2017年3月31日金曜日

洋上風力発電所等に係る環境影響評価の基本的な考え方

平成28年度も終わろうとしています。
仕事面では区切りがついているのかいないのか、よくわからないグレーな部分もあるのですが、なにはともあれひとまず終了です。

来週月曜日、4月3日には平成29年度試験の受験申込書が配布されますね。
いよいよ狂乱の1カ月が始まろうとしています。
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さて本題。以下の資料は受験申込書が出来上がってからチェックするのでも全然構わないのですが、前回に引き続き、環境アセス関連で興味深い資料が発表されましたので紹介します。
建設部門の試験作成委員や採点試験官の多くが所属する国交省もイチオシの政策である洋上風力発電ですから概要くらいは読んでおいてください。
そしてこの機会に洋上風力発電所のアセスだけでなく、そもそも洋上風力発電というはどういったもので、どういったメリットとデメリットがあるのか?エネルギー政策面だけでなく、自然環境や生活環境へどういった影響が考えられるのか、などを整理しておいてください。Ⅱ-1あたりで問われそうな気がしないでもないです。
アメリカの環境政策が大きく変化しても、われわれ日本の環境系技術者はこれまで通り、地道に取り組んでいきましょう。

洋上に見えなくもない風力発電【宮古島】

報道発表資料
平成29年3月30日
総合政策
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「洋上風力発電所等に係る環境影響評価の基本的な考え方に関する検討会報告書」の公表について

洋上風力発電の環境影響評価における取扱いについては、国内における今後の知見の蓄積や、諸外国の事例等も活用し、沖合に設置される場合を含む洋上風力発電の取扱いについて、送電方式も含めて適切な対応を検討すべきとされてきました。我が国において、今後一般海域における大規模な洋上風力発電所に係る環境影響評価が行われることが見込まれるため、洋上風力発電所の環境特性を踏まえた環境影響評価の基本的な考え方を検討する必要がありました。
このため、環境省では、「洋上風力発電所等に係る環境影響評価の基本的な考え方に関する検討会」(座長:浅野直人福岡大学名誉教授)を設置し、洋上風力発電所に特有の環境特性等に着目して、環境影響評価の項目に係る選定の考え方等についての検討を行いましたので、その結果を検討会報告書として公表します。
1.背景
 風力発電は、平成23年11月に環境影響評価法の対象事業に追加され、平成24年10月より施行されました。その際、平成23年6月の「風力発電施設に係る環境影響評価の基本的考え方に関する検討会報告書」において、洋上風力発電については、「国内における今後の知見の蓄積や、諸外国の事例等も活用し、沖合に設置される場合を含む洋上風力発電の取扱いについて、送電方式も含めて適切な対応を検討すべき」とされていました。
 その後、我が国においても一般海域における複数の計画が進められており、今後は一般海域において大規模な洋上風力発電所に係る環境影響評価が行われることが見込まれます。また、平成28年5月に閣議決定された「地球温暖化対策計画」においても、中長期的には「洋上風力発電の導入拡大は不可欠」とされるなど、洋上風力発電に関する状況は近年大きく変化しています。
 洋上風力発電のうち、特に陸域から離れた沖合に設置されるものについては、陸域に設置される風力発電所とは事業特性等が異なるため、生じる環境影響も異なると考えられることから、その特性を踏まえた環境影響評価の基本的な考え方を検討する必要があります。
 このため、環境省では、平成27年度から「洋上風力発電所等に係る環境影響評価の基本的な考え方に関する検討会」(座長:浅野直人福岡大学名誉教授)を設置し、国内外の洋上風力発電を含む、海域で行われる事業における環境影響評価に係る情報を整理するとともに、洋上風力発電所に特有な事業特性や地域特性に着目して、環境影響評価の項目に係る選定の考え方等について検討結果を報告書としてとりまとめましたので、公表します。
2.主な内容
「洋上風力発電所等に係る環境影響評価の基本的な考え方に関する検討会報告書」の主な内容は以下のとおりです。
(1)洋上風力発電を取り巻く状況
 我が国周辺の海域における自然環境の特性や、地球温暖化対策・エネルギー政策における洋上風力発電の取扱い、また国内外における洋上風力発電の導入状況等について、まとめました。
(2)洋上風力発電についての環境影響評価の実施状況等
 環境影響評価法及び条例等における洋上風力発電所の設置等の事業に係る環境影響評価の実施状況、及び諸外国における環境影響評価における洋上風力発電事業の取扱いの状況について、紹介しました。
(3)洋上風力発電所の事業概要
 洋上風力発電所において設置される設備の概要や主な基礎形式等を整理するとともに、実施される工事の概要や基礎形式に応じた工事の特性等について、まとめました。
(4)洋上風力発電所による環境影響の状況等の整理
 我が国の実績や最新の知見等に基づき、環境影響評価法における環境影響の特性に応じた洋上風力発電の考え方を整理しました。このような整理を行うに当たり、洋上風力発電所を、陸域からの一定の距離を目安として、「沖合洋上風力発電所」と「沿岸洋上風力発電所」に区分しました。
(5)環境影響評価における洋上風力発電の取扱い
 洋上風力発電の事業特性等に応じて、環境影響評価の項目の選定を行う際の参考となるよう、その考え方を、沿岸洋上風力発電所、沖合洋上風力発電所それぞれについて整理しました。なお、陸域で行われる工事や資材等の搬出入等に伴う環境影響や、陸上で設置される風力発電所等と同様に取り扱うことが可能であると考えられる環境要素については、今回の整理の対象外としました。
 また、沖合洋上風力発電所に係る規模要件の水準に関する考え方については、引き続き検討することが適当とされました。
(6)洋上風力発電所に係る関係地域の考え方
 洋上風力発電所に係る関係地域としては、海底ケーブルの陸揚げ点を含む地域、風力発電所に係る工事等の拠点となる港を含む地域、環境保全又は自然管理に係る条例により管理している地域を管轄している地方公共団体などが想定されると整理されました。また、複数の関係する地方公共団体が連合して審査を行う事について具体的に検討していくことが考えられるなどの指摘がありました。
(7)洋上風力発電所に係る環境影響評価に関するその他の検討事項
 洋上風力発電所の設置に伴い、海底ケーブルを設置する場合には、環境影響が生じることが想定されること等から、環境影響評価の対象範囲に含めることが望ましいと整理されました。また、累積的影響については、現在環境省で実施しているゾーニング手法に関する検討状況や諸外国における事例等を踏まえつつ、引き続き検討していく必要があるとされました。
(8)おわりに
 洋上風力発電所の設置等の事業については、本報告書で示した評価項目の考え方などの整理に基づき、環境影響評価の技術手法等もあわせて、引き続き検討を進めていくことが重要であることが示されました。また、海域の環境における基礎的な知見の蓄積や適切な調査・予測のための手法を開発や、洋上風力発電所に係る事後調査の在り方等についても検討する必要があることが指摘されました。
その上で、洋上風力発電に係る環境影響評価について、必要な検討を積極的に進め、可能なものから順次具体化につなげていくことが重要なことが整理されました。
3.添付資料
・洋上風力発電所等に係る環境影響評価の基本的な考え方に関する検討会報告書 概要版
・洋上風力発電所等に係る環境影響評価の基本的な考え方に関する検討会報告書 
・洋上風力発電所等に係る環境影響評価の基本的な考え方に関する検討会報告書 資料編

添付資料


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