先日、政策企画、政策提案系のとあるセミナーに参加したのですが、とにもかくにもこれまで経験したことのない高齢社会に突入するからそれへの対応を急ぎ社会全体で取り組む必要がある、とのことでした。わかってはいるけど具体的に提示されることで課題や問題から目を背けることができなくなりました。
話の内容もさることながら、統計データを根拠にこれでもかこれでもかと追い込まれるようにやるべきことへと収斂させていく話しぶりにとても衝撃を受けました。いろんな意味ですごいセミナーでした。別ジャンルのことではあるのですが、出かけて行って良かったです。いろんな世界を積極的に見て回ることで思いがけない気づき、視点を得ることができますもんね。自分の取組みにフィードバックさせるためにも、そして社会との関わりを活性化させるためにも。
建設部門の技術士として、高齢社会に対してどんな取り組みができるのか、あらためて考えていきたいと思いました。まずは内閣府から出ている高齢社会白書を見てみようかなと思います。
今回は、その高齢社会とも関係しているはなしで、まちづくりジャンルになりますが地域公共交通を再構築するための法律案が閣議決定されたとのことで取り上げました。
建設部門の必須科目Ⅰでは2つのうち1問はまちづくり系にも絡む出題がありますよね。そういった問題に取り組む際に、とても参考になる方向性だと思います。概要版だけでもチェックして、概念やキーワードなどをご自分のものにしてください。
新大工町停留場
【長崎県長崎市】
「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案」を閣議決定 ~ 地域公共交通「リ・デザイン」(再構築)に向けて ~
令和5年2月10日
地域の関係者の連携・協働(共創)を通じ、利便性・持続可能性・生産性の高い地域公共交通ネットワークへの「リ・デザイン」(再構築)を進めるための「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案」が、本日、閣議決定されました。1).背景
地域公共交通は、人口減少やモータリゼーション等による長期的な利用者の落ち込みに加え、新型コロナウイルスによるライフスタイルの変化の影響もあり、大変厳しい状況に置かれています。
特に一部のローカル鉄道については、利用者の大幅な減少により、鉄道が有する大量輸送機関としての特性が十分に発揮できない状況にあります。
こうした状況を踏まえ、地域の関係者の連携・協働=「共創」を通じ、利便性・持続可能性・生産性の高い地域公共交通ネットワークへの「リ・デザイン」(再構築)を進めることが必要です。
2).法律案の概要
(1)地域の関係者の連携と協働の促進
○法律の目的規定に「地域の関係者」の「連携と協働」を追加
○国の努力義務として「関係者相互間の連携と協働の促進」を追加するとともに、地域公共交通計画への記載に努める事項に「地域の関係者相互間の連携に関する事項」を追加
(2)ローカル鉄道の再構築に関する仕組みの創設・拡充
○地方公共団体又は鉄道事業者からの要請に基づき、国土交通大臣が組織する「再構築協議会」制度を創設し、協議会において「再構築方針」を作成
○再構築方針等に基づき実施する「鉄道事業再構築事業」を拡充
(3)バス・タクシー等地域公共交通の再構築に関する仕組みの拡充
○地方公共団体と交通事業者が、一定の区域・期間について、交通サービス水準、費用負担等を定めた協定を締結して行うことができるよう「地域公共交通利便増進事業」を拡充
○AIオンデマンド、キャッシュレス決済、EVバス等の導入を通じ、交通分野におけるDX・GXを推進するため「道路運送高度化事業」を拡充
(4)鉄道・タクシーにおける協議運賃制度の創設
○鉄道・タクシーについて、地域の関係者間の協議が調ったときは、国土交通大臣への届出により運賃設定を可能とする協議運賃制度を創設
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