2021年7月14日水曜日

自然環境保全 選択科目Ⅲ カワウ被害防止特定計画と国際的な地域登録制度を活用した地域振興計画

「問題解決能力及び課題遂行能力に関する」問題Ⅲ、Ⅲ-1がカワウの特定計画、Ⅲ-2が地域振興計画でした。
これは皆さんどちらを選択されましたでしょうか。懐が深いのは2つめの地域振興計画ですよね。皆さんがお住まいの(あるいは業務で関わりの深い)地域やその近くでなんらかの登録がされているところがあるのではないでしょうか。そうするとそれに関する話題についても常日頃から接しているはずですので実際には業務で携わっていなくても(自然環境保全の技術者としての問題意識があれば)なんとか書けたことでしょう。
カワウのほうもお住まいの(あるいは業務で関わりの深い)地域で問題になっている場合には実際に関わっていなくても書けるのだと思います。わたしはというと「カワウ」がここまで問題となっているとはハッキリとは認識していませんでした。沖縄にもたまに飛来するのですが、「たまに」なのでそれこそ集まっているということに対して新聞報道がされたりします。農林水産業に被害が出ているというのは聞いたことがありません。
しかし返す返すも思うことは、今年に受験していたらどうなっていたかわかりませんね。試験が延期だのなんだのありましたが昨年に受験しておいて助かりました。

Ⅲ 次の2問題(Ⅲ-1,Ⅲ-2)のうち1問題を選び解答せよ。(赤色の答案用紙に解答問題番号を明記し,答案用紙3枚を用いてまとめよ。)

Ⅲ-1 カワウは,生息数増加や生息域拡大等により2007年11月に狩猟鳥獣に指定され,生態系や農林水産業等への被害が深刻化していることから,第二種特定鳥獣保護管理計画(特定計画)が策定されつつある。このような状況を考慮して,以下の問いに答えよ。

(1)カワウに関する特定計画の作成に当たり,技術者の立場からカワウ被害防止に対処する上でどのような課題が考えられるか。多面的な観点から課題を3つ示し,それぞれの観点を示した上で,課題の内容を示せ。

(2)抽出した課題のうち最も重要と考えるものを1つ挙げ,その理由とその課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)前問(2)で示した解決策すべてを実行しても生じうるリスクとそれへの対策について,専門技術を踏まえた考えを示せ。


砂浜にカワウ
【沖縄県名護市 安和海岸】

Ⅲ-2 世界遺産条約,ラムサール条約などの条約や生物圏保存地域(ユネスコエコパーク),世界ジオパークなどの国際的プログラムによる地域登録制度を活用して,地域の自然資源の保全を図りつつ活用し,地域振興に資する計画を検討する動きがみられる。地域の自然的社会的特性と活用する登録制度を具体的に想定した上で,計画の策定業務を担当責任者として進めるに当たり,以下の内容について記述せよ。

(1)計画の策定に当たり,技術者の立場から,多面的な観点から課題を3つ示し,それぞれの観点を示した上で,課題の内容を示せ。

(2)抽出した課題のうち最も重要と考えるものを1つ挙げ,その理由とその課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)前問(2)で示した解決策すべてを実行した上で生じると考えられる懸念事項とそれへの対策について,専門技術を踏まえた考えを示せ。

なんか「示し、示した上で、示せ、示せ、示した、示せ」ってなんか嫌になりますね、反抗したくなっちゃいます(笑)。
それはさておき「カワウ」が出題されたのには驚きました。そんなに社会問題になっているんですね。ちっとも知りませんでした。勉強になります。だから面白いですね。

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