2022年5月1日日曜日

令和4年度技術士第2次試験 要チェック分野まとめ(Ⅱ-2)

早いもので今日から5月です。
それにしても結局のところ、コロナは落ち着くことなく社会一般化した感じですね。近くにコロナ患者を専門的に受け入れている病院があるのですが、4月中旬頃から再び救急車が頻繁に行きかうようになりました。世間の慣れと、夜中のサイレンとのギャップを感じながら夜を過ごしています。ウクライナのこともあるし、なんだか落ち着かないですね。

前回から引き続き筆記試験問題の出題ジャンル予想です。
選択科目Ⅱ‐2(2つの設問から1問を選ぶスタイルの応用能力問題)の過去問で出題されたネタを見てみましょう。
応用能力とは何ぞや、というところですが、「平成31(2019)年度 技術士試験の概要について 」によると、
これまでに習得した知識や経験に基づき,与えられた条件に合わせて,問題や課題を正しく認識し,必要な分析を行い,業務遂行手順や業務上留意すべき点,工夫を要する点等について説明できる能力
とあります。
「選択科目」に関係する業務に関し,与えられた条件に合わせて,専門知識や実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき,業務上で留意すべき点や工夫を要する点等についての認識があるかどうかを問う。
ということです。
業務遂行手順、留意点や工夫を要する点、というのがキモになります。

実際の問題文をみてみると一目瞭然ですが、全部門、全科目ともテーマが異なるだけで問われ方は同じでした。
Ⅱ-2-X (前文に業務テーマが指定されます)~の担当責任者として業務を行うに当たり,下記の内容について記述せよ。
(1)~に関して調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について,留意すべき点,工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

令和元年度から3年続けて同じでしたから、今後も変わらないと思います。もしかしたら令和4年度はじゃっかんアレンジしてくるかもしれませんが、それでも大きくは変えられないと思います。
これまでどおりの準備で大丈夫でしょう。

【沖縄県島尻郡渡名喜島】

それでは具体的にどういった業務の遂行手順が問われてきたのか、これまでにどんな業務が出題されたのか振り返ってみましょう。
R3

R2

R1

H30

H29

H28

H27

H26

①希少種への影響予測と環境保全措置
②生活環境への影響予測と環境保全措置

これはもうなんといっても環境アセスですね。環境影響評価法に基づく手続きはもちろん、法アセスに満たない規模も含んだ建設事業にかかる環境配慮(環境負荷低減)に関する手続きが問われています。そしてそのなかで環境保全措置についてよく問われています。
これは受験要件を満たした建設環境分野の技術者であれば当然これまでに実績、経験を積んでいるはずです。
建設環境の技術者は大きく、自然環境系、生活環境系、環境影響評価系に大まかに分けられますが、いずれの技術者でも回答できるはずの出題内容となっています。

令和4年度の試験対策としては、
(1)まず法アセスの手続きの流れをしっかり頭に叩き込むこと
(2)ご自分が経験した(あるいは資料が入手可能な)環境アセスの一連の流れ(計画段階から環境保全措置まで)とその内容を概略で結構ですのでチェックしておく

そのほか、
(3)建設事業による環境負荷を低減する技術(つまり環境保全措置)について、その実施手順と留意点を整理しておく
(4)さらに事業の前提条件として「第1種事業」であることがたびたび出題されています。仮に事業規模が指定されていなかったとしても第1種事業で記述してもOKなのですから(たぶん)、この機会に第1種事業の規模は抑えておきましょう。特にご自分が取り上げる予定の事業においては、しっかりと数字(kmだとかhaだとか車線数だとか)を頭に入れておいてください(覚えやすい数字になっています)。なお高速道路建設事業は規模指定がないのでイイかもしれません。

もういっこの「建設事業に係る環境保全措置」のほうは、何が出るのかわかりませんね。毎回、これが楽しみでもあります(笑)
一昨年の災害復旧(「美しい山河を守る災害復旧基本方針」ガイドライン)はズバリ的中!したのでとてもキモチよかったです(笑)。逆に昨年度の地盤汚染はサッパリわかりませんでした。
令和4年度の予想としては、ここでグリーンインフラ計画が出題されると面白いですね。国土交通グリーンチャレンジも打ち出されています。防災減災に加えて、都市の緑空間の保全・活用によって潤いのある豊かなまちづくりというのもグリーンインフラと言えますし、受験者の職種を問わないので出題しやすいと思います。
あとはH27にも出ましたが、やっぱり外来種対策でしょうか。

とにかく、
Ⅱ‐2の回答については、APECさんは「業務計画書を作る感覚で」としています。特記仕様書兼作成手順書(問題文です)に沿って業務計画書(回答論文です)を作成するように書き上げればいいと思います。

わたしの講座です。論文の添削を受けたい方はぜひどうぞ。

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