2019年7月16日火曜日

建設環境 選択科目Ⅱ-2-1 自主アセス

つづいて「選択科目」に関する応用能力について試される選択科目Ⅱ-2です。
これまでどおり2つのうち1つは環境アセスでしたね。ただし第1種どころか第2種にも該当しない自主アセスでした。
わたしの講座の受講生は「法アセスをやったことがない」かたが多かったのですが建設コンサル会社に勤務するかたは自主アセスの経験はあるのではないでしょうか。ちょっとした環境調査で、環境に影響を与えることが予想される環境項目を現地調査し、環境への影響を評価し、環境保全対策を検討し、住民説明会などを開催したような事業をご自分の経験を踏まえて書けたのではないでしょうか。経験がないかたでも、これまでの添削論文作成の過程で法アセスについては勉強されていたと思います。なんとか書けていればいいのですが。

Ⅱ-2 次の2設問(Ⅱ-2-1,Ⅱ-2-2)のうち1設問を選び解答せよ。(解答設問番号を明記し,答案用紙2枚以内にまとめよ。)

Ⅱ-2-1 ある集落の近くで,環境影響評価法や地方公共団体の環境影響評価に関する条例の対象にならない建造物を新設することになったが,地域住民の信頼や同意を得る必要があると考え,事業者として自主的に環境影響評価を行うことにした。環境影響評価の担当責任者として業務を行うに当たり,下記の内容について記述せよ。

(1)建造物を設置環境と合わせて想定し,環境影響に関して調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2)業務を進める手順について,留意すべき点,工夫を要する点を含めて述べよ。

(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。


六本木ヒルズ
【東京都港区】


取り上げる建造物はなにも小規模火力発電所である必要はないのですが、リンクを貼った実務集は、「適切な環境配慮や住民理解等を促進する観点から、地域にとって望ましくかつ事業者が積極的に取り組める内容として、環境影響評価図書の公表・説明会の開催による住民等の意見聴取やメリハリをつけた調査・予測・評価等、自主的な環境アセスメントの在り方等」がまとめられていますのでとても参考になると思います。

それから、設問の「(2)業務を進める手順について,留意すべき点,工夫を要する点を含めて述べよ。」と「(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。」ですが、Ⅱ-2-1も2もどちらもまったく同じでしたね。
これは実は建設環境だけのはなしじゃなくて、環境部門や水産部門のⅡ-2でも一字一句同じ問いでした。おそらく全部門全科目ともほぼ共通だったのだと思います。
さらに必須科目の(2)、(3)、(4)の問いも多くの部門科目で共通でした。きっと作問委員の間で申し合わせたのでしょう。新しい採点基準・評価基準に照らし、問題文も統一されたのだと思います。
すると違うのはテーマと書き手の立場になりますね。来年度からどうなるのかが興味深いです。

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