2022年3月25日金曜日

新たな水産基本計画

環境部門は「環境基本計画」がありますが、水産部門は「水産基本計画」があります。技術士筆記試験においては両部門ともここから出題されるといっても過言ではないのですが、5年ごとに改定ということだと4年目あたりはやや内容が古びてしまい、どうしても軽んじてしまうところがありますが、ようやく水産基本計画も新しいものが閣議決定され公表されました!

持続性のある水産業の成長産業化と漁村の活性化の実現に向け3本の柱
(1)海洋環境の変化も踏まえた水産資源管理の着実な実施
(2)増大するリスクも踏まえた水産業の成長産業化の実現
(3)地域を支える漁村の活性化の推進

水産物の持続的な発展に向けて横断的に推進すべき施策
●スマート水産技術の活用
●カーボンニュートラルへの対応
●新型コロナウイルス感染症対策
●東日本大震災からの復興
●水産物の自給率目標

この5年で新たに加わったものは新型コロナ対策くらいでしょうか。そのほかはこれまでと変わらない、どころかさらに悪化しているような側面もあります。解決に向けて待ったなしです。水産分野の技術者に求められている課題はますます重くなっていると思いました。
とにかく水産部門必須科目Ⅰ対策にあたって筆頭の必読書です。ちなみに昨年度試験では、スマート水産と東日本大震災からの復興が出題されました。
そう考えると、今年度はカーボンニュートラルと水産物の自給率になるんでしょうかね。

北海道大学水産学部
【北海道函館市】

新たな水産基本計画

新たな水産基本計画(令和4年3月25日閣議決定)

1.趣旨

水産基本計画は、水産基本法(平成13年法律第89号)の基本理念である、水産物の安定供給の確保及び水産業の健全な発展に向け、同法第11条の規定に基づき、水産に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るために政府が策定するものであり、おおむね5年ごとに変更することとされています。
このため、令和4年3月25日(金曜日)に、新たな水産基本計画が本日閣議決定されました。

2.概要

新たな基本計画では、今後10年程度を見通し、海洋環境やとりまく社会・経済の変化など水産業をめぐる状況等を考慮し、持続性のある水産業の成長産業化と漁村の活性化の実現に向けて、次の3本の柱を中心に水産に関する施策を展開していきます。

(1)海洋環境の変化も踏まえた水産資源管理の着実な実施
(2)増大するリスクも踏まえた水産業の成長産業化の実現
(3)地域を支える漁村の活性化の推進

この他にも、水産物の持続的な発展に向けて横断的に推進すべき施策として、スマート水産技術の活用やカーボンニュートラルへの対応、新型コロナウイルス感染症対策、東日本大震災からの復興、水産物の自給率目標等について、今後の水産政策の展開方向を示しています。



<添付資料>
基本計画の概要(PDF : 657KB)
水産基本計画(PDF : 723KB)


2022年3月24日木曜日

受験申込書類の作成は進んでいますか?

合格発表から早くも2週間が経ちますね。早いかたは技術士の登録が完了したのではないでしょうか。名刺も新たに、4月からの新年度、技術士として益々のご活躍を祈念しております(^^)/

そして令和4年度技術士第2次試験の受験申込書の配布が4月1日から始まります。

特に初めて受験するかたにお伝えしますが、書類の配布を待っていては遅いですよ。なにせ締め切りが4月18日ですから2週間とちょっとしかありません。1次試験と違って2次試験の書類はただの受験申込書ではありません。2次試験の受験申込書は技術士試験に合格するかどうかを左右する最初の大きな関門なんです。
合格率1~2割の超難関の筆記試験に合格したら合格率8~9割の口頭試験を受験するわけですが、この口頭試験の面接時に使用される試験官の手元資料がこの受験申込書なんです。
合格率9割ということは口頭試験受験生の実に10人にひとりのかたは涙を呑んでいるわけでして、その不合格のいちばんの要因がこの受験申込書類の内容が技術士に相応しくないものだということになります。
この「技術士に相応しくない」とはどういうことかというと、採点基準である「技術士コンピテンシー」から外れているということになるわけです。
令和以降、これまで3回の口頭試験がありました。
3回の試験すべて「技術士コンピテンシー」を備えているかの確認でした。つまり口頭試験で使用される受験申込書類は、「技術士コンピテンシー」を備えていること・踏まえていること・外れていないこと、を試験官にアピールできるような内容にする必要があるわけです。
といってもなかなか難しいですよね。
まずはSUKIYAKI塾のウエブサイトをチェックしてみてください。

令和3年度業務もだいぶ落ち着いてきたと思います。残り3週間とちょっと、頭を切り替えて試験対策に集中できるのであれば集中して取り組んでください。
これまでSUKIYAKI塾では無料の添削講座が開催されていましたが、残念ながら昨年度いっぱいで終了しました。今年度からは全国各地で各支部主催によるリアルまたはリモートでのセミナーになります。我がSUKIYAKI塾沖縄でいごの会では3/27(日)に開催します(ただし募集は閉め切りました)。
SUKIYAKI塾四国で開催されたセミナーの動画が廉価で販売されていますので、よかったらご視聴ください。

わたしの個人講座でも出願書類作成講座を開講中です。
【令和4年度試験対策】
②出願書類作成
期間:受付完了時から令和4年度試験の受験申込期限日の7日前(4月11日(月)※一部例外あり)まで書類を受け付けます。
内容:受験申込書の記載内容と実務経験証明書(5行の業務経歴と「業務内容の詳細」)についての添削指導を行います。受験する部門科目に合致しているかの確認と令和3年度口頭試験における実際の試問内容を踏まえた記述内容となるよう指導いたします。
令和4年度の様式が正式発表されるまでは令和3年度様式で添削指導を行い、令和4年度様式が発表され次第、あらためて添削指導いたします。
うまく作成できないかたには業務経歴のたな卸しと詳細業務の骨子の作成アドバイスからスタートします。
添削回数:期間内は回数無制限です。ただしわたしがOKと判断したらそこで終了とすることもあります。
料金:15,000円

★お申込みはこちらからお願いします

とにかく令和元年度から技術士試験も大きく様変わりしました。身近な技術士の指導を受ける際には、その技術士が令和元年度以降の試験(の採点基準)を把握しているか、特に「技術士コンピテンシー」のことをじゅうぶん理解しているか、を確認してくださいね。そうでないと、せっかく超難関の筆記試験に合格しても、最終関門の口頭試験で大変な事態になってしまいます。

以下、その最終関門を突破した令和3年度試験の合格者の皆さんからいただいたメッセージを抜粋しました。このなかには受験申込書の作成から関わった方もたくさんいらっしゃいます。
令和4年度受講生とも来年の3月に喜び合えることを楽しみにしております(^^)/

【建設環境】
●おはようございます
本日発表の技術士試験に合格しました。
これまでのご指導ありがとうございました。

●すごろく様
いつも大変お世話になっております。〇〇です。
遅くなりましたが、技術士二次試験に無事合格致しました。
すごろく様には筆記試験のご指導を頂き、大変ありがとうございました。
口頭試験は、コンピテンシーに関する質問がほとんどで、落ち着いて回答することができました。来年度は、総合技術監理部門を受験する予定です。
まだ総監の視点での問題・課題抽出について、理解不足ですが、勉強を積み重ねて合格を勝ち取ります!
大変にお世話になりました。今後も資質向上に努めて参ります。

●すごろく様
お世話になっております。
技術士の口頭試験、無事に合格しておりました。
数々のご指導・ご助言頂いたお陰です。誠にありがとうございました。
これからはより責任が増すというところで今は複雑な心境ですが、日々の業務で精進していきたいと思います。
今後も総監や環境部門?等でお世話になるかと思いますが、引き続き何卒よろしくお願い致します。

●すごろく様
お世話になります。〇〇です。
技術士二次試験、無事合格していました!
論文添削から口頭試験対策までサポートしていただき、本当に有難うございました。
色々なアドバイスを頂いたおかげで、ここまでたどり着くことができました。
やっとホッとした気持ちもありますが、これからがスタートでもありますので、日々進歩できるように精進してまいります。
本当に有難うございました。

●すごろく様
おはようございます。
〇〇です。
本日、技術士の発表があり、無事合格していました。
最後まで熱心に指導していただき、ここまでたどり着くことができました。
今は、本当に感謝しかありません。
まだ、出発地点に立ったばかりですので、これからは環境保全と建設の両立を図る立場で地域に還元していければと思います。
本当にありがとうございました。

●すごろく様
例年お世話になっていた〇〇です。
慌ただしく何か忘れているなと、おもったら合格したことを、連絡し忘れておりました。
お蔭様で本年度無事に合格しました。
こちらで指導頂けたことで、ちゃんと合格できる力が身に付いたと思っています。
仕事で提案書を書く時にも必要な力だと思います。
簡単ですが、これまでのご指導ありがとうございました。

●すごろく様
お世話になっております。
模擬面接を受けた〇〇です。
無事、技術士試験合格となりました。ありがとうございます。

●すごろく様
いつもお世話になっております。
無事合格してました!
ご指導頂きありがとうございました。
引き続き、よろしくお願い致します。

●すごろく様
〇〇です。
ご報告遅くなりましたが、技術士2次試験(建設部門 建設環境)に無事合格しました。
3月末の納品ラッシュを終え、今ほっと一息ついているところです。
口頭試験も無事パスできて良かったです。
ご指導いただけたこと、本当にありがとうございました!

●すごろくさま
大変ご無沙汰しております。
技術士口頭試験対策にてお世話になりました〇〇です。
ご報告遅くなりましたが、技術士試験建設環境部門に無事に合格しました!
受験に際しては、ご指導と激励をいただきありがとうございました。
何分、初めての口頭試験受験だったもので心細かったですが、大変励みになりました。
口頭試験は、かなりオーソドックスな内容でした。
まさしく、コンピテンシーが順番に聞かれただけで、変化球的な質問はありませんでした。
が、あまりにも緊張していたため、質問の内容を完全に聞き間違えたり、頭が真っ白になって30秒くらいフリーズしたりしましたが、試験官にフォローいただきながらどうにかこうにか合格させていただいたように感じています。
APECさんも仰っておられたように、まさしく、試験官と一緒に合格を目指そう、ですね。
本当に合格まではとても一人ではたどり着けなかったと感じております。
支えていただいた皆様に感謝するとともに、少しでも還元できるよう研鑽を続けていきたいと思います。

【自然環境保全】
●すごろくさま
ご無沙汰しております。
技術士の二次試験対策でお世話になりました、〇〇です。
おかげさまで技術士二次試験、無事に合格することができました!!
正直こんなトントン拍子に合格まで辿り着けるとは思ってもいませんでした。
先生のご指導のおかげです!
沖縄でご活躍されているすごろく先生の論文やアドバイスは当地のことを書く上でも大変参考になりました。
誠にありがとうございました。
今後も自己研鑽に励み、他の部門にも挑戦していけたらと思います。
先生のブログ「すごろく語録」も引き続き参考にさせて頂きます。
今後ともよろしくお願い致します。

●すごろくさま
技術士二次試験合格いたしました。
おかげさまで、ありがとうございます。

【総監】
●すごろく様
本日、官報で合格を確認しました。
口頭試験対策では、直前練習ができて大変有意義でした。
今後も総監リテラシーを意識してプロジェクトに取り組んでいきます。
ご指導、有難うございました。

●すごろく様
ご無沙汰しております。
〇〇です。
先日は、技術士の面接ご指導ありがとうございました。
3/11日に、合格発表があり、無事に合格することができました。
すごろく様のご指導のおかげの一言につきると思っております。
面接のご指導・筆記試験の添削など、いろいろ相談させていただき、誠にありがとうございました。
改めてお礼申し上げます。
ありがとうございました。

などの嬉しい報告をいただきました。
来年の3月に喜び合えることを楽しみにしております。

【東京都港区芝公園】

★お申込みはこちらからお願いします

2022年3月11日金曜日

令和3年度技術士試験の合格発表!

技術士第二次試験の合格発表がありました。
合格された皆さん、誠におめでとうございます!
官報の号外51号(本日より30日間閲覧可)
日本技術士会

令和3年度試験も昨年度に引き続き(技術士試験に限ったはなしではありませんが)、新型コロナウィルスの影響を大きく受けました。試験勉強に限らないとは思いますが、受験にあたってもそれはたいへんだったことでしょう。受験するかたそれぞれいろんなご苦労があったことと思います。
ただ比較的ラッキーなことに筆記試験や口頭試験の時期が感染拡大時期とズレていたのは助かりましたね。まさに綱渡りの一年でした。
とはいえ新型コロナの感染リスクはまだまだ下がっていません(どころかいまは第6波です)。せっかく合格したのに祝賀会をパァッとやるわけにはなかなかいかないのがとっても残念ですが、今日はご自分のこれまでの健闘をたたえ、ハレて合格したその喜びを遠慮なく爆発させてください!
そして陰に陽にサポートしてくれたご家族はじめ周囲の方々への報告とお礼も忘れずに。

登録が済み次第、これからは技術士の看板を背負っての活動となるわけです。
激動する社会のただなかにあって将来を予測することがますます難しくなっているのですが、よりよい社会づくりのために、未来をしっかり見据えながら、専門技術を駆使して、浮かびあがった課題、浮かびあげた課題をひとつづつ解決してゆきましょう!
技術も日進月歩です。今日の合格に満足せず、さらなる精進を期待しています!
そして益々のご活躍を!

合格された皆さんは令和3年度試験の受験生のためぜひともアドバイスを発信してください。「技術士コンピテンシー」が受験者各個人の側面からより深堀されるようになり、その評価基準、つまりは記述式試験、特に口頭試験の質問内容がさらに進化しました。
落着いてからで結構ですので情報提供いただけるとたいへんありがたいです。

わたしの講座の受講生やSUKIYAKI塾添削講座で受け持った受講生のかた、SUKIYAKI塾沖縄でいごの会で担当した受験生からも合格の知らせが届いています(^^)/
官報を見たところ無事に全員が合格されているようで、安堵と喜びで胸がいっぱいです(笑)

おめでとうございます
【沖縄県今帰仁村】

そんな嬉しい反面、残念ながら不合格となってしまったひとがいらっしゃいます。今年は昨年度に比べて厳しい印象がありますね。技術士コンピテンシーを備えているかどうかの評価が厳密になったのでしょうか。
いまはどんな言葉をかけてよいのかわかりませんが、どうか気落ちせず、再チャレンジしてほしいと思います。

残念ながら口頭試験で不合格だったかたへ
たいへんに辛い渦中にあるとは思うのですが、わたしの周りの同じ経験をされたひとから話をうかがうと、その経験は決して無駄ではないことがわかります。
いまは時が過ぎるのをじっとやり過ごしてください。
再チャレンジされる際にはできる限り応援しますので遠慮なく連絡ください。

添削講座を開講しています
技術士による第3者目線を欲しているかた、そもそも何を書いていいのかがよくわからないかた、他分野他科目から建設環境に乗り換えるかた、総監受験のかた、わたしでよかったら有料ですがお手伝いしますので連絡ください。
令和4年度筆記試験対策添削講座

2022年3月3日木曜日

アメリカザリガニやアカミミガメ対策のための規制手法の整備

環境部門向けネタが続きます。
一般向けのニュース報道でもご存知と思いますが、アメリカザリガニの取り扱いが厳しくなります。
沖縄でもやんばるのダム湖周辺河川にも侵入しちゃっていて心配しています。河川調査で水の中を泳いでいると、リュウキュウアユやミナミテナガエビが生息する環境なのに、突然真っ赤なアメリカザリガニが現れてギョッとすることがあります。オオウナギがガンガン食べてくれるとよいのですが根絶には程遠いですね。
環境部門自然環境保全では選択科目Ⅱ‐1あたりで出題されそうです。ザリガニだけじゃなくってヒアリやアカミミガメについてもチェックしておいてください。

毛ガニ
ザリガニもこんなふうに茹でると実はとっても美味しいんですよね...
【北海道札幌市】

報道発表資料
令和4年3月1日
自然環境
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特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の一部を改正する法律案の閣議決定について

「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の一部を改正する法律案」が本日閣議決定されましたので、お知らせします。本法律案は、第208回通常国会に提出する予定です。

1.法改正の背景

特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(平成16年法律第78号)については、前回の改正(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の一部を改正する法律(平成25年法律第38号))の施行から5年以上が経過したことから、同法の施行状況と今後講ずべき必要な措置に関する検討のため、令和3年から、中央環境審議会自然環境部会野生生物小委員会において審議が行われました。審議の結果を踏まえ、令和4年1月11日(火)に中央環境審議会から環境大臣及び農林水産大臣に対し、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の施行状況を踏まえた今後講ずべき必要な措置」(以下「答申」という。)が答申されました。

今般、この答申を踏まえ、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の一部を改正する法律案」について閣議決定し、第208回国会に提出するものです。

2.法律案の概要

本法律案は、以下の取組により、外来生物対策の一層の強化・推進を図り、安全・安心な国民生活を実現するとともに、生態系保全等を推進しようとするものです。

[1] ヒアリ対策の強化

近年、人の生命・身体にも甚大な影響を及ぼすヒアリについて、物品やコンテナ等に意図せずに付着して国内に侵入する事例が増加しており、我が国への定着が強く懸念されています。こうした状況に対する対策を強化するため、ヒアリに限らず特定外来生物全般について、生息調査のための土地への立入りを可能とするなどの立入権限や輸入品等の検査等の規制権限を拡充します。また、ヒアリ類のように、発見し次第、緊急の対処が必要な特定外来生物については、「要緊急対処特定外来生物」として政令で指定し、通関後の物品等の検査や移動禁止命令等、より強い規制権限がかかる枠組みを創設します。

[2] アメリカザリガニやアカミミガメ対策のための規制手法の整備

外来生物のうち、アメリカザリガニやアカミミガメは、生態系等に係る被害が明らかになっていますが、その一方で、既に広く飼育されていることから、現行法における特定外来生物の規制(飼養等、輸入、譲渡し等及び放出等の禁止)を適用すると、既に飼われている個体が大量に野外に放出され、かえって生態系等への被害が拡大するおそれがあります。この課題に対応するため、今後新たに指定する特定外来生物については、当分の間、政令で、特定外来生物の種類ごとに一部の規制を適用除外とすることを可能とする規制手法を整備します。

なお、新たに指定する特定外来生物や、この新たな規制手法によって、一部を適用除外とする規制の具体的な内容については、本法律案が成立した後に、別途政令で定めますが、答申において「アカミミガメやアメリカザリガニのように、我が国の生態系等に大きな影響を及ぼしているにもかかわらず、飼養等を規制することによって、大量に遺棄される等の深刻な弊害が想定される侵略的外来種については、一律に飼養等や譲渡し等を規制するのではなく、輸入、放出並びに販売又は頒布を目的とした飼養等及び譲渡し等を主に規制する等の新たな規制の仕組みの構築や、各種対策を進める必要がある。」とされていることを踏まえ、引き続き検討を進めてまいります。

[3] 各主体による防除の円滑化

地方公共団体においても外来生物の防除に係る知見が蓄積されている一方で、現行法では、国が主な防除主体とされていることなどが、各地域における防除や主体間の連携の支障となっています。地方公共団体による防除の円滑化を図り、我が国全体としての防除を迅速化し、また強化するため、国、都道府県、市町村、事業者及び国民に関する責務規定を創設するとともに、現行法では都道府県が防除を行うに当たって必要とされている国への確認手続を不要とし、都道府県による迅速な防除を可能とします。

3.施行期日

本法律案については、以下の日から施行することとします。

  • 2.のうち特定外来生物全般に対する既存権限の拡充に係る規定については、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から
  • 上記以外の規定については、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から

添付資料

2022年3月2日水曜日

ロングトレイルの維持管理・運営システム構築にむけたあり方

3月になりました。だんだん春めいてきましたね。技術士1次試験の合格発表もありました。そしていよいよ技術士試験のハイライト、技術士第2次試験の発表がとうとう来週末にあります。口頭試験を受験したかたはここへきて気持ちが落ち着かない日々が再び始まったのではないでしょうか。特に長年技術士試験に挑んできた方はなおさらでしょう。ロング&ワインディングロード、道のりは長かったと思いますが、それもあと1週間です。

今回は環境部門の自然環境保全分野で時折出題される「長距離自然歩道」に関する話題です。話題といいますか公開懇談会の開催案内ですので、興味あるかたは視聴してください。
インフラ施設ということで「維持管理」が重要テーマになっています。よかったら建設部門のかたもチェックしてみてもいいと思いますよ。

特別天然記念物 秋吉台
中国自然歩道山口県ルート
【山口県美祢市

報道発表資料
令和4年3月1日
自然環境
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ロングトレイルの維持管理・運営システム構築にむけたあり方検討に向けた公開懇談会「今、長く歩く、ということ」の開催について

環境省では、総延長約28,000㎞に及ぶ長距離自然歩道や各地のロングトレイルについて、近年の社会情勢を踏まえつつ次の50年を見据えた今後の望ましいあり方について検討するため、令和4年3月5日(土)に、多様な立場でロングトレイルに関わられている有識者による公開懇談会を開催します。

.経緯

ロングトレイル(長距離自然歩道)は、昭和45年に設定が開始され、現在その総延長は約28,000㎞に及んでいます。東北地方沿岸部においては、「東日本大震災からの復興の基本方針」に基づき「みちのく潮風トレイル」の整備を進め、令和元年に総延長1,025kmの全線開通に至りました。一方で、長距離自然歩道の歴史は50年を超え、一部の路線においては施設の老朽化や維持管理の担い手不足等による路線の維持、運営面での課題に直面しています。

そのような状況の中、令和2年の新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、身近な自然の価値に対する認識及び健康志向が高まるなど、人々の価値観やライフスタイルに変化が起きつつあります。ロングトレイルは、利用者にとって心身の健康にも通じるものであると同時に、地域社会にとっても地域循環共生圏を構成する重要な一要素になり得るものとなっています。

以上のことから、日本の長大なトレイルにおいて快適かつ安全なトレイルの利用に必要なサービスの提供を持続的に行うため、近年の社会情勢を踏まえつつ次の50年を見据えて、令和3年に構想発案から100年を迎えたアパラチアン・トレイル等の海外の先進事例も参考としながら、地域社会におけるロングトレイルの望ましい姿、位置付け及び構想、整備、維持管理、運営、利用のあり方等を検討するため、令和4年3月5日(土)に、多様な立場でロングトレイルに関わられている有識者による公開懇談会を開催します。

2.開催内容

(1)概要

日 時 :令和4年3月5日(土)14:00~17:00

場 所 :YouTube配信によるオンライン開催

(URL:https://youtu.be/czw_EfkK0fs)

主 催 :環境省

参加費 :無料・事前申込み不要

(2)プログラム(予定)

・主催者挨拶

・基調講演:いであ株式会社 国土環境研究所 生物多様性センター長 神田 修二 氏

「長距離自然歩道の変遷」

・話題提供:一般社団法人トレイルブレイズハイキング研究所 長谷川 晋 氏

「長く歩く旅ということ」

・懇談

テーマ:ロングトレイルの構想、整備、運営について/ロングトレイルの利用実態について

登壇者:トレイル研究家 勝俣 隆 氏

いであ株式会社 国土環境研究所 生物多様性センター長 神田 修二 氏

北海道大学 国際広報メディア・観光学院 教授

NPO法人信越トレイルクラブ 代表理事      木村 宏 氏

一般社団法人田辺市熊野ツーリズムビューロー 会長 多田 稔子 氏

株式会社ハイランドデザイン 土屋 智哉 氏

The Japan Travel Company 株式会社 取締役 ポール・クリスティ 氏

(4)当日の取材について

公開懇談会の取材に関しては、事前登録にご協力をお願いいたします。

令和4年3月4日(金)17:00までに、氏名、会社名、役職名、連絡先(TEL、電子メールアドレス)を、下記取材登録先に電子メール又はFAXで御登録ください。

・取材登録先

一般社団法人トレイルブレイズハイキング研究所

担当:地現

TEL:03-3560-2046 FAX::03-3560-2047

E-mail:admin@trailblaze-hi.org

添付資料