2022年6月22日水曜日

令和4年版国土交通白書 気候変動とわたしたちの暮らし

沖縄は早くも梅雨明けしました。昨年よりも13日も早いんだそうです。しかし今年の梅雨は長かったうえにずっと雨でした。例年ですと梅雨入りしたとたんに雨が降らないという空梅雨も多かったんですけどね。梅雨入り宣言前から降雨が続いていたので、実質的に2か月まるまる雨でした。
それにしても梅雨の終わり頃の豪雨はハンパなかったです。線状降水帯ともいえるほどに次々に雨雲が来襲しました。我が家は土砂災害危険地域に引っ掛かっているもんですから毎年ヒヤヒヤしています。今年もなんとかサバイブできたことに安堵するとともに、バトンが移った九州以北のことを案じています。沖縄以外の地域はこれからが梅雨の本番だと思います。河川の氾濫、山崩れなどじゅうぶん気を付けてください。

そんななか国土交通白書も昨年より4日ほど早く公表されました。
やっぱり、というかなんというか、ドストライクテーマの「気候変動」、そしてその対策としての「脱炭素」で来ましたね。
「地域の脱炭素化と生活の質の向上等を両立した「気候変動時代のわたしたちの暮らし」を展望しています」とあります。ココ、大事な視点です。
地域の脱炭素化と生活の質の向上を両立させるためにもてる専門技術を遺憾なく発揮することが我々建設部門などのインフラ整備にかかる技術者に求められています。その専門知識を備えているかどうかが試験で試されると思います。
というわけで、必須科目Ⅰは脱炭素ですよ。
もちろんR4版白書の全部をくまなく読み込む必要はないのですが、概要版だけでもチェックしておいてください。

と書きましたが、しかしこうも脱炭素ばかりを推していて大丈夫なのかとちょっと心配になってきました。そもそも建設環境だと昨年のⅢ-2で出ていますし、建設部門だけじゃなくて環境部門や水産部門でも「脱炭素(カーボンニュートラル)」を推しているうえに、総監部門も「脱炭素社会に向けた取り組み」を出題予想しているんです。
どれもこれも脱炭素(カーボンニュートラル)が出題されたら壮観ですね(今回は受験しないので他人事みたいな発言になってしまいました、すみません)。

緑ヶ丘公園
【沖縄県那覇市】

「令和4年版国土交通白書」を公表します
~気候変動とわたしたちの暮らし~

令和4年6月21日

国土交通白書は、国土交通省の施策全般に関する年次報告として毎年公表しています。今回の白書では、我が国において、世界的な社会課題である気候変動への対応が求められていることから、「気候変動とわたしたちの暮らし」をテーマとして取り上げました。
 2050年カーボンニュートラルの実現を目指し、国土交通分野における「暮らしの脱炭素化」に向けた取組みの方向性等を整理するとともに、地域の脱炭素化と生活の質の向上等を両立した「気候変動時代のわたしたちの暮らし」を展望しています。


本白書についての概要は、以下のとおりです。
 

第1部 気候変動とわたしたちの暮らし

 
【序章】気候変動に伴う災害の激甚化・頻発化
紀元後2000年の歴史に例を見ない気候変動の状況、気候変動に伴う災害の激甚化・頻発化の状況や適応策としての防災・減災対策等を整理。
 
  • 脱炭素社会の実現に向けた動向
新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けた家庭部門・運輸部門等における2020年のCO2排出の最新動向や、経済と環境の好循環に向けた政府の取組み・市場動向等を整理。
 
  • 脱炭素化社会の実現に向けた国土交通分野における取組み
住まい・交通・まちづくり等、国土交通分野における「暮らしの脱炭素化」に向けた取組みの方向性や、技術革新・社会実装等の動向を整理。
 
【第3章】気候変動時代のわたしたちの暮らし
脱炭素化に向けた人々の意識調査結果や、地域の脱炭素化の先進事例について紹介するとともに、技術革新により変革が期待される「わたしたちの暮らし」の将来像を展望。
 

第2部 国土交通行政の動向

国土交通行政の各分野の動向を政策課題ごとに報告
 

【資料】資料1:令和4年版国土交通白書の概要 資料2:令和4年版国土交通白書
 

2022年6月8日水曜日

令和4年版環境白書 グリーン社会の実現に向けて変える私たちの地域とライフスタイル ~私たちの変革から起こす脱炭素ドミノ~

白書シーズンたけなわ、いかがお過ごしでしょうか。
7日に環境白書が閣議決定され、HPにて公表されました(^^)/
「脱炭素」はもちろんメイン課題ですが、「循環経済」、「分散・自然共生」あわせて『グリーン社会』、この実現に向けて私たちの地域とライフスタイルから変革を起こしてゆきましょう!というテーマのようです(まだちゃんと読んでません)。
スローガン「私たちの変革から起こす脱炭素ドミノ」です。
報道発表のページには概要版の記載がなかったので、白書をまとめたページも下記に貼り付けておきます。
白書を全部読むのはたいへんですし時間もないですから、この概要版だけでもチェックしてみてください。「1.5℃」とか「30by30」とか多くのキーワードが盛りだくさんです。しかし概要版なのにぜんぶで32ページもあるなんて、そうとう力が入ってますよね。

そして今回の環境白書の閲覧方法ですが、ウエブサイトや冊子のほか、なんと電子書籍版Kindleや楽天Koboでも配信されるようです。しかも1年間限定で無料で配信されるそうですよ。ただし開始が7月中下旬とのことなので、残念ながらこんどの筆記試験対策には間に合いませんね。。。

環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書

環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書

最新の白書

関東も梅雨入りしましたね
【東京都府中市】

令和4年6月7日
総合政策
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令和4年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書の公表について

令和4年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書は本日令和4年6月7日(火)に閣議決定されたため公表いたします。

1.令和4年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書のテーマ

グリーン社会の実現に向けて変える私たちの地域とライフスタイル
~私たちの変革から起こす脱炭素ドミノ~

 2030年までを「勝負の10年」として、国内外で「脱炭素ドミノ」を起こしていくために私たち一人ひとりが、未来に影響を与える当事者であるという意識を持って行動し、脱炭素のみならず、資源循環、分散・自然共生という多角的なアプローチによってグリーン社会の実現を目指していくことをお伝えしています。

2.令和4年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書のポイント

  • 気候変動や資源の大量消費、生物多様性の損失等の危機に対して世界が大きく動き出し、危機的状況を世界全体で乗り越えるための国際動向を紹介。
  • 「脱炭素」と並行して「循環経済」、「分散・自然共生」という多角的かつ、相関しているアプローチからグリーン社会の実現を目指すことを記述。
  • 地域資源を生かして脱炭素化を図りつつ、経済活性化・社会課題の解決を目指す地域づくりや、「ファッション・食・住まい・移動」から一人ひとりのライフスタイルの変革により、持続可能で将来世代が、希望を持つことができる社会を引き継げることを目指すことを記述。
  • 東日本大震災・原発事故の被災地の環境再生取組の進捗や、復興の新たなステージに向けた未来志向の取組を紹介。

環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書の特色

  • 環境白書、循環型社会白書、生物多様性白書の3つの白書は、法律に則ってそれぞれ国会へ提出する年次報告書ですが、環境問題の全体像を分かりやすく示すために3つの白書を合わせて編集し、1つの白書としてまとめています。
  • 冊子で使用している紙は、持続可能な木材を使ったFSC®認証紙です。日本の官公庁の白書において初めての使用となります。

   ※FSC®(Forest Stewardship Council®)認証とはFSCロゴマーク
    環境、社会、経済の便益に適い、きちんと管理された森林からの製品を
    目に見える形で消費者に届け、それにより経済的利益を生産者に還元する
    仕組みです。

  • 印刷工程の電力使用に伴い発生する二酸化炭素(CO₂)は、環境省の「オフセット・クレジット制度(J-VER制度)」に基づき発行された東日本大震災における被災地のクレジットを購入し、オフセットしています。

4.白書の閲覧及び冊子の入手方法

(1)環境省ウェブサイト http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/

   PDFデータで掲載します。なお、HTML形式のデータについては、7月上旬以降、同ウェブサイトに掲載
  する予定です。

(2)冊子の入手方法

  ①単行本
   政府刊行物センターや政府刊行物取扱書店等で購入することができます(1部2,728円(税込、予定価
   格)、6月中下旬発売予定)。入手方法等については、発行元の日経印刷株式会社第一営業部(03-
   6758-1011
)までお問い合わせください。

  ②電子書籍
   電子書籍版Kindle及び楽天Koboにて、1年間無料配信予定(7月中下旬配信予定)。

2022年6月7日火曜日

令和3年度 水産白書

水産白書が閣議決定されました。
なにか目新しいワクワクする特集などはあるかと期待しましたが、3月に発表された「新たな水産基本計画」を特集したものでしたので、特に目新しい情報はありません。
水産部門の試験対策としては3月に出た「新たな水産基本計画」でもいいし、こっちの「R3年度水産白書」でもOKです。ちょっと肩透かし(笑)

北海道大学水産学部
【北海道函館市】

本年3月に策定された「新たな水産基本計画」に注目!

令和4年6月3日
水産庁
~令和3年度 水産白書を本日公表~

本日、令和3年度水産白書が閣議決定されました。
今回の白書では、「新たな水産基本計画」及び「新型コロナウイルス感染症による水産業への影響と対応」を特集として取り上げています。また、我が国の水産業をめぐる動きや国際情勢のほか、水産基本計画に新たに盛り込まれた「海業(うみぎょう)」による漁村の活性化に向けた取組等を紹介しています。
この白書を通して、広く我が国の水産業について国民の皆様に理解してもらうことを目指しています。

海業と取締船の写真

1.令和3年度水産白書の概要

水産白書は、水産基本法に基づき、政府が毎年、国会に報告しているものです。
「令和3年度水産白書」では、特集1として「新たな水産基本計画」を取り上げました。水産基本計画は、水産基本法に基づき水産施策を推進するための指針として、平成14年以降、5年ごとに見直されています。過去の水産基本計画を概観した上で、漁業者の減少・高齢化、海洋環境の変化、新型コロナウイルス感染症、燃油高騰をはじめとした様々な情勢を踏まえて、本年3月に策定された新たな水産基本計画について記述しています。
また、特集2として「新型コロナウイルス感染症による水産業への影響と対応」を取り上げました。令和2年以降の新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行により生じた水産物の需給への影響や、水産物の販売促進・消費拡大等に向けた取組等、水産業における対応等を記述しています。

「令和3年度水産白書」は、以下のURLで御覧になれます。

2.内容のポイント

令和3年度水産の動向

(特集1) 新たな水産基本計画
 これまでの水産基本計画及び本年3月に閣議決定された新たな水産基本計画について記述

(特集2)新型コロナウイルス感染症による水産業への影響と対応
 新型コロナウイルス感染症による水産物の需要・供給への影響と新たな動き、水産業における対応について記述

第1章 我が国の水産物の需給・消費をめぐる動き

 水産物需給の動向、水産物消費の状況、水産物貿易の動向等について記述

第2章 我が国の水産業をめぐる動き
 漁業・養殖業の国内生産の動向、漁業経営の動向、水産物の流通・加工の動向等について記述

第3章 水産資源及び漁場環境をめぐる動き
 我が国周辺の水産資源、実効ある資源管理のための取組、漁場環境をめぐる動き等について記述

第4章 水産業をめぐる国際情勢
 世界の漁業・養殖業生産、水産物消費、水産物貿易をめぐる国際情勢、国際的な資源管理等について記述

第5章 安全で活力ある漁村づくり
 水産業・漁村の多面的機能、防災・減災対策、漁村の活性化等について記述

第6章 東日本大震災からの復興
 水産業における復旧・復興の状況、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響への対応について記述

令和4年度水産施策

 令和4年度予算等を基に施策の概要を整理

<添付資料>
報道発表資料(PDF : 363KB)

2022年5月26日木曜日

新たな「漁港漁場整備長期計画」

沖縄は梅雨なので毎日雨です。ここ数年、梅雨入りしたとたんに雨が降らないといういわゆる空梅雨だったのですが、今年は梅雨入りからこのかたずっと雨です。まもなくの梅雨明け夏本番が待ち遠しいですね(暑いのが年を経るに従いキツクなってきましたが)。

今回取り上げるのは水産分野の話題です。
水産部門のかた向けには水産基本計画を取り上げたところですが、同様に重要な計画に「漁港漁場整備長期計画」というのがあります。こっちもちゃんと取り上げておくべきだと、いまさらながらに取り上げますね。
メインは水産土木のかたになりますが、水産資源及び水域環境を受験するひともぜひ目を通しておいてほしい計画です。
成長戦略、効率化、持続可能性、災害対策、漁村活性化、等々、重要テーマが整理されています。下記の概要だけでも把握しておいてください。
記述論文にそのまま使えますよ。ここで書かれている言い回しを使いまわすほうが、読み手(試験官)にとっても読みやすいものとなるはずです。試験官ご自身が執筆されている可能性だってあるからです。

魚供養碑
【東京都港区芝公園 増上寺】

プレスリリース

新たな「漁港漁場整備長期計画」について

令和4年3月25日
農林水産省

本日、新たな「漁港漁場整備長期計画」が閣議決定されました。

1.趣旨

  漁港漁場整備長期計画は、漁港漁場整備法(昭和25年法律第137号)第6条の3の規定に基づき、水産業、漁村を支える基盤である漁港や漁場の整備の総合的かつ計画的な実施に資するため、5年間を一期として策定するものです。新たな計画は、令和4年度から令和8年度までの5年間を計画期間としています。

2.新たな漁港漁場整備長期計画のポイント

  今後5年間に重点的に取り組む課題を以下の3つに明確化するとともに、目指す姿と成果目標・事業量等を設定し、計画的に漁港漁場整備事業を推進します。

(1)産地の生産力強化と輸出促進による水産業の成長産業化

ア  拠点漁港等の生産・流通機能の強化

  地域における漁港の適切な役割分担に基づき、漁港機能を再編・強化し、サプライチェーンの起点として、低コストで高付加価値の水産物を国内・海外に供給する拠点をつくる。

イ  養殖生産拠点の形成

  養殖適地の拡大、安定的な種苗の確保、養殖作業環境の改善、加工・流通の機能強化を一体的に行い、国内・海外の需要に応じた安定的な養殖生産を行う拠点をつくる。

主な成果目標

・流通拠点漁港において、総合的な衛生管理体制の下で取り扱われる水産物の取扱量の割合を45%からおおむね70%に向上させる
・漁港・漁場整備や漁港の活用を図る養殖生産拠点地域において、生産の維持・拡大によりおおむね100万トンの養殖生産を確保する    等


(2)海洋環境の変化や災害リスクへの対応力強化による持続可能な漁業生産の確保

ア  環境変化に適応した漁場生産力の強化

  海洋環境を的確に把握し、その変化に適応した持続的な漁業生産力を持つ漁場・生産体制をつくる。

イ  災害リスクへの対応力強化

  頻発化、激甚化する自然災害や切迫する大規模地震・津波に対して、しなやかで強い漁港・漁村の体制をつくる。効率的な施設の維持管理等を行い、将来にわたり漁港機能を持続的に発揮する。

主な成果目標

・水産資源の回復や生産力の向上のための漁場整備により、おおむね6.5万トンの水産物を増産させる
・流通拠点漁港において、地震・津波災害発生時における水産業の早期回復体制が構築された漁港の割合を27%からおおむね70%に向上させる    
等

(3)「海業(うみぎょう)」振興と多様な人材の活躍による漁村の魅力と所得の向上

ア  「海業 (うみぎょう)」による漁村の活性化

  海や漁村に関する地域資源を活かした海業(うみぎょう)等を漁港・漁村で展開し、地域のにぎわいや所得と雇用を生み出す。

イ  地域の水産業を支える多様な人材の活躍

  年齢、性別や国籍等によらず多様な人材が生き生きと活躍できる漁港・漁村の環境を整備する。

主な成果目標

・漁村の活性化により都市漁村交流人口を、おおむね200万人増加させる
・漁港における新たな「海業(うみぎょう)」等の取組をおおむね500件展開する    
等

<添付資料>
漁港漁場整備長期計画(令和4年度~令和8年度)(PDF : 405KB)
漁港漁場整備長期計画のポイント(令和4年度~令和8年度)(PDF : 550KB)

2022年5月17日火曜日

R4総監部門の要チェック分野まとめ(記述式)

技術士筆記試験まであと2か月となりました。早いですね。早いといえば、今度の試験ではなく令和5年度試験に向けて取り組み始めるひとからも相談を受けました。早いとはいっても令和5年度試験もあと1年しかないですからね。どちらも計画的にコツコツ進めてほしいと思います。

GW前から連載していた出題ジャンルまとめと予想ですが、最後に総監部門を取り上げます。
とはいえ総監については予想するのはあまり意味はないようなところもあり、何が出題されたとしても総監として答えるのみです。なんて言っちゃうと身も蓋もないのですが、これは真実です。
じゃあどうしてこんな記事を投稿するのかというと、それはこれまでを振り返り、今後に思いを馳せるためです。予想して、アタッタ、ハズレタと一喜一憂するためではありません(って一喜一憂しているんですが(笑))

総監技術士の相応しさとは総合技術監理を理解していること、そして実施できることであり、それを読み手である試験官に伝えることができて初めて合格することができます。
「総合技術監理」については、ご存知の通り5つの管理のそれぞれの内容を理解することももちろん重要なのですが、記述式問題で書くべき内容は、なんといっても総監キーワード集2022の1ページから4ページにある「1.総合技術監理」にある内容です。これが出題されます。そこに書かれた内容をご自分の立場や役割を設定したうえで出題されたテーマや各設問で要求されていることに沿ったかたちで表現できるかどうかが合否の分かれ目になるわけです。
「トレードオフ×優先順位=全体最適化」
一般部門はテーマの勉強が重要でしたが、総監部門の場合はテーマの勉強というよりも、総監そのものの勉強が重要なのです。
つまり、出題テーマなんてなんだっていいわけです。テーマなんかよりは問題文に合わせてしっかり書ききることができるかどうかです。それには事前にテーマが予想できるかどうかはあまり関係ないと思います。

と、これだけ書いておいてナンですが、これまでの試験テーマを振り返るとほぼそのときどきの社会問題、社会的な課題にちなんだテーマで出題されています。
わたしのイチオシは(昨年度も推してて出題されませんでしたが)脱炭素社会に向けた取り組み、になりました。カーボンニュートラルが話題にもなっていますからね。ちょっと身びいきな感覚かもしれませんが(笑)
昨年のブログからそのまま引用しますが、「2050年までの『脱炭素社会』の実現」を基本理念とする改正地球温暖化対策推進法が参議院で全会一致で可決、成立したばかりです。脱炭素社会の実現に向けて、国民、国、地方自治体などが密接に連携することが規定されています。つまりこれは決して他人ごとではないわけです。国民それぞれができることから取り組んでいかないといけないわけです。
そういうことからもこれは受験者各々の立場、組織においてどのような取り組みができるのかが問われてもおかしくありません。だいたいこれまであまり社会環境管理メインの出題ってなかったんじゃないですかね。もちろん答案のほうにはいくら脱炭素社会の構築とはいっても社会環境管理メインってわけにはいきませんから、経済性管理を中心に、人的資源管理や情報管理の管理技術を駆使して、もちろん管理間のトレードオフを調整、取組内容の優先順位を検討しながら脱炭素社会に合致した組織運営ができるよう全体最適化を図る計画を立てられるとカッコイイですね。2030年までの短・中期目標と2050年までの最終目標のそれぞれの対策について、組織一丸となって脱炭素社会に向けた取り組みをビシッと計画できるとすごくカッコイイですよね。

あるいはこれは大穴?ですが、新型コロナウイルスやらウクライナ情勢などから考えると、再びBCPが出題されるかもしれません。R2年度に出たばかりなのでアレですが、定期的に繰り返し出題されてますもんね。

タコス
【沖縄県宜野湾市】

では、これまでどんなテーマが取り上げられたのか見てみましょう。

R3
【ビッグデータ解析とかAIとかDXなど】

R2
【R1に台風や豪雨災害が頻発】

R1
【H29年12月のぞみ34号重大インシデントなど】

H30
働き方改革
【H30年6月に働き方改革関連法が成立】

H29
事業における継続可能性
【H28年12月に「SDGs実施指針」が決定、8つの優先課題と具体的施策が示された】

H28
新技術導入による変更管理
【H28年4月にi-Construction委員会から同報告書がリリース】

H27
国際イベント関連プロジェクト
【H27年6月に東京オリパラ大会特別措置法が成立】

H26
人口減少社会を見据えたインフラ更新
【H26年5月にいわゆる「増田レポート」が発表】

H25
ライフサイクルを鑑みたメンテナンス
【H24年12月に笹子トンネル事故が発生】

こうみるとやっぱり総監はほぼその前年~半年程度の期間に話題になっている事柄が出題されていますよね。
社会を揺るがす事件・事故に災害、はたまた今後の中長期にわたって社会変革を促すような施策には敏感に反応してください。そしてそういったニュースに触れるだけでなく、事業主(経営者)の立場でその影響と対応策について5つの管理と全体最適化を考えておいてください、というか考えるクセをつけてください。

まずはイキナリ回答論文を書き始めるのではなく、過去の合格答案事例集を入手してそれを研究、分析することをオススメします。
たくさんの合格論文をみるとわかると思いますが、それら受験生は専門分野(技術部門)が異なるうえに、年度によってテーマも違うわけですけれども、総監としての課題や解決策そのものにはバリエーションがないことがわかると思います。人間、やれることは決まっていますからね。
というわけで、過去問についてしっかり取り組んでおけばOKだと思います。
もちろん事前に準備することなしに、試験本番でゼロベースで課題を抽出、解決策を提示するなんてことは、あの長いようで実はとても短い試験時間にはとてもではありませんができません。しかし事前にしっかり準備しておけば、試験本番では準備していた手持ちのピースのうちどれをどのように当てはめればよいのかを問題文に照らし合わせながら決めるだけです。

わたしの講座です。課題や解決策の妥当性、論理的整合性の確認を含めて、論文の添削を受けたい方はぜひどうぞ。

2022年5月10日火曜日

グリーンインフラの取組事例が掲載された支援制度集が公表されました

GWが明け、業務に、試験勉強に、いよいよフルスロットルでしょうか?
それとも休みボケでなかなかエンジンがかからないで途方に暮れているひと、あるいは現実逃避してしまっているひともいるかもしれませんね。勉強をしないといけないことは誰よりもわかっているはずですが、机に向かっていきなり文字の羅列ばかりの試験問題文やら分厚い白書やテキストなどを手に取ってもその重みで押し潰されちゃいますよね。
そんなひとにオススメなのが、専門技術分野のちょっとした読みもの、行政発表の報道資料なんかを気軽に眺めてみることです。わたしのブログの過去記事なんかを飛ばし読みするのもオススメですよ。
とにかくどんなカタチでもいいので少しづつ社会参加してください。そしてだんだん気分を高めて、試験対策の王道である、重要テーマごとの骨子作成、過去問に対する答案論文作成、そして添削指導を受けてください。

わたしでよかったら講座を解説していますので連絡ください。
課題や解決策の妥当性、論理的整合性の確認を含めて、論文の添削を受けたい方はぜひどうぞ。

話しは変わって、今回取り上げるのは建設環境の重要テーマであるグリーンインフラです。
もちろん建設環境に限らず建設部門全般で問われていますし、インフラですから建設部門だけじゃなくて、インフラ関連部門(農業、上下水、森林、水産、環境など)すべてに関連する重要テーマです。
グリーンインフラ、実際にはどんな取り組みがあるのかを把握しておくと、多面的で多様な視点で展開できると思います。お時間あるときにパラパラ眺めてみてください。そして興味のある取組についてはさらにネットで検索するなど深堀して、ご自分の糧としてください(さも自分で担った業務かのように)。必須科目Ⅰ、選択科目ⅡやⅢの対策になりますよ。

虎ノ門ヒルズ森タワー
【東京都港区】

グリーンインフラの取組に活用可能な支援制度をとりまとめました
~「グリーンインフラ支援制度集」の公表~


令和4年4月28日

同時発表:農林水産省、環境省
 
自然環境が有する多様な機能を活用するグリーンインフラは、防災・減災、自然環境、地域振興等の多様な地域課題の同時解決を図ることができる取組として注目されています。
今回、地域での取組の検討に役立てていただくため、国土交通省、農林水産省、環境省等が協力し、その情報をとりまとめた支援制度集を作成しました。


■グリーンインフラとは 
〇グリーンインフラは、社会資本整備や土地利用等のハード・ソフト両面において 、自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土・都市・地域づくりを進める取組です。

〇本取組を官民連携・分野横断で推進するため、令和2年3月には、産官学の多様な主体が参画する「グリーンインフラ官民連携プラットフォーム」を設立し、グリーンインフラの社会的な普及、技術に関する調査・研究、資金調達手法の検討等を実施しています。

      【グリーンインフラ官民連携プラットフォームHP(外部リンク)】
       https://gi-platform.com/


 
■グリーンインフラ支援制度集の概要
〇これまで、様々な事業分野において、グリーンインフラの社会実装に向けた支援制度が整備されてきました。
 本支援集では、グリーンインフラの導入支援に関連して利用が想定される制度として、29件を掲載しています。

     ・国土交通省:14件      ・農林水産省    :9件
     ・環境省  :4件          ・公益財団法人等:4件
 
〇本情報は、グリーンインフラ官民連携プラットフォーム等を通じて、様々な地域主体に向けて周知します。
 引き続き、民間資金も含めた柔軟な資金調達により、地域でのグリーンインフラの取組が進む境整備を進めてまいります。

添付資料

報道発表資料(PDF形式)PDF形式

グリーンインフラ支援制度集(PDF形式)PDF形式

2022年5月9日月曜日

R4水産部門の要チェック分野まとめ(Ⅰ)

GW終わっちゃいましたね。しっかり休養&勉強できましたでしょうか。
今回は水産部門を取り上げます。
水産部門は必須科目Ⅰしか取り上げませんけれども、ともかく必須科目Ⅰ、令和元年から復活した記述式(解答用紙3枚)です。
「技術部門」全般にわたる専門知識,応用能力,問題解決能力及び課題遂行能力に関するもので,
現代社会が抱えている様々な問題について,「技術部門」全般に関わる基礎的なエンジニアリング問題としての観点から,多面的に課題を抽出して,その解決方法を提示し遂行していくための提案を問う。
というやつです。

水産部門は令和以降「新たな水産基本計画」から出題されていましたがちょっと古くなってきたのか昨年度は「水産白書」から出題されました。しかし改定された最新版がこの3月に閣議決定されました。
ということで、今年度は再び「新たな水産基本計画」から出題されます!

【令和4年版 新たな水産基本計画】
水産物の持続的な発展に向けて横断的に推進すべき施策
●スマート水産技術の活用
●カーボンニュートラルへの対応
●新型コロナウイルス感染症対策
●東日本大震災からの復興
●水産物の自給率目標

昨年度試験では、スマート水産業と東日本大震災からの復興が出題されました。
そう考えると、今年度は新型コロナを除いた残り2つのカーボンニュートラルと水産物の自給率になるんでしょうかね。どちらか1つは出題されると思いますよ。

とにかく水産分野の基本中の基本の計画ですからしっかり抑えてください。そのうえで余力があればR2年度とR3年度の水産白書をチェックされるとよいでしょう。
では具体的にどういったことが出題されていたのか、見てゆきましょう。

①東日本大震災からの復旧復興
②スマート水産業

東日本大震災からの復旧復興はちょうど10年が経過したタイミングでの出題でした。予想していなかったのは盲点でした。想いが足りなかったこともあるかと反省しています。
もうひとつのスマート水産業は予想していた分野だったのでよかったのですが。

R2
①新技術の活用(新たな水産基本計画から)
②地球温暖化対策

R1
①水産物の安定供給と漁村の維持発展(新たな水産基本計画から)
②SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」

H24
●水産資源の持続的利用

H23
●漁業・漁村の6次産業化

H22
●我が国の水産業の現状と課題

H21
●我が国や世界の漁業及び養殖業の現状と課題

H20
●水産物の安定供給と水産業の健全な発展

H19
●水産分野の現状と課題

平成24年度以前は水産業の現状と課題、そしてその対策で統一されていますね。
同じですね。令和元年度以降もこのテーマがずうっと根底にあります。つまり何が出題されようともコレしか出ません。
ということは試験対策も同じです。
水産分野の課題っていろいろあるようで、実は結構決まっていますよね。昨年出題されはしましたが、やはり新技術(ICT)は必須ネタです。漁業者も高齢化しているし、海外に対抗するには効率化、集約化、自動化、付加価値化するしかないですもんね。それら定番の課題を骨子などでまとめておけば、試験本番では出題テーマが何であろうともそのあらかじめ準備しておいた骨子をアレンジすることで対応できるはずです。

なお、ここで注意してほしいのですが、必須科目Ⅰは水産部門共通の問題です。問題文にもわざわざ書いてある通り「技術者としての立場で,水産部門全体にわたり広く多面的な観点から課題を抽出し」とか「技術者としての立場で,水産部門全般にわたる多面的な観点から抽出し」とあります。
課題の抽出にあたってはご自分の専門とする科目だけじゃなくてほかの科目における課題についても意識してくださいね。そうすることで高い評価が得られますし、他の受験生との差がつくはずです。
ここでおさらいですが、水産部門の専門科目は、「水産資源及び水域環境」、「水産食品及び流通」、「水産土木」の3つからなります。わたしは必須科目や選択科目Ⅲの回答の際には(問題文に数の指定がない限り)課題を3つ程度挙げることを推奨していますが、ちょうどこの3科目から課題をひとつづつ抽出すると多面的な観点がバランスよくアピールができると思います。3科目からが無理だったとしても少なくとも2科目から3つ程度抽出するようにしてください。
そのためには、いまの時期にご自分の受験する科目に関する勉強は当然のことながら、ほかの科目も意識した課題の抽出を時間をかけて整理しておくことで、試験本番では広い視野を備えた課題の抽出が瞬時にできることでしょう。その際、新たな「漁港漁場整備長期計画」も参考にしてみてください。
とにかく準備することなしに、試験本番でゼロベースで課題を抽出、解決策を提示する、なんてあの短い試験時間にできっこないです。

カモンワーフ
【山口県下関市】

わたしの講座です。課題や解決策の妥当性、論理的整合性の確認を含めて、論文の添削を受けたい方はぜひどうぞ。