革」、「データの活かし方の変革」という3つの取組分野で、インフラ分野のDXを推進しています。
 今般、「データの活かし方の変革」を加速し、さらなるデータ活用による施策の効率化・高度化、さらにはオープン・イノベーションによるサービスの発掘に取り組むべく、「国土交通省インフラ分野のオープンデータの取組方針」をとりまとめました。

 国土交通省では2020年より国土交通インフラ分野のDX推進本部(本部長:技監)を開催し、インフラ分野において社会経済状況の激しい変化に対応しデータとデジタル技術を活用して国民のニーズをもとに社会資本や公共サービスの変革を進めるとともに安全・安心で豊かな生活を実現すべく国土交通省の文化・風土や働き方も含め業務変革を進めてきたところです。
 「国土交通省インフラ分野のオープンデータの取組方針」のもと、国土交通省のインフラ分野では、データのオープン化を推進し、データの拡充、蓄積、連携を進め、そのデータを活用しユースケースが創出されるといった持続的なサイクルの実現を目指します。
 以下URLに「国土交通省インフラ分野のオープンデータの取組方針」の本文を掲載しております。

添付資料

報道発表資料(PDF形式)PDF形式

2025年4月5日土曜日

令和の里海づくりに向けた藻場・干潟の保全・再生の評価の手引き

先日の「今後の里海づくりのあり方に関する提言」に引き続き、といいましょうかそれを受けて、さっそくに手引きが公表されました。
先月末に日本藻類学会がなんと地元沖縄の琉球大学で開催され、大会実行委員の端くれとして参加したわけですが、口頭発表の多くがこのブルーカーボンに関連しての藻場に関するものでした。2050年カーボンニュートラルに向けて、国から研究費がジャンジャン出るのでしょうね。2050年まであと25年しかありません。
ついでに(そしてシツコイようですが)技術士第2次試験の申込締め切りまであと1週間と数日となりました。この土日で頑張ってあらかた仕上げてください!

とにかく、こういった手引きものは要チェックです。こういったものから選択科目Ⅱ-2の業務遂行手順が問われます。
しかも「里海づくりが全国的な広がりを見せる一方で、資金や人手等のリソース不足といった取組の継続に関わる課題が顕在化してきました。」なんて文言もあります。ここ最近の試験問題と視点が同じですね。というか試験問題は社会課題から出題されますのでそうなるのは当然ですよね。

国指定名勝 八重干瀬(やびじ)
【沖縄県宮古島市】

2025年04月04日
  • 水・土壌

「ブルーカーボンを活用! 令和の里海づくりに向けた藻場・干潟の保全・再生の評価の手引き」の公表について

1.環境省では、沿岸域の豊かな自然と人の暮らしが共存する「里海」の考え方を取り入れた、藻場・干潟等の保全・再生・創出と地域資源の利活用の好循環を生み出す持続的な里海づくりを推進しています。
2.今般、里海づくりに関わる取組の一環として、ブルーカーボンをはじめとした藻場・干潟の多面的な機能の調査・評価手法をまとめた手引書を作成しましたので、お知らせします。

■ 概要

 現在、環境省では、沿岸域の豊かな自然の保全と人の暮らしが共存する「里海」の考え方を取り入れた、藻場・干潟の保全・再生・創出と地域資源の利活用の好循環に向けた取組(里海づくり)を推進しています。生物多様性やブルーカーボンも含めた里海の多様な価値を生かして、沿岸域の環境課題と経済・社会課題の同時解決を目指しています。
 里海づくりが全国的な広がりを見せる一方で、資金や人手等のリソース不足といった取組の継続に関わる課題が顕在化してきました。現在、里海づくりを進める上での順応的管理の考え方や、藻場・干潟の具体的な調査方法の手引き等は様々整理されているものの、現場目線で取組の継続に役立つ情報も含めて網羅的に整理されたものがありません。
 そこで本手引きでは、現場で里海づくりに取り組む際に直面する様々な課題を解決しながら、その取組を継続・ 発展させていくための一助として、ブルーカーボンをはじめとした藻場・干潟の多面的な機能の取組実施後の調査・評価に役立つ技術的なポイントや、リソース不足を補うためにどのように評価結果を活用できるのか、モデル海域での実践例も踏まえて、整理しました。

■ 今後の環境省の対応

 今後、環境省においては、令和7年3月27日に報道発表した「今後の里海づくりのあり方に関する提言」(https://www.env.go.jp/press/press_04652.html)等を踏まえ、里海づくりに取り組んでいる者が、その状況に応じて、本手引書を有効に活用することができるよう周知を図り、我が国として戦略的な「里海づくり」の推進につなげてまいります。

■ 手引きの作成に御協力・御指導いただいた方々

本手引きの取りまとめに当たっては、以下の方々に御協力・御指導いただきました。
<アドバイザー>
 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所 主任研究官
 国立研究開発法人水産研究・教育機構水産資源研究所 社会・生態系システム部 沿岸生態系暖流域グループ グループ長
 国立研究開発法人水産研究・教育機構水産資源研究所 環境・応用部門 沿岸生態システム部 漁場生産力グループ 主任研究員
<現場の自治体・団体>
大阪港湾局、相生湾自然再生 学習会議、椹野川河口域・干潟 自然再生協議会、愛媛県

■ 参考

・里海ネット
https://www.env.go.jp/water/heisa/satoumi/index.html
・「令和の里海づくり」モデル事業(令和4年度~)
https://www.env.go.jp/water/heisa/satoumi/story/index.html
・今後の里海づくりのあり方検討会
https://www.env.go.jp/water/heisa/satoumi_arikata.html
・今後の里海づくりのあり方に関する提言の公表について(令和7年3月27日付け報道発表)
https://www.env.go.jp/press/press_04652.html

2025年3月30日日曜日

外来種被害防止行動計画 第2版

桜の開花が始まったとの知らせがあちこちから飛び込んできます。春ですね。
我が家も昨晩は桜ご飯にしてみました。特に何がある訳ではないのですが、やっぱり華やぎますね。ごはんのうえにちょこんとのった桜の花の塩漬けを眺めながら、卒業あるいは入学時の桜吹雪を思い出していました。

受験申込書の作成は進んでいますか?早いものでもう3月も終わりです。4/15(WEB)の締め切りまであと半月ですね。いよいよ抜かりないよう整え作業に入ってください。記載内容だけでなく、必要書類等の準備も忘れずに。締め切り日に脂汗をかきながら慌てているひとが必ずいますので。

そして筆記試験対策のほうも盛り上がってきました。年度末で業務多忙のためかしばらく添削依頼も減少していたのですが、この週末、いっぺんにどっと依頼が舞い込んできました。こちらもいよいよ7月の本番を見据えて最終コーナーに入った感がいたします。残り3か月半、集中して頑張ってください!

今日は以前にも取り上げました外来種防止行動計画の決定版です。ここから必ず出題されると思います。自然環境保全系(建設環境含む)のかたは必ずチェックしてください。
特に「背景」、「6つの行動」、「8つの主体の役割と具体的な行動」については、概略をひとに説明できるくらいに整理しておいてください。きっと出題されますよ。

外来種である二ホンイノシシ
【慶良間諸島国立公園 座間味島】

2025年03月28日
  • 自然環境

「外来種被害防止行動計画 第2版」の公表について

農林水産省、国土交通省 同時発表

 「外来種被害防止行動計画」(平成27年3月環境省・農林水産省・国土交通省作成)について、近年の国内外における外来種への対応強化の動き等を踏まえ、外来種対策の更なる充実及び管理体制の強化を図り、国内の多様な主体による更なる対策を推進する観点から、令和5年度より見直しを進めてきました。
 今般、2030年(令和12年)までの目標を定めた改定計画である「外来種被害防止行動計画 第2版」を策定しましたので、お知らせします。

1.背景

 環境省、農林水産省及び国土交通省では、愛知目標(生物多様性条約第10回締約国会議(平成22年10月)にて採択)及び「生物多様性国家戦略2012-2020」(平成24年3月閣議決定)に基づき、平成27年3月に、我が国の外来種対策の中期的な総合戦略として「外来種被害防止行動計画」(以下「行動計画」という。)を作成・公表しました。
 その後、「昆明・モントリオール生物多様性枠組」(生物多様性条約第15回締約国会議(令和4年12月)にて採択)及び「生物多様性国家戦略2023-2030」(令和5年3月閣議決定)並びに外来生物法改正(令和5年4月施行)等を踏まえて「行動計画」を見直すこととし、令和5年10月に「外来種被害防止行動計画の見直しに係る検討会」を設置しています。
 同検討会では、外来種対策の更なる充実及び管理体制の強化を図り、国内の多様な主体による外来生物対策の更なる推進及び同分野における国際貢献に資すること等の観点から作業を進め、今般、「外来種被害防止行動計画 第2版」を策定しました。

2.外来種被害防止行動計画 第2版のポイント

 「外来種対策を担う全ての主体による外来種対策の実践を促すこと」をテーマとして、それぞれの主体が実施すべき侵略的外来種対策の具体的な行動を記載しています。行動計画に基づき、外来種対策を担う全ての主体が、外来種対策の「実践」に主体的かつ積極的に取り組んでいくことで、我が国における外来種対策の総合的な推進を達成し、2030年(令和12年)のネイチャーポジティブの実現につなげることを目指しています。
 このため、外来種対策を推進するための総論的な6つの行動を設定し、更にそれを受けて各主体の役割と各主体が取るべき具体的な行動を設定することで、それぞれの立場でどのような行動をとるべきかについて具体的に記載しています。

① 6つの行動

  • 行動1:対策優先度を踏まえた防除計画の策定
  • 行動2:外来種対策の実行
  • 行動3:外来種対策に係る普及啓発及び対策主体としての人材育成・活用
  • 行動4:情報の共有・発信及び調査研究・技術開発の推進
  • 行動5:国際連携、国際貢献等
  • 行動6:外来種対策を通じた寄生生物・感染症対策

② 8つの主体の役割と具体的な行動


  1. 役割:全国的な外来種対策の推進
    行動:国内未定着の侵略的外来種の水際対策 など
  2. 地方公共団体
    役割:地域における外来種対策の推進
    行動:地域における計画的な外来種防除の実施 など
  3. 国民
    役割:当事者としての意識醸成と対策の実施
    行動:飼育・栽培している外来種の管理の徹底 など
  4. 民間企業・団体
    役割:当事者としての意識醸成と対策の実施
    行動:事業活動における外来種対策方針の作成 など
  5. 研究機関・団体
    役割:外来種防除に係る科学的知見の集積・発展・共有
    行動:科学的知見の発信や活用、防除技術の開発や実用化 など
  6. 教育機関
    役割:外来種問題についての教育主体
    行動:高等教育における外来種問題の教育 など
  7. 生物展示施設
    役割:外来種問題についての研究・教育機関
    行動:展示を活用した外来種問題についての総合的な発信 など
  8. メディア等発信者
    役割:外来種問題についての普及啓発主体
    行動:外来種問題についての適切かつ多角的な発信 など

3.意見募集(パブリックコメント)の結果

 「外来種被害防止行動 第2版」の案に係る意見募集(パブリックコメント)を、令和7年1月31日から同年2月19日まで実施しました。延べ意見数は35件でした(参考2)。

4.外来種被害防止行動計画 第2版 の省内ホームページリンク

2025年3月28日金曜日

今後の里海づくりのあり方に関する提言

年度末ですね。業務のほうはそろそろ落ち着きましたでしょうか。そして異動や転職、退職など、大きな節目を迎えている方もいらっしゃることでしょう。わたしの勤務する組織でも先日送別会が開催され、会社を退く方々を皆で送り出しました。わたしもそろそろ先が見えてきました。これからの身の振り方を考えずにはいられません。

技術士試験のほうも令和7年度がスタートしています。
日本技術士会からは書類がリリースされています。そして昨日(3/27)は入力シートの不具合が修正されたとのことでExcelが差し替えられました。既にダウンロードしているかたも最新版のExcelをダウンロードしたうえで作成してください。

~受験申込書の様式は必ず下記【添付資料】の今年度版をご使用ください~

<Excel入力シートの不具合修正について>
・3/27 大学院の研究期間・研究内容・在学期間が、PDF出力した実務経験証明書に反映されない事象について修正しました。

 最新のExcel入力シートをダウンロードのうえご使用ください。


今年の受験するかたは出願書類(受験申込書・実務経験証明書)の作成に邁進しておられますでしょうか。締め切りまで早くもあと2週間とちょっとです。提出そのものは慌てる必要はありませんが、でも取り掛かりはすぐにでも始めてください。忙しいのにかまけて後回しにしていると後で痛い目にあいますよ。

今日は「里海づくりのあり方に関する提言」を取り上げました。環境部門や水産部門を受験するかたは要チェックです。今度の試験でも問われるかもしれませんし、直接問われずとも提言の内容を踏まえた回答をすると高評価に繋がると思います。

伊良部島を望む
【沖縄県宮古島市 来間島】

2025年03月27日
  • 水・土壌

「今後の里海づくりのあり方に関する提言」の公表について

1.環境省では有識者等による「今後の里海づくりのあり方検討会」を設置し、当省が推進すべき里海づくりについて、議論を進めてきました。
2.今般、本検討会において「今後の里海づくりのあり方に関する提言」が取りまとめられましたので、お知らせします。

■ 概要

 環境省では、平成21、22年度の里海創生事業、令和4年度から行われている「令和の里海づくり」モデル事業等の成果や課題等を踏まえ、当省が推進すべき里海づくりを議論するため、有識者等による「今後の里海づくりのあり方検討会」を設置し、準備会合も含めて令和6年9月より計4回開催してきました。
 本提言では、閉鎖性海域において、開発、汚染、生物多様性の危機、さらには気候変動による海域環境の変化に直面している等の状況を踏まえ、科学的知見に基づく藻場・干潟等の海域環境の保全等と地域資源の適切な利活用の取組を加速し、それが海域環境の良好な状態の維持につながるという好循環を形成する「里海づくり」を推進すべきとしています。
 その推進に当たっては、
 1)良好な海域環境の保全・再生・創出
 2)里海における地域資源の適切な利活用と好循環の形成
 3)地域の歴史、伝統、文化等や自主性を重んじた多様な主体の参加と連携
の3つの観点を踏まえた里海づくりが全国各地で進展するよう取り組むべきとし、各項目の詳細について、提言1~3にそれぞれ取りまとめています。また、提言の実現に向けた具体的な取組として、モデル構築による地域の取組支援だけでなく、最新の科学的知見の提供や情報共有の場づくりなど、多角的に支援する必要があると取りまとめています。詳細については提言の概要や本文を御参照ください。

■ 今後の環境省の対応

 本提言等を踏まえ、モデル構築による地域の取組支援だけでなく、関係者に対する最新の科学的知見や情報共有の場の提供など、戦略的な「里海づくり」の推進に向けて取り組んでいく予定です。
 さらに、関係省庁・関係団体との連携強化にも取り組んでまいります。

■ 参考

・里海ネット
https://www.env.go.jp/water/heisa/satoumi/index.html
・「令和の里海づくり」モデル事業(令和4年度~)
https://www.env.go.jp/water/heisa/satoumi/story/index.html
・令和6年度「令和の里海づくり」モデル事業の実施団体の決定について(令和6年4月15日付け報道発表)
https://www.env.go.jp/press/press_03081.html
・令和7年度良好な環境の創出・活用を推進するモデル事業等の実施団体の募集について(令和7年1月20日付け報道発表)
https://www.env.go.jp/press/press_04252.html
・里海づくりの手引書(平成23年3月)
https://www.env.go.jp/water/heisa/satoumi/common/satoumi_manual_all.pdf
・今後の里海づくりのあり方検討会
https://www.env.go.jp/water/heisa/satoumi_arikata.html

2025年3月24日月曜日

令和7年度 技術士第2次試験 受験申込書様式(ついでに改訂版コンピテンシー)

サッカー日本代表が無事にワールドカップ本大会出場を決めましたね。いまの代表チーム、とにかく凄すぎて言葉がありません。
と書きましたが、実は試合のあった20日(木祝)はSUKIYAKI塾沖縄でいごの会で技術士2次試験の出願対策セミナーを開催しており、その後の懇親会(R6年度合格祝賀会)もあって試合そのものは見逃しました(笑)

出願対策セミナーの参加者が年々減少しているのがとても気になりますが、少ない参加者に対して多くの講師がさまざまな角度で受講者さんの業務をあぶり出し、720文字ととても限られた文字数でなにをアピールすべきか、どんな視点でとらえるか、たいへんよいアドバイスができたと思います。講師の端くれとして参加したわたしとしても、いろんなかたのイチオシ業務の詳細な内容とそれに対する講師の皆さんの切り口がそれは見事でとても勉強になりました。みなさん潜在的には技術士に相応しいお仕事をされているのですが、ご自分ではなかなかそこまで意識できませんよね。その気づきを掘り起こした瞬間の受講者さんのお顔の変化がそれは見事でこちらとしてもとても嬉しい気持ちになりました。

ということで、本日リリースされました令和7年度の受験申込書様式をアップします。

なお、受験申込み案内の最後のところに「お知らせ」があり、令和8年度試験より適用される改訂後の技術士コンピテンシー(改訂版コンピテンシー)が掲載されていました(驚)。興味があるひとはチェックしてみてください。
ただし、お知らせのところでも下線で強調されているように、令和7年度試験は従来どおりの改訂前のコンピテンシーで試験が実施されますのでご注意ください。

とにかく申し込み受付締め切りまで残り3週間しかありません。
今年は令和6年度と比べて申し込みの期限が1週間ほど遅くなっていますね。そしてなによりWEB受付が導入されました。これはありがたいです。WEBのほうが1日早いですがほとんどのかたは郵送ではなくWEBで申し込みをするのではないでしょうか。
繰り返しますが、締め切りまで3週間しかありません。初受験のかたは今からフルスロットルで遮二無二頑張ってください。技術士1次試験の受験申込書とは意味が全然違います。ここに早く気づけるかどうかでこの国家資格の合否が決まると言っても過言ではありません。

このブログがどこまで参考になるかわかりませんが「受験申込書」ラベルの投稿記事をチェックしてみてください。業務内容の詳細の例なども掲載しています(技術士コンピテンシー以前のものばかりですが)。
とにかく「技術士コンピテンシー(改訂前)」を意識した内容にしてくださいね。
ただし、文章中でことさら「技術士コンピテンシー(改訂前)」そのものをアピールする必要はありません。ここの匙加減が難しいかもしれませんね。

口頭試験で不合格になってしまったかたの受験申込書(そして口頭試験再現記録)をみますと下記の要因が足を引っ張っているように感じました。

【口頭試験で不合格となる受験申込書】
●受験する部門や科目に相応しい業務経歴及び業務内容ではない
●受験する部門や科目に相応しい業務経歴の実務年数が足りない(薄い)
●読んだだけでは業務内容そのものが理解できない
●技術士コンピテンシーを理解していないように読める
●(総監の場合)総監を理解していないように読める
これをみるとやっぱり受験申込書って大事ですよね。口頭試験のあの短い時間ではなかなかばん回できません。そして不合格にする根拠として「証拠」があるのは採点者にとってその採点が恣意的でないというなによりの証拠になりますからね。上記を満たしていない受験申込書の場合、不合格判定する際の心理的負担も軽いのではないでしょうか(変なはなしですが)。

令和4年度様式から業務内容の詳細については受験申込書に記入した「専門とする事項」を踏まえ、と太字&下線で強調されています。ここまで強調されているのですから、当たり前のことですが記述にあたってはしっかり踏まえるようにしてください。
おそらくですが、建設部門などのように受験者数が多い部門科目の口頭試験の試験官の人選にあたっては、この「専門とする事項」を踏まえて該当する試験官が充てられているのだと思います。そして試験官の人選段階では受験生個々の業務内容の詳細のほうは読まないのだと思います。そうすると、いざ口頭試験のときに専門とする事項を踏まえていない業務内容の場合、目の前の受験生が受験科目の技術士として相応しいのかどうかの確認ができないということになってしまいます。すなわちこれ不合格です。
また、受験科目違いと判断される場合は、いくら科学的に、技術的に、高度なものであっても、科目違いは即不合格です。科目違いだと、口頭試験では評価項目がすべて×という結果になってしまいます。環境分野はついつい環境関連なら大丈夫と考えがちですが、環境部門ならいざ知らず、建設環境なら「建設事業」に関する内容じゃないとマズイですよ。気を付けてください。
とにかく技術士第2次試験の受験申込書は、試験官が目の前の受験生の合格/不合格を決める口頭試験で使用する手元資料になります。口頭試験は試験時間がひとり十数分というとても短い試験時間ですので、受験申込書(特に実務経験証明書)でヘタなことを書いたら面接試験中にばん回するのはなかなか厳しいと思います。

始めて受験するかた、口頭試験を何度受けても突破できないかたなど、技術士目線で添削やアドバイスを受けたいかたはわたしでよかったらお手伝いしますので連絡ください。

【令和7年度試験対策】
③出願書類作成
期間:受付完了時から令和7年度試験の受験申込期限日(WEB受付は4/15(火))の7日前まで書類を受け付けます。
内容:受験申込書の記載内容と実務経験証明書(5行の業務経歴と「業務内容の詳細」)についての添削指導を行います。受験する部門科目に合致しているかの確認と令和6年度の口頭試験における実際の試問内容を踏まえた記述内容となるよう指導いたします。
うまく作成できないかたには「業務経歴のたな卸し」と「詳細業務の骨子」の作成アドバイスからスタートします。
添削回数:期間内は回数無制限です。ただしわたしがOKと判断したらそこで終了とすることもあります。
料金:20,000円

★お申込みはこちらからお願いします

丸井今井
【北海道函館市】

令和7年度 技術士第二次試験 受験申込書様式等

~受験申込書の様式は必ず下記【添付資料】の今年度版をご使用ください~

受験申込受付期間

〈郵送受付〉令和7年4月1日(火)~4月16日(水)

  • 必ず郵便局の窓口より簡易書留郵便 で送付してください。
    令和7年4月16日(水)までの消印があるものに限り受け付けます。
  • 〈WEB受付〉令和7年4月1日(火)9:00~4月15日(火)17:00

  • 下記関連ページ〔技術士試験・登録WEB申請窓口〕より提出してください。(4月1日掲載)
  • 受験申込み手続きに関する様式

    受験申込み手続きに関する様式等は、下記〔添付資料〕よりダウンロードしてご利用ください。

    冊子版の「受験申込み案内セット」を入手希望の場合は、下記関連ページ〔令和7年度技術士第二次試験 受験申込書請求方法〕をご参照ください。

    受験申込書作成及び提出の注意事項

    受験申込書の作成について

  • 受験申込書を作成する前に下記〔添付資料〕【令和7年度 第二次試験 受験申込み案内】を必ずお読みください。
  • 受験申込書様式を下記〔添付資料〕より【受験申込書Excel入力シート等】(zipファイル)をご使用のパソコンに保存(右クリックして対象ファイルをご使用のパソコンのローカル等に保存)して、受験申込書の作成を行ってください。
  • 【受験申込書Excel入力シート等】zipファイルにはExcel入力シート及び入力説明書を格納しています。
  • 【Excel入力シート】が正常に動作しない場合、Excelを利用できない場合(Excel入力シートは、Excel2016、Excel2019、Excel2021にて動作確認を行っています。Mac版の動作確認は行っておりません。)、又は、総合技術監理部門を単独で受験申込み(単願)する場合は、下記〔添付資料〕【受験申込書PDFファイル】をご使用ください。(総合技術監理部門を選択科目免除で受験申込みする場合や総合技術監理部門と他の技術部門の「併願」で受験申込みする場合は、Excel入力シートを利用できます。)
  • 受験申込書等の各種様式は、必ず当会ホームページからダウンロードしたものを使用してください。(独自で作成したものは受付できません。)
  • 冊子版の「技術士第二次試験受験申込書」及び「実務経験証明書」を使用する場合は、手書きでご記入ください。
  • 受験手数料の納付について

    下記〔添付資料〕【令和7年度 第二次試験 受験申込み案内】19頁を参照してください。

    技術士第一次試験合格証等を紛失している場合について

    技術士第一次試験合格証等を紛失している場合は、下記〔添付資料〕【技術士第一次試験合格証番号・合格年月確認願い書】を申請してください。
    締切間近は集中し返信に時間を要することがありますので、4月14日(月)17時までに申請されるようお願いします。
    (本確認書は、令和6年度以前に発行されたものでも受け付けます。)
    代替書面(受験申込案内15頁「(5)技術士補となる資格を有することを証明する書類」参照)がある場合、この申請は不要です。

    受験時の特別措置について

    身体上の障害等により通常の受験に支障がある場合は、必要に応じて受験時の特別措置を行います。(受験申込み案内18頁参照)
    申請する場合は、下記〔添付資料〕【特別措置に関する申出書】を同封してください。

    受験申込書の提出について

    受験申込書を提出する前に、記載内容に誤りがないか必ず確認のうえ、提出してください。

    〈郵送受付〉
    A4用紙に印刷した「技術士第二次試験受験申込書(受験手数料払込証明書及び写真を貼付)」、「実務経験証明書」及び「申込書提出チェックシート」(それぞれ1枚ずつA4片面印刷・両面不可)と必要な添付書類等を同封し、簡易書留郵送にて提出してください。
    ※受験申込書PDFファイル(手書き用)を使用した場合は、チェックシートの提出は不要です。

    【送付先】

    〒103-8601 日本郵便株式会社 にほんばし蔵前郵便局留
     公益社団法人日本技術士会 技術士試験センター

    〈WEB受付〉
    PDF形式の「技術士第二次試験受験申込書(写真を貼付)」、「実務経験証明書」、「申込書提出チェックシート」及びPDFまたはJPEG型式の「受験手数料払込証明書」、「技術士補となる資格を有することを証明する書類」と必要な添付書類を下記関連ページ「技術士第二次試験WEB申請受付について」〔技術士試験・登録WEB申請窓口〕より提出してください。(4月1日掲載)
    ※受験申込書PDFファイル(手書き用)を使用した場合は、チェックシートの提出は不要です。

  • その他、詳細については、下記〔添付資料〕【令和7年度技術士第二次試験「受験申込み案内」】をご参照ください。
  • 関連ページ

    2025年3月14日金曜日

    技術士第2次試験 合格発表!

    本日、技術士第二次試験の合格発表がありました。
    合格された皆さん、誠におめでとうございます!

    官報の号外第51号(本日より90日間閲覧可)

    受験を決意してからのことを考えると、決して短くはない年月をこの試験に傾けてこられたと思います。「合格」というひとつのゴールを迎えられたこと、誠におめでとうございます。
    今日はご自分のこれまでの健闘をたたえ、ハレて合格したその喜びを遠慮なく爆発させてください!
    そして陰に陽にサポートしてくれたご家族はじめ周囲の方々への報告とお礼も忘れずに。

    登録が済み次第、これからは技術士の看板を背負っての活動となるわけです。
    激動する社会のただなかにあって将来を予測することがますます難しくなっているのですが、よりよい社会づくりのために、未来をしっかり見据えながら、専門技術を駆使して、浮かびあがった課題、浮かびあげた課題をひとつづつ解決してゆきましょう!
    技術も日進月歩です。今日の合格に満足せず、さらなる精進を期待しています!
    そして益々のご活躍を!

    合格された皆さんは令和7年度試験の受験生のためぜひともアドバイスを発信してください。「技術士コンピテンシー」が受験者各個人の側面からより深堀されるようになり、その評価基準、つまりは記述式試験、特に口頭試験の質問内容がさらに進化しました。
    落着いてからで結構ですので情報提供いただけるとたいへんありがたいです。

    わたしの講座の受講生やSUKIYAKI塾その他で受け持った受験生からも合格の知らせが届いています(^^)/
    官報に掲載されている皆さんのお名前を見ながらニヤニヤしています。とにかく安堵と喜びで胸がいっぱいです(笑)
    そしてなにより、口頭試験3度目にしてこのたび晴れて合格を勝ち取った仲間がいます。すごく嬉しいです!

    おめでとうございます
    【神奈川県川崎市 生田緑地】

    そんな嬉しい反面、残念ながら不合格となってしまったひともいらっしゃいます。
    いまはどんな言葉をかけてよいのかわかりませんが、どうか気落ちせず、再チャレンジしてほしいと思います。
    たいへんに辛い渦中にあるとは思うのですが、わたしの周りの同じ経験をされたひとから話をうかがうと、その経験は決して無駄ではないことがわかります。
    いまは時が過ぎるのをじっとやり過ごしてください。
    再チャレンジされる際にはできる限り応援しますので遠慮なく連絡ください。

    添削講座を開講しています
    技術士による第3者目線を欲しているかた、そもそも何を書いていいのかがよくわからないかた、他分野他科目から建設環境に乗り換えるかた、総監受験のかた、わたしでよかったら有料ですがお手伝いしますので連絡ください。