2025年7月20日日曜日

総監 必須科目Ⅰ-2 記述式問題文

筆記試験、たいへんお疲れさまでした(^^)/
記述問題はなんと「少子高齢化」でしたね!
今年はわたしの怠慢で出題予想ができませんでした。しかし「少子高齢化」は予想していませんでした。とはいえ、突拍子もないテーマではなかったので皆さん結構イイ感じで書き切れたのではないでしょうか。

出題の仕方も順当でしたね。
さらに昨年度には見られなかった「異なる総合技術監理分野のトレードオフに留意すること」などトレードオフについて留意すること(言及すること)がハッキリと明記されましたね。やはり総監は(全体最適化は)トレードオフですもんね、それも異なる管理分野間のトレードオフですよね。そうこなくっちゃ、と思いましたよ。

それにしても昨年に引き続き設問(3)では「我が国として解決すべき課題と施策の観点から解答すること。」とありました。これはしばらく続くんでしょうかね。しかも今年は続けて「ここで,課題を限定せず,少子高齢化の進行そのものを広く課題として設定してもよい。」ともありました。昨年も同じことを書きましたが、どういう立場で書けばよいのか、なかなか悩ましいです(笑)。さらには「複数の視点には,総合技術監理の視点に限らず,我が国が直面する重要課題等の視点を含めて記述してもよい。」です。総合技術監理の視点に限らない、ってどういうことですか(笑)。

まぁでも択一のほうも昨年に引き続きヘンテコな出題はなかったような印象がありますので、おそらく今年度も合格率が上がるんじゃないでしょうか!

それにしても「課題先進国である」というのには腰砕けました。確かに最もな言及ですよね。

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必須科目
Ⅰ-2 次の問題について解答せよ。(指示された答案用紙の枚数にまとめること。)

 我が国は,先進国の中で最も早く少子高齢化が進行しており,既に少子化と高齢化に伴う様々な課題が顕在化している課題先進国である。少子化の状況として,令和6年の出生数は70万人を割り込み,過去最少を更新し今後さらに減少する可能性が高いと指摘されている。一方,高齢化については,令和6年10月現在65歳以上人口が総人口に占める割合(高齢化率)が29.3%に達し,今後も伸び続けると推測されている。このような少子化,高齢化の両面の進行により,生産年齢人口(15~64歳)は,平成7年の8,700万人余をピークとし令和6年には7,300万人余まで減少し,引き続き総人口と併せて減少傾向が続くと見込まれている。
 少子高齢化の進行は,我が国経済の供給面と需要面の双方にマイナスの影響をもたらし,我が国の中長期的な経済成長を阻害する可能性がある。少子高齢化という構造的な課題に対し,従前から一億総活躍社会の実現に向けた「働き方改革実行計画」の推進,「全世代型社会保障構築会議」「こども未来戦略会議」の開催など,我が国として総合的な推進のための取組が進められてきた。これらの国策と共に企業等においても,労働生産性の向上,多様な労働力の確保などの対応が急務となっている。したがって,少子高齢化に伴う課題と施策について,総合技術監理の視点に立って検討を行うことは重要であると考えられる。
 そこであなたがこれまでに経験した,若しくはよく知っている事業(研究開発・製品製造・販売等の業務機能の集合体としての事業,個々のプロジェクトの集合体としての事業,国・地方公共団体の事業等が代表例である。)や組織(役所や法人の全体とすることも,個々の部署や事業部等とすることもできる。)を1つ取り上げ,その目的や創出している成果物等を踏まえ,少子高齢化に伴う課題と施策について,総合技術監理の視点から以下の(1)~(2)の問いに答えよ。さらに,取り上げた事業や組織の枠を超え,少子高齢化に伴う諸課題に対して我が国において取るべき施策について,以下の(3)の問いに答えよ。
 解答に当たり,事業や組織について,関連するステークホルダーや他組織との連携を含めてもよい。また,ここでいう総合技術監理の視点とは,トレードオフに留意しながら,「業務全体を俯瞰し,経済性管理,安全管理,人的資源管理,情報管理,社会環境管理に関する総合的な分析,評価に基づいて,最適な企画,計画,実施,対応等を行う。」立場からの視点をいう。なお,書かれた論文を評価する際,考察における視点の広さ,記述の明確さと論理的なつながり,そして論文全体のまとまりを特に重視する。

(1)本論文においてあなたが取り上げる事業や組織の内容と,そこにおけるこれまでの少子高齢化への対応状況について,以下の問いに答えよ。
問い(1)については,答案用紙1枚以内にまとめよ。)
① 事業や組織の内容として,名称,目的,及び創出している成果物(製品・構造物・サービス・技術・政策等)を記せ。
② この事業や組織において,少子高齢化に伴う現在顕在化している課題とそれに対して既に実施している施策を1つ取り上げ,以下の項目をすべて含む形で記せ。
・具体的な課題と施策の内容
・その施策により期待できる効果
③ ②で取り上げた施策の問題点を記せ。

(2)この事業や組織において,少子高齢化に伴い近い将来(おおむね5年以内)に想定される課題とそれに対して導入すべきと考えられる施策の組み合わせを2つ取り上げ,それぞれについて以下の問いに答えよ。なお,想定する時期までに事業や組織の内容や形態そのものが変化することを踏まえて解答しても構わない。
問い(2)については,答案用紙を替えたうえで,まず1つ目の課題と施策について1枚以内にまとめ,さらに答案用紙を替えたうえで2つ目の課題と施策について1枚以内にまとめよ。)

① 具体的な課題と施策の内容を記せ。
② ①で記述した施策の実現により事業や組織にもたらされる効果を,理由とともに記せ。
③ ①で記述した施策を実現するうえで直面する障害とその克服策を総合技術監理の視点から記せ。ただし,2つの施策それぞれについて,総合技術監理の5つの管理分野のうち2つ以上の視点を含むこととし,異なる総合技術監理分野のトレードオフに留意すること。また,解答欄にはどの分野の視点であるかを明記すること。

(3)我が国における少子高齢化に対する課題と,あなたが有効と考える施策の組合せを2つ取り上げ,それぞれについて以下の問いに答えよ。なお,問い(3)では,事業や組織の枠を超え,我が国として解決すべき課題と施策の観点から解答すること。ここで,課題を限定せず,少子高齢化の進行そのものを広く課題として設定してもよい。
問い(3)については,答案用紙を替えたうえで,まず1つ目の課題と施策について1枚以内にまとめ,さらに答案用紙を替えたうえで2つ目の課題と施策について1枚以内にまとめよ。)
① 取り上げる少子高齢化に関する課題とあなたが有効と考える施策を記せ。
② ①で記述した施策に関し,想定する今後の世界情勢の変化,技術革新の進展,経済財政政策や厚生労働政策の動向,予算の制約等の背景を含めて,その有効性と実現性について記せ。
③ ①で記述した施策を実現するうえでの最も重大な障害とその克服策を複数の視点に留意して記せ。なお,複数の視点には,総合技術監理の視点に限らず,我が国が直面する重要課題等の視点を含めて記述してもよい。

ーーーーーーここまでーーーーーー
7/22(火)に、技術士会HPにて択一の正答が発表されました。
昨年度から翌々日の発表になっていますね。昔はあーだこーだ喧々諤々するのが楽しみではあったのですが(笑)

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