2017年2月22日水曜日

東京五輪への対応~道路空間や沿道の温度上昇抑制対策の推進

3/1(水)の合格発表まで1週間となりました。
口頭試験を受験されたかたは気持ちがソワソワしていろんなことが手につかない毎日を過ごされていることと思います。
春一番も吹きましたが、ちょっと湿り気を帯びたこの時期の空気というのは独特ですよね。朝、窓を開けて外の空気を胸いっぱいに吸い込むと、あのソワソワした感じがいまでも蘇ります。

来年度受験を予定しているひとは、クドイようですが受験申込書の作成にとりかかってください。業務も追い込み時期でお忙しいとは思いますがそれはほかの受験生皆同じです。ここでシッカリ作りこめるかどうかで秋に、そして来年の春に大きく差がつきますよ。
わたしの講座への受講申込が今週に入って急に増えてきたのも、近ごろ陽気が春めいてきて皆さんの意識がいよいよ試験モードにシフトしているからなんじゃないかと思っています。
とにかく始めることです。そして続けることです。

ところで今日は(というかここのところたびたび取り上げている緑化分野の)道路整備にあたっての環境対策や環境整備の方向性を知ることができる資料を紹介します。
といっても別に目新しい話ではないのですが、資料を踏まえた文言を論文に入れ込むとライバルから頭一つ抜け出ることができると思いますよ。ぜひご活用ください。

【2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会への対応】

特に以下の2項目は要チェックです。
3.外国人受入のための対策・訪日促進 
○「歩きたくなる街」の形成の推進

4.暑さ対策・環境問題への配慮等 
○道路空間や沿道の温度上昇抑制対策の推進

The American School In Japan
【東京都調布市】

2017年2月20日月曜日

河川法改正20年 ~自然や景観に配慮した川づくりを振り返り、今後の展望を描く~

そうですか。。。20年ですか。。。わたしがこの業界に入ったのがちょうど河川法改正の直前くらいだったので、そうですか20年になりますか。。。とても感慨深いですね。

平成25年度以前の試験では、ほぼ毎年、河川分野から出題がありました。多自然川づくり、中小河川、等々です。建設環境のなかでは河川というのはやっぱりメインの分野ですからね。
しかし平成25年度以降は選択できる問題数が激減したせいもあって河川からの出題がなくなりました。
あれから5年、河川関連のことは忘れたように過ごしていましたが、頭の片隅に残っていたんでしょう、今日は報道発表を見て思わず反応してしまいました。
これはアレですね、これはもしかしたら今度の試験では久しぶりに問われるかもしれませんね、多自然川づくり。
「多自然川づくり」とまでピンポイントでなくとも、海岸法も河川法改正を追っかけるようにそのころ改正されましたので、河川も海も、それこそ山も森もどこもかしこもひっくるめてとにかく自然や景観に配慮した事業について、推進委員会のタイトル副題そのままに、(1)これまでの取り組み(振り返り)、(2)今後の方向性(今後の展望)、といった内容で問題Ⅱ-1あたりから出そうな気がしてなりません。

戦後から高度経済成長期を経て1980年代前半までは、周辺地域の宅地化が進行し、下水道も未整備であったため生活雑排水が垂れ流されるようになる。流水の大半がそれらからなり、水底はヘドロで覆い尽くされ悪臭を放つドブ川となってしまうが、平成に入り周辺地域の下水道整備がようやく完了し、清流への回復が徐々に進み始めた。これにより各種魚類や水生昆虫、かわせみ、カメなどの生息、回帰も確認されるようになった(Wikipediaより)
野川【東京都三鷹市】

河川法改正20年 多自然川づくり推進委員会(第2回)の開催
~自然や景観に配慮した川づくりを振り返り、今後の展望を描く~

平成29年2月20日
国土交通省では、「多自然川づくり」について、その取組の成果をレビューするとともに、今後の方向性を検討するに当たり、有識者より提言をいただくため、河川法改正20年 多自然川づくり推進委員会(第2回)を平成29年2月22日(水)に開催します。

 平成9年の河川法改正により、「河川環境の整備と保全」が法の目的として明記されてから、平成29年6月4日で20年を迎えます。
 この節目を契機に、生物の生息・生育・繁殖環境と多様な河川景観の保全・創出のために「多自然川づくり」がどのように貢献してきたかの成果をレビューし、今後の方向性を検討するに当たり、有識者より提言をいただくため、河川法改正20年 多自然川づくり推進委員会(第2回)を下記のとおり開催します。


1.日 時 平成29年2月22日(水)10:00~12:00
2.場 所 中央合同庁舎第3号館1階 国土交通省水管理・国土保全局 A会議室
3.委 員 別紙のとおり
4.議 題 (1)河川環境に関する課題
        (2)その他
5.その他
  • 委員会は公開にて行います。
  • 傍聴を希望される方は、2月21日(火)16時までに、所属、氏名、連絡先及び来場する人数を電話又はFAXにより下記の登録連絡先までご登録ください。なお、当日は9時45分までにご来場ください。
  • 会議室の収容人数を超える場合は、先着順といたします。なお、1社(1団体)につき1名までとさせて頂きます。
  • カメラ撮りは、会議の冒頭のみ可能です。
  • 資料及び議事要旨は、後日、国土交通省HPにて掲載いたします。
  • これまでの委員会の資料及び議事要旨は、下記URLよりご覧ください。
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tashizen/index.html

添付資料

記者発表資料(PDF形式)PDF形式
別紙(PDF形式)PDF形式

2017年2月10日金曜日

都市緑地法等の一部が改正されました

寒いですね(こればっかり)。
結局、フェリーは全便欠航となり、調査は仕切り直しになっちゃいました。残念ですが仕方ありません。
ニュースによると全国的に大雪、所により暴風雪のようで、景色はどこも真っ白。
青い空、日の光、そして命芽吹く春の新緑が早くも待ち遠しいですね。

緑といえば、昨年5月に「都市農業振興基本計画」が閣議決定されましたが、
農地を都市に「あるべきもの」 へと転換 ~ 「都市農業振興基本計画」
人口減少や都市の縮退に対応した緑の基本計画
これに関連して都市緑地法の改正案が本日、閣議決定されました。

まちづくり(都市計画)にあたり、公園、広場、緑地、農地等のオープンスペースは多面的な機能の発揮が期待されています。
・景観(潤い)
・環境(雨水貯留、生物多様性)
・防災(延焼防止、避難)
・体験・学習・交流
・にぎわい
しかし以下の課題が浮かび上がっています。
(1)量的課題
1人当たり公園面積が少ない地域が存在
これまで宅地化を前提としてきた都市農地は減少傾向
(2)質的課題
公園ストックの老朽化の進行・魅力の低下、公園空間の有効活用の要請等
一方、使い道が失われた空き地が増加

都市緑化については近年出題されていません。
機は熟した感があります。
問題Ⅱ-1対策程度に、基本的なところは抑えておいて損はないと思います。

神代植物公園、武蔵野公園、多磨霊園、調布飛行場、浅間山公園、府中の森公園などの緑地を含め
「武蔵野の森構想」のもとに造成された都立野川公園【東京都調布市】

「都市緑地法等の一部を改正する法律案」を閣議決定
~都市の緑空間の保全・活用によって潤いのある豊かなまちづくりを推進します~

平成29年2月10日
 都市における緑地の保全及び緑化並びに都市公園の適切な管理を一層推進するとともに、都市内の農地の計画的な保全を図ることにより、良好な都市環境の形成に資するための「都市緑地法等の一部を改正する法律案」が、本日、閣議決定されました。

1.背景

 公園、緑地等のオープンスペースは、良好な景観や環境、にぎわいの創出等、潤いのある豊かな都市をつくる上で欠かせないものです。また、災害時の避難地としての役割も担っています。都市内の農地も、近年、住民が身近に自然に親しめる空間として評価が高まっています。
 このように、様々な役割を担っている都市の緑空間を、民間の知恵や活力をできる限り活かしながら保全・活用していくため、関係法律を一括して改正し、必要な施策を総合的に講じます。

2.概要

(1)都市公園の再生・活性化(都市公園法及び都市開発資金の貸付けに関する法律関係)
 [1] 都市公園において保育所等の社会福祉施設の占用を可能とすること
 [2] 民間事業者による公共還元型の収益施設の設置管理制度の創設
 [3] [2]の制度に基づく施設整備への都市開発資金の貸付け
 [4] PFI事業に係る公園施設の設置管理許可期間の延伸(10年から30年に)
 [5] 公園運営に関する協議会の設置
 [6] 都市公園の維持修繕に関する技術的基準の策定

(2)緑地・広場の創出(都市緑地法関係)
 [1] 市民緑地設置管理計画の認定制度の創設
 [2] 緑地保全・緑化推進法人(緑地管理機構からの名称変更)の指定権者の見直し(知事から市区町村長に)、指定対象の追加(まちづくり会社等)
 [3] 緑の基本計画の記載事項の拡充(都市公園の管理、都市農地の保全の方針)

(3)都市農地の保全・活用(生産緑地法、都市計画法及び建築基準法関係)
 [1] 生産緑地地区の一律500㎡の面積要件の緩和(一律500㎡から条例で引下げ可能に)
 [2] 生産緑地地区内で直売所、農家レストラン等の設置を可能とすること
 [3] 生産緑地の買取り申出が可能となる始期の延期(30年経過後は10年ごとに延長可)
 [4] 田園住居地域の創設(用途地域の追加)

添付資料

概要(PDF形式)PDF形式
要綱(PDF形式)PDF形式
案文・理由(PDF形式)PDF形式
新旧対照表(PDF形式)PDF形式
参照条文(PDF形式)PDF形式

2017年2月9日木曜日

論理的思考を身につけるには

寒いですね。。。明日からレッドデータブック改訂に係る離島調査に出かけることを予定しているのですが、北風が強すぎて波浪も高く、おそらく離島へ渡るフェリーが欠航しそうです。。。。

今年はわたしの講座の受講生はもちろんのこと、身近な知り合いのひとも含めて、年始休暇明けから添削依頼がひっきりなしに舞い込みます。
皆さんの熱気を直に感じることでわたしも気持ちを奮い立たせています。

いろんなひとがいらっしゃるわけですが、なかなか合格できないでいるひと共通のこととして課題解決問題(選択問題Ⅲ)で論理的な記述(というか思考)になっていないことがあります。
添削結果をお返しする際にはなるべく具体的にコメントするよう心がけており、ありがたいことにわたしが指摘したところについてはしっかりと理解してもらえるのですが、別の問題に取り組むととたんにまた論理が破たんした記述をしてしまう例が少なからずあります。
論理的思考法を身につけることについては地道にコツコツと続けるしかないことはわたし自身の経験からわかっているのですが、それを裏付けるといいますか、別の角度から地道な訓練の重要性について述べておられる記事を見つけたので紹介します。

「論理的に考える/書く」は、人間の本能とは異なるので、身につけるには辛抱強い訓練が必要。
http://blog.tinect.jp/?p=36542

建設部門建設環境科目の技術士試験に合格するためには、建設環境分野の知識を備えることももちろん大事ですが、その前に(それと平行して、いやそれ以前に)、論理的思考(記述法)を体得しておかねばなりません。
知識習得は専門分野の情報を書籍や行政資料などから仕入れればよいのですが、論理的思考は一定の「訓練」が必要です。
そしてこの「訓練」はいくら正しい方法に則って行うとしても「独学」ではとても時間がかかります。
効率よく実施し、論理的思考法を習得するにはやはり身近な技術士に直接論文を見てもらうことを繰り返すことがいちばんです。
一回見てもらうだけではダメです。繰り返しの学習が必要です。
このへんからほとんど宣伝みたいな内容になってしまいますが、身近に頼める技術士がいないひとはわたしでよければお手伝いしますので連絡ください。
添削講座(筆記試験論文添削 中期コースの募集を開始)

まだ2月です。半年後の試験までまだ間に合います。
忙しい時期ですが、ライバルが忙しくしている時にこそ「計画的に」高みを目指しましょう!

富士塚【東京都渋谷区千駄ヶ谷】