2013年1月12日土曜日

水生生物の保全に係る水質環境基準について(答申)

寒い日が続きますね。
今週は週の頭に平成25年度技術士試験実施大綱が発表され、変更された内容(①経歴票記載内容、②筆記試験方法、③口頭試験の実施時期)の3点をめぐって、この1週間は各方面でさまざまな動きがみられました。
週末になり、鳴らされた鐘の振動がやや収まってきたように感じているところです。

経歴票の記載についてはまたの機会に考えてみますが、本日は筆記試験ネタに使える行政資料が出たのでご紹介します。

建設環境Bグループでは、水質関連の設問がひとつは出題されます。
そのほとんどが水質浄化に係る方策に関してのものですが、平成22年度の試験ではこんなのがありました。

Ⅰ-10 水質に関する以下の問いに答えよ。
(1)水生生物の保全に係る水質環境基準について設定された背景を述べるとともに,内容について簡潔に説明せよ。
(2)水質の観点から,今後水生生物を保全していく上で必要と考えられる方策について,あなたの考えを述べよ。

ここ数年は水質浄化策について問われることが続いてますので、そろそろ(水質の観点からの)水生生物の保全策が出されるような気がしないでもないです。
その場合には(1)水質環境基準設定の背景(あるいは最近の動き)のネタ元として使えるんじゃないでしょうか。
この「第2次報告書」は添付資料もあわせると全157ページもある大著ですけれども、最初の15ページの報告書部分だけでもチェックしておきたいところですね(3月に出る正式な報告書のほうでもいいんですがたぶん中身は変わらないと思います)。

来年度から試験方法は変更になりますが、建設環境の技術士にふさわしい技術者に求められる知識、技術、論理的考察能力のありようは不変です。
その問われ方(試験方法)が今回変更になっただけです。

オシンコシンの滝【北海道斜里郡斜里町
平成25年1月10日

「水生生物の保全に係る水質環境基準の項目追加等について(第2次答申)」及び意見の募集結果について(お知らせ)

 平成24年12月27日(木)に開催された中央環境審議会水環境部会(第30回)において、「水生生物保全に係る水質環境基準の項目追加等について(第2次報告)」が取りまとめられ、中央環境審議会会長から同日付けで環境大臣へ答申がなされました。

1.審議の経緯

 平成22年8月12日に環境大臣が諮問した「水生生物の保全に係る環境基準の項目追加等について」について、平成24年3月7日付け「水生生物保全に係る水質環境基準の項目追加等について(第1次答申)」以降、平成24年8月から中央環境審議会水環境部会水生生物保全環境基準専門委員会において検討が行われ、第2次報告が取りまとめられました。
 これを受け、平成24年12月27日に開催された中央環境審議会水環境部会(第30回)において審議が行われ、答申案が取りまとめられ、同日付けで中央環境審議会会長から環境大臣に答申がなされました。

2.意見募集の概要

 「水生生物保全に係る水質環境基準の項目追加等について(第2次報告案)」について、以下のとおりパブリックコメントを実施しました。
○意見募集期間:平成24年10月16日(火)~11月15日(木)
○告知方法:電子政府の窓口(e-Gov)、環境省ホームページ及び記者発表
○意見提出方法:電子メール、郵送又はファックス

3.御意見の件数

○意見提出者数:16団体・個人
○延べ意見数:48件

4.御意見の概要及びこれに対する考え方

 頂いた御意見の概要及びこれに対する考え方については、別添1及び別紙1のとおりです。

5.「水生生物保全に係る水質環境基準の項目追加等について(第2次答申)」の概要

 水生生物保全に係る水質環境基準への直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩の項目追加並びに要監視項目への3物質の項目追加について、答申がなされました。答申は別添2のとおりです。
添付資料

2013年1月8日火曜日

年頭所感2013

年の初めはフレッシュな話題が出回りますね。

4日の仕事始めに国土交通大臣が発する年頭所感は、重要キーワードがそこかしこに散りばめられていて、これからの取組み(試験にも、業務にも)の方策が端的に示されています。

まずはざっと目を通してみて、気になるキーとなるワードについて、さらに深く掘り下げてみるといいでしょう。
来年度試験から復活する択一試験対策にもなりますよ。

国を守るにはさまざまな策があるが、どれも大事なことである
【製糖工場の煙突:南大東島】

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 [3]国土交通大臣年頭所感
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
「新年のはじまりに当たって」

 平成25年という新しい年を迎え、謹んで新春のごあいさつを申し上げます。
昨年は、年末の総選挙の結果、安倍内閣が成立したところです。私も新たに国
土交通大臣を拝命し、総理の下で内閣一丸となって、社会資本の整備や交通政
策の推進など国土交通行政の各種課題の解決に向け、全力を挙げて取り組んで
まいる所存です。

 安倍内閣の重要課題は景気・経済を再生すること被災地の復興を加速す
ること
防災・減災をはじめとする危機管理を構築することです。私自身も現
場の声をくみ取るよう取り組んでまいりましたが、今後はさらに、国土交通行
政を預かる身として、特に防災・減災対策など国民の命を守る公共事業につい
て、中長期的な幅広い視野をもって、国民の皆様にご理解いただける形で着実
に実施してまいります。さらに、震災から二度目の冬を迎える中、被災地で本
当に悩んでいる方々が復興の加速を実感できるよう全力で取り組んでまいりま
す。国土交通省は、海上保安庁、気象庁、観光庁などの外局も含め多数の現場
組織を有しており、これらの組織が一丸となって必要な施策を講じていく決意
です。新政権において、国土交通行政に対する皆様の益々の御支援・御協力を
よろしくお願いいたします。

 東日本大震災からの復旧・復興は、国土交通行政として取り組むべき最優先
の課題の一つであります。
                      ~略~ 
 我が国は、地震・津波や火山災害・風水害・土砂災害・雪害・高潮災害など、
自然災害に対して脆弱な国土条件にあります。今後予想される首都直下地震や
南海トラフが引き起こす巨大地震などに備えるため、防災・減災の考え方に基
づき、国民の生命と財産を守る取組を強化
してまいります。
 その際、東日本大震災の教訓を踏まえたとえ被災したとしても人命が失わ
れないことを最重視し
、また、経済的被害をできるだけ少なくする観点から
防災対策に加え、ソフト・ハードの適切な組み合わせによる減災対策も重要
す。具体的には耐震診断等による防災・減災に対する点検の結果を踏まえ、
住宅・建築物、命を守るインフラとしての公共施設、交通施設等の耐震性向上、
津波防災地域づくりをはじめとする津波対策の強化、密集市街地の改善整備、
地籍整備を推進します。また、災害発生時の緊急輸送路の確保に向け、高速道
路のミッシングリンクの解消等や陸・海・空の多様なモードが連携したバック
アップ体制の強化に取り組むとともに、産業・物流・エネルギー機能が集積す
る三大湾における総合的な地震・津波対策を進めてまいります
さらに、地球
温暖化に伴う海面上昇や豪雨の増加等が懸念
されており、昨年7月の九州の豪
雨災害等を踏まえた水害・土砂災害対策、都市部のゲリラ豪雨対策等を着実に
推進してまいります。海上保安庁やTEC-FORCEの体制強化などによる初動体制
の強化、地震・津波・火山・洪水・地殻変動等の観測体制の強化等による防災
気象情報の改善・警戒避難体制の強化、災害時の円滑な支援物資物流の確保に
向けた民間物流事業者の施設・ノウハウを活用した災害に強い物流システムの
構築
や海上輸送路の確保、BCP(業務継続計画)の策定、災害時の避難者・
帰宅困難者対策などソフト面の災害対策についても進めてまいります。

 昨年12月には、中央自動車道笹子トンネルにおいて天井板が落下し、9名
の尊い命が失われる事故が発生しました

                     ~略~
 また、今後、高度経済成長期に集中投資した社会資本の老朽化の進行が見込
まれる中、戦略的な維持管理を推進しつつ、必要不可欠な社会資本を整備する
など、防災や安全・安心といった観点から、社会資本の再構築を進めていくこ
とが必要
です。このため、施設の点検を行うとともに、今後戦略的な維持管理
を行うための必要な諸課題について早急に検討を行ってまいります
 公共交通の安全確保につきましても、全力で取り組んでまいります。
                     ~略~

 長期にわたるデフレと歴史的な円高から脱却し、持続的な経済成長を目指す
ため、需要創出策と日本の強みを活かした成長戦略の着実な実行に国土交通省
としても積極的に取り組んでまいります。
 経済活動の基盤となる社会資本につきましては、人口減少や急速な高齢化、
深刻な財政状況などの状況を踏まえつつ、コストの削減、PPP/PFIの活
用促進などを通じて、真に必要な基盤を整備し、我が国の経済活性化に向けた
取組を加速させていくことが重要
と考えております。
 大都市を国全体の成長エンジンとしつつ、地方の中核都市を地域経済の活性
化の牽引役としていくため、主要都市間、都市と港湾・空港等を連絡する高規
格幹線道路や大都市圏環状道路、地域の経済・産業を支える港湾、大都市拠点
空港等の基盤強化、都市鉄道ネットワークの充実・強化
に取り組んでまいりま
す。また、国際戦略港湾や資源エネルギー等の輸入効率化等に資する港湾の機
能強化を推進
するとともに、安全運航の確保を大前提としつつ、国際競争力の
強化に向けて、首都圏空港の抜本的な機能強化
首都圏空港を含むオープンス
カイの実施、LCCの参入促進、空港経営改革等の施策を推進します。さらに、
基幹的な高速輸送体系を形成する整備新幹線については、広域的な地域間の交
流・連携の強化や地域の活性化を図る観点から、今後とも着実に整備
を進めて
まいります。
 陸・海・空の多様なモードが連携した総合的な交通体系の整備を図ることが
重要
であり、そのために必要な施策を一体的に講じてまいります。
 我が国の経済・社会の基盤となる物流分野につきましては、サプライチェー
ンのグローバル化に対応した我が国物流システムの海外展開や、環境対策の推
進、安全・安心な物流の確保等を図るため、新たな「総合物流施策大綱」を策
定し、物流政策を総合的かつ一体的に実施
します。
 観光分野では、東北観光博、東北・北関東への訪問運動等による観光振興を
通じ、被災地の早期復興に貢献するほか、無電柱化の推進などによる良好な景
観の形成など国内外の観光客から選ばれる魅力ある観光地域づくり、オール
ジャパンによる訪日プロモーションや国際会議の誘致の強化、急成長するアジ
アのクルーズ需要の取り込みに向けたクルーズ船の日本寄港促進のための環境
整備
昨年11月の中国の万里の長城遭難事故も踏まえた旅行の安全確保の推
進、我が国観光産業の強化等、観光立国の実現に向けた総合的な取組を強化
てまいります。
 アジアをはじめとする海外の成長を取り込み、我が国の経済成長につなげて
いくため、我が国が有する高い技術と知見を活かし、ハード・ソフトのインフ
ラの海外展開を強力に支援してまいります。このため、国際会議といった機会
の活用も含めて官民一体となってトップセールスを展開するほか、多様な案件
形成、技術・システムの国際標準を獲得するための取組等を一層推進してまい
ります。
 防災分野では、タイの洪水被害を教訓とし、アジア地域をはじめとする災害
に脆弱な国に対して、産や学と協働、関係省庁・機関間で連携し、調査・計画
段階から整備、管理・運用段階まで一貫して、防災情報、警戒避難体制、イン
フラ、土地利用規制、制度・体制を組み合わせた対策をヒト・モノ・ノウハウ
を合わせ、戦略的に世界に展開
してまいります。
 住宅、不動産分野においては、
                     ~略~
                              しっかりと取り組んでまいります。
また、防災機能の向上を図りつつ戦略的に大都市の再生を推進してまいります。
 海運・造船分野では、      ~略~
                            国際競争力の強化に取り組みます。
 少子・高齢化が進む中、子育て世代・高齢者の快適な暮らしの創出等豊かな
暮らしを実現するため、コンパクトシティの形成、子育て世代や高齢者向けの
住宅、地域の公共交通システムの充実、超小型モビリティの導入促進、通学路
の安全確保、バリアフリー化の推進、自転車利用者の安全な環境の確保を推進

してまいります。
 離島や豪雪地帯など、生活条件の厳しい地域においては改正離島振興法等
を踏まえ、生活や地域産業に対する支援を進めるほか、地方都市の再生を図る
など、地方の活性化
にも取り組みます。
 また、国土を守り、地域の発展と安全を支える建設産業については、経営環
境の整備や技能・技術の承継、海外展開の促進等を図り、その再生・発展に取
り組んでまいります


 21世紀はエネルギー需給ひっ迫、地球温暖化が進行し、世界における省エ
ネ・再エネに対する需要が高まっていきます。このため、エネルギー・環境分
野を日本最大の成長分野に育てあげていくことに取り組みつつ、低炭素社会づ

くり・生物多様性の保全等を一層推進してまいります。例えば、低炭素社会づ
くりにおいては、国内の二酸化炭素排出量の5割以上を占める民生・運輸部門
を所管する国土交通省が先頭に立って、省エネ・低炭素化対策に取り組んでい
くことが重要です。
 このため、都市の低炭素化への取り組みや地域社会・国民生活の構成要素と
なる住宅・建築物、公共施設、自動車・船舶・鉄道などの輸送機関の省エネ・
低炭素化等を推進するため、省エネ住宅等の普及を支援し、公共建築物・施設
の率先した低炭素化を推進するとともに、電気自動車等次世代自動車の普及の
加速等に取り組んでまいります。また、再生可能エネルギーの導入・普及を促
進するため、着床式・浮体式洋上風力発電の普及拡大、下水熱・汚泥等のエネ
ルギー利用のための革新的技術開発・普及促進、小水力発電に係る規制緩和等
に取り組むとともに、次世代ITS(高度道路交通システム)、公共交通機関
の利用促進、鉄道輸送や海上輸送へのモーダルシフト等を推進してまいります


 海洋における治安の維持と権益の確保は、 
                        ~略~ 
                                        に取り組みます。
 また、ソマリア周辺海域や東南アジアにおける海賊対策等を進めてまいり
す。

 以上、新しい年を迎えるにあたり、国土交通省の重要課題を申し述べました。
国民の皆様のご理解をいただきながら、防災・減災により強い国土をしっかり
と作り、経済を活性化する
という御期待に応えることができるよう、諸課題に
全力で取り組んでまいる所存です。
 国民の皆様の一層の御支援、御協力をお願いするとともに、新しい年が皆様
方にとりまして希望に満ちた、大いなる発展の年になりますことを心より祈念
いたします。

                               国土交通大臣 太田 昭宏

2013年1月7日月曜日

平成25年度技術士第二次試験実施大綱

年が明けて最初の更新となります。
皆さま本年もどうぞよろしくお願いいたします。

最初の更新に相応しい内容と思うわけですが、標題のとおり、ついに発表されました!
これでようやく平成25年度試験対策が公式に始まった感がいたします。

ほぼパブコメどおりの内容ですね。
そして一番話題となっていた、業務経歴票の様式が明らかになりました!

勤務先における業務経歴記入欄は5行、そのうちひとつを選んで720 字以内(図表は不可)で、業務内容の詳細(当該業務での立場役割成果等)を記入することが求められました(ワープロで作成する場合、48 文字×15 行、文字の大きさは、原則10.5 ポイント)。

720文字、立場、役割、成果等を書く、ということから考えると、
体験論文の略記に、詳述のさわりの部分を加えた内容とボリュームと言えますね。

体験論文がなくなったとはいえ、申込時にちゃんと表現しておく必要があるわけですからより大変になったといえるかもしれません(ただし総監を除く部門の場合には、多少内容が悪くても口頭試験時に挽回できると思います)。

いきなり文章を書くのは大変ですから、まずは骨子法で代表業務をまとめておく必要がありますね。ぜひ2月いっぱいには整理し終わっていてください。
SUKIYAKI塾HPの「受験願書について」の経歴票のところを参考に「経歴票・代表的業務整理シート」を作成しておいてください。
SUKIYAKI塾HPはまだ新制度に対応した内容とはなっていませんが(1月7日現在)、とにかく代表業務整理シートを骨子法によって整理しておいたらOKです。
あとは3月にこの表の内容を文章に起こすだけでいいわけです。
※受験申込書の提出期限は5月8日(水)消印有効

これからは時事ネタに加えて、このあたりの経歴票作成方法についても、このブログへの投稿を通じて考えていこうと思っています。

セメント瓦の商店【那覇市壺屋界隈】

平成25年度技術士試験の概要について

※詳細については、下記〔添付資料〕をご参照下さい。

添付資料


平成25年度技術士第二次試験実施大綱

文部科学省 科学技術・学術審議会 技術士分科会資料
★平成25年度技術士第二次試験実施大綱(解答時間・配点等が掲載されています。)

下記〔添付資料〕よりダウンロードしてご参照下さい。