2020年5月11日月曜日

令和2年度技術士第2次試験 要チェック分野まとめ(Ⅲ)

それではまずは選択科目Ⅲからいきましょう。
選択科目Ⅲは「社会的なニーズや技術の進歩に伴う様々な状況において生じているエンジニアリング問題を対象」に出題されました。
では具体的にどういったことが出題されていたのか、見ていきましょう。

R1
①生物多様性保全再生の取組
②都市と緑・農が共生するまちづくり

H30
グリーンインフラを組合わせた防災・減災の取組
持続可能な都市のための都市計画

H29
生態系ネットワーク(エコロジカルネットワーク)
再生可能エネルギーの利活用

H28
気候変動適応策
大規模津波災害からの復旧復興事業における自然環境への配慮

H27
コンパクトシティと環境配慮
建設副産物の3R推進策

H26
防災減災と生物多様性
インフラ更新と環境配慮

H25
低炭素都市づくり
閉鎖性水域の水質改善策

やっぱり、というかどうしてなのか生物多様性保全ものが多いですね。対象とするインフラ整備のステージが防災減災、施設更新、災害復旧ものに分かれています。
ついで都市計画(持続可能性や地球温暖化対策)がよく問われ、たまに水質改善、再生可能エネルギー、建設副産物等々となっています。
いずれも建設部門共通の社会的課題について建設環境の技術者としてどのようにアプローチするか(課題を抽出してそれをどのように解決を図るのか)が問われています。

こうしてみても、白書で取り上げられるような建設部門共通の社会的課題に対して、自然環境保全や持続可能性との両立を踏まえた「建設環境の技術者として」の取り組みを書けるかどうかになるのではないでしょうか。

真田幸村 真田丸跡地(真田の抜け穴跡)
【大阪府大阪市天王寺区玉造 三光神社】

建設部門の共通課題(国土のグランドデザイン2050)としては、これまでにも出題されているものも含めて
①人口減少社会(H27・H30・R1)
②少子化・高齢化社会(H27・H30・R1)
③防災減災(H26・H28・H30)
④インフラ更新(H26)
⑤災害復興や東京オリンピック等に向けての建設ラッシュ(H27・H28)
⑥気候変動適応策と緩和策(H28)
⑦低炭素都市づくり(H25・H27 ・H30・R1)
⑧観光立国
⑨建設産業の活性化・技術継承
⑩建設事業の海外展開
⑪生産性の向上~i-Construction
があります。

上記に当てはまらないもの(被るもの)もSDGsの17のゴールで考えると、以下に分類されると思います。
SDGsの17ゴールに向けた建設分野での取組
目標6:安全な水とトイレを世界中に(H25)
目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに(H29)
目標11:住み続けられるまちづくりを(H25・H27 ・H30・R1)
目標12:つくる責任 つかう責任(H27)
目標13:気候変動に具体的な対策を(H25・H28)
目標14:海の豊かさを守ろう(H25・H26・H28・H30・R1)
目標15:陸の豊かさも守ろう(H26・H28・H29・H30・R1)
こうしてみても目標11、14、15は頻出ですね。
⑫SDGsの17ゴールに向けた建設分野での取組(←曖昧でスミマセン(笑)。出るに決まっていますね)

環境改善ものとしては、生物多様性については昨年度に出題されましたが、今年度はそれ以外のジャンルで出題されるかもしれません。水質のほかにも底質(水質みたいなものですが)はどうでしょう。
⑬閉鎖性水域の水質改善

たくさん挙げたわりには曖昧なままですが、なにがテーマとなっても建設環境の技術者としての対応はそんなにはバリエーションはないと思います(解答ネタ、解答パターンとして)。
要はどんなテーマであっても環境負荷低減を図ることでボトルネックを解決解消し、課題を解決するということです。あるいはボトルネックを解決解消して課題問題である環境負荷低減を図るということです。この軸さえブレなければ大丈夫です。
この際、カギとなるのが「ボトルネックの抽出」になります。
ここでご自分の解決策を展開しやすいボトルネックを抽出できるかどうかで、あの短い限られた時間で回答論文を書ききることができるかどうかが決まるのではないでしょうか。
頑張ってください!
*ボトルネックとは、課題の達成を阻む問題点のことで、近年の問題文では「技術的課題」とも。

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