2021年7月31日土曜日

次期生物多様性国家戦略研究会報告書

オリンピックで盛り上がっている傍ら、新型コロナウィルスの感染拡大が止まりませんね。沖縄も連日過去最多を更新し続けています。その多くがデルタ株らしいですからね。東京と合わせて緊急事態宣言期間が8月末まで延長されちゃいました。。。生活が不自由なだけでなくここまで長期間に及んでしまうとなかなかいろいろと面倒です。とにかく離島の仕事が思うように捗りません。まったくもって困ったものです。
そんな状況ではありますが、なんとかようやくわたしにもワクチン接種の順番が回ってきたので、さっそくに明日、1回目の接種を受けてまいります。
昭和世代なので思えば幼少期から実にいろいろなワクチンを接種してきました。とはいえ今回のワクチンは世界的パンデミックを引き起こしている新たなウィルスとの闘いということもあって社会的な一体感というか、責任感、義務感みたいな人類の一員としてのヘンな意気込みが芽生えてしまってなんだか妙な具合ですね。とにかく体調が急変することのないように祈るばかりです。だもんで今日はこれから明日以降の体調不良に備えて身の回りグッズを揃えるために買い出しに行く予定です。

筆記試験も終わり、皆さん業務に邁進しておられると思いますが、次年度試験に大いに影響を与えるレポートが発表されましたので取り上げます。
環境部門にとどまらず、建設部門だけじゃなくって自然環境に関わる多くの技術部門でもなんだかんだ言って関係する「生物多様性国家戦略」、このたび現行の「生物多様性国家戦略2012-2020」に代わる次期戦略を検討するための資料として、目指すべき2050年の自然共生社会の姿と2030年までに取り組むべき施策が整理され、2030年までの今後10年間(正確には9年間)の戦略を検討するための資料として「次期生物多様性国家戦略研究会報告書」が取りまとめられました。
なお、次期生物多様性国家戦略は、生物多様性条約COP15で採択予定の「ポスト2020生物多様性枠組」を踏まえた上で策定される予定なのだそうです。

さて、このブログのテーマである技術士試験的に見てみますと、出題ネタとしては「変更点」がよく出題されやすいですから、筆記試験でビッタビタにハメれるように、この変更点・ポイントをしっかりチェックして、次年度試験に向けてゴン攻めしてください(って、数年後、この文章の意味がちゃんと伝わるのかな。。。)。
<次期生物多様性国家戦略研究会報告書のポイント>
2030年までに取り組むべきポイントとして以下が示されました。
・保護地域外の保全や絶滅危惧種以外の種(普通種)の保全による、国土全体の生態系の健全性の確保
・気候変動を含めた社会的課題への自然を活用した解決策の適用
・生物多様性損失の間接要因となる社会経済活動への対応として、ビジネスやライフスタイル等の社会経済のあり方の変革
・次期生物多様性国家戦略の構造・目標・指標を大幅に見直して、目標の達成状況の明確化と多様な主体の行動を促す。

TOKYO2020は「多様性と調和」がテーマです
【東京都新宿区】

報道発表資料
令和3年7月30日
自然環境
この記事を印刷

次期生物多様性国家戦略研究会報告書の公表について

 環境省では、次期生物多様性国家戦略策定に向けた本格的な検討に先立ち、主要な課題や対応の方向性について有識者の御意見を伺うため「次期生物多様性国家戦略研究会」を2020年1月より開催してきました。
 今般、次期生物多様性国家戦略の策定に向けた課題の洗い出し及び方向性を示す研究会からの提言として「次期生物多様性国家戦略研究会報告書」が取りまとめられましたので、お知らせいたします。

1.概要

 環境省では、次期生物多様性国家戦略の策定に向けて、中央環境審議会(以下「審議会」という。)での検討に先立ち、生物多様性に関する今後10年間の主要な課題や対応の方向性について、幅広い観点から有識者の御意見を伺うことを目的として、2020年1月に「次期生物多様性国家戦略研究会」(座長:中静透 国立研究開発法人森林研究・整備機構 理事長)を設置し、これまで9回開催してきました。

 今般、本研究会により「次期生物多様性国家戦略研究会報告書」が取りまとめられました。この報告書では、審議会での次期生物多様性国家戦略の検討のための資料として、目指すべき2050年の自然共生社会の姿と2030年までに取り組むべき施策が整理されました。

<次期生物多様性国家戦略研究会報告書のポイント>

 2030年までに取り組むべきポイントとして以下が示されました。

・ 保護地域外の保全(OECM※1)や絶滅危惧種以外の種(普通種)の保全による、国土全体の生態系の健全  性の確保

・ 気候変動を含めた社会的課題への自然を活用した解決策(NbS※2)の適用

・ 生物多様性損失の間接要因となる社会経済活動への対応として、ビジネスやライフスタイル等の社会経済の あり方の変革

・ 次期生物多様性国家戦略の構造・目標・指標を大幅に見直して、目標の達成状況の明確化と多様な主体の行動を促す。

(※1) Other Effective area-based Conservation Measures: 保護地域以外の地域をベースとする効果的な保全手段のこと。

(※2) Nature-based Solutions: 自然が有する機能を持続可能に利用し、多様な社会的課題の解決につなげる考え方。

2.次期生物多様性国家戦略研究会の概要

(1) 研究会委員

 (略)

(2) これまでの開催状況

第1回 令和2年1月7日   2050年の自然との共生の実現

第2回 令和2年2月19日  生物多様性国家戦略の構成と課題設定

第3回 令和2年6月22日  人口減少下での国土利用のあり方と自然と共生した安心・安全な地域づくり

第4回 令和2年9月15日  身近な地域から地球規模までの自然資源利用における持続可能性の確保

第5回 令和2年10月26日  生存基盤である生態系のレジリエンス確保と新たなリスクへの対処

第6回 令和2年12月22日  身近な暮らしに提供される自然の恵みの確保と自然に配慮したライフスタイルへの転換

第7回 令和3年3月2日  ポスト2020生物多様性枠組の策定に向けた国際的な検討を踏まえた、自然共生社会の実現に向けた方策と基盤整備

第8回 令和3年5月17日  生物多様性と関連した施策が必要と指摘される最近の課題(新型コロナウイルス感染症や2050年カーボンニュートラル等)への対応

第9回 令和3年6月21日  これまでの研究会を踏まえた全体討議

※ 各回の次期生物多様性国家戦略研究会に関する資料は、以下のURLを参照。

https://www.biodic.go.jp/biodiversity/about/initiatives5/index.html

<添付資料>

・ 次期生物多様性国家戦略研究会報告書

参考 生物多様性国家戦略について

  生物多様性国家戦略は、生物多様性条約及び生物多様性基本法に基づく、生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する国の基本的な計画です。平成7年に最初の生物多様性国家戦略を策定し、これまでに4度の見直しを行いました。現行の「生物多様性国家戦略2012-2020」に代わる次期生物多様性国家戦略は、生物多様性条約COP15で採択予定の「ポスト2020生物多様性枠組」を踏まえた上で策定予定です。

添付資料

2021年7月27日火曜日

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界遺産一覧表への記載決定

関東から東北にかけて台風が接近していますが大丈夫でしょうか。
沖縄では先週の4連休ずっと台風6号の強風圏内に入り続け、ほぼ自宅に軟禁状態でした。火曜から土曜までの実に5日間ですよ。そして翌日曜日は台風対策の片付けと取っ散らかった草木の掃除。。。。こんなに長かったのは記憶にありません。幸い停電することもなかったので久しぶりにテレビに張り付きオリンピックの開会式をなんだかんだでぜんぶ観てしまいました。その後もいろんな競技をザッピングしながら同時並行で観まくっています。
開催するのかしないのかありましたがやっぱり始まってみると盛り上がってしまいますね。

そんな台風やらオリンピックのさなか、世界自然遺産登録のニュースが飛び込んでまいりました!
5月でしたっけ?登録することが相応しいという勧告があったのでいまさら驚くことではないのですが、やっぱり地元ということもあって嬉しいですね。前回の立候補時には会社の業務としても関わっていたので感慨もひとしおです(ちょっと大げさ)。

もちろん喜んでばかりではいられません。地元の自然環境保全、建設環境、水産水域環境の技術者を自認している以上、専門家、専門技術者、プロフェッショナルエンジニアとしての責任も重大です。しっかり支えていけるよう、気を引き締めてわたしも活動して参りたいと思います。

その余韻もさめやらぬなか次年度試験を見据えますと、やはりこの世界自然遺産関連は出題されるのではないでしょうか。R3年度も出題されましたがⅡ-1でしたからね。来年はⅡ-2、いやⅢで出てほしいものです。
Ⅲで出題された場合、問われそうなテーマ(課題)にはどういったことがあるのかを今回の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」で探ってみますと、やはり決議概要が参考になると思います。
その決議概要からの抜粋ですが、下記の「(2)我が国への要請事項」というのは、つまりはわれわれ自然環境保全分野の技術者にとって突きつけられた解決すべき課題でもありますから、内容をしっかり検討し、来年の試験対策としてください。特に南西諸島の自然環境に関わるかたは。

2.決議の概要
(1)記載の可否と記載基準への適合
「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」については、以下の自然遺産の記載基準に合致するものとして世界遺産一覧表に記載する。

記載基準 評価の内容
ⅹ 生物多様性
本資産は、資産が位置する列島の中部および南部の独特で豊かな生物多様性の生息域内保全において、極めて重要な自然の生息地を包含している。

(2)我が国への要請事項
○ 以下について対応を要請する。
a) 特に西表島において、観光の収容能力とその影響に関する厳しい評価が実施され、改定観光管理計画に統合されるまでは、観光客の訪問レベルを現在のレベルに制限する、または現在のレベルより減少させること。

b) 絶滅危惧種の交通事故死を減少させるための交通管理措置の有効性を緊急に見直し、必要な場合は強化すること(アマミノクロウサギ、イリオモテヤマネコ、ヤンバルクイナを含むがこれらに限定しない)

c) 可能な場所では、強固な人工的インフラから、水流回復、植生回復、多様な生息地の形成をもたらすような、自然に基づく技術や再生アプローチの採用に移行するために、包括的な河川再生戦略を策定すること。

d) 緩衝地帯での森林伐採について、個々の伐採区域の数と総面積の両方において、現在のレベルに制限する、または現在のレベルから減少させ、いかなる伐採も厳格に緩衝地帯内に限定すること。

安田くいなふれあい公園
【沖縄県国頭郡国頭村】

報道発表資料

令和3年7月26日
自然環境
この記事を印刷

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界遺産一覧表への記載決定について(第2報)

7月26日、オンラインで開催されている第44回世界遺産委員会拡大会合において、我が国が世界遺産に推薦していた「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の審議が行われ、世界遺産一覧表への記載が決定されましたのでお知らせします。

1.決議概要

今回採択された決議の概要は別紙のとおりです。

添付資料

2021年7月19日月曜日

令和4年度 技術士試験対策 添削講座

令和3年度の筆記試験から早くも1週間が経ちました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
総監択一の正答も発表されたこともあるので、本日より令和4年度の試験に向けた添削講座を開講いたします。

わたしの講師としての活動は、平成22年度試験に合格した翌年からSUKIYAKI塾の添削講座に参加するかたちでスタートしました。
SUKIYAKI塾のほか、身近な知り合いを含めると、令和3年度筆記試験までの11年間でのべ281名ほどのかたたちに指導アドバイスしたことになります。そしてその一助となったかどうか、令和2年度試験までの10年間で69名のかたが合格されました。そして平成27年度からは総監の指導アドバイスも開始したところこれまで14名ものかたから吉報をいただくことができました。わたしはあくまで触媒にすぎませんが、『総監合格』にいくらかでも貢献できたであろうこと嬉しいですね、講師冥利につきます。
令和3年度も手ごたえのある方が多いので10月末の発表がいまから楽しみです。

SUKIYAKI塾の活動と平行して綴り始めたこのブログですが、平成26年ごろからブログを訪問してくださるひとが増え始め、それに比例するように添削指導の依頼をあちらこちらから受けるようになりました。そこで平成28年から独自の添削講座を開講して受験に真剣に取り組む方のサポートを始めました。

軌道に乗った平成29年度以降、多くの受講生の皆さんとメールによる濃密なやりとりができました。受講生に恵まれたことが大きいと感じていますが、受講生の皆さんの理解の度合や伸び具合がそれはとても良い感触でした。
令和2年度筆記試験合格発表後に頂いたメッセージを抜粋します。

【建設環境】
●ごぶさたしています。
技術士試験対策で以前にお世話になりました○○です。今年、筆記試験、合格しました。
すごろく先生のブログと添削のおかげです。いつもいつも本当にありがとうございます。たいへん参考にさせて頂いております。口頭試験に向けて、最大限の準備をしてのぞみます。

●すごろく先生
お世話になっております。添削ご指導頂いておりました○○です。
昨年9月の筆記試験以降、何もご連絡しておりませんでした。今年度の筆記試験ですが、自分としては、・必須ⅠはA、選択ⅡはC(問題選択を誤りました)、選択ⅢはよくてBかなと思っていました。ですので、試験以降論文再現も何もしておりませんでした....。昨日の発表もネットは見ていなかったのですが、ななななんと!本日「合格通知」が来て大変びっくり、そして動揺しております。しかも結果は、A,A,AのオールAです!!!ほんとに信じられないです。とにかくまずは、すごろく先生に御礼をお伝えしたく、メール差し上げた次第です。まずは取り急ぎ、ご報告です。ありがとうございました。

●技術士受験のすごろく語録  すごろく先生
お世話になっております。建設環境の筆記試験に合格していましたので、ご報告いたします。試験会場で私の周囲の方々がすごい出来栄えだったのがチラリと見えたことに加え、ここ数年で最も出来が芳しくなく、題意に完全に応えることができていなかったような気がしていたため、あまり期待しておりませんでしたが、運が良かったようです。
それにしても、先生のHPがなかったら、美山河GLを見落としていたところでした。気付いたのは1ヶ月を切っていた時期でしたが、やっておいて良かったです。口頭試験という二つ目の山が残っていますが、とりあえずここまで来れたのは先生のご指導のおかげです。どうもありがとうございました。

●お世話になっております。ご連絡遅くなってしまいましたが、本日、合否結果が届き、合格してました!!!問Ⅰ→A、問Ⅱ→B、問Ⅲ→A、総合→Aでした。
自信のなかった問ⅠはAで、書けたかなと思っていた問ⅡがBでした。問Ⅰは論点ずれてたかと心配だったのですが・・・。この度はすごろくさんに添削指導いただき、合格することができました。論理的な回答の書き方が、以前よりもわかったと思います。ありがとうございました。大変、感謝しております。口頭試験もがんばります。

●こんにちは。ご無沙汰しています。
今年度,筆記試験論文添削コースを受講した○○です。ご報告が遅くなりましたが,なんとか筆記試験合格しました。
3月に面接です。最後にコメントいただいたあと,グリーンインフラについて勉強したことがかなり効いたと思っています。ありがとうございました。口頭試験に向けて頑張っていきたいと思います。以上,ご報告でした。

●すごろく様、ご無沙汰しております。
令和元年度に添削指導を受けていた○○です。一年越しとなりましたが、令和2年度の筆記試験を合格することができましたので、ご報告させていただきます。令和2年度はあえて誰にも添削指導をお願いせず、これまでの指導内容と自分自身の考えを整理した上で試験に臨みましたが、合格できたのはやはり令和元年にすごろく先生の指導を受けていたことが大きいと思います。試験テーマがシンプルだったため、過去に指導いただいた内容で対応出来ました。面接は対策がこれからですし、提出済の業務経歴や詳細欄がかなり弱いと思うので、気を引き締めて少しでも合格可能性を上げたいと思います。
ありがとうございました。

●すごろくさま、お世話になっております。
建設環境合格でした。ご指導ありがとうございました。取り急ぎご連絡まで。

●お世話なります。2年ほど前に建設環境部門の添削でお世話なりました。おかげさまで本年度面接まで漕ぎつくことができました。

【環境部門自然環境保全】
●お世話になっております。色々とご指導ありがとうございました。m(_ _)m
無事に筆記試験、合格していました。講座でのご指導や励まし、どうもありがとうございました!

【総監】
●大変ご無沙汰しております。
HP拝見しました。合格おめでとうございます!そしてご報告が遅れましたが、嬉しい意外なことに合格していました!実は受験票を自宅内紛失してしまい受験番号がわからず合否の判定が出来ずにおりました。今日は終日受験票を探しており、諦めてさっきポストを見たら合否通知がありなんと合格していました。必須のマークシートで6割に届かず論文も結論のないひどい内容でしたのに驚いています。でも、すべてすごろくさんのご指導でダメな論文でも、教えて頂いた総監の視点が少し身についていたのだと思うのです。すべてご指導のおかげと思っています。本当に感謝しております。ありがとうございました。

●筆記試験に合格をしておりました。取り急ぎのご報告まで。

●筆記合格しました!

など嬉しい報告をいただきました。

令和4年度試験に向けて、これから1年かけてじっくり取り組みたいかたの力になれるよう、これまでの指導経験を注力しますのでお任せください。

そのほか令和3年度筆記試験の再現論文に対するコメント評価も行っています。
試験答案について第3者の視点からの評価を欲しているかたはぜひどうぞ。
いまいち書けなかったと自信のないかたには、(合格レベルに足りないのであれば)どこが足りないかのアドバイスも行いますので、勇気を出して連絡を頂けたら嬉しいです。


本サービス(添削指導アドバイス)はSUKIYAKI塾とは異なり有料でお受けします。

●建設部門建設環境・環境部門自然環境保全・水産部門水産資源及び水域環境
技術士受験指導の経験は早いもので10年、そして建設環境分野、自然環境保全分野、水産水域環境分野の技術者としての業務経験は25年になりました。これまで主に沖縄県内での環境調査、環境影響評価、自主アセス(ミニアセス)に携わっております。
わたしの専門はどちらかというと自然環境に関する分野ですので生活環境の保全に関する現場感覚はやや劣るかもしれません。しかしながらこれまで添削するうえで支障はありませんでした。
また、他の科目についてもご希望であればお引き受けします。ただし専門技術に関する指導はできませんので論理構成や文章に関する指導アドバイスとなります。
なお、これまでほかの科目については、建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋の環境寄りのかた、環境部門の環境保全計画、環境影響評価、水産部門の水産土木のかたを指導いたしました。

●総合技術監理部門
総監については科目を問いません。ただし建設-建設環境や水産-水産資源及び水域環境、環境-自然環境保全以外の科目の場合には専門技術を踏まえた管理については言及できないこともあります。
なお、これまで建設環境、水産資源及び水域環境、自然環境保全以外では、電気電子-電気設備、土質及び基礎、鋼構造及びコンクリート、都市及び地方計画、河川砂防・海岸海洋、港湾及び空港、道路、施工計画・施工設備及び積算、上水道及び工業用水道、農業-農業農村工学、経営工学-サービスマネジメント、環境-環境保全計画のかたを指導いたしました。
ご希望のかたには、平成29年2月23日で頒布が終了した「技術士制度における総合技術監理の技術体系(第2版)」(いわゆる青本)のテキストデータを差し上げます。
なお一部内容を法律等の改正に伴い書き換えています(ただしH29年時点までのものです)。
※択一対策は、総合技術監理部門 キーワード集2021を用いてご自分で青本(キーワードの解説集)を作成するのが合格への近道です。

下記の2つのコースがあります。
※併願・重願の場合はそれぞれの部門科目単位で受け付けます。

★お申込みはこちらからお願いします

①令和3年度筆記試験の再現論文に対するコメント評価
内容:再現論文のコメント評価を行います。総監以外は必須科目Ⅰ、選択科目Ⅱ-1、Ⅱ-2、Ⅲの合計4つ、総監は記述論文(必須科目Ⅰ-2)です。
原稿に赤を入れるのではなく、メールでコメントをお返しする方式です。
返信回数:各問題に対し、1回のコメントとそのコメントを受けての再質問・返信を1回の計2回
※令和3年度試験の答案用紙を模したワードファイルを差し上げます
料金:3,000円

【令和4年度試験対策】
②出願書類作成
期間:受付完了時から令和4年度試験の受験申込期限日の7日前まで書類を受け付けます。
内容:受験申込書の記載内容と実務経験証明書(5行の業務経歴と「業務内容の詳細」)についての添削指導を行います。受験する部門科目に合致しているかの確認と令和2年度口頭試験における実際の試問内容を踏まえた記述内容となるよう指導いたします。
令和4年度の様式が正式発表されるまでは令和3年度様式で添削指導を行い、令和4年度様式が発表され次第、あらためて添削指導いたします。
うまく作成できないかたには業務経歴のたな卸しと詳細業務の骨子の作成アドバイスからスタートします。
添削回数:期間内は回数無制限です。ただしわたしがOKと判断したらそこで終了とすることもあります。
料金:15,000円

③筆記試験論文添削 長期コース
期間:受付完了時から令和4年度筆記試験日の7日前まで論文を受け付けます。
内容:総監以外については必須科目と選択科目を、総監については記述論文(必須科目Ⅰ-2)の添削指導を行います。過去問題に対する回答論文の添削です。原稿に赤を入れるのではなく、メールでコメントをお返しする方式です。
論文の仕上がり具合に自信がないかた、文章作成が苦手なかた、論理的思考が苦手なかた、専門技術分野が偏っているかた、それぞれに応じた指導をいたします。
※令和3年度試験の答案用紙を模したワードファイルを差し上げます。
添削回数:期間内は回数無制限です。ただし複数の論文を同時並行では添削しません。わたしが次の問題に移ってOKと判断してから別の設問に取り組んでください。
料金:30,000円 (令和3年度の筆記試験論文添削コースを受講したかたで同部門同科目の場合は25,000円)

④筆記試験論文添削 中期コース
期間:令和3年12月下旬頃から受付を開始します。受付完了時から令和4年度筆記試験日の7日前まで論文を受け付けます。
内容:総監以外については必須科目と選択科目を、総監については記述論文(必須科目Ⅰ-2)の添削指導を行います。過去問題に対する回答論文の添削です。原稿に赤を入れるのではなく、メールでコメントをお返しする方式です。
論文の仕上がり具合に自信がないかた、文章作成が苦手なかた、論理的思考が苦手なかた、専門技術分野が偏っているかた、それぞれに応じた指導をいたします。
添削回数:期間内は回数無制限です。ただし複数の論文を同時並行では添削しません。わたしが次の問題に移ってOKと判断してから別の設問に取り組んでください。
料金:20,000円

⑤筆記試験論文添削 短期コース
期間:令和4年4月末頃から受付を開始します。受付完了時から令和4年度筆記試験日の7日前まで論文を受け付けます。
内容:総監以外については必須科目と選択科目を、総監については記述論文(必須科目Ⅰ-2)の添削指導を行います。過去問題に対する回答論文の添削です。原稿に赤を入れるのではなく、メールでコメントをお返しする方式です。
論文の仕上がり具合に自信がないかた、文章作成が苦手なかた、論理的思考が苦手なかた、専門技術分野が偏っているかた、それぞれに応じた指導をいたします。
添削回数:期間内は回数無制限です。ただし複数の論文を同時並行では添削しません。わたしが次の問題に移ってOKと判断してから別の設問に取り組んでください。
料金:15,000円

【注意事項】
●本サービスは、Gmailを使用して行いますので、Gmailの送受信が可能な環境であることが必須条件です
●本サービスに使用するファイル形式はPDFもしくはMS Wordファイルのみです。これ以外のファイルは原則として対応できません
●添削指導の対象である受験申込書や論文等はメールに添付してお送りいただきます
●メール受信後、添削コメント等を返信するまでに最大4日間の日数をいただきます
●総監については科目を問いませんが、建設-建設環境、水産-水産資源及び水域環境、環境-自然環境保全以外の科目の場合には専門技術を踏まえた管理については言及できないこともあります
●領収書は発行いたしません
●振込手数料はご負担ください

本サービス(添削指導アドバイス)をご希望されるかたは上記の内容を確認いただいたうえで下記のフォームにてお申込みください。お申込みの時点で上記の注意事項に同意いただいたものとします。

フォームを受信後、遅くとも翌日中には振込先の銀行口座をご案内するメールをGmailで返信いたします。
※3日以上経過しても返信がない場合はGmailとのやりとりが不可能な環境と思われます。その際はお手数ですがご自身で設定等を調整したうえで再度ご応募ください。

★お申込みはこちらからお願いします

2021年7月15日木曜日

水産部門 必須科目Ⅰ 東日本大震災からの復旧復興とスマート水産業

最後に水産部門必須科目の問題文を取り上げます。

14 水産部門【必須科目Ⅰ】
Ⅰ 次の2問題(Ⅰ-1,Ⅰ-2)のうち1問題を選び解答せよ。(解答問題番号を明記し,答案用紙3枚を用いてまとめよ。)

Ⅰ-1 平成23年(2011年)3月11日に発生した東日本大震災による地震及び津波は,豊かな漁場に恵まれている東北地方太平洋沿岸地域を中心に,水産業に甚大な被害をもたらした。被災から10年を経て復旧・復興が進みつつも,今も被災前の水準まで回復できない地域・分野も多い。また,原子力発電所事故の影響が今も続いている。こうした現状を踏まえて,被災地域の復旧・復興を加速するために水産技術者の一層の貢献が望まれている。

(1)被災地域の復旧・復興を加速するために,技術者としての立場で,水産部門全体にわたり広く多面的な観点から3つ課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。

(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の技術的解決策を示せ。

(3)それら複数の技術的解決策を実行して生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。

(4)以上を総合した取組において必要な要件を技術者としての倫理,社会の持続可能性の観点から述べよ。


東日本大震災からの復旧復興でした。
ちょうど10年の節目でもありますからね。少し前には福島第一原発のトリチウムなど含む処理水を、薄めたうえで海洋に放出するとの方針を政府が決定したことについてさかんに報道されていました。
震災から10年、復旧復興はまだまだ終わりということにはなっていません。水産技術者(技術士)にはその持てる力をしっかり発揮して、さまざまな難問をひとつづつ解決してゆくことが求められているのだと伝わってきました。遠い南の島の技術者ではありますが、わたしも頑張らねばと思った次第です。

松川浦新漁港
【福島県相馬市】

Ⅰ-2 近年,「スマート水産業」と称し,ICT(Information and Communication Technology),IoT(Internet of Things),AI(Artificial Intelligence)といった技術やドローンを含むロボット技術を水産業の現場へ導入・普及していくことが検討されている。既に,水産業の様々な現場において,技術開発や民間企業等における「スマート水産業」を目指した取組が進められている。これらの取組を充実し,より多くの分野に「スマート水産業」を展開することと,さらなる高度化に向けた検討と実証を推進していくことが必要とされている。
 以上の状況を踏まえて,以下の問いに答えよ。

(1)ICT,IoT,AIやロボット技術の水産業の現場への導入と普及に向けて,技術者としての立場で多面的な観点から3つ課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。

(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)それら複数の技術的解決策を実行して生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。

(4)以上を総合した取組において必要な要件を,技術者としての倫理,社会の持続可能性の観点から述べよ。


ICT関連からの出題は多くのかたが予想したとおりでしたね。
しかし水産部門はこれまで「新たな水産基本計画」からの出題でしたが、今回は2問とも「水産白書」からといっても差支えない結果でした。平成29年を最後に更新されていないのでさすがに古くなってきましたかね。そろそろ次の水産基本計画が出されると思います。
それにしてもICT関連は予想どおりでしたが、もうひとつの震災復興を取り上げたのはさすが水産部門ですね。心強く思いました。

R3年度筆記試験のコメント評価をしています。
第3者目線での評価を欲している方はぜひどうぞ。
詳しくはこちらをご覧ください。

2021年7月14日水曜日

自然環境保全 選択科目Ⅲ カワウ被害防止特定計画と国際的な地域登録制度を活用した地域振興計画

「問題解決能力及び課題遂行能力に関する」問題Ⅲ、Ⅲ-1がカワウの特定計画、Ⅲ-2が地域振興計画でした。
これは皆さんどちらを選択されましたでしょうか。懐が深いのは2つめの地域振興計画ですよね。皆さんがお住まいの(あるいは業務で関わりの深い)地域やその近くでなんらかの登録がされているところがあるのではないでしょうか。そうするとそれに関する話題についても常日頃から接しているはずですので実際には業務で携わっていなくても(自然環境保全の技術者としての問題意識があれば)なんとか書けたことでしょう。
カワウのほうもお住まいの(あるいは業務で関わりの深い)地域で問題になっている場合には実際に関わっていなくても書けるのだと思います。わたしはというと「カワウ」がここまで問題となっているとはハッキリとは認識していませんでした。沖縄にもたまに飛来するのですが、「たまに」なのでそれこそ集まっているということに対して新聞報道がされたりします。農林水産業に被害が出ているというのは聞いたことがありません。
しかし返す返すも思うことは、今年に受験していたらどうなっていたかわかりませんね。試験が延期だのなんだのありましたが昨年に受験しておいて助かりました。

Ⅲ 次の2問題(Ⅲ-1,Ⅲ-2)のうち1問題を選び解答せよ。(赤色の答案用紙に解答問題番号を明記し,答案用紙3枚を用いてまとめよ。)

Ⅲ-1 カワウは,生息数増加や生息域拡大等により2007年11月に狩猟鳥獣に指定され,生態系や農林水産業等への被害が深刻化していることから,第二種特定鳥獣保護管理計画(特定計画)が策定されつつある。このような状況を考慮して,以下の問いに答えよ。

(1)カワウに関する特定計画の作成に当たり,技術者の立場からカワウ被害防止に対処する上でどのような課題が考えられるか。多面的な観点から課題を3つ示し,それぞれの観点を示した上で,課題の内容を示せ。

(2)抽出した課題のうち最も重要と考えるものを1つ挙げ,その理由とその課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)前問(2)で示した解決策すべてを実行しても生じうるリスクとそれへの対策について,専門技術を踏まえた考えを示せ。


砂浜にカワウ
【沖縄県名護市 安和海岸】

Ⅲ-2 世界遺産条約,ラムサール条約などの条約や生物圏保存地域(ユネスコエコパーク),世界ジオパークなどの国際的プログラムによる地域登録制度を活用して,地域の自然資源の保全を図りつつ活用し,地域振興に資する計画を検討する動きがみられる。地域の自然的社会的特性と活用する登録制度を具体的に想定した上で,計画の策定業務を担当責任者として進めるに当たり,以下の内容について記述せよ。

(1)計画の策定に当たり,技術者の立場から,多面的な観点から課題を3つ示し,それぞれの観点を示した上で,課題の内容を示せ。

(2)抽出した課題のうち最も重要と考えるものを1つ挙げ,その理由とその課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)前問(2)で示した解決策すべてを実行した上で生じると考えられる懸念事項とそれへの対策について,専門技術を踏まえた考えを示せ。

なんか「示し、示した上で、示せ、示せ、示した、示せ」ってなんか嫌になりますね、反抗したくなっちゃいます(笑)。
それはさておき「カワウ」が出題されたのには驚きました。そんなに社会問題になっているんですね。ちっとも知りませんでした。勉強になります。だから面白いですね。

R3年度筆記試験のコメント評価をしています。
第3者目線での評価を欲している方はぜひどうぞ。
詳しくはこちらをご覧ください。

2021年7月13日火曜日

自然環境保全 選択科目Ⅱ-2 国立公園の歩道新設と道路改修業務におけるロードキル対策

つづいて「選択科目」に関する応用能力について試される選択科目Ⅱ-2です。
2つとも道に関する出題でした。つまりどちらも建設環境っぽくもあります。
対象としては、1つめが植物、2つめが動物のひと向けというふうに振り分けているような感じもしますね。
しかし多雪山岳地域の亜高山帯なんてのは馴染みがないので、そういった特殊環境に慣れ親しんでいないひとはもっぱら2つめのほうを選ぶひとが多いんですかね。
わたしだったら迷わず2つ目を選んだと思います。中大型獣に該当するリュウキュウイノシシも生息しているうえにイリオモテヤマネコのロードキルが大問題になっていますから、西表島での道路改修事業のことを熱く訴えるように書きたいところです。

Ⅱ-2 次の2設問(Ⅱ-2-1,Ⅱ-2-2)のうち1設問を選び解答せよ。(青色の答案用紙解答設問番号を明記し,答案用紙2枚を用いてまとめよ。)

Ⅱ-2-1 国立公園に指定された多雪山岳地域で,湿原が混じる亜高山帯の森林内に,車道終点から山頂までを結ぶ歩道を1kmにわたり新設することとなった。この業務を担当責任者として進めるに当たり,下記の内容について記述せよ。
(1)調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について,留意すべき点,工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。


【西表島】

Ⅱ-2-2 森林と農地との境界に位置する道路の大規模な改修が(拡幅を含めて)計画されている。この区間では野生動物の通過車両による斃死や,中大型獣と車両との衝突などという事案が発生している。この道路改修業務において,野生動物に関わる影響低減を検討する担当責任者として事業を進めるに当たり,下記の内容について記述せよ。
(1)調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順を具体的に示し,それぞれの項目ごとに留意すべき点,工夫すべき点を述べよ。
(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。


ロードキル対策は鉄板ですね。しかし熊とか鹿なんてのはデカいですよね。実際にそういった獣と共生するのは大変そうだなぁ。。。

R3年度筆記試験のコメント評価をしています。
第3者目線での評価を欲している方はぜひどうぞ。
詳しくはこちらをご覧ください。

自然環境保全 選択科目Ⅱ-1

続きまして、自然環境保全Ⅱ‐1、4つの設問のうち1問を選ぶスタイルの、「選択科目」に関する専門知識について試される選択科目Ⅱ-1です。

○火山地形の国立国定公園
○世界自然遺産のOUV
○特定第二種国内希少野生動植物種
○持続可能な生物資源の管理に関する認証制度

どれもシブいですねえ。唸りました。
しかし沖縄の受験生にとってはどれも馴染みが薄いジャンルかもしれませんね。火山なんかないし、世界自然遺産も記載済みのものが対象ですし、特定第2種は沖縄にもタガメが分布していますけど珍しいわりに存在が地味なためか話題になることが少ないですし。。。しかもこの「特定第二種国内希少野生動植物種」と選択科目Ⅲで出題された「第二種特定鳥獣保護管理計画」は名称が似ていて混乱しちゃいます。
というわけで、わたしだったら4つ目の認証制度を選んだかもしれません。魚のやつと木材のやつです。でも名称を正確に表記できるか怪しいなぁ。。。そうなるとやっぱり世界自然遺産を選ぶのが無難ですね。これならなんとか書けたかな。
皆さんは何を選びましたか。

19-3 自然環境保全【選択科目Ⅱ】
Ⅱ 次の2問題(Ⅱ-1,Ⅱ-2)について解答せよ。(問題ごとに答案用紙を替えること。)

Ⅱ-1 次の4設問(Ⅱ-1-1~Ⅱ-1-4)のうち1設問を選び解答せよ。(緑色の答案用紙解答設問番号を明記し,答案用紙1枚にまとめよ。)

Ⅱ-1-1 火山活動によって形成された地形は,日本の景観を構成する重要な要素となっている。代表的な火山地形である,成層火山,カルデラ,火口湖,溶岩円頂丘(溶岩ドーム),溶岩流・溶岩流台地について,それぞれの成因・形状を簡潔に説明し,具体例を2つ挙げ,それが位置する国立・国定公園の名称を示せ。

Ⅱ-1-2 世界遺産一覧表に記載されている日本の世界自然遺産をすべて挙げ,それが有すると認められたOUV(顕著な普遍的価値)として最も多いクライテリアは何かを述べよ。また,日本の世界自然遺産の中から1つ選び,次について述べよ。
(1)選んだ世界自然遺産の登録の根拠となったOUV(顕著な普遍的価値)の概要
(2)選んだ世界自然遺産が抱える自然環境保全上の課題を2つ挙げ,その解決に向けて実施されている対策

Ⅱ-1-3 2018年に「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」が改正され,新たに「特定第二種国内希少野生動植物種」制度が創設された。この制度が創設された背景,指定された種についてふれた上で,国内希少野生動植物種・特定第二種国内希少野生動植物種のそれぞれの定義及び行為の規制内容について述べよ。

Ⅱ-1-4 生物多様性に配慮した消費行動への転換のための仕組みとして,持続可能な生物資源の管理に基づいた商品等の流通を促進するための認証制度の拡大が求められている。異なる生物資源を対象とした代表的な認証制度を2つ挙げ,それぞれの制度の概要を説明せよ。

阿寒国立公園 硫黄山
【北海道川上郡弟子屈町川湯温泉】


世界自然遺産の問題は(1)と(2)とありますが、その前段部分にも2つ回答すべきことが書いてあります。慌てちゃうと書き漏らしてしまうかもしれません。怖いですね。
それにしても今年受験していたらちょっと凹んでいたかもしれません。。。年度によって当たり外れがあるとはこのことです。ですからもし今年がダメそうだったとしても諦めず受験し続けてください。短い周期でそのうち自分の得意分野からの出題がありますから。

とはいえ毎年のことですが、試験の手ごたえがなくて、その後なんにも準備していないところに合格通知が突然に届いて慌てるひとがいます。合格通知が届いてから口頭試験までひと月もないかもしれません。
仮にダメだったとしても次年度試験に向けての良い材料になるのですから、しっかり再現だけはしておいてください。不甲斐ない出来だと感じているご自分の解答に正面から向き合うのことはたいへんにツライことではあるのですが、それを乗り越えないと合格は難しいです。
諦めないひとを応援したいです。

R3年度筆記試験のコメント評価をしています。
第3者目線での評価を欲している方はぜひどうぞ。
詳しくはこちらをご覧ください。

環境部門 必須科目Ⅰ 環境保全と両立した再生可能エネルギーと地球規模での環境危機

それでは続きまして環境部門の問題文を取り上げます。まずは必須科目から。

19 環境部門【必須科目Ⅰ】
Ⅰ 次の2問題(Ⅰ-1,Ⅰ-2)のうち1問題を選び解答せよ。(解答問題番号を明記し,答案用紙3枚を用いてまとめよ。)

Ⅰ-1 脱炭素社会を構築し,それを通じた持続的な成長を進めていくことは喫緊の課題であり,再生可能エネルギーの導入は,2050年のカーボンニュートラルの実現に最も重要な役割を果たすことになる。
 しかしながら,再生可能エネルギーの急速な導入により,環境保全上の懸念が生じ,様々な問題が顕在化しており,環境保全と両立した導入が必要となってきている。

(1)再生可能エネルギーの導入の社会的意義についてその概要を説明せよ。また,再生可能エネルギーの種類を1つ挙げ,その導入に関して環境部門の技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)上記すべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について,専門技術を踏まえた考えを示せ。

(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり,技術者としての倫理,社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。

良い問題ですねえ!まるで建設環境のようでもあります。
「再生可能エネルギーの急速な導入により,環境保全上の懸念が生じ,様々な問題が顕在化してきており,環境保全と両立した導入が必要となってきている」、この時点でもう論文を書き始めたくてウズウズしちゃいました(ちゃんと設問を読まないとダメですよ)。

G20大阪サミット2019
【大阪市】

Ⅰ-2 今日,私たちは地球規模での環境の危機に直面しており,迅速な対応を迫られている。地球環境の危機はグローバルな社会・経済システムと深く関わっており,私たちは,経済社会活動に必要不可欠である環境の基盤を維持しながら,環境と成長の好循環を実現することが求められている。
 以上の基本的な考えに関して以下の問いに答えよ。

(1)地球環境に危機をもたらしている地球規模での課題について,環境部門の技術者としての立場で多面的な観点から3つ課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する解決策を3つ示せ。

(3)上記すべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について,専門技術を踏まえた考えを示せ。

(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり,技術者としての倫理,社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。

地球規模の地球環境の危機とは、これまた漠然としているようなところもありますが、グローバルな課題を挙げればいいですね(というかグローバルな課題を挙げてください)。国際会議で話し合われているような課題が相応しいです。
とすると、まずは地球温暖化(気候変動)とそれに対する二酸化炭素排出量の削減を筆頭に、廃棄物問題もグローバルですし、あとはオゾン層、熱帯林や生物多様性の減少、酸性雨、砂漠化、海洋汚染(マイクロプラスチックやプラスチックごみ)というのもあります。奇をてらって宇宙ごみ(スペースデブリ)なんてのを取り上げると試験官にも注目してもらえるかもしれませんね。地球環境に該当しない、なんて弾かれるかもしれませんが(笑)

どうでしたか?
再生可能エネルギーでもよし、自信がなければ地球環境問題についてならなんとか書けたのではないでしょうか。これがまったく書けないようでは(厳しいことを言うようですが)環境部門の技術士には相応しくありません。

R3年度筆記試験のコメント評価をしています。
第3者目線での評価を欲している方はぜひどうぞ。
詳しくはこちらをご覧ください。

令和3年度筆記試験の再現論文に対するコメント評価

今年の試験はいつも以上に皆さんきっと手ごたえがあるのでしょう、とても嬉しいことに早くも添削依頼の問合せをいただいており、ちょうど前回の投稿で建設環境の問題文アップが終了したタイミングでもあるので、「令和3年度試験の再現論文コメント評価」の受付を開始します。
手ごたえのあるかたも、自信のないかたも、試験答案について第3者の視点での評価を欲しているかたはぜひどうぞ。

①令和3年度筆記試験の再現論文に対するコメント評価
内容:再現論文のコメント評価を行います。総監以外は必須科目Ⅰ、選択科目Ⅱ-1、Ⅱ-2、Ⅲの合計4つ、総監は記述論文(必須科目Ⅰ-2)です。原稿に赤を入れるのではなく、メールでコメントをお返しする方式です。
返信回数:各問題に対し、1回のコメントとそのコメントを受けての再質問・返信を1回の計2回
料金:3,000円

★お申込みはこちらからお願いします

本サービス(添削指導アドバイス)はSUKIYAKI塾とは異なり有料でお受けします。
対象とする技術部門科目は以下の2つです。
●建設部門建設環境・環境部門自然環境保全・水産部門水産資源及び水域環境
技術士受験指導の経験は早いもので10年、そして建設環境分野、自然環境保全分野、水産水域環境分野の技術者としての業務経験は25年になりました。これまで主に沖縄県内での環境調査、環境影響評価、自主アセス(ミニアセス)に携わっております。
わたしの専門はどちらかというと自然環境に関する分野ですので生活環境の保全に関する現場感覚はやや劣るかもしれません。しかしながらこれまで添削するうえで支障はありませんでした。
また、他の科目についてもご希望であればお引き受けします。ただし専門技術に関する指導はできませんので論理構成や文章に関する指導アドバイスとなります。
なお、これまでほかの科目については、建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋の環境寄りのかた、環境部門の環境保全計画、環境影響評価、水産部門の水産土木のかたを指導いたしました。

●総合技術監理部門
総監については科目を問いません。ただし建設-建設環境や水産-水産資源及び水域環境、環境-自然環境保全以外の科目の場合には専門技術を踏まえた管理については言及できないこともあります。
なお、これまで建設環境、水産資源及び水域環境、自然環境保全以外では、電気電子-電気設備、土質及び基礎、鋼構造及びコンクリート、都市及び地方計画、河川砂防・海岸海洋、港湾及び空港、道路、施工計画・施工設備及び積算、上水道及び工業用水道、農業-農業農村工学、経営工学-サービスマネジメント、環境-環境保全計画のかたを指導いたしました。

【注意事項】
●本サービスは、Gmailを使用して行いますので、Gmailの送受信が可能な環境であることが必須条件です
●本サービスに使用するファイル形式はPDFもしくはMS Wordファイルのみです。これ以外のファイルは原則として対応できません
●添削指導の対象である受験申込書や論文等はメールに添付してお送りいただきます
●メール受信後、添削コメント等を返信するまでに最大4日間の日数をいただきます
●総監については科目を問いませんが、建設-建設環境、水産-水産資源及び水域環境、環境-自然環境保全以外の科目の場合には専門技術を踏まえた管理については言及できないこともあります
●領収書は発行いたしません
●振込手数料はご負担ください

本サービスをご希望されるかたは上記の内容を確認いただいたうえで下記のフォームにてお申込みください。お申込みの時点で上記の注意事項に同意いただいたものとします。

フォームを受信後、遅くとも翌日中には振込先の銀行口座をご案内するメールをGmailで返信いたします。
※3日以上経過しても返信がない場合はGmailとのやりとりが不可能な環境と思われます。その際はお手数ですがご自身で設定等を調整したうえで再度ご応募ください。

★お申込みはこちらからお願いします


2021年7月12日月曜日

建設環境 選択科目Ⅲ 生態系ネットワークと低炭素型・脱炭素型まちづくり

「問題解決能力及び課題遂行能力に関する」問題Ⅲ、Ⅲ-1が生態系ネットワーク、Ⅲ-2が低炭素型・脱炭素型のまちづくりでした。
生態系ネットワークはH29にも出題されていましたのでこんなにすぐに出題されることはちょっとビックリしました。わたしの講座受講生の皆さん、過去問に取り組んでいた方は苦も無く記述できたのではないでしょうか。

そして低炭素・脱炭素型まちづくりのほうも、H30に持続可能な都市のための都市計画H27にはコンパクトシティと環境配慮H25には低炭素都市づくりが出題されています。ハッキリ言って頻出分野ですね。低炭素社会の実現のためのコンパクトシティということなので、これらの過去問で活用した骨子をうまく使いまわせば対応可能でしょう。
そして必須科目もそうですが、課題の抽出にあたって、これまでは「複数」だったのが、今年度は「3つ」ときっちり指定されましたね。これまた講座の受講生には「課題は3つ」と指導アドバイスしていたので、こちらも手持ちの駒で展開できたのではないでしょうか。

どっちを選択しようか悩んじゃいますね。きっと低炭素・脱炭素型まちづくりのほうを選ぶひとが多そうだからライバルの少ない生態系ネットワークがいいのかな、でもやっぱりこっちのまちづくりのほうがネタも豊富だし深みもあるしなぁ、と贅沢に悩まれたのではないでしょうか。河川系、生きもの系のひとは生態系ネットワークでしょうかね。
どにかくどちらでも、あるいは少なくともどちらかは自信をもって解答できたのではないでしょうか?問題文を見た瞬間の、皆さんのガッツポーズが目に浮かびます。

Ⅲ 次の2問題(Ⅲ-1,Ⅲ-2)のうち1問題を選び解答せよ。(赤色の答案用紙解答問題番号を明記し,答案用紙3枚を用いてまとめよ。)

Ⅲ-1 将来にわたって生物多様性が確保された国土は,自然のポテンシャルを活かした国土利用を進めていくうえで重要であり,生態系ネットワーク(エコロジカル・ネットワーク)を形成することは,健全な生態系の保全・再生・創出の手段として有効とされる。このような状況を踏まえ,以下の問いに答えよ。

(1)生態系ネットワークの空間配置についての基本的な考え方を述べよ。そのうえで,建設環境の技術者として生態系ネットワーク形成の取組を進めるに当たり,多面的な観点から課題を3点抽出し,その内容を観点とともに示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する建設分野における解決策を複数示せ。

(3)前問(2)で示した解決策に共通して生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。


三四郎池
【東京都文京区】

Ⅲ-2 新型コロナ危機を契機として市民の生活様式は大きく変化しているが、引き続き環境に配慮した低炭素型・脱炭素型のまちづくりが求められている。コンパクトシティの取組が進まず,市街地の拡散や人口密度の低下が進んでいる地方都市において,低炭素型・脱炭素型のまちづくりを実現するために,「交通」,「エネルギー」,「みどり」の3分野の対策が必要とされている。このような状況を踏まえ,建設環境の技術者として,以下の問いに答えよ。

(1)低炭素型・脱炭素型のまちづくりを実現するうえで,市街地の拡散や人口密度の低下による「交通」,「エネルギー」,「みどり」分野の課題を,技術者として多面的な観点から3つ抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。

(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について,専門技術を踏まえた考えを示せ。


しかし冒頭から「新型コロナ危機を契機として市民の生活様式は大きく変化しているが、」なんて始まるのでいったい何が出題されるのかとドキドキしましたよね。なんのことはない(なんて書くと怒られちゃいますが)低炭素脱炭素型のまちづくり、コンパクトシティでした。
とはいえ、そのまま読み進めると「コンパクトシティの取組が進まず,市街地の拡散や人口密度の低下が進んでいる地方都市において」なんてあったのでこれまた驚きました。
問題文の文章としての読み応えはⅢ-2に軍配が上がりますね。
そういえばH30のときも問題文に感動したことを思い出しました。

建設環境 選択科目Ⅱ-2-2 地盤汚染

つづきましてもうひとつの問題です。
新幹線事業のアセスなんてやったことも見たことも調べたこともないからもういっこはどんなかなと目を移してみると、土壌汚染!?地下水汚染!?
いやいや余計にさっぱりワカンナイヨ!
というひとが多かったのではないでしょうか。
実際に経験していないと書けなさそうですね。。。

Ⅱ-2-2 環境工事において土地の形質の変更(土壌の掘削等)を行う場合,その土地の地盤内に存在していた自然由来重金属,揮発性有機化合物,油類,廃棄物混じり土,ダイオキシン(以下,「有害物質等」という)等による土壌汚染及び地下水汚染(以下,「地盤汚染」という)に遭遇する可能性がある。地盤汚染に遭遇した場合には,建設工事により有害物質等を含有する土壌の巻き上げや地下水への有害物質等の混入による影響が生じないよう汚染の除去,汚染の拡散の防止その他の措置(以下,「汚染の除去等の措置」という)が必要となる場合がある。担当責任者として地盤汚染に関する調査や,地盤汚染に遭遇した場合に汚染の除去等の措置を検討するに当たり,下記の内容について記述せよ。

(1)建設工事において大規模な土地の形質の変更を行うに当たり,地盤汚染に由来する環境影響をできる限り回避又は低減するために,調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2)地盤汚染に遭遇した場合に,汚染の除去等の措置を検討するに当たり,留意すべき点,工夫を要する点を含めて業務を進める手順について述べよ。

(3)汚染の除去等の措置を効率的・効果的に進めるための,関係者との調整方策について述べよ。

樋口一葉旧居跡
【東京都文京区】

建設環境 選択科目Ⅱ-2-1 新幹線事業アセス(方法書以降の手続)

つづいて「選択科目」に関する応用能力について試される選択科目Ⅱ-2です。
今回も2つのうち1つは環境アセスでした。王道の第1種事業、とはいえ新幹線事業限定でした。沖縄はぜんぜん関係ないですが、でも想像できますよね、新幹線事業に際してどんな環境側面に注目して事業を進めればよいかは。もういっこの問題が土壌&地下水汚染でしたので、汚染ものを専門とするひと以外はこっちを選択したのではないでしょうか。

Ⅱ-2 次の2設問(Ⅱ-2-1,Ⅱ-2-2)のうち1設問を選び解答せよ。(青色の答案用紙に解答設問番号を明記し,答案用紙2枚を用いてまとめよ。)

Ⅱ-2-1 環境影響評価法に定める第一種事業に当たる新幹線事業が計画されている。本事業における環境影響評価について,方法書以降の手続に係る環境への影響に関する調査・予測の検討を担当者として進めるに当たり,以下の問いに答えよ。
(1)この事業における「工事の実施」及び「土地又は工作物の存在・供用」に係る環境影響に関して,調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2)方法書以降の手続に沿って業務を進める手順について,留意すべき点,工夫を要する点を含めて述べよ。

(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。


【東京駅】

新幹線事業なんて一般の技術者にはなかなか関わる機会がないわけですが、それでも想像たくましくすれば環境影響としてはどんな懸念があるのかは抽出できますよね。それができないようでは建設環境の技術士としてはまだまだです。だってきっとそんなにマニアックなことは問われていませんから。

北陸新幹線、金沢までは完成していますがその先はどうなっているんでしたっけ?
新型コロナウィルスの影響で北陸(富山・金沢)でのSUKIYAKI塾全国大会がまたしても延期になってしまいました。東京から新幹線で行くことを検討していたのですが。。。
来年こそ行けるとイイな。

建設環境 選択科目Ⅱ-1

それでは建設環境Ⅱ‐1、4つの設問のうち1問を選ぶスタイルの、「選択科目」に関する専門知識について試される選択科目Ⅱ-1です。

○富栄養化による魚類の生息環境悪化の改善
○2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略
○SDGs、建設部門における生物多様性保全に向けた取組
○太陽電池発電所アセス

富栄養化、グリーン成長戦略、SDGs(生物多様性民間参画)、太陽光発電アセスからの出題でした、
4つのうちどれかは準備していたのではないでしょうか。魚類限定とか、太陽光発電限定とかありますがどれかひとつは引っかかるのではないでしょうか。
それにしてもまたしても太陽電池発電アセスですか。社会的に注目の分野、建設環境分野の技術者が活躍することが期待されている分野なのだということが伝わってきます。

9-11 建設環境【選択科目Ⅱ】
Ⅱ 次の2問題(Ⅱ-1,Ⅱ-2)について解答せよ。(問題ごとに答案用紙を替えること。)

Ⅱ-1 次の4設問(Ⅱ-1-1~Ⅱ-1-4)のうち1設問を選び解答せよ。(緑色の答案用紙に解答設問番号を明記し,答案用紙1枚にまとめよ。)

Ⅱ-1-1 湖沼や海域等の水域において,魚類の生息環境の悪化の要因の1つとして富栄養化がある。富栄養化がもたらす魚類の生息環境の悪化に対する対策を2つ挙げ,それぞれの内容を魚類の生息環境の改善に対する効果を述べよ。

Ⅱ-1-2 「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略(令和2年12月)では,14の重要分野」の「実行計画」が策定されている。その中には,建設部門が係りが深いと考えられる取組事項として,「物流・人流・土木インフラ産業」分野の「カーボンニュートラルポートの形成」,「インフラ・都市空間等でのゼロエミッション化」及び「建設施工におけるカーボンニュートラルの実現」,「食料・農林水産業」分野の「ブルーカーボン」,「カーボンリサイクル産業」分野の「コンクリート」,「資源循環関連産業」分野の「リニューアブル(バイオマス化・再生材利用)」が挙げられている。そこで,これらの取組事項から2つ挙げ,それぞれについて,「現状と課題」と「今後の取組」を説明せよ。

Ⅱ-1-3 多くの企業がSDGs(持続可能な開発目標)で示された社会課題をビジネスチャンスと捉えている中,生物多様性を含む自然資本の保全がSDGsの目標を下支えしているとされる。そこで,「環境教育」,「環境配慮」,「資材等の調達」,「研究・技術開発」,「コミュニケーション/社会貢献活動」の分野の中から2つの分野を選び,建設部門における生物多様性保全に向けた取組を1分野につき1例挙げ,それぞれについて,目的と実施内容を説明せよ。

Ⅱ-1-4 再生可能エネルギーに関する環境影響評価について,環境影響評価法施行令の一部を改正する政令が令和2年4月に施行され「太陽電池発電所」の設置又は変更の工事の事業が環境影響評価法の対象事業に追加された。「太陽電池発電所」について環境影響評価法に基づき「土地又は工作物の存在及び供用」に関して評価する項目のうち,「騒音」「水の濁り」「土地の安定性」「反射光」「景観」から2つの項目を選択し,それぞれ生じる環境影響及びその対策について概説せよ。

【沖縄県宮古島市】

●富栄養化がもたらす魚類の生息環境の悪化

富栄養化、グリーン成長戦略(低炭素・脱炭素)、SDGs,生物多様性民間参画、再生可能エネルギー発電のアセス、4つともすべてとりあえず予想ジャンルとして挙げていました。皆さん、どれかはカスッたのではないでしょうか。
それにしてもⅡ-1-1が魚類限定とは思いませんでしたね(シツコイ)。
まぁでも4つのうちどれか1つは合格レベル(6割)で書けたのではないでしょうか。
これが書けないようでは厳しいことを言うようですがまだまだです。

2021年7月11日日曜日

建設部門 必須科目Ⅰ 廃棄物と風水害

筆記試験、たいへんお疲れさまでした(^^)/
皆さん、どうでしたか?
午前に必須科目、午後に選択科目と通常スケジュールでの開催でしたね。わたしも今回は試験監督として参加しました。以前にブログで取り上げたように、沖縄会場はなんとヒルトンホテルだったんですよ。しかし以前の1次試験のときとちがって、今回は壇上にぽつんと主任監督専用の席が設けられていて、ここにひとりぼっちで座らされるはめになっていました。スポットライトで照らされていて、これが結構暑いんです。ホテルのかたが急遽足元に小型扇風機を用意してくれたので助かりました。
とはいえ、わたしの受けもった試験会場では特に何事もなく無事に試験が終了してホッとしているところです。欠席者も例年と比べると少なかったですね。さらに嬉しいことに、午前の必須科目から午後の選択科目にかけて脱落するひともふつうは何人かいるのですが、私の試験会場はひとりも脱落者がいませんでした。これは思いのほか嬉しかったですね。
※その後、鹿児島県の受講生のかたから10日に発生した北薩・伊佐地域の記録的大雨による災害対応で受験を断念したとの連絡をいただきました。まさに風水害への対応です。被害最小化、早期復旧に向けてお力を尽くされていることでしょう。公務員のかたの公に奉仕する姿にはいつも頭が下がります。

それではこれから複数回にわたって問題文をアップいたします。
これまでは選択科目Ⅱ‐1から取り上げていましたが、今回からは環境部門や水産部門も取り上げたいので、建設部門の必須科目からサクサク行きますね。

建設部門の必須科目、ひとつめが循環型社会の構築に向けた建設分野における廃棄物問題、ふたつめが風水害の防災減災でした。建設環境のかただったらどちらでもイケたのではないでしょうか。どっちにするか悩んじゃいますよね。贅沢なことに(笑)。
ちなみにほかの部門、たとえば水産部門や環境部門(は当然ですが)も選択科目を含めて環境分野の出題が多かったような印象を受けました。部門によらず重要な課題が環境分野なのかもしれませんね。

そして出題様式ですが、さすがにもしかして今年はちょっと変化させてくるかな?とも思っていましたが、ほとんど変えてこなかったですね。同じと言ってもイイでしょう。
(1)~技術者の立場で多面的な観点から課題を3つ抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。
(2)は同じで、(3)も2パターンに分かれましたが昨年度と一昨年と同じ、(4)も昨年と同じでした。
そして引き続き、
答案用紙3枚を用いてまとめよ。
とありましたので、回答用紙2枚だけではダメなのだと思います(もっともそういうひとは見たことありませんが)。

9 建設部門【必須科目Ⅰ】
Ⅰ 次の2問題(Ⅰ-1,Ⅰ-2)のうち1問題を選び解答せよ。(解答問題番号を明記し,答案用紙3枚を用いてまとめよ。)

Ⅰ-1 近年,地球環境問題がより深刻化してきており,社会の持続可能性を実現するために「低炭素社会」,「循環型社会」,「自然共生社会」の構築はすべての分野で重要な課題となっている。社会資本の整備や次世代への継承を担う建設分野においても,インフラ・設備・建築物のライフサイクルの中で,廃棄物に関する問題解決に向けた取組をより一層進め,「循環型社会」を構築していくことは,地球環境問題の克服と持続可能な社会基盤整備を実現するために必要不可欠なことである。このような状況を踏まえて以下の問いに答えよ。

(1)建設分野において廃棄物に関する問題に対して循環型社会の構築を実現するために,技術者としての立場で多面的な観点から3つ課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行して生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。

(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり,技術者としての倫理,社会の持続可能性の観点から必要となる要件,留意点を述べよ。


導入部分で低炭素社会、循環型社会、自然共生社会とあるので、おおーこれはドストライク!と思って喜んで読んでいたら、最後の最後は循環型社会限定の「廃棄物に関する問題解決に向けた取組」でしたね。オイオイ、それなら最初からそう書いてくれよ、とも思ってしまいました。

おつかれさまでした!
【江の島】

Ⅰ-2 近年,災害が激甚化・頻発化し,特に,梅雨や台風時期の風水害(降雨,強風,高潮・波浪による災害)が毎年のように発生しており,全国各地の陸海域で,土木施設,交通施設や住民の生活基盤に甚大な被害をもたらしている。こうした状況の下,国民の命と暮らし,経済活動を守るためには,これまで以上に,新たな取組を加えた幅広い対策を行うことが急務となっている。

(1)災害が激甚化・頻発化する中で,風水害による被害を,新たな取組を加えた幅広い対策により防止又は軽減するために,技術者としての立場で多面的な観点から3つ課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について,専門技術を踏まえた考えを示せ。

(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たり,技術者としての倫理,社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。


言うまでもないことですが、防災減災といっても今回は「風水害」ですから地震や津波ではありません。噴火でもありません(自然環境保全で火山由来の自然公園が出題されました)。
準備していた災害ネタが当てはまるかどうかちょっとした注意が必要です。防災減災だ!と慌てて書いていないか心配です。
でもきっと、ほとんどのかたはこっちを選んだんでしょうね。

とにかく論文の再現だけは、今日か遅くとも明日中にはやっておいてくださいね!
毎年再現できなくて泣きを見る人がいます。

お疲れさまでした!

2021年7月10日土曜日

総監 必須科目Ⅰ-2 記述式問題文

筆記試験、たいへんお疲れさまでした(^^)/
記述問題は「データの利活用」でしたね!
まったく予想と違いました(笑)

お疲れさまでした!
【石垣島】

必須科目
Ⅰ-2 次の問題について解答せよ。(指示された答案用紙の枚数にまとめること。)

 近年の技術革新により,従来にない形でのデータ収集及びデータ解析が可能となり,様々な方面から事業や業務への利活用が期待されている。実際に,1)日常の業務における意思決定において,これまで勘や経験に頼っていた部分をより定量的な知見に基づき合理的なもとのするための試み,2)ナレッジマネジメントやデジタル・コミュニケーション・ツールの援用とあわせ,これまで以上にデータの利活用を効果的なものとしていくことの追求,3)人工知能(AI)やIoT,あるいはビッグデータ分析といったキーワードに関連する先端技術を活用した事業における新たな価値創出の探求など,幅広いレベルでの利活用が考えられる。しかしその一方で,データの利活用に関しては様々な課題も顕在化してきている。したがって,データを利活用した事業・プロジェクトの推進について,総合技術監理の視点に立って検討を行うことは重要であると考えられる。
 そこでここでは,あなたがこれまでに経験した,あるいはよく知っている事業又はプロジェクト(以下「事業・プロジェクト等」という。)を1つ取り上げ,その目的や創出している成果物等を踏まえ,その事業・プロジェクト等にデータを利活用することに関して総合技術監理の視点から以下の(1)~(3)の問いに答えよ。ここでいう総合技術監理の視点とは,「業務全体を俯瞰し,経済性管理,安全管理,人的資源管理,情報管理,社会環境管理に関する総合的な分析,評価に基づいて,最適な企画,計画,実施,対応等を行う。」立場からの視点をいう。
 なお,書かれた論文を評価する際,考察における視点の広さ,記述の明確さと論理的なつながり,そして論文全体のまとまりを特に重視する。

(1)本論文においてあなたが取り上げる事業・プロジェクト等の内容,それに関する現在のデータの利活用の状況について,次の①~④に沿って示せ。
(問い(1)については,答案用紙2枚以内にまとめよ。)
① 事業・プロジェクト等の名称及び概要を記せ。
② この事業・プロジェクト等の目的を記せ。
③ この事業・プロジェクト等が創出している成果物(製品,構造物,サービス,技術,政策等)を記せ。
④ この事業・プロジェクト等における,現在のデータの利活用の状況について,以下の項目をすべて含む形で記せ。なお,十分に利活用できていない状況を記すことを妨げない。
・どのようなデータを収集・解析しているか
・事業・プロジェクト等にどのように活用しているか
・現在どのような点に留意して利活用を行っているか
・現在の利活用に伴う問題点・今後に向けた課題は何か

(2)この事業・プロジェクト等において,現在既に利用できるデータや技術を用いて,今後導入が可能と思われるデータ利活用の方法を2つ取り上げ,それぞれについて以下の問いに答えよ。なお,2つの方法に対して,利用するデータや技術は共通のものでも,別々のものでも構わない。
(問(2)については,答案用紙を替えたうえで,まず1つめの方法について1枚以内にまとめ,さらに答案用紙を替えたうえで2つめの方法について1枚以内にまとめよ。)
① 利活用可能なデータの内容とその利活用の方法について記せ。
② ①で記述した利活用を進めることで,事業・プロジェクト等にどのような効果をもたらすことが期待できるかを理由とともに記せ。
③ ①で記述した利活用を進めていくうえで,総合技術監理の視点からどのような課題やリスクがあるかを記せ。ただし,2つの方法それぞれについて,5つの管理分野(経済性管理,安全管理,人的資源管理,情報管理,社会環境管理)のうちの2つ以上の視点を含むこととし,解答欄にはどの分野の視点であるかを明記すること。

(3)将来におけるこの事業・プロジェクト等(同種の別の事業・プロジェクト等でもよい)において,近い将来(おおむね5~10年後)に新たに利用できるようになると思われるデータや,実現されると思われる技術を用いて,新たに導入が可能になると思われるデータ利活用の方法を1つ取り上げ,それについて以下の問いに答えよ。なお,想定する時期までに事業・プロジェクト等の内容や形態そのものが変化することを踏まえて解答しても構わない。
(問い(3)については,答案用紙を替えたうえで,答案用紙1枚以内にまとめよ。)
① 利活用可能なデータの内容とその利活用の方法について記せ。
② ①で記述した利活用を進めることで,事業・プロジェクト等にどのような効果をもたらすことが期待できるかを理由とともに記せ。
③ ①で記述した利活用を進めていくうえでの課題やリスクを記せ。なお,想定するデータの利用可能性や技術の実現可能性に関する課題やリスクについては対象外とする。

ーーーここまでーーー

データの利活用ですか!
想定していませんでした。しかし昨今の技術革新、デジタル革命は凄いですからね。
ということをわたしも昨年度に受験した環境部門の口頭試験の際に試験官に技術研鑽のところで口走ったら、すぐさま「最近の技術革新がすごいとおっしゃいましたが、具体的にどのような技術革新を業務に取り入れようと考えていますか?」と質問されました。まさかあのひとが作問したわけではないでしょうね(笑)

今年は作問者が変わるなんていうことが言われていましたが、久しぶりに5管理の数やその分野名を明記させる問いがあったあたりをみると、やっぱり作問者が変わったのだなと感じました。

問1の「現在の問題点,今後に向けた課題」、問2と問3の「課題やリスク」がポイントですね。もちろん総監の視点での課題やリスクですから、何を書けばいいのかはわかりますよね。ここをうまく書けるとすごくアピールできると思いますが、いかんせん記述スペースが少ないかもしれませんね。簡潔に書けるかどうか、わたしにもまだわかりません。

択一のほうはまだ確認していないのですが、皆さん、どうだったでしょうか。

2021年7月9日金曜日

試験頑張ってください!

緊急事態宣言、またしても東京に、そしてここ沖縄も8月まで延長されることが決定となりました。感染対策にかかる規制等も長丁場となっていますが、ここで気を緩めることなく改めて気を引き締めて過ごしてゆかねばと奮い立たせているところです。

いよいよ明日は総監の試験ですね。どんな問題が出題されるのかとても待ち遠しいです。
そして明後日はその他部門の試験です。これまでの頑張りを信じて、頑張り足りない気がするひとも実はそれなりに頑張っているものですから、諦めることなく、今の実力を120%発揮して持てる力をすべて回答用紙に注ぎ込んできてください。
予想外の問題だったとしても、まずは深呼吸してみてください。とにかくまずはクールダウン、落ち着くことです。そして「わたしはできるんだ」と言い聞かせてみてください。きっと光明が見えてくるはずです。
試験がうまくゆくことを遠い南の島から祈っています。

【渡名喜島】

令和3年度第二次試験の実施について(前日周知)

 令和3年度技術士第二次試験(7月10日実施)は、広島県試験地を除き、予定どおり実施いたします。(7月9日18時時点)
 広島県試験地については、10日(土)のJR山陽本線の運行計画が未定(7月9日18時時点)のため、試験開始時間を1時間繰下げて実施することといたします。

 7月11日については、現時点では予定どおり実施いたします。
 ただし、10日の状況により、「自然災害等による不可抗力により試験を中止する場合について」の(試験中止の判断基準)に基づく試験中止や大雨による公共交通機関等の影響を踏まえた試験開始時間繰下げを実施する場合がありますので、引き続き、本ホームページをご確認ください。

〈注意事項〉
・当日は、活発な梅雨前線の影響により交通機関の乱れが予想されますので、事前の情報を確認して頂き安全に到着するよう努めてください。
・引き続き、感染防止及び健康管理に努めて頂くとともに、当日の各自による検温及び受験票への記載をして頂くようお願いいたします

添付資料

関連ページ


令和3年度第二次試験の実施について(2日前周知)

 令和3年度技術士第二次試験は、予定どおり実施いたします。(7月8日17時時点)
 ただし、今後の状況により、「自然災害等による不可抗力により試験を中止する場合について」の(試験中止の判断基準)に基づく試験中止や大雨による公共交通機関等の影響を踏まえた試験開始時間繰下げを実施する場合がありますので、引き続き、本ホームページをご確認ください。
 なお、次の情報の周知については、本ホームページにて、7月9日(金)午後5時(予定)に掲載いたしますので、ご確認頂きますようお願いいたします。

〈注意事項〉
・当日は、活発な梅雨前線の影響により交通機関の乱れが予想されますので、事前の情報を確認して頂き安全に到着するよう努めてください。
・引き続き、感染防止及び健康管理に努めて頂くとともに、当日の各自による検温及び受験票への記載をして頂くようお願いいたします。

2021年7月8日木曜日

国土交通グリーンチャレンジ

追い込み頑張っていますか?
あと数日で試験ですが、総監のかたはこれからの追い込みが合否を左右します。択一対策は隙間時間も利用してシツコク繰り返してください。夢にまででてくるくらいになるとイイですね。
その択一対策になるのかどうか、国交省白書も出た直後ではありますが、建設部門の技術分野のなかでも建設環境が担うジャンルとして「グリーン社会の実現」というのがありますが、これの要点が簡潔にまとめられた資料(というか宣言でしょうか)が公表されました。
目新しい内容ではありませんが、試験前に一読しておいてください。
総監択一はさておき、建設環境はここから出題されるとも言えますので。

丸の内仲通り
【東京都千代田区】

「国土交通グリーンチャレンジ」をとりまとめました!
~2050年カーボンニュートラル、グリーン社会の実現に向けた国土交通省の重点プロジェクト~

令和3年7月6日

2050年カーボンニュートラルや気候危機への対応など、グリーン社会の実現に向けて戦略的に取り組む国土交通省の重点プロジェクトを「国土交通グリーンチャレンジ」としてとりまとめました。
 
 2050年カーボンニュートラルや気候危機への対応など、グリーン社会の実現に貢献するため、我が国のCO2排出量の約5割を占める運輸、家庭・業務部門の脱炭素化等に向けた地球温暖化緩和策、気候変動適応策等に戦略的に取り組む国土交通省の環境分野でのグリーン技術を含めた施策・プロジェクトについて、社会資本整備審議会・交通政策審議会の環境部会・技術部会に設置された「グリーン社会WG」における調査審議の成果を踏まえ、「国土交通グリーンチャレンジ」を取りまとめましたので公表します。
 
〇 国土交通グリーンチャレンジ(別添資料)
 グリーン社会の実現に向けて、分野横断・官民連携の視点から重点的に取り組むべき6つのプロジェクトを掲げています。
  ・省エネ・再エネ拡大等につながるスマートで強靱なくらしとまちづくり
  ・グリーンインフラを活用した自然共生地域づくり
  ・自動車の電動化に対応した交通・物流・インフラシステムの構築
  ・デジタルとグリーンによる持続可能な交通・物流サービスの展開
  ・港湾・海事分野におけるカーボンニュートラルの実現、グリーン化の推進
  ・インフラのライフサイクル全体でのカーボンニュートラル、循環型社会の実現
 
 参考:グリーン社会WGの調査審議の経緯
  https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s204_green.html
 

添付資料

報道発表資料(PDF形式:93KB)PDF形式

国土交通グリーンチャレンジ概要(PDF形式:917KB)PDF形式

国土交通グリーンチャレンジ(PDF形式:429KB)PDF形式