2021年7月11日日曜日

建設部門 必須科目Ⅰ 廃棄物と風水害

筆記試験、たいへんお疲れさまでした(^^)/
皆さん、どうでしたか?
午前に必須科目、午後に選択科目と通常スケジュールでの開催でしたね。わたしも今回は試験監督として参加しました。以前にブログで取り上げたように、沖縄会場はなんとヒルトンホテルだったんですよ。しかし以前の1次試験のときとちがって、今回は壇上にぽつんと主任監督専用の席が設けられていて、ここにひとりぼっちで座らされるはめになっていました。スポットライトで照らされていて、これが結構暑いんです。ホテルのかたが急遽足元に小型扇風機を用意してくれたので助かりました。
とはいえ、わたしの受けもった試験会場では特に何事もなく無事に試験が終了してホッとしているところです。欠席者も例年と比べると少なかったですね。さらに嬉しいことに、午前の必須科目から午後の選択科目にかけて脱落するひともふつうは何人かいるのですが、私の試験会場はひとりも脱落者がいませんでした。これは思いのほか嬉しかったですね。
※その後、鹿児島県の受講生のかたから10日に発生した北薩・伊佐地域の記録的大雨による災害対応で受験を断念したとの連絡をいただきました。まさに風水害への対応です。被害最小化、早期復旧に向けてお力を尽くされていることでしょう。公務員のかたの公に奉仕する姿にはいつも頭が下がります。

それではこれから複数回にわたって問題文をアップいたします。
これまでは選択科目Ⅱ‐1から取り上げていましたが、今回からは環境部門や水産部門も取り上げたいので、建設部門の必須科目からサクサク行きますね。

建設部門の必須科目、ひとつめが循環型社会の構築に向けた建設分野における廃棄物問題、ふたつめが風水害の防災減災でした。建設環境のかただったらどちらでもイケたのではないでしょうか。どっちにするか悩んじゃいますよね。贅沢なことに(笑)。
ちなみにほかの部門、たとえば水産部門や環境部門(は当然ですが)も選択科目を含めて環境分野の出題が多かったような印象を受けました。部門によらず重要な課題が環境分野なのかもしれませんね。

そして出題様式ですが、さすがにもしかして今年はちょっと変化させてくるかな?とも思っていましたが、ほとんど変えてこなかったですね。同じと言ってもイイでしょう。
(1)~技術者の立場で多面的な観点から課題を3つ抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。
(2)は同じで、(3)も2パターンに分かれましたが昨年度と一昨年と同じ、(4)も昨年と同じでした。
そして引き続き、
答案用紙3枚を用いてまとめよ。
とありましたので、回答用紙2枚だけではダメなのだと思います(もっともそういうひとは見たことありませんが)。

9 建設部門【必須科目Ⅰ】
Ⅰ 次の2問題(Ⅰ-1,Ⅰ-2)のうち1問題を選び解答せよ。(解答問題番号を明記し,答案用紙3枚を用いてまとめよ。)

Ⅰ-1 近年,地球環境問題がより深刻化してきており,社会の持続可能性を実現するために「低炭素社会」,「循環型社会」,「自然共生社会」の構築はすべての分野で重要な課題となっている。社会資本の整備や次世代への継承を担う建設分野においても,インフラ・設備・建築物のライフサイクルの中で,廃棄物に関する問題解決に向けた取組をより一層進め,「循環型社会」を構築していくことは,地球環境問題の克服と持続可能な社会基盤整備を実現するために必要不可欠なことである。このような状況を踏まえて以下の問いに答えよ。

(1)建設分野において廃棄物に関する問題に対して循環型社会の構築を実現するために,技術者としての立場で多面的な観点から3つ課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行して生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。

(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり,技術者としての倫理,社会の持続可能性の観点から必要となる要件,留意点を述べよ。


導入部分で低炭素社会、循環型社会、自然共生社会とあるので、おおーこれはドストライク!と思って喜んで読んでいたら、最後の最後は循環型社会限定の「廃棄物に関する問題解決に向けた取組」でしたね。オイオイ、それなら最初からそう書いてくれよ、とも思ってしまいました。

おつかれさまでした!
【江の島】

Ⅰ-2 近年,災害が激甚化・頻発化し,特に,梅雨や台風時期の風水害(降雨,強風,高潮・波浪による災害)が毎年のように発生しており,全国各地の陸海域で,土木施設,交通施設や住民の生活基盤に甚大な被害をもたらしている。こうした状況の下,国民の命と暮らし,経済活動を守るためには,これまで以上に,新たな取組を加えた幅広い対策を行うことが急務となっている。

(1)災害が激甚化・頻発化する中で,風水害による被害を,新たな取組を加えた幅広い対策により防止又は軽減するために,技術者としての立場で多面的な観点から3つ課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について,専門技術を踏まえた考えを示せ。

(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たり,技術者としての倫理,社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。


言うまでもないことですが、防災減災といっても今回は「風水害」ですから地震や津波ではありません。噴火でもありません(自然環境保全で火山由来の自然公園が出題されました)。
準備していた災害ネタが当てはまるかどうかちょっとした注意が必要です。防災減災だ!と慌てて書いていないか心配です。
でもきっと、ほとんどのかたはこっちを選んだんでしょうね。

とにかく論文の再現だけは、今日か遅くとも明日中にはやっておいてくださいね!
毎年再現できなくて泣きを見る人がいます。

お疲れさまでした!

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