2021年6月30日水曜日

防災用語ウェブサイト

なかなか梅雨が明けません。沖縄は例年ですと6/23の慰霊の日前後に明けるものなんです。
昨日は未明から昼過ぎまで、沖縄本島ではまたまた線状降水帯に見舞われてしまいました。長かったです。。。休みなしの連続豪雨で屋外の排水口から水が吹き上がるし、向いの児童公園の階段なんかはもうなんというか滝というか濁流でした。薄暗がりの視界もないなか、バリバリと破れるような音というか振動を轟かせながら雷が近くに落ちるし、この世の終わりさながらでした。
各地で土砂崩れ、河川の増水で道路が冠水、家屋や店舗が浸水するなど被害があり、わたしの住むエリアも紫色の警戒レベル4、ついには避難指示が発令されてしまいました。
ところで、結局、避難指示ってなんなん?ということで検索してみたところ「全員避難」とあったので(いまさらながら)とてもビックリしてしまいました。わかっているようで大事なことは全然伝わっていなかったんですね。わたしの防災意識が低かったこともありますが、技術士論文的に防災減災については日常から多面的に考えている(←ホントですか)このわたしでさえこのザマですから、一般のかたにいたっては何をかいわんやですよね。

偶然ながら(時節柄でしょうけれども)、日を同じくして、国交省から「防災用語ウエブサイト」が立ち上がったとの報道発表があったのでご紹介します。

コレ、技術士コンピテンシーでいうところのまさに「コミュニケーション」ですよね。そういった意識でこのネタを論文に取り込む(活用する)とほかのひとと差がつくかもかもしれません(ホントですか)。

金城ダムの周回道路にて
【沖縄県那覇市】

防災情報を報道・伝達する際のポイントや留意点をまとめました
~ 「防災用語ウェブサイト」をオープン ~

令和3年6月29日

水害・土砂災害の危険が高まった際に行政機関から発表される防災情報や用語について、その意味に加えて、情報が発表された際に求められる行動や、情報を報道・伝達する際の留意点などをまとめた「防災用語ウェブサイト」を本日、オープンしました。

  • 国土交通省では、近年の災害の激甚化に対応するため、詳細な防災情報の提供に努めてきましたが、専門的で分かりにくいといった住民や報道機関の方々からのご指摘を踏まえ、防災用語の改善や伝え方の工夫の検討を進めてきました。
    (参考)水害・土砂災害に関する防災用語改善検討会
        https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/bousaiyougo/

  • こうした取組の一つとして、メディアの方々が防災情報を報道・伝達する際の参考に活用いただける「防災用語ウェブサイト」を本日、オープンしました。
 

  • 本ウェブサイトは、メディアの方に限らず住民の皆様も利用可能ですので、防災用語の意味や災害時にとる行動の確認などにご活用下さい。

  • 今回は第一弾として、「氾濫危険情報」や「緊急放流」など、災害の切迫性が高まった際に避難などの行動を呼びかける防災用語約80語を掲載しています。

  • 国土交通省では、引き続き、掲載する用語の拡充を図るとともに、利用者のご意見などをうかがいながら改善を進めていき、住民やメディアの皆様とのリスクコミュニケーションの充実に努めてまいります。

添付資料

報道発表資料(PDF形式)PDF形式

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2021年6月26日土曜日

令和3年版国土交通白書 危機を乗り越え豊かな未来へ

巷ではインドで確認されたデルタ株が広がっているような報道が増えてきました。
ここ沖縄でも既に確認されています。なんでも感染力がこれまでのものとは段違いらしいですね。そんな折、わたしのもとにもワクチン職域接種の案内が届きました。いよいよわたしにもワクチン接種のチャンスがきたような、どうなのか(昨日で受付中止らしいじゃないですか)、ウイルスとのデッドヒートの様相を呈してきました。

講座のほうは添削依頼ラッシュが落ち着きました。
添削20回を超えるようなかたは既に完成させた模範解答の手書き練習段階に移行したようです。いまは4月末からの短期コースのかたをメインに指導しているところです。
試験まで残り2週間、なんとか喰らいついてがんばってください。

そしてそんなタイミングで国土交通白書がリリースされました。
例年ですと7月に入ってからだったような気がするのでじゃっかん前倒しですね。今年はオリンピックの準備で忙しいから、定例のやつなんかは仕上がったものからさっさと片づけてるんですかね。

現在我が国が直面する2つの危機
(1)新型コロナウイルス感染症
(2)災害の激甚化・頻発化
により加速化した変化及び顕在化した「課題」について、次の5つの観点
①社会の存続基盤の維持困難化
②災害リスクの増大や老朽化インフラの増大
③多様化を支える社会への変革の遅れ
④デジタルトランスフォーメーション(DX)の遅れと成長の停滞
⑤地球温暖化の進行
で分析・整理されています。

特に目新しいことではないですが、回答論文を構成する際には、この分析・整理に沿った内容で課題を抽出、解決策を提示するとよいでしょう。
しかしアレですね、「地球温暖化の進行」がずいぶんと後回しになりましたね。これは注目に値すると思います。建設部門としても、建設環境としても。

馬場先濠
【東京都千代田区皇居外苑】

令和3年版国土交通白書 危機を乗り越え豊かな未来へ

令和3年6月25日

国土交通白書は、国土交通省の施策全般に関する年次報告として毎年公表しています。現在我が国は、新型コロナウイルス感染症と、災害の激甚化・頻発化に直面していますが、我が国が過去の危機を契機として、よりよい社会を実現してきたように、これらを乗り越え、「豊かな未来」を実現するべきというのが、今回の白書の基本的な考え方です。この考え方に基づき、加速化している変化や顕在化した課題について整理し、これに対応する具体的施策と、目指すべき「豊かな未来」の姿を展望しております。

 現在直面する2つの危機により加速化した変化及び顕在化した課題について、以下の5つの観点で分析・整理。
1.社会の存続基盤の維持困難化
 ・公共交通の維持困難化と人口減少等により生活サービスの維持も困難化
  病院、銀行、コンビニの存続が困難になる可能性のある市町村の割合
    病院:53%→66% 銀行:26%→42% コンビニ: 7%→20% (2015→2050年)
2.災害リスクの増大や老朽化インフラの増大
 ・災害リスクエリアは国土の21.5%であるのに対し、全人口の67.7%が居住
3.多様化を支える社会への変革の遅れ
 ・コロナ禍の影響によりテレワーク利用率が増加したが(東京圏のテレワーク利用率 2020年1月:10%→12月:26%)、世界各国と比較して利用率は低い(世界8か国におけるテレワーク利用率 中国都 市部:75%米国:61%日本:31%)。
 ※「新型コロナ以前からテレワークしていた」人の割合と「新型コロナ後に初めてテレワークした」人の割合の合計値。2020年7月時点。
4.デジタルトランスフォーメーションの遅れと成長の停滞
 ・我が国のDXは遅れているが(世界デジタル競争力ランキング 調査対象国中27位/63カ国)、コロナ禍を契機にDXが加速化している(企業の75.5%がコロナ禍を契機にデジタル施策を推進)。
5.地球温暖化の進行

これらの変化や課題に対応する具体的施策と、それにより実現を目指す「豊かな未来」の姿を展望。
また、動画のQRコードの掲載コラム・インタビューの増加など、読みやすさの向上・内容の充実を図っている。

添付資料

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資料1(PDF形式:669KBKB)PDF形式

資料2(PDF形式:3,045KBKB)PDF形式

資料3(PDF形式:34,548KBKB)PDF形式

2021年6月19日土曜日

第2次 国土交通省インフラ長寿命化計画(行動計画)

昨日は合格発表がありましたが、その前の晩は我が家周辺では大変な豪雨でした。線状降水帯、実に初めての経験です。いつまでたっても収まらない強い雨(時間70mm)、これが3時間くらい続きましたかね、もっとでしたかね。雷も閃光とともにバンバン落ちまくり、天変地異とはこのことかと思いました。近くの側溝合流ポイントからはあふれた水が高さ1mくらい吹き上がっていました。台風には慣れているのですが線状降水帯はまた全然違いますね。これまで経験したことがない事態に巻き込まれるのは寄る辺ないといいますか、ホントに不安極まりないですね。
幸い我が家、そして周辺とも大事には至らなかったのでヨカッタですが、朝になり窓を開けると、川をはさんで向こう側の斜面がごっそり崩れていました。。。。もともと毎年崩れる場所なので民家などもないのですが、これだけの規模がいっぺんに崩れるのはここに住み始めて初めてのことです。近くにお住まいのかたが新聞の取材を受けていて、50年住んでいるけどこんなのみたことない、との証言が掲載されていました。まさにいわゆる50年に一度、いや100年に一度のレベルだったのでしょう。雨雲レーダーをみると、ほんとにここらあたりだけ真っ赤な雲が川のように流れていて、その川のような線の周辺はぜんぜん雨が降っていないんですよね。今振り返るととても不思議な経験でした。
気候変動・地球温暖化による災害の激甚化の事例として必ずこの線状降水帯による水害・土砂災害が取り上げられますが、こんなのが全国各地で場所を変えて代わる代わる発生し続けるのはたまらないですね。対策が必要なところはしっかり対策しないといけません。

気を取り直して、本日ご紹介するのはインフラ長寿命計画の第2次行動計画です。令和3年から令和7年までの5か年計画だそうです。特に目新しい文言やスローガンなどはないのですが、概要版の資料(別紙1)はPDF1枚にこれまでの取り組みと課題、今後の取り組みの方向性がとてもよくまとめられています。昨年度の必須科目でインフラ維持管理は出題されたので今年もまた出るかどうかは微妙ですが、出題テーマとしては出題されなくとも、建設部門が抱える課題の大きな柱にこのインフラ維持管理・インフラ長寿命化があるわけですから、どんな問題が出題されようともインフラ整備上の課題としてしっかり抽出してその解決策を記述することもあると思います。そのときの強力なヒント、元ネタになります。ぜひチェックしておいてください。

麻布通り古川橋に架かる歩道橋からさらにその上を走る首都高速2号目黒線を望む
【東京都港区南麻布】

「持続可能なインフラメンテナンス」の実現に向けてインフラメンテナンスの取組を充実・深化していきます!
~国土交通省インフラ長寿命化計画(行動計画)の第2次計画を策定~

令和3年6月18日

国土交通省では、平成26年5月に「国土交通省インフラ長寿命化計画(行動計画)」を策定し、管理・所管するインフラの戦略的な維持管理・更新に向けた取組を推進してきました。

これまでの取組状況等を踏まえ、「持続可能なインフラメンテナンス」の実現に向け、今後、推進していくべき取組等をまとめた、第2次の「国土交通省インフラ長寿命化計画(行動計画)」(計画期間:令和3年度から令和7年度まで)を策定しました。

本計画に基づき、インフラメンテナンスの取組を更に充実・深化してまいります。

 

【第2次「国土交通省インフラ長寿命化計画(行動計画)」のポイント】

集中的な修繕実施による「予防保全」への本格転換

・・・各分野の施設の修繕率をKPIとして設定

新技術や官民連携手法の導入促進

・・・インフラメンテナンス国民会議を通じた新技術のシーズとニーズのマッチング支援

集約・再編の促進

・・・各分野の集約・再編の取組をKPIとして設定

個別施設計画の内容の充実化

・・・コスト縮減等の具体的な方針の記載を促進

点検要領などの基準類の充実

・・・新技術の普及状況や新たな知見を踏まえて適切に改定

 

【計画の内容】

計画概要・・・別紙1

計画本文・・・別紙2

 

※ 詳細は、以下のホームページに掲載しています。

http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/maintenance/03activity/03_01_03.html

添付資料

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別紙1(PDF形式)PDF形式

別紙2(PDF形式)PDF形式

2021年6月18日金曜日

技術士第二次試験(追試験)合格発表!

本日、技術士第2次試験(追試験)の合格発表がありました。
合格された皆さん、誠におめでとうございます。
追試験という通常とは異なるさらなるハードルを乗り越えて見事に合格を勝ち取られたこと、心から祝福したいと思います。

まだまだ新型コロナの感染リスクは下がっていません。せっかくのハレの日に思いきりお祝いできないのはとても残念だと思いますが、とにもかくにも今日はご自分のこれまでの健闘をたたえ、ハレて合格したその喜びを遠慮なく爆発させてください!
そして陰に陽にサポートしてくれたご家族はじめ周囲の方々への報告とお礼も忘れずに。

登録が済み次第、これからは技術士の看板を背負っての活動となるわけです。
激動する社会のただなかにあって将来を予測することがますます難しくなっているのですが、よりよい社会づくりのために、未来をしっかり見据えながら、専門技術を駆使して、浮かびあがった課題、浮かびあげた課題をひとつづつ解決してゆきましょう!
技術も日進月歩です。今日の合格に満足せず、さらなる精進を期待しています!
そして益々のご活躍を!

合格された皆さんは令和3年度試験の受験生のためぜひともアドバイスを発信してください。「技術士コンピテンシー」が本格的に全面的に押し出された試験になり、その評価基準、つまりは記述式試験、口頭試験ともに質問内容が変わりました。これから多くの受験生があなたの事例を参考に挑むことでしょう。
落着いてからで結構ですので情報提供いただけるとたいへんありがたいです。

ハニービー桜
【沖縄県宜野湾市】

残念ながら口頭試験で不合格だったかたへ
たいへんに辛い渦中にあるとは思うのですが、わたしの周りの同じ経験をされたひとから話をうかがうと、その経験は決して無駄ではないことがわかります。
いまは時が過ぎるのをじっとやり過ごしてください。
再チャレンジされる際にはできる限り応援しますので遠慮なく連絡ください。

添削講座を開講しています
技術士による第3者目線を欲しているかた、そもそも何を書いていいのかがよくわからないかた、他分野他科目から建設環境に乗り換えるかた、総監受験のかた、わたしでよかったら有料ですがお手伝いしますので連絡ください。

2021年6月16日水曜日

デジタルを前提とした国土の再構築

関東も梅雨入りしたとのニュースがあったので、そうすると沖縄は梅雨明けしたと勝手に思っていたらまだまだ明けていなかったようです。昨日は朝方にかけてかなりの豪雨となり、勤務先周辺では道路も冠水していたようですね。土砂崩れなど大きな被害がないといいのですが。
それでももう間もなく梅雨は明けることでしょう。セミの鳴き声もだんだんと大きくなってきました。コロナで翻弄されていますがこうして季節はきちんと巡っているんですよね。

そして日本技術士会HPにて、令和3年度の技術士第2次試験の試験会場が発表されました。
ということは試験は延期されることなく予定通りの実施となるようです。
気になる沖縄の試験会場はどこになるのか見てみますと、2次試験としてはおそらく初めてになるのかな、ホテルでの開催になるようです。
一昨年だかの1次試験では今回の近くの別のホテルで実施していまして、たまたまそのときは試験監督を務めたのですが、試験監督の座る場所がなんと檀上にしつらえてあって、だだっ広い会場を一望できるその席に座ると、まっさらの白いテーブルクロスが掛かった長机の上に重々しいハンドマイクがそれぞれの監督員の前に置いてありました。まるで野球選手の入団発表とか大作映画の制作発表だかの記者会見のようでした(笑)。会場の隅には結婚披露宴で新郎新婦を介添えするような白手袋着用のポマードでかっちり横分けしたホテルマンが周囲に目を光らせていたのがおかしかったです。ご本人にはそのつもりはまったくなかったと思いますが、カンニングなど不正行為の防止にとても効果があったのではないでしょうか。
静かだし、椅子も大学キャンパスなんかよりも上等だし、受験するひとにとっても、とてもいいと思いますよ。

まもなく試験が始まります
【沖縄県那覇市首里】

ここのところ矢継ぎ早に委員会などでの検討内容が公表されています。国土交通白書のリリース間近だからでしょうか。
今回とりあげるのはデジタル技術を活用した(というより前提とした)2050年を見据えた国土づくりです。
添削論文でも多くのかたが課題やら解決策やらでAIだとかICTだとかを取り上げています。だいたい似たり寄ったりの内容になりがちですが、この資料はさらに具体的なネタが満載なので他の受験生に差をつけることができるエッセンスが得られると思いますよ。
概要版は課題と解決策の方向性がわかりやすくまとめられていますので、論理的な記述にも参考になります。

デジタルを前提とした国土の再構築
~「国土の長期展望」最終とりまとめを公表します~

令和3年6月15日

国土審議会計画推進部会国土の長期展望専門委員会において、2050年を見据えた今後の国土づくりの方向性について検討を行い、結果をとりまとめましたので公表します。

コロナ禍も契機としたデジタル世界の到来は、地理的条件の不利に制約されてきた地方にとっては再生の好機となります。創意工夫によりデジタルとリアルを融合し地域に実装することで、地球環境問題等にも対応しながら、人口減少下であっても安心して暮らし続けられる多彩な地域・国土の構築を目指します。

【とりまとめのポイント】
1.国土づくりの目標 : 「真の豊かさ」を実感できる国土
2.目標実現に向けた三つの視点
(1)ローカルの視点 :「多彩な地域生活圏の形成」
 ・人々の行動範囲(通勤・通学等)である地域生活圏に着目
 ・遠隔医療やテレワークなどデジタル技術も活用することで、以前より少ない10万人前後の人口規模でも圏域の維持が可能(人口減少下で維持していくためには、国等による積極的な支援も必要)
   ⇒これにより大多数の国民が圏域内に含まれ、地域で暮らし続けることが可能に
 ・地域生活圏の実現に向け、住民目線に立って、[1]デジタル化の推進、[2]都市的機能等のリアルの充実、[3]「デジタル×リアル」の暮らしへの実装等の取組を推進(地域全体での果敢な取組が不可欠)
 ・地域生活圏単位で、良好な地域経済循環や分散型エネルギーシステムの構築を推進
 ・地域固有の歴史・文化・自然環境等を活かして、個性ある多彩な地域を全国に形成
(2)グローバルの視点 :「『稼ぐ力』の維持・向上」
<産業基盤の構造転換>
  ・大学等を核としたイノベーションの創出、そのための人材確保
  ・グローバルニッチや農業等の地域発のグローバル産業の育成  等
<大都市のイノベーション>
  ・成長率が低迷する東京等の大都市のデジタル化の徹底、知識集約型産業の集積促進による再生 等
(3)ネットワークの視点 :「情報・交通や人と土地・自然・社会とのつながり」
  ・国土の再構築の前提となる情報通信や交通ネットワークの充実
  ・「地域管理構想」の策定等を通じた地域住民自らによる国土の適正管理の推進
  ・防災・減災・国土強靭化による安全・安心な国土の実現
  ・「2050カーボンニュートラルの実現」に資する国土構造の構築
  ・個々人の価値観を尊重しつつ、支え合い、共感し合う共生社会の構築
3.今後の方向性 : 速やかに新たな国土計画の検討を開始すべき
        (この機を逃さず、具体の施策につながるような実行性のある計画にすべき) 

国交省HP:国土の長期展望専門委員会(※とりまとめ、懇談会の開催状況、資料等を掲載)
(URL)https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s104_choukitennbou01.html

添付資料

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2021年6月11日金曜日

国土交通省インフラシステム海外展開行動計画2021

いよいよ試験ひと月前になり、本番がそこまで迫ってきました。
これからはいままでに練り上げた模範解答を手本に、回答用紙(を模した用紙)に手書きで記述することも受験勉強と平行して(いや、それ以上に)行ってください。
過去問そのままに出題されることはありませんが、社会的背景だとか課題、解決策、関係者調整、技術者倫理や社会の持続可能性など、そのまま使える言い回しだとかがあるはずです。そのセンテンスを体に覚え込ませる、腕に慣れさせる効果があります。ふだん書き慣れない漢字の練習にもなります。
さらに模範解答を書き写すうちにところどころ気になる箇所が出てくるはずですから、そこをさらにブラッシュアップさせることでさらなる実力UPにつながると思います。
イイことづくめですね。
限られた試験時間でそれがどれほどの威力を発揮するのかはわたしも身をもって感じています。ぜひ面倒がらずに取り組んでみてください。
その際、試験で使用する消しゴムも近くにご用意のうえ、試験本番で使用する鉛筆かシャープペンシルで書いて下さいね。
あわせて回答用紙1枚あたり、どれくらいの時間がかかるのかも把握しておいてください。これまた試験本番でのタイムスケジュール、時間管理に役立ちますから。

今日は建設部門の必須科目で出題されるかもしれない分野の話題です。
長らく出題のなかった「インフラシステムの海外展開」です。過去問をみると平成22年度に「海外での社会資本整備」が出題されています(なんとわたしが受験した年度です!)。
その後は直接は問われていませんが、国内だけでは業界規模が縮小、活力が低下していることに対する解決策として海外進出を書くパターンもアリでした。
ここらでアフターコロナを見据えていることをアピールするためにも概要だけでもおさらいしておいてもいいかもしれませんね。

南禅寺水路閣
竣工から133年、いまだ現役
【京都市左京区】

「国土交通省インフラシステム海外展開行動計画2021」の策定
~「インフラシステム海外展開戦略2025」を遂行していくための指針と具体策を示したアクションプランを策定します~

令和3年6月7日

 

国土交通省では、政府の重要な成長戦略であるインフラシステム海外展開を推進するため、「国土交通省インフラシステム海外展開行動計画」を平成28年3月に初めて策定し、以後、最新の動向を踏まえて毎年改定するとともに、これに基づき取組を進めてまいりました。
今般、昨年12月に「インフラシステム海外展開戦略2025」が策定されたことを踏まえ、赤羽国土交通大臣を本部長とする国土交通省国際政策推進本部を6月10日に開催し、この戦略を実現するための取組を盛り込んだ国土交通省の「国土交通省インフラシステム海外展開行動計画2021」を策定します。

〇概要
1)日  時 :令和3年6月10日(木)16:00~16:30
2)会議形式 :WEB会議
3)議  題 :「国土交通省インフラシステム海外展開行動計画2021」について 等
4)取材等について
 〇会議は非公開とします。事務局において、会議の模様を撮影します。データの送付を希望される場合は、6月9日(水)17:00までに、社名、氏名及び連絡先を「hqt-kokusai-kikaku@mlit.go.jp」宛てにメールにてご登録ください。
 〇策定後の「国土交通省インフラシステム海外展開行動計画2021」は、国土交通省ホームページに掲載します。
 〇会議終了後、報道関係者向けに記者ブリーフィングを行います。
  1)日時 :令和3年6月10日(木)17:00~
  2)場所 :国土交通省 中央合同庁舎3号館5階 会見室
   ※事前登録は不要です。ただし、今般の新型コロナウイルスの状況を踏まえ、ブリーフィングへの参加は各社1名とし、「手洗い」や「マスクの着用を含む咳エチケット」等の感染症予防対策にご協力をお願いいたします。

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2021年6月10日木曜日

今後の国土交通技術行政の方向性 

Greetings!
ここ沖縄は(わたしが勝手に)梅雨明けしたと判断していたのですが、またもや夕方、そして未明に豪雨がありました。それとも前線というよりは発達した積乱雲によるものだったのでしょうか?スコール的な。
ともあれ夜が明けていまは強い紫外線が強烈に降り注ぐ晴天となっております。
夏です。

本日は今後の国土交通技術行政の方向性と題して、昨日に国交省から発表された「技術政策の進め方(横断的課題)」と「主要技術政策(テーマ別)」の方向性をとりまとめた骨子をご紹介します。
なんでも、新型コロナウィルス感染症を踏まえた「分散型の新しい国の形」や2050年カーボンニュートラル実現に向けた「地球温暖化対策の強化」を主要な枠組みとしているとのことでして、さっそくに取り上げられた主要技術政策のテーマをみてみますと、「新たなモビリティサービス」、「都市・地域マネジメント戦略」、「物流、国際ゲートウェイ」、「防災・減災、国土強靭化」、「カーボンニュートラル」が主要テーマとなっています。
もうそのまんまですね。
そしてサードステージとありますが、ファーストステージの現状と課題を受けて→政策の方向性具体的な施策の提案の3つ段階がテーマごとにテンポよく展開されています。もう骨子のままネタの宝石箱です。
骨子記載内容についてはとりまとめ概要PDFをまずはご覧ください。
とりまとめ(概要)(PDF形式:335KB)

どうですか?
コレ、そのまま建設部門の必須科目Ⅰや選択科目Ⅲの骨子に転用できますよ。
既にご自分で整理した骨子と国交省が政策懇談会での議論をもとにまとめた骨子をぜひ見比べてください。
ここに挙げられた課題とその解決の方向性及びその具体策(つまり課題解決の流れ)を踏まえた回答を書くと、試験官ウケは抜群にいいと思います。そもそも技術士試験の試験官が本業のほうでこの政策懇談会にも関わっていると考えてもおかしくありません。

こどもが九九を暗記する際にお風呂やトイレに九九のシートを貼ったりしますが、この概要PDFを大きくプリントしてご自宅のトイレの壁にでも貼ったらいいんじゃないでしょうか。
試験対策としての効用ばかりでなく、ご家族の理解も進むという効果も得られるかもしれません。

かつての試験会場、沖縄大学にて
【沖縄県那覇市】

分散型の新しい国の形や地球温暖化対策の強化等、今後の国土交通技術行政の方向性を提示
~国土交通技術行政の基本政策懇談会 サードステージとりまとめを公表~

令和3年6月9日

「国土交通技術行政の基本政策懇談会」では、国土交通省が研究開発すべき課題、実施すべき施策等について議論を行ってきました。今般、分散型の新しい国の形や地球温暖化対策の強化等の国土交通技術行政をめぐる最新の課題、施策についての議論をもとに、サードステージのとりまとめを行いました。

○社会資本整備審議会・交通政策審議会技術分科会技術部会「国土交通技術行政の基本政策懇談会」(平成30年4月設置 座長:石田東生 筑波大学特命教授)では、「第4次国土交通技術基本計画」(平成29年3月)のもと、国土交通分野における科学技術の総合的かつ計画的な振興を図るため、国土交通省が研究開発すべき課題、実施すべき施策等について、議論を行ってきました。

○令和2年8月より行ってきた、懇談会サードステージ(第12回~第17回)での議論をもとに、今後の技術政策のあり方、具体的な施策の提案について、サードステージのとりまとめを行いました。

○これまでの3回のとりまとめについては、社整審・交政審技術部会において現在検討中の、次期国土交通省技術基本計画策定にあたって活用していく予定です。

【サードステージとりまとめの軸】

(1) 技術政策の進め方(横断的課題)(2) 主要技術政策の方向性(テーマ別)
○ データ駆動型の行政の推進
○ 政策部局間、産学官の連携
○ 技術の社会実装の迅速化
○ 技術の社会実装の定着化
[1] 新たなモビリティサービス
[2] 都市・地域マネジメント戦略
[3] 物流、国際ゲートウェイ
[4] 防災・減災、国土強靭化
[5] カーボンニュートラル
 
(参考)国土交通技術行政の基本政策懇談会
http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s204_kokudokotsugijutsugyousei01.html

添付資料

報道発表資料(PDF形式:195KB)PDF形式

とりまとめ(概要)(PDF形式:335KB)PDF形式

とりまとめ(本文)(PDF形式:809KB)PDF形式

2021年6月9日水曜日

令和3年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書 ~2050年カーボンニュートラルに向けた経済社会のリデザイン(再設計)

暑くなってきましたね。
沖縄は昨夕から激しい雨が降り、道路が冠水するところもあったようです。豪雨災害というのはアラートが発達したとはいえやはり急ですからね。自分ごととしてとらえるのはなかなか難しいところがあると思います。避難の遅れ、決してひとごとではありません。
一夜明け、朝には青空が広がっていました。向かいの森からは鳥たちの鳴きかわしに加えて、(まだ小さいですが)セミの鳴き声も聴こえ始めました。
いよいよ夏本番かというところです。

昨日、環境白書がリリースされました。
みると、やはりテーマは「脱炭素」ですね。しかも「経済社会のリデザイン」とのことです。これは環境分野の小手先でどうにかするということではなく、社会全体、みんなそれぞれの立場や持ち場でこの再構築のための働きかけをしましょう!という呼びかけなんだと思います(ってまだちゃんと中身を読んでいないのでテキトーに書いています(笑))。

昨年のテーマは「気候変動×防災」でしたが、今年は防災だけのはなしじゃなくって2050年の脱炭素に向けてどうすべか?ということですね。環境部門のかたは必須科目対策でしっかり白書の方向性を把握してご自分の考えといい塩梅でミックスしてみてください(あるいは白書の方向性をご自分の意見として発信できるくらいに整えてください)。
建設環境のかたも同じです。この白書を参考にして、必須科目対策では建設分野ではどのような取り組みがあるのか、課題はどんなことで、その課題をどう解決すればよいのか、を骨子などに整理しておいてください。
もちろん、イキナリ白書そのものを手に取るのではなく、まずは概要版PDFで全体を把握してくださいね。

しかしアレですね、この概要版PDF、先月末の日本技術士会環境部会5月講演会で環境省のかたによる「環境省重点施策について」の講演がオンラインであったのですが、そこで示されたパワーポイントと全く同じものですね。スライド1枚目のタイトル「環境省重点施策について」が「令和3年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書(概要)」になっただけです(笑)。これって日本技術士会環境部会の会員向けの「白書を読む会」だったのかもしれません。

いしかわ動物園
【石川県能美市】

報道発表資料
令和3年6月8日
総合政策
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令和3年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書の公表について

 令和3年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書は、令和3年6月8日(火)に閣議決定し、国会に提出されたため、公表いたします。

1.令和3年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書の特色

 テーマ 2050年カーボンニュートラルに向けた経済社会のリデザイン(再設計)

 ・我が国の2050年カーボンニュートラル宣言後、初めての白書。

 ・気候変動問題と新型コロナウィルス感染症という2つの危機を乗り越えるための
  「脱炭素社会への移行」・「循環経済への移行」・「分散型社会への移行」という
  3つの移行について、政府・地方自治体・事業者の取組を紹介。

 ・ポストコロナ時代に向け、環境・経済・社会面で持続可能であるための地域及び事業者の取組や
  私たち一人一人のワークスタイル・ライフスタイルについて、豊富な事例を踏まえて紹介。

2.令和3年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書の構成及び概要

 第1部 総合的な施策等に関する報告

  第1章 経済社会のリデザイン(再設計)と3つの移行
  社会変革と生物多様性の保全の推進により、危機的状況を乗り越えることを目指す。

  第2章 脱炭素社会・循環経済・分散型社会への3つの移行
  3つの移行による経済社会のリデザイン(再設計)に関する政府を中心とした取組。

  第3章 地域や私たちが始める持続可能な社会づくり
  地域やライフスタイルを持続可能な形にし、持続可能な社会を構築する必要性を事例等で紹介。

  第4章 東日本大震災から10年を迎えた被災地の復興と環境再生の取組
  被災地の環境再生の取組の歩み、復興の新たなステージ「福島再生・未来プロジェクト」の取組を伝える。

 第2部 各分野の施策等

3.環境白書、循環型社会白書、生物多様性白書の合冊の経緯について

 環境白書、循環型社会白書、生物多様性白書の3つの白書は、それぞれ、環境基本法、循環型社会形成推進基本法、生物多様性基本法に基づく国会への年次報告書です。環境問題の全体像を国民に分かりやすく示し、参加協力を促すため、平成21年版から3つの白書を合冊しています。

4.白書の閲覧及び冊子等の入手方法について

(1)環境省ウェブサイト http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/

 PDFデータで掲載しています。なお、HTML形式のデータについては、7月上旬以降、同ウェブサイトに掲載する予定です。

(2)冊子の入手方法

 ①単行本政府刊行物センターや政府刊行物取扱書店等で購入することができます(1部2,618円(税込、予価)、6月中下旬発売予定)。入手方法等については、発行元の日経印刷株式会社第一営業部(03-6758-1011)までお問い合わせください。

 ②電子書籍

  電子書籍版kindle及び楽天Koboにて、1年間無料配信予定(7月中下旬配信予定)。

5.今後について

 白書の内容を広く国民に知ってもらうため、以下のとおり「白書を読む会」の開催等を予定しています。

(1)「白書を読む会」の開催

 本年の白書に関するテーマや狙いなどを環境省職員が説明する「白書を読む会」を開催します。詳しい内容については、別途お知らせします。

(2)「英語版 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」

 国際社会に対して我が国の環境行政を発信するため、本年の白書の英語版を作成し、本年秋頃をめどに、環境省ウェブサイト(http://www.env.go.jp/en/wpaper/)に掲載する予定です。

(3)「環境統計集」

 白書に掲載したデータ等の一部は、機械判読可能なデータ形式で環境省ウェブサイトに掲載します。過去のデータは、環境省ウェブサイト(http://www.env.go.jp/doc/toukei/contents/index.html)に掲載しています。

6.その他

 「令和3年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」の印刷工程の電力使用に伴い発生する二酸化炭素(CO2)については、環境省の「オフセット・クレジット制度(J-VER制度)」に基づき発行された東日本大震災における被災地のクレジットを購入し、オフセットしています。

添付資料

2021年6月6日日曜日

水災害リスクを踏まえた防災まちづくりのガイドライン

梅雨ですね。
沖縄はいまいち空梅雨ぎみなのですが、台風から変わった熱帯低気圧の影響で昨日から今日にかけては珍しく雨模様です。新型コロナ緊急事態宣言で大型商業施設も閉鎖されてますし、あまり外を出歩くのもよろしくないので、休日は家に籠って、雨降りの合間を縫ってベランダで土いじりだとか(オクラやゴーヤーに島唐辛子が最盛期です)、雨降りの間はSUKIYAKI塾沖縄でいごの会の事務作業だとか添削講座の添削やらブログの更新やらでパソコンに向かっています。
新型コロナの感染拡大が急に盛り返してきたため、例年APECさんを講師としてお招きして開催している筆記試験対策セミナー(セミナーのなかでもハイライトですよね)、昨年に引き続き今年度も中止となりました。2年前は全国大会を開催したのですがまさかそれを最後に開催できない事態が続くとは想像だにしていませんでした。。。。で、その代替としてSUKIYAKI塾沖縄でいごの会で論文添削を行うことになり、いまはその事務作業に追われています。
沖縄在住のかたはもしよかったらご受講ください。

そんな週末を過ごしているのですが、今年は受験しないこともあってわりと呑気に過ごしておりまして(スミマセン)、せっかくのおこもりライフを満喫するべく、なんと中古のPS2を購入してしまいました。いきさつ・動機はそれなりにあるのですが、とにかく15年前に我が家で流行ったゲームをまたどうしてもやりたくなってしまったんです。人生を通して最上位にランクするほどのお気に入りゲームだったのでそのソフトは捨てずに取っておいたのですが、肝心のマシンのほうの調子が悪く、つまりはディスクが回らなくてぜんぜん読み込まなくって、どうせサービス期間もとっくに終了しているのでハードのマシン本体のほうをパカッと開けて修理系のYouTube動画を観ながらいろいろ弄ったんですが結局ダメでした。で、手っ取り早くメルカリで修理品で値段が安いやつをポチっとしちゃったわけです。それにしてもメルカリは便利ですねえ(笑)。YouTubeといい、まさに子どものころに夢見た21世紀の暮らし、情報通信革命の恩恵を享受するライフスタイルといったところでしょうか。それでもハード&ソフトがともに健全でないとゲームができないんだなと実感した次第です。

。。。。。なんてことはどうでもいいですね。今日は防災まちづくりガイドラインを取り上げます。これは建設環境というよりも都市及び地方計画の選択科目Ⅱ‐2で出題されそうなガイドラインではありますが、建設環境の皆さんもハード&ソフト対策なんていうときのソフト対策については最新の情報に更新しておくと試験官ウケがいいですし、より具体的な中身を把握しているといざ論文を書くときに迫力が出ると言いますか、論文を読んだときの迫力が全然違うものになります。そしてここでほかの受験生と差がつくといってもイイでしょう。ぜひ覗いてみてください。

【東京都三鷹市】


「水災害リスクを踏まえた防災まちづくりのガイドライン」を作成しました
~気候変動により増大する水災害リスクを踏まえた防災まちづくりを推進します~

令和3年5月28日

 国土交通省では、気候変動により増大する水災害リスクに対する水災害対策とまちづくりのより一層の連携を推進するための方策等について検討するため、「水災害対策とまちづくりの連携のあり方」検討会を設置し、有識者による議論を重ね、昨年8月に提言がとりまとめられました
 今般、本提言に沿って防災まちづくりに取り組む地方公共団体等を支援するため、「水災害リスクを踏まえた防災まちづくりのガイドライン」(別添1)を作成しましたので、公表します。

※検討会及び提言については、以下の国土交通省ウェブページを参照ください。
http://www.mlit.go.jp/toshi/city_plan/toshi_city_plan_tk_000059.html

「水災害リスクを踏まえた防災まちづくりのガイドライン」の概要(別添2参照)

 治水部局やまちづくり部局など関係者が連携して防災まちづくりに取り組むことができるよう、以下の項目について基本的な考え方を提示。
[1]多段階の頻度における浸水想定や河川整備前後の浸水想定等の防災まちづくりに活用できる水災害に関するハザード情報の充実
[2]ハザードの特性や地域の状況に応じた地域ごとの水災害リスクの評価
[3]水災害リスクの評価に加え、地域の持続可能性やまちづくり全体との総合的なバランスを考慮した、防災まちづくりの方向性の決定
[4]水災害リスクが存在する区域における、リスクを軽減又は回避するための総合的な対策の検討及び地域の関係者との合意形成
[5]流域・広域の視点からの関係者の連携体制の構築、人材の確保・育成等
※本ガイドラインは、以下の国土交通省ウェブページに掲載されます。
http://www.mlit.go.jp/toshi/city_plan/toshi_city_plan_tk_000059.html


 今後、国土交通省では、本ガイドラインを地方公共団体等に積極的に周知し、流域治水プロジェクトや立地適正化計画の作成等において、水災害リスクを踏まえた防災まちづくりが推進されるよう、支援してまいります。

2021年6月5日土曜日

脱炭素ポータル ~改正地球温暖化対策推進法 成立~

ついに、というか再びですが、新型コロナの感染拡大が収まらないここ沖縄では県立学校の休校措置が実施されます。
人口の集中する沖縄本島中南部は朝の通勤ラッシュというのがあるのですが、実態としては通勤だけじゃなくて、大学生が車で通うだとか、小中高校生もですね、親に自家用車で学校に送ってもらうこと多いといった通勤ならぬ通学ラッシュなので、休校措置が講じられたとたん、街から車やひとがいなくなってしまいます。
天気がいいとよけいに異様な、恒常でないさまが目の前に立ち現れます。。。。

筆記試験の回答ネタでコンパクトシティを取り上げる場合に、街を走る車両から排出されるCO2を削減する方策のひとつとして、中心市街地を迂回するバイパスを整備して渋滞を緩和することで排出量を削減する、なんて書きますよね。あれを究極に進めたらうちの近所、勤務先周辺の様子はこんな感じに閑散としたものになるのかもしれません(っていまはバイパスのほうにも走っていないわけですが)。

なんて無理やり低炭素なプロローグを書いてしまいましたが、このブログでもここのところなにかと触れている「脱炭素」、令和3年度試験の一大テーマになると思います。
そこで本日取り上げるのは、環境省が制作した脱炭素のポータルサイトです。
その名も脱炭素ポータル

先日に改正法が成立した地球温暖化対策推進法についても取り上げられています。
そしてそこには改正されたポイントが3つ示されています。
建設環境の技術者がいちばん関わるのはなんといっても「(2) 地方創生につながる再エネ導入を促進」ですね。ここの内容を特にチェックしておいてください。メガソーラー発電や風力発電など地元とのトラブルもよくニュースになります。地域と合意形成するうえでの課題も取り上げられています。先日取り上げた太陽光発電アセスの合理化もここに関連していると言えば言えますね。
もちろん環境部門のかたは3つのポイントすべて要チェックです。
水産部門のかたは(3つのポイントからは離れますが)魚礁効果も期待できる洋上風力発電だとかを持ち出すとイイかもしれませんね。

スマートコミュニティ構築事業
再生可能エネルギー発電設備等導入促進復興支援補助金(半農半エネモデル等推進事業)
2メガワット級の太陽光発電所「川俣町山木屋地区復興メガソーラー発電所」
【福島県伊達郡川俣町山木屋】

トピックス

改正地球温暖化対策推進法 成立

地球温暖化対策推進法の一部改正案が、令和3年5月26日に成立しました。

今回の改正では大きく3つのポイントがあります。

(1) 2050年までの脱炭素社会の実現を基本理念に

我が国では、昨年の「2050年カーボンニュートラル」宣言やパリ協定に定める目標などを踏まえ、2050年までのカーボンニュートラルの実現を明記しました。これにより、国の政策の継続性が高まり、国民や自治体、事業者などはより確信を持って地球温暖化対策の取組を加速できるようになります。

(2) 地方創生につながる再エネ導入を促進

2050年までのカーボンニュートラルの実現には再生可能エネルギーの利用が不可欠です。一方で、再生可能エネルギー事業に対する地域トラブルが見られ、地域における合意形成が課題となっています。こうした課題を解決するため、地方自治体が策定する地方公共団体実行計画において、地域の脱炭素化や課題解決に貢献する事業の認定制度を創設し、関係法律の手続きのワンストップ化を可能とするなど、円滑な合意形成による再生可能エネルギーの利用促進を図ります。

(3) 企業の温室効果ガス排出量情報のオープンデータ化

地球温暖化対策推進法では、一定以上の温室効果ガスを排出する事業者に対し、排出量を報告させ、国がとりまとめて公表する制度があります。本制度においてデジタル化を進めることにより、報告する側と使う側の双方の利便性向上を図ります。
また、開示請求を不要とし、オープンデータ化を進め、企業の脱炭素に向けた前向きな取組が評価されやすい環境を整備します。

地球温暖化対策推進法の一部を改正する法律案のイメージ
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本法律に関する資料や詳細は環境省HPをご覧ください。

地球温暖化対策推進法の成立・改正の経緯(環境省)
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/keii.html