暑い日が続いています。
沖縄は梅雨入り直後こそ雨でしたが、梅雨前線が九州、四国、中国地方まで北上したのですっかり梅雨明けのような天気が続いています。
入道雲はまだそこまで発達していないのですが、これはもう梅雨明けに等しいのでしょうか。。。
気を取り直して、選択科目Ⅱ‐2(2つの設問から1問を選ぶスタイルの応用能力問題)の過去問で出題されたネタを見てみましょう。
応用能力とは何ぞや、というところですが、「平成31(2019)年度 技術士試験の概要について 」によると、
これまでに習得した知識や経験に基づき,与えられた条件に合わせて,問題や課題を正しく認識し,必要な分析を行い,業務遂行手順や業務上留意すべき点,工夫を要する点等について説明できる能力
とあります。
「選択科目」に関係する業務に関し,与えられた条件に合わせて,専門知識や実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき,業務上で留意すべき点や工夫を要する点等についての認識があるかどうかを問う。
ということです。
業務遂行手順、留意点や工夫を要する点、というのがキモになります。
実際の問題文をみてみると一目瞭然ですが、全部門、全科目ともテーマが異なるだけで問われ方はほぼ同じでした。
Ⅱ-2-X (前文に業務テーマが指定されます)~の担当責任者として業務を行うに当たり,下記の内容について記述せよ。
(1)~に関して調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について,留意すべき点,工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
この流れ、令和元年度から2年続けて同じだったので、令和3年度はもしかしたらじゃっかんアレンジしてくるかもしれませんが、それでも大きくは変えられないと思います。
これまでどおりの準備で大丈夫でしょう。
【沖縄県島尻郡伊平屋島】
それでは具体的にどういった業務の遂行手順が問われてきたのか、これまでにどんな業務が出題されたのか振り返ってみましょう。
R1
H30
H29
H28
H27
H26
①希少種への影響予測と環境保全措置
②生活環境への影響予測と環境保全措置
これはもうほぼ環境アセス(のしかも環境保全措置)ですね。環境影響評価法に基づく手続きはもちろん、法アセスに満たない規模も含んだ建設事業にかかる環境配慮(環境負荷低減)に関する手続きが問われています。そしてそのなかで環境保全措置についてもよく問われています。
これは受験要件を満たした建設環境分野の技術者であれば当然これまでに実績、経験を積んでいるはずです。
建設環境の技術者は大きく、自然環境系、生活環境系、環境影響評価系に大まかに分けられますが、いずれの技術者でも回答できるはずの出題内容となっています。
R3の試験対策としては、
(1)まず法アセスの手続きの流れをしっかり頭に叩き込むこと
(2)ご自分が経験した(あるいは資料が入手可能な)環境アセスの一連の流れ(計画段階から環境保全措置まで)とその内容を概略で結構ですのでチェックしておく
そのほか、
(3)建設事業による環境負荷を低減する技術(つまり環境保全措置)について、その実施手順と留意点を整理しておく
(4)さらに事業の前提条件として「第1種事業」であることがたびたび出題されています。仮に事業規模が指定されていなかったとしても第1種事業で記述してもOKなのですから(たぶん)、この機会に第1種事業の規模は抑えておきましょう。特にご自分が取り上げる予定の事業においては、しっかりと数字(kmだとかhaだとか車線数だとか)を頭に入れておいてください(覚えやすい数字になっています)。なお高速道路建設事業は規模指定がないのでイイかもしれません。
もういっこの「建設事業に係る環境保全措置」のほうは、何が出るのかわかりませんね。毎回、これが楽しみでもあります(笑)
昨年度の災害復旧(「美しい山河を守る災害復旧基本方針」ガイドライン)はズバリ的中!したのでとてもキモチよかったです(笑)
令和3年度の予想としては、ここでグリーンインフラ計画が出題されると面白いですね。防災減災に加えて、都市の緑空間の保全・活用によって潤いのある豊かなまちづくりというのもグリーンインフラと言えますし、受験者の職種を問わないので出題しやすいと思います。
とにかく、
Ⅱ‐2の回答については、APECさんは「業務計画書を作る感覚で」としています。特記仕様書兼作成手順書(問題文です)に沿って業務計画書(回答論文です)を作成するように書き上げればいいと思います。
わたしの講座です。論文の添削を受けたい方はぜひどうぞ。
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