2026年4月4日土曜日

特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(クマ編)の改定

出願書類の作成は進んでいますか?
令和7年度が終わり、ようやっと自分の時間が作れたので今から取り掛かるんです、なんていうひとも多いんでしょうね。少なくともこの土日には初稿を作成し、来週末には完成させる、というスケジュールじゃないとマズイですからね。
そして実務経験証明書の作成がメインではありますが、その他、提出にあたっての必要書類を来週中には手元に集めておくべく、事務的な作業も抜かりなく。直前で慌てているひとが必ずいます。周りの人間としてもなんとかしてあげたい気持ちはあるのですがこればっかりはご本人じゃないとどうしようもありません。あらためて受験申込み案内に記載されている必要事項を再チェックしてください。

環境部門の自然環境保全のかた向けになりますが、定期的に選択科目ⅡやⅢで出題されている特定鳥獣管理計画ネタです。
概要をみると、まさに「各道府県において、クマに係る特定計画を作成又は改定する際の参考となるよう~」とあります。これ、そのまま選択科目Ⅱ-2で出題されそうですね。
「地方自治体において、クマに係る特定鳥獣保護・管理計画を作成または改定する業務の担当としてホニャララ~」というわけですから、計画を作成(または改定)する業務の遂行手順をイメージしながら読み込んでください。要所を抑えていることがわかる回答ができるとバッチリですね。

出没注意ではなく、出没中です
【北海道函館市】

2026年04月03日
  • 自然環境

特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(クマ編)の改定について

1. 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号)に基づく基本指針において、国は全国的な見地から都道府県における特定計画の作成及び実施に対して技術的な支援を行うこととされていることを踏まえ、クマに係る特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドラインを改定しましたので、お知らせします。

【添付資料】
 ・添付資料1:特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(クマ編)令和8年度版
 ・添付資料2:特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(クマ編)令和8年度版概要版
 ・添付資料3:特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(クマ編)令和8年度版案に対する意見募集(パブリックコメント)の実施結果について
 
 ※添付資料は以下のURLより御参照ください。
  https://www.env.go.jp/nature/choju/plan/plan3-2c/index.html

■ 概要

 特定鳥獣保護・管理計画(以下「特定計画」という。)は、現在、クマについては29道府県において策定又は策定中でありますが、令和8年度には、多くの都道府県で特定計画の改定が予定されています。
 このため、各道府県において、クマに係る特定計画を作成又は改定する際の参考となるよう、クマの生息状況や被害状況、管理に関する知見等を踏まえ、特定計画作成のためのガイドラインを改定しました。また、本ガイドラインの改定に当たっては、令和8年2月16日から同年3月17日までの間、パブリックコメントを実施し、458件の意見提出がありました。

■ 改訂のポイント

 近年、人とクマとの軋轢が全国的に深刻化している状況を踏まえ、従来の「維持・増加」を基本とした考え方から、「維持・減少」を含む管理へと方針を見直しました。改定では、個体数規模に応じた管理の考え方を整理し、成獣個体数が多い個体群については、軋轢防止につながる目標個体数を設定した上で管理を行うこととしています。また、個体数調査については、都道府県単位での対応から、国が主導し都道府県と連携して広域協議会を設立し、個体群単位で実施する方法へと転換しました。
 更に、ゾーニング区分を見直し、市街地等と農地等を統合した「排除エリア」を設定し、当該エリアに出没するクマは問題個体として原則捕殺することが適当であると整理しました。加えて、排除エリア周辺に新たに「管理強化エリア」を設け、クマの定着防止及び排除エリアへの侵入防止を目的とした捕獲を実施することとしています。このほか、問題個体の定義やその取扱い、麻酔による捕獲の考え方、緊急銃猟制度の位置付け等についても明確化しました。これらの見直しは、クマの個体群の存続を前提としつつ、ゾーニング管理を通じて人の安全確保と被害軽減を一層強化することを目的としています。

2026年4月3日金曜日

優良緑地確保計画認定制度(愛称:TSUNAG)

ここのところ連日投稿していますね。急にどうしちゃったのでしょうか(笑)。昨日のブルーに続いてい今日はグリーンです。

都市のなかの緑地整備、いわゆる都市緑化ものです。なかでも脱炭素、カーボンニュートラルに向けた取り組みとして「まちづくりGX」が注目されていますよね。国交省も音頭をとっていろんなステークホルダーを巻き込んだ取組をしています。そのひとつが今日ご紹介するTSUNAGです。

それにしても、東京の都心部は首都ということもあって100年スパンで造成した明治神宮の森をはじめ、目を見張る緑地が多いですよね。写真で取り上げた大手町タワーの「大手町の森」も、なんと隣県の千葉から土壌ごと植物を持ってきて森にしちゃっています。東京駅周辺の高層ビルとビルの間にこんな森が茂っているなんてまったくもって驚くばかりです。昼休み時間になると周辺のオフィスビルから飲み物片手に出てきたひとたちがお弁当を広げてまったりと気を緩めた時間を過ごしています。なかなかに贅沢ですね。亜熱帯域の地方から上京してきたものとしては蚊などの虫に刺されないのかとついつい心配になっちゃうほど鬱蒼とした森になっていますが、さすがにそこまで生態系が出来上がっているわけではないようですね。どうしてそのように評価するのかといいますと、ひとより蚊に刺されやすいわたしがまだ刺されたことがないからです。
と書きましたが、よく考えたら蚊に刺されないことこそ生態系がうまく機能しているなによりの証なのかもしれませんね。このあたりは引き続き追いかけたいと思います。

千葉県君津市で育成した植物を土壌ごと移設する「プレフォレスト工法」を採用
【東京都千代田区】

良質な緑の創出を目指す「TSUNAG認定」の募集開始
~2026年度認定式は横浜グリーンエクスポで実施予定~

令和8年4月1日

令和8年度のTSUNAG認定の申請に向けた事前相談を、本日より開始します。
また、今年度申請に当たっての留意点、令和9年度の基準見直し等に関する説明会を4月21日に開催します。

1.「TSUNAG認定」とは
・国土交通省では、「まちづくりGX」の一環として、令和6年11月に施行された改正都市緑地法に基づき、優良緑地確保計画認定制度(TSUNAG:ツナグ)を創設しました。
・TSUNAGは、企業等による良質な緑地確保の取組を、気候変動対策・生物多様性の確保・ウェルビーイングの向上といった観点から、国土交通大臣が評価・認定する仕組みです。

 

2.認定スケジュール
・今年度は、4~6月に事前相談期間を設け、7~8月に申請受付、その後審査を経て、令和9年2月頃の認定を予定しています。
・認定式は、令和9年初夏(5月から6月頃)に横浜グリーンエクスポ(2027年国際園芸博覧会 公式ウェブサイト)の会場において実施する予定です。
・事前相談期間では、認定申請をご検討いただいている事業者からの質疑等を受け付け、回答します。
 ※詳細は制度HP(TSUNAG - 優良緑地確保計画認定制度)をご覧ください。

 

3.TSUNAG認定に関する説明会
・日 時:令和8年4月21日(火)10:00~11:30
・場 所:中央合同庁舎3号館B1階 共用会議室(東京都千代田区霞が関2-1-3)
・開催方法:ハイブリット方式(オンラインもしくは現地参加)
・内 容:令和8年度申請に当たっての留意点
     令和9年度の基準見直し(主なポイントは別添参照) 等
  
 説明会へのご参加を希望される方は、4月15日(水)17時までに以下のとおりメールにてご連絡ください。
 件名:【参加希望】TSUNAG認定説明会
 本文:氏名(ふりがな)、所属、連絡先(電話番号、メールアドレス)、参加方法
 ※メール送付先:hqt-tsunag(at)gxb.mlit.go.jp ((at)を@に置き換えた上で送付してください)
 ※複数名でのご参加の場合は代表者さまの情報の他に参加者全員分の情報を記載ください。
 ※取得した個人情報は適切に管理し、必要な用途以外に利用しません。

添付資料

報道発表資料(PDF形式)PDF形式

別添資料(PDF形式)PDF形式

2026年4月2日木曜日

グリーンレーザーによるブルーカーボン計測マニュアル

ここ数日はほんとに受験申込書(特に実務経験証明書)の添削ラッシュです。申込期限も迫ってきていることから、添削もできるだけ早めにお返しするようにしているのですが、そうするとまたすぐに添削依頼が寄せられます。あと1週間とちょっとですからね。時の流れはホントに早いですね。これが終わるとそうこうするうちにもうGWですよ(笑)

今回ご紹介するものはややマニアックネタになりますでしょうか。わたしの専門である藻場関係のものです。とはいえ定期的に「藻場」に関する出題は環境部門の自然環境保全や環境保全計画、水産部門の水産資源および水域計画、はたまた建設部門の建設環境でもありますよね。お時間あるときにチェックしておいて損はありません。
本マニュアル作成にあたっての研究会を構成する団体をみますと、わたしのこれまでの受講生のかたがたが所属する企業や団体が複数入っています。受講生の業務詳細ネタとしても藻場環境に関するものがいくつもありましたので、もしかしたら直接に関わっているかもしれませんね。凄いなー。
わたしなんかは本業のほうでは潜水士としていまでも直接のサンプル採取、直接の藻場観察を主な生業としています。それも今後はどうなりますか。。。。。

めちゃめちゃアナログ
左のデジタルカメラを構えているのが私です
【沖縄県うるま市】

グリーンレーザーによるブルーカーボン計測マニュアルをとりまとめ
~藻場の分布や面積を正確に把握するための計測基準を整備~


令和8年3月31日

国土交通省港湾局及び港湾空港技術研究所※は、藻場・干潟等のブルーカーボン生態系のモニタリング技術の生産性向上を目的に、水中透過性の高いグリーンレーザーによる計測基準や留意事項等をとりまとめたマニュアルを作成しました。
※国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所

ブルーカーボンは、CO2吸収源だけでなく、海洋環境改善などの多面的効果を有し、新たな地球温暖化対策として活用の促進が期待されています。
  国土交通省港湾局では、藻場・干潟等のブルーカーボン生態系を活用したブルーインフラ(藻場・干潟等及び生物共生型港湾構造物)の整備を全国各地で進めています。その整備効果確認のためのモニタリングは、主に潜水士による目視確認等により実施されており、モニタリングの期間短縮、コスト縮減や計測範囲の広域化などの生産性向上が課題になっていま
した。
 藻場計測に際しては、グリーンレーザー、人工衛星画像、音響測深機器といった様々なリモートセンシング技術による計測手法を活用することにより生産性の向上が図られます。
 今回、グリーンレーザーにより藻場を計測し、その分布や面積を正確に把握するための計測基準や留意事項等をとりまとめたマニュアルを作成しました。
 本マニュアルを活用し、グリーンレーザーによる計測データを BDAS ※に取り込むことにより、藻場の分布や面積を把握でき、CO2吸収量を算定することが可能になります。
 なお、今後、本マニュアルは、人工衛星画像や音響測深機器などの計測手法を取り込み、更新していく予定です。
 【※Blue carbon Data Archive System(通称BDAS(ビーダス))について】
    ブルーインフラ(藻場・干潟及び生物共生型港湾構造物)の整備効果確認等を目的に作られたシステムで、グリーンレーザー搭載ド ローンなどにより藻場を計測し、その計測データを取り込むことにより、藻場の分布や面積をシステム上にて可視化できます。

2026年4月1日水曜日

生物多様性の価値評価手法の検討に当たっての基本的な考え方

令和8年度がスタートしました。
なかには、立場や役割、活動エリアが大きく変わったかたもいらっしゃることと思います。新しい門出を祝福したいと存じます。

令和8年度の技術士第2次試験を受験するかた、受験申込書の作成は進んでおられますでしょうか。
「実務経験証明書」の業務経歴に書くべき「業務」ですが、そもそも技術士が担う「業務」というものは、技術士法により定められています。これを踏まえたカタチに寄せる書き方がよいと、わたしは指導しています。

技術士法第2条では次のように技術士を定めています。
「この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。」

つまり技術士試験は上記条文に照らして合致している技術者かどうかが確認されます。
そういうことですから、経歴で取り上げる業務は、できるだけ受験する部門・科目に相当する分野における、計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務であることがわかるように書くべきです。

受験申込締め切りまであと半月、できるだけご自分の時間、受験のための時間を作って、しっかり書類を作りこんでください。

今回ご紹介するのも「評価」に関するものですね。生物多様性の価値についてその評価をどのように行うべきか、議論がされておりました。ここでいったんその基本的な考え方がまとまったとのことです。ぜひ、概要版だけでもチェックしておいてください。特に環境部門の環境保全計画や自然環境保全を受験するかたは。

泉ガーデンギャラリー
【東京都港区六本木】

2026年03月31日
  • 自然環境

「生物多様性の価値評価手法の検討に当たっての基本的な考え方」の取りまとめについて

1. 環境省では、令和7年9月より「生物多様性の価値評価に関する検討会」を設置し、生物多様性保全に対する民間資源動員の拡大に向けた価値取引等の社会経済的な仕組みづくりも見据え、日本の自然の特徴を踏まえた生物多様性・自然資本の定量的な価値評価の在り方について検討しています。

2. 今年度は3回の検討会を開催し、今般「生物多様性の価値評価手法の検討に当たっての基本的な考え方」を取りまとめましたので、お知らせいたします。

3. 次年度以降は、この基本的な考え方に沿って、環境研究総合推進費におけるSⅡ-13「自然資本への投資促進に向けた生物多様性価値の定量評価手法の開発」プロジェクトと連携し、生物多様性の価値評価手法の検討を本格化してまいります。

■ 趣旨・目的

 生物多様性・自然資本の価値評価は、昆明 ・モントリオール生物多様性枠組で掲げられたネイチャーポジティブの実現に向けて、様々な施策や取組の意義や貢献度を可視化できる有効なツールとなります。一方で、手法によってはネイチャーポジティブにつながらず、むしろ生物多様性の損失につながるとの批判もあることに留意し、実質的なネイチャーポジティブにつながる評価手法の構築を目指す必要があります。
 
 こうした背景を踏まえ、環境省では、令和7年9月より「生物多様性の価値評価に関する検討会」(※1)を設置し、生物多様性保全に対する民間資源動員の拡大に向けた価値取引等の社会経済的な仕組みづくりも見据え、日本の自然の特徴を踏まえた生物多様性・自然資本の定量的な価値評価の在り方について、検討しています。
 
 今年度は3回の検討会を開催し、この度、「生物多様性の価値評価手法の検討に当たっての基本的な考え方」(以下「基本的考え方」という。)を取りまとめました。
 
 次年度以降は、基本的な考え方に沿って、環境研究総合推進費におけるSⅡ-13「自然資本への投資促進に向けた生物多様性価値の定量評価手法の開発」プロジェクト(※2)と連携し、生物多様性の価値評価手法の検討を本格化してまいります。

■ 「生物多様性の価値評価手法の検討に当たっての基本的な考え方」の概要

 基本的考え方は、上記検討会での議論を踏まえ、環境省が取りまとめたものであり、今後進める価値評価手法(メトリクスや基盤データ)の具体的検討や、自然共生サイトにおける価値評価手法の試行に取り組む際の検討の基礎とするものです。

 原生的な自然や我が国を含むアジア・モンスーン地域特有の二次的な自然の特徴を踏まえ、「価値評価に当たって満たすべき要件」と「価値評価の活用に向けて」のそれぞれのフェーズで重視・留意すべき点を記載しています。

 なお、基本的考え方は、現時点の議論をもって取りまとめた初版であり、今後、価値評価や活用に関わる様々な方々との連携において活用できるよう、議論の進展や国際動向に応じて充実を図ってまいります。

■ 参考リンク

(※1)「生物多様性の価値評価に関する検討会」に関する詳細情報は以下のURLを御参照ください。
   https://www.env.go.jp/nature/value_00001.html

(※2)環境研究総合推進費におけるSⅡ-13「自然資本への投資促進に向けた生物多様性価値の定量評価手法の開発」プロジェクトに関する詳細情報は以下のURLを御参照ください。
             https://www.erca.go.jp/erca/pressrelease/pdf/20260317_1.pdf 

2026年3月31日火曜日

太陽光発電における自然環境配慮の手引き

令和7年度も残すところあと数時間となりました。
本日は、APECエンジニアとIPEA国際エンジニアの登録審査の結果発表がありました。

わたしも更新手続きしており、これをみると無事に審査が通ったようで安堵しました。
そして自分の更新手続きと並行して、今回は新規審査の主査を務め、副査の皆さんと意見交換しながら厳正なる審査を進めました。なかなかに緊張、というか身が引き締まる思いで重要な任務を務めましたが、晴れてこうして世の中に有用な技術者を輩出するお手伝いができたこと、誠に栄誉なことでした。
技術士で、APECエンジニアの申請要件を満たしているかたは、ぜひ、令和8年度のAPECエンジニア新規審査の申請を検討してみてください。日本技術士会では例年7月~10月の期間に申請書を受付ています。

今回はアセス関連の大ネタです。環境部門のみならず建設環境の受験生もぜひチェックしてください。意外と公表からすぐに出題されるような気がします。なんといっても釧路湿原の太陽光パネル問題が社会問題化して、政府の方針も大きく変わりましたからね。令和8年度試験で出題されるんじゃないかと思います。その際、この手引きを踏まえているかどうかで大きく得点が左右されるんじゃないかと思います。ぜひチェックしてください。

ヤチボウズ
【釧路湿原国立公園】

2026年03月31日
  • 自然環境

「太陽光発電における自然環境配慮の手引き」の公表及び意見募集(パブリックコメント)の結果について

1.「太陽光発電における自然環境配慮の手引き」を本日、令和8年3月31日(火)に公表しましたので、お知らせします。
 
2.合わせて、令和8年2月20日(金)から同年3月5日(木)にかけて実施した意見募集(パブリックコメント)の結果について、お知らせします。

■ 概要

 太陽光発電は、太陽の光エネルギーを太陽電池により直接電気に変換する発電方法で、再生可能エネルギー発電の一つです。日当たりの良い立地であれば比較的導入しやすいこともあり、固定価格買取制度の創設以来、全国的に導入が進んできました。その一方で、土砂流出や濁水の発生、景観や生活環境への影響等の問題が生じる事例が増えていたことを背景に、令和2年4月に環境影響評価法の対象事業として太陽光発電事業が追加されました。また、環境影響評価法や地方公共団体が定める環境影響評価に関する条例の対象とならない規模の太陽光発電事業についても、発電事業者等による自主的な環境配慮の取組を促し、地域との共生が図られるようにするため、環境省において「太陽光発電の環境配慮ガイドライン」(以下「環境配慮ガイドライン」という。)を令和2年3月に策定しました。
 環境配慮ガイドラインでは、主に設計段階での環境配慮のポイントをまとめており、その一項目として「動物・植物・生態系」についても扱われています。「動物・植物・生態系」への影響を回避・低減するためには、それぞれの場所の状況に応じた、専門的な知見に基づく取組が必要になります。本手引きは、環境配慮ガイドラインの補遺として、太陽光発電事業の実施にあたっての立地選定から設計、施工、運用・管理、撤去・処分の段階別に、自然環境への影響を回避・低減するための考え方や方法について、事例を交えてより具体的に示しています。これにより発電事業者等による自然環境配慮の取組の実践を更に促し、地域と共生した太陽光発電事業の実施促進に資することを目的としています。

■ 意見募集(パブリックコメント)の結果概要

(1) 実施方法
   電子政府の総合窓口[e-Gov]、環境省ホームページ
(2) 意見募集期間
   令和8年2月20日(金)から同年3月5日(木)
(3) 意見提出方法
   e-Govの意見提出フォーム、郵送
(4) 意見件数
   のべ意見数86件(意見提出者数22人)
(5) 結果
   「『太陽光発電における自然環境配慮の手引き(案)』に対する意見募集の結果について」のとおり

2026年3月30日月曜日

海岸保全施設維持管理マニュアル

令和8年度受験申込み案内も公表され、受験申込書の作成が本格化していますね。
わたしの講座の受講生の皆さんも令和7年度業務があらかた落ち着いたようで、先週末から添削依頼ラッシュになっています。毎度のことながら、世のなか実にいろんな業務、いろんな課題があるんだなぁと勉強になります。添削指導のいちばんの旨味はこのあたりにあるんだろうな、と感じています。
とはいえこれがいつまでも続くわけではありません。提出期限まで残すところあと半月ほどになりました。スケジュール的には今週末、来週頭にはあらかた完成させたいところですよね。まだ取り掛かっていないひとはもう先延ばしにしないでいますぐ始めてください。
わたしの講座は添削期間があと1週間程度ですが、飛び込みのかたも受け入れています。よかったら下記ブログを参照のうえご応募ください。

今回、ご紹介するのは海岸保全施設に関するマニュアルです。海岸保全施設の長寿命化計画に気候変動による影響や対応方針を定めることが明記されたそうです。
インフラ維持管理×長寿命化計画×気候変動適応策ですから、建設環境Ⅱ-1などで問われそうですね。

【北海道鹿部町】

海岸堤防等における気候変動対策の更なる加速化に向けた取組を推進
~「海岸保全施設維持管理マニュアル」を一部変更しました~


令和8年3月27日

農林水産省及び国土交通省は、堤防や護岸等の海岸保全施設の維持管理の過程で、平均海面水位の上昇等の気候変動の影響を適切に考慮し、修繕や更新等と併せて計画的かつ効率的に堤防のかさ上げ等の気候変動対策を実施していくため、「海岸保全施設維持管理マニュアル」を一部変更しました。

○農林水産省及び国土交通省では、堤防や護岸等の海岸保全施設の予防保全型の維持管理を推進するため、海岸保全施設維持管理マニュアル(以下「マニュアル」という。)を作成・公表しており、各海岸管理者は、本マニュアルに基づき、施設の点検・修繕方法、修繕等の実施時期等を定めた「長寿命化計画」を作成し、施設の維持管理を行っているところです。

○一方、農林水産省及び国土交通省では、「気候変動を踏まえた海岸保全のあり方」提言(令和2年7月)を踏まえ、海岸保全を過去のデータに基づきつつ、気候変動による影響を考慮した対策へ転換するために、令和2年11月に海岸保全基本方針を変更しました。この基本方針に基づき、現在、各都道府県において、気候変動の影響を踏まえた海岸保全基本計画の変更が進められています。

○今後は、海岸保全施設の維持管理においても、平均海面水位の上昇等の気候変動の影響を適切に考慮し、修繕や更新等と併せて計画的かつ効率的に堤防のかさ上げ等の気候変動対策を実施していくことが重要となります。

○このため、このたびマニュアルを一部変更し、長寿命化計画に気候変動による影響や対応方針を定めることを明記するとともに、これらの長寿命化計画への記載例の追記等を行いました。今後は、本マニュアルを通じて、海岸堤防等における気候変動対策の更なる加速化を促進してまいります。

※ マニュアルの本文及び新旧比較表については、以下のURLよりご覧ください。
    https://www.mlit.go.jp/kowan/kowan_fr7_000130.html

添付資料

報道発表資料(PDF形式)PDF形式

2026年3月27日金曜日

気候変動の物理的リスク評価の手引き

いよいよ3月も終わりですね。年度での仕事、だいぶ片付いてきましたか?あるいはいまがその最佳境かもしれませんね。頑張ってください!

そして令和8年度の技術士2次試験を受験するひと、受験を考えているひと、受験申込書作成には取り掛かっていますか?書類の提出期限まで2週間を切りました。まだのひとはもう動き出してくださいね。まずは「令和8年度試験 受験申込み案内」を読んでみるのもよいでしょう。

今日ご紹介するのは環境部門とか環境保全計画の方、あるいは総監受験者向けになると思いますが、企業における気候変動適応策のための物理的リスク評価の手引きです。
建設部門のひとは試験的には直接は関係ないかもしれませんが、それでも企業人として備えておいて損はないといいますか、備えておくと、さすが技術士(に相応しい技術者)だ、という評価になるのではないでしょうか。

グリーンリボン
【東京都港区芝公園】

2026年03月26日
  • 地球環境

「気候変動の物理的リスク評価の手引き-気候変動適応で企業価値を高める-(2025年度版)」の公表について

  • 環境省は、「気候変動の物理的リスク評価の手引き-気候変動適応で企業価値を高める-(2025年度版)」を公表しました。
  • 本手引きは、主にISSB/SSBJにおける気候変動の物理的リスクの開示や気候変動適応に取り組む企業の実務担当者等を対象として作成しました。
  • 気候変動の物理的リスク評価や気候変動適応の必要性を知っていただき、取り組む上で参考となる手法やツール・データを紹介しています。是非ご活用ください。

概要

 近年、気候変動によって世界各地で極端な異常気象が発生し「気候危機」の時代と言われるようになりました。国内外で、記録的な大雨や高温の発生、熱中症による死亡者の増加、コメ等農作物の品質低下や獲れる魚種の変化など、人々の生活や産業を支える様々な環境において大きな影響が顕在化しており、​企業活動においても、サプライチェーンを含むビジネス基盤全体の持続性に大きな影響をもたらす可能性が高まっています。​企業においては、自社のビジネスにおける気候関連リスク(物理的リスクを含む)を分析・評価し、その結果を開示するとともに、気候関連リスクを回避・軽減する「気候変動適応」の取組が、ますます求められるようになってきています。
 
 環境省では、主にISSB※1/SSBJ※2における気候変動の物理的リスクの開示や気候変動適応に取り組む企業等の実務担当者等を対象とした「気候変動の物理的リスク評価の手引き-気候変動適応で企業価値を高める-(2025年度版)」(以下、本手引きという。)を公表しました。
 
 本手引きでは、多岐にわたる気候変動の物理的リスクから、自社の重要なリスクをスクリーニングする手法をはじめ、民間企業の開示数の多いリスクから「洪水」「水ストレス」「原材料調達」「暑熱」を対象として、活用可能なリスク分析の手法やデータ、先行事例等を紹介しています。自社の物理的リスクの把握、評価、対応策の選択・検討、及び情報開示の一連の取組の参考として、是非ご活用ください。
 
 
※1 ISSB:国際サステナビリティ基準審議会。2023年6月に気候関連リスクの開示を盛り込んだサステナビリティ開示基準(ISSB基準)を公開した。
※2 SSBJ:サステナビリティ基準委員会。2025年3月には、ISSB基準に整合性のある国内向けのサステナビリティ開示基準(SSJB基準)を公表した。
        2027年3月期以降、プライム市場上場企業を対象に、順次SSBJ基準による気候関連リスクの開示が求められる見込み。

本手引きの構成と使い方

 本手引きは2つの章と参考情報から構成されています。気候変動の物理的リスクや気候変動適応について知りたい方や、物理的リスク情報開示に向けて、具体的な対応の流れや分析評価の手法を知りたい方等、取組状況や必要に応じて、どの章からでも御覧いただける構成となっています。
 
【気候変動の物理的リスク評価の手引きの構成】

 第1章 気候変動適応の重要性
1.1 企業における気候変動の物理的リスク・機会と対応​
1.2 気候関連リスク開示のフレームワーク​
1.3 企業経営における気候変動適応の取組の方向性

 第2章 気候変動の物理的リスク評価の流れ
2.1 気候変動の物理的リスク評価のフロー​
2.2 気候変動を含む企業経営リスクの整理​
2.3 物理的リスク・機会の評価 ​
2.4 情報開示
 
 参考情報 取組の参考となるデータ集​
3.1 評価ツール/データ​
3.2 国内の開示事例​
3.3 関連ガイド

本手引きの入手方法

 本手引きの本体は、以下URLよりご確認いただけます。
 
 https://www.env.go.jp/page_00317.html