2022年1月17日月曜日

令和3年度 口頭試験の振り返り

昨日で口頭試験が終了しましたね。
これで令和3年度試験のスケジュールは3月11日の合格発表を残すのみとなりました。

口頭試験を受験された皆さん、たいへんお疲れさまでした。
令和以降は「技術士コンピテンシー」に即した質問内容となり、昔のようなあからさまにダメな感触だったひとは少ないようですが、受験したご本人は気が気じゃないですよね。
令和2年度試験の投稿はどんなだったかとブログを振り返ってみたところ、そもそも投稿していませんでしたね。
なんで投稿していなかったのかな?と考えたら、新型コロナ対応による変更スケジュールや追試験の実施などがあって口頭試験の質問内容について記載しても支障がない時期がなんだかよくわからないことになっていたからでした。
今年度も引き続き新型コロナの影響下にありましたが、昨年度とは異なり追試験は実施されず、例年とほぼ同じ12月~1月中旬というスケジュールでした。
それにしてもラッキーなことにオミクロン株が市中でまん延する前のぎりぎりのタイミングでしたね。
実は1月下旬にビオトープ管理士1級の口述試験を受験したのですが、ZOOMによるオンライン受験も可能とのことなのでいろんなリスクを考えて(東京に滞在していたのですが)ZOOM受験を選択しました。これはこれで初めての体験でとても貴重な経験になりました。

話は戻って、今年度ももちろん「技術士コンピテンシー」に沿った質問だったのですが、今年度はより進化したというか受験生各個人の具体的な取組を確認するような内容になっていました。

【コミュニケーション】
今まで行っていた業務で、どういう具合にコミュニケーションをとっていたか具体的に説明してください。
その際、どういったことに気を配りましたか(注意しましたか)?

【リーダーシップ】
今まで経験した業務のなかで、どのようにリーダーシップを発揮しましたか。
利害調整はどうしましたか?

【マネジメント】
今まで経験した業務のなかで、成果物の要求事項を満たすため、人員・設備・金銭・情報等の資源を配分されていると思いますが、具体的な事例はありますか。
トレードオフはどういう内容で、それをどのように調整しましたか?

【評価】
今までに経験した業務で失敗した事例、あるいは成功した事例について教えてください。
それをその後どのように活かしていますか(活かしていくお考えですか)?

【技術者倫理】
今まで行った業務で倫理面をどのように考えてきたか具体的に教えてください。
公益確保を優先したとのことですが、そうするとどうしても利害調整が必要になると思います。どのように利害を調整したのですか?

【継続研さん】
この5年ぐらいで資質向上に関して具体的にどのようなことを行ってきましたか。
具体的にどのような講習会に参加しましたか。
資質向上に関してこれからどういったことを行っていきたいですか。
研さんで得た知識や技術を今後どのように活かしていくお考えですか?

令和2年度と令和3年度の特徴的な質問を赤字で示しましたが、特に令和3年度では技術者倫理のところで利害関係調整について訊かれているひとが少なからずいました。しかもこれは建設部門だけでなくほかの部門科目とも訊かれているので、試験官側で申し合わせている質問なのだと思います。これが今年度のいちばんの特徴ですね。12月上旬のまだ情報がないなかで受験したかたは予想外の深堀り質問にちょっと面食らったようです。

全体的には、業務内容の詳細についての説明を求められたひとはとても少なく、いきなり試験官からの質問というパターンが多いですね。そのなかでもまずは主な利害関係者を挙げさせるといった例も多いです。
そして詳細業務の技術的な課題解決の妥当性についての質問もほとんどなかったようです(といってもコンピテンシーの側面から詳細業務のより具体的な内容についての質問はあります)。

SUKIYAKI塾掲示板にアップされたので参考にしてください。

ちなみに総合技術監理部門については技術士コンピテンシーは関係なく、これまで同様に総監マインド、総監リテラシーを備えているかどうかが試される内容でした。ただし、なかには「総監キーワード集」について訊かれてたひともいたようですね。

来年度受験するかたは、上記の口頭試験の内容を参考に、これからのちょうど3ヶ月間で経歴票をしっかり作りこんでください。
4/18(月)の締切(消印有効)まで(なお令和元年度技術士第一次試験再試験の合格者で、令和4年4月28日(木)をもって受験資格を満たすひとは、受験申込受付期間が令和4年5月11日(水)(消印有効)まで)、時間があるようでそんなにないですよ!

経歴票を完成させているひとも、もちろんまだのひとも、2次試験を受験するひとは、いったいどういったことが口頭試験で問われてたのかを考えながらあらためて受験申込書類を見直して(作成して)ください。
決して試験官を無視した独りよがりの一方通行の内容ではいけません。
令和以降は技術士コンピテンシーに即した質問に終始します。なんせ技術士コンピテンシーの各項目が採点項目なのですからその各項目(といっても「専門的学識」と「問題解決」は除いた項目)で6割以上を取る必要があります。そのためにはご自分の業務内容を技術士コンピテンシーの各項目からの観点で整理する必要があります。
業務の棚卸、令和以前は技術的課題解決がメインでしたが、それに加えて技術士コンピテンシーに沿ったかたちで分類・整理できるよう、3月までじっくり考えてください。

技術士による第3者目線を欲しているかた、そもそも何を書いていいのかがよくわからないかた、技術士コンピテンシーに反映させるべくご自分の業務経歴の棚卸を手伝ってほしいかた、他分野他科目から建設環境に乗り換えるかた、総監受験のかた、わたしでよかったら有料ですがお手伝いしますので連絡ください。

【沖縄県南城市奥武島】

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