2021年9月30日木曜日

貴重種の密猟対策と水産有用種の密漁対策

今日で9月も終わりです。時が過ぎるのは早いですね。
そうです、技術士筆記試験合格発表まで残すところひと月です。自信があるかたはそろそろソワソワしてきたのではないでしょうか(ってわたしが煽っているのかもしれませんね(笑))。
これからひと月、口頭試験に向けた準備を少しづつ始めてください。慌てる必要はありませんが、発表後から始めたのではきっと慌ててしまいます。なにをどんなふうに準備しておけばいいのかくらいはアタリをつけておいてください。SUKIYAKI塾やわたしのブログの過去投稿記事なんかを参考にしてくださってもいいです。わたしのR3年度講座やR3年度以前の受講生の合格者はオンラインによる模擬口頭試験の面接指導も行う予定です。お気軽にメールでお尋ねください。

ここ数日のブログで取り上げる小ネタ集ですが、最後(?)を飾るのは密猟&密漁などの不法採取ネタです。
沖縄本島北部のやんばる地域をはじめ、南西諸島の島々に対して世界自然遺産への登録がなされました。いろいろな課題があるなか、そこに棲む珍しい生きものたちの保護、生息環境の保全が重要課題となっています。ここ数日の新聞報道でも連日のようにクワガタや蝶などの昆虫類やトカゲやカエルなどの両生爬虫類などの小動物、はたまたランなどの維管束植物の密猟盗掘に関するニュースが後を絶ちません。
われわれ自然環境保全の技術者は、これら生きものの生息生育環境の保護・保全・再生・創出が任務ですが、同時に人間による破壊、それも開発による破壊ばかりでなく、過剰な利用による踏み荒らしなどによる生息環境の悪化、さらには過剰な採取(違法な採取)による直接的な生物多様性への悪影響への対策も求められています。
水産分野でも密漁対策は白書にも取り上げられているほどに重要課題です。北海道なんかでは暴力団によるナマコの密漁というのもここ数年よくニュースになりますよね。ウナギ稚魚のシラスの密漁も定番ネタです。
これまで外来種対策などについては試験でよく問われていますが、もしかしたら密猟・密漁対策についても技術士試験で問われるかもしれません。このあたりは展開する技術が自然環境保全の技術というのとは違うようにも思いますが、課題としては無視できない重要課題になっているのでそろそろ試験ネタとしても出題されたりして、なんて思わなくもないです。
もちろん試験ネタとしてはやっぱり違うのかなとも思うわけですが、たとえ試験で出題されなくとも、現場の最前線の技術者としてはぜひ問題意識をもってほしいですし、そのあたりのことをチャンスがあれば口頭試験のときに熱く語ってほしいとも思います(試験官に訊かれたら)。


リュウキュウヤマガメ
【沖縄県国頭郡】

2021年9月29日水曜日

魚種交替とレジームシフト

これから続けて投稿します、なんて調子のいいことを書きましたが早くも息切れ気味です。
朝令暮改とはこのことですね。
がんばって今日はこのブログには珍しく水産分野の話題を取り上げます。
気候変動の影響なのか、はたまた地球・海洋の周期的な変動なのか、サンマやイワシ、スルメイカなどの回遊コースだとか季節が変わったことで漁獲量が激減だとか漁獲される種類がこれまでと違うものになりつつあることなどがときどき報道されますよね。
これって水産部門の必須科目や選択科目Ⅱ‐1でも時折問われる重要テーマなんです。

「魚種交替」や「レジームシフト」 という言葉はご存じでしょうか。 
水産部門の技術士を目指しているひとはもちろん必須ワードですが水産部門のかただけでなく、海域をメインのフィールド(海に対してフィールドという表現も少し変ですが)とする環境部門や漁港など沿岸海洋インフラ整備に関わる建設部門の技術士を目指すひとにもぜひ知っておいてほしい言葉です。

レジームシフトとは何か(西海区水産研究所)
そのほか下記の解説もとても参考になります。さすがNHK、すごくイイですね。

取り壊し前の那覇市第一牧志公設市場にて
【沖縄県那覇市】

2021年9月28日火曜日

30by30 ~陸と海の30%以上を自然環境エリアとして保全する~

台風16号の影響でしばらく海の仕事がなくなりましたので、隙間時間にブログをアップできるようになりました(笑)。
これから小ネタを(なんて言ったら失礼ですが)続けて投稿します。

まずはわが母校のわが出身学部の研究成果に関するニュースです。
環境部門の自然環境保全のひとはぜひチェックしてください。いやぁ、30by30ってキーワードは知りませんでした(笑)。
詳しくはオリジナルの報道記事、さらにはオリジナルPDF資料等をぜひご覧いただきたいのですが、下記の概要にある「この分析から、国有林における高山や湿原などの環境に保護区を広げるよりも、里山や都市など民有地に分布している希少種の保全措置が重要になることも明らかにしました。農林業者・市民・民間企業による、身近な自然を保全する活動が、日本の生物多様性を未来に引き継げるかどうかの鍵になります。」との指摘に唸りました。
これは筆記試験でのキラーセンテンスとして使えますね。これに沿った内容の記述があるともうそれだけでA評価にしたくなります(もちろん課題解決の文章作法に則った論理展開は必須ですが)。

詳しくは、琉球大学のウエブサイトでご確認ください。

千原池から琉球大学理学部を望む
【沖縄県西原町】

研究成果

地球の陸と海の30%以上を自然環境エリアとして保全する「30by30」の実効性を科学的に評価

     生物絶滅による生物多様性の消失を防止するため、2030年までに地球の表面積30%以上を保護区にする国際的取り組みがスタートします。これは、生物多様性条約の目標で「30by30」と呼ばれます。日本でも、小泉進次郎環境大臣が、陸と海の30%以上を自然環境エリアとして保全する「30by30」の基本コンセプトを発表しており、これに関する科学的エビデンスとなった分析結果が、琉球大学理学部・久保田康裕教授と(株)シンクネイチャーの研究チームの論文としてオランダのエルゼビア社から刊行されているマクロ生態学保全学の国際誌「Global Ecology and Conservation」に掲載されました。
     保護区を国土面積30%まで効果的に拡大すると、維管束植物・脊椎動物種の相対絶滅リスクを7割減する効果が見込めます。日本の国立公園や自然環境保全地域などの保護区は国土面積の20%で相対絶滅リスクを4割低減する効果があり、「30by30」でさらに10%の保護区を増加すると、生物の絶滅リスクを3割減する見込みです。
     この分析から、国有林における高山や湿原などの環境に保護区を広げるよりも、里山や都市など民有地に分布している希少種の保全措置が重要になることも明らかにしました。農林業者・市民・民間企業による、身近な自然を保全する活動が、日本の生物多様性を未来に引き継げるかどうかの鍵になります。

    <発表概要>

    背景と研究の視点(実効性のある保護区の設定とは?)
     自然保護区の設置は、生物多様性を保全する基本的な方法です。これは、面積ベースの保全手法(area-based conservation measure)と呼ばれ、進化生態学の分野では、長年にわたって、保護区のあり方とその実効性が議論されてきました。地球史上6回目の大量絶滅と言われる近年の生物多様性の消失を食い止めるために、どれくらいの保護区をどこに設置すべきでしょうか?
     この問いに関して、保全科学者は地球上の25-75%を保護区にすべきことを主張してきました。一方、むやみに保護区を設置して人間の社会経済活動を制限することも、現実的に困難です。そこで、社会的な実行可能性も考慮し、生物多様性条約の枠組みでは、1992年から2010年にかけて4-17%の保護区、2010年から2020年の愛知目標では陸域の17%と海域の10%を保護区にする目標を掲げ、徐々に保護区面積を拡大してきました。
     このような保護区拡大の取り組みにも関わらず、残念ながら、生物多様性の消失には、未だ歯止めがかかっていません。そのため、ポスト2020枠組みでは、2030年までに保護区面積率を30%以上に拡大する目標「30by30」が設定されます。
     ここで注意すべき点は、どこでもいいから保護区を設置して目標値の数合わせをすればいい、ということではありません。保護区の質(実効性)が重要なのです。今まで保護区を増やしても、生物多様性消失に歯止めがかからなかったということは、保護区の設置場所やその後の保全措置に問題があり、うまく生物を保全できなかった、ことを意味します。したがって、保護区の実効性を科学的に評価することが、極めて重要です。具体的には、どのようなエリアに保護区を増やすべきなのか、その結果として生物絶滅をどれくらい抑止できるのかを把握した上で、効果的な保護区拡大の計画を推進する必要があります。
     日本は島国で地域固有の生物が数多く分布しており、世界的な生物多様性ホットスポットの一つとして知られています。日本固有の生物相をいかにして未来に引き継いでいくのか、つまり、生物多様性の保全計画が試されている国です。
     以上のような背景と観点から、琉球大学理学部・久保田康裕教授の研究チームは生物多様性を守るための保護区配置の分析を行い、さらに久保田教授の研究を基に設立されたベンチャーである(株)シンクネイチャー(https://thinknature-japan.com)を通じた研究成果の社会実装を推進しています。

    発表論文
    【タイトル】Area-based conservation planning in Japan: The importance of OECMs in the post-2020 Global Biodiversity Framework
    【著者】Takayuki Shiono, Yasuhiro Kubota, Buntarou Kusumoto
    【雑誌】Global Ecology and Conservation
    【DOI】doi.org/10.1016/j.gecco.2021.e01783
    【URL】https://doi.org/10.1016/j.gecco.2021.e01783

    【タイトル】ポスト2020生物多様性枠組の保全計画 ビッグデータを基にした保護地域とOECMの実効性評価
    【著者】久保田康裕
    【雑誌】國立公園(794), 24-27. 自然公園財団
    【URL】https://ci.nii.ac.jp/naid/40022634478/

    2021年9月27日月曜日

    生物多様性関連パンフレット・チラシ集

    またまたご無沙汰です。
    ここ沖縄ではまだまだ暑い日が続きますが、それでも海から上がったときの風がひんやり冷たく感じられるようになり、季節の変化が乏しい沖縄でも秋になり始めているのがわかります。

    新型コロナ、ワクチン接種率が上がってきたからでしょうか、新規感染者数も減少に転じ、重症者数も減ってきていますね。緊急事態宣言ももしかしたら来月には解除されるかもしれないような報道もあります。ようやく光が見えてきたのかどうなのか、予断を許さないことではありますが、どうしても楽観的に、そして希望的に考えてしまいます。11月から口頭試験が始まりますし、その準備としてのセミナーや模擬面接などもあります。リモートばっかりではなく、やっぱりリアルで開催できるといいのですが。

    いずれにしても来年の試験を受験しようと考えているかたは、いまのうちからコツコツと準備を進めておくべきです。
    わたしでよかったら添削講座を開講しておりますのでよかったらご受講ください。

    そして今回取り上げますのは生物多様性に関するパンフレットなどの資料です。福岡県の資料です。一般のかた、それもお子さん向けのものも充実しています。イメージつかみやすいですよね。技術士試験は高等の専門技術が問われていますが、高等だからといってなにも身構える必要はなくって、こういった基本的な子ども向けの資料でもじゅうぶんに受験対策の立派な参考になります。ここに取り上げられた内容を理解し、ご自分の言葉で第3者に説明できるくらいのレベルに達したら、もう合格まちがいなしです。
    筆記試験問題に対して応用も効きますし、結局のところそれが「高等」な専門技術というものなのかもしれません。

    【伊平屋島】

    生物多様性関連パンフレット・チラシ集

    更新日:2021年5月7日更新 印刷 
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    自然環境学習などの活用のために、ご自由にダウンロードください!

     生物多様性の保全等の取組を社会全体で推進するためには、まず生物多様性の現状や重要性について、県民の皆さんの関心を呼び理解を深めることが必要です。

     そこで、福岡県では子供向けの読み物をはじめ、里山やため池など身近な自然を紹介するパンフレットやチラシを作成してきました。

     それらのパンフレットやチラシを改めて紹介しますので、関心のあるものや広めたいものをご自由にダウンロードいただき、自然環境学習などに活用していただければと思います。

    いのちのつながりいのちのにぎわい~生物多様性と私たち~

     このパンフレットは、小学校高学年以上を対象とした、生物多様性について紹介するパンフレットです。

    いのちのつながりいのちのにぎわい~生物多様性と私たち~表紙

    自然希求 里山 魅力いっぱいの身近な自然

     人と自然との長年にわたる関わりの中で形成されてきた里山は、独特の自然景観や文化・伝統、多様な生きものが生息・生育する場、人に潤いややすらぎを与えてくれる場です。

     しかし、近年、産業構造や生活様式の変化に伴い、人と自然のかかわりが低下し、開発による消失や管理放棄による荒廃などが進んでいます。

     そこで、里山の重要性について、理解を深めていただき、里山の利活用及び保全活動を促すためにこのパンフレットを作成しました。

    里山表紙

    生きものの宝庫ため池 池干しで再生する「ため池」の自然

     ため池は、主に農業用水を確保するために水を蓄え、取水設備を備えた人工池のことです。かつては、農業利用による定期的な減水・干し出しによって、ため池には独特の自然環境が形成されてきました。

     しかし、近年、農業用水路の発達や農地の減少で、ため池が利用されなくなり、富栄養化が進行しています。

     池底にヘドロがたまったりしたため池では、多くの生きものが生きていけません。

     さらに、生きものにとって受難なのが、外来生物の存在です。特にブラックバスやブルーギルが、ため池などの小さな水域に侵入すると、短期間で生態系が壊滅的な影響を受けてしまうことが報告されています。

     このパンフレットでは、これらの問題を解決策として、「池干し」を写真を交えて解説しています。

    ため池表紙

    福岡県の淡水魚~魚を使った環境しらべ~

     「福岡県は日本国内でも有数の豊かな淡水魚類相を持つことを知ってほしい」、「身近な淡水魚や河川環境に興味を持ってほしい」、こんな思いから、生物多様性を身近な題材で実感してもらうために、淡水魚を使った環境ものさし「福岡県の淡水魚」を制作しました。

     淡水魚の県内分布データと生息地点の生態系評価等をもとに作成した全国に類をみない成果品です。河川環境の質を生物多様性の観点から測ることができます。

     なお、これは、元々下敷きとして制作したものですが、ラミネート加工することなどにより、野外でも活用できます。

     見つけた魚の合計点数と種類数から平均点を算出し、ゲーム感覚で簡単に楽しく調べることができますので、子ども向けの自然観察会や環境教育にご活用ください。

     また、水生昆虫や貝など底生動物の種類によって水質を調べるための「川の中の生き物」は、すでに20年以上にわたり県内各地の水辺教室の教材として用いられています。「福岡県の淡水魚」と「川の中の生き物」を併せて使うことで、その川の「環境の豊かさ」と「水のきれいさ」を手軽に調べることができます。

     さらに、これらの指標となる淡水魚や底生動物を見分けるための、同定マニュアルも新しく制作しました。下敷きと併せてご活用ください。

    福岡県の淡水魚表

    福岡の豊かな自然と生きものを未来へ~福岡県生物多様性戦略がスタートしました~

     平成25年3月に、本県初めての自然環境分野での総合計画となる「福岡県生物多様性戦略」を策定しました。

     これは、その普及のために作成したパンフレットです。

     福岡県に生息・生育する主な生き物や、生物多様性の恵み、生物多様性の危機の他、この戦略が目指す2050年の将来像について紹介しています。

     「福岡県生物多様性戦略概要版」と合わせてご活用ください。

    福岡の豊かな自然と生きものを未来へ表紙

    福岡県生物多様性戦略概要版

     「ふくおかの豊かな自然と生きものを未来へ」でも紹介した、「福岡県生物多様性戦略」の概要版です。

     ここでは、戦略の策定の背景や本県の生物多様性の現状と課題等の他、目指す社会を実現するための行動目標について紹介しています。 「ふくおかの豊かな自然と生きものを未来へ」と合わせてご活用ください。

     なお、「福岡県生物多様性戦略」全体版につきましては、下記のURLにてダウンロードが可能です。

    福岡県生物多様性戦略概要版表紙

    県民行動リスト

     このチラシは、「福岡県生物多様性戦略」における重点プロジェクトの一つとして策定した「県民行動リスト」です。

     県民一人ひとりが日々の生活のなかで、生物多様性を意識し、その保全と持続可能な利用に向けた行動の目安となる行動メニューや考え方を示しています。

     是非、皆さんが実施される環境学習などにおいてご活用ください。

    県民行動リスト

    行動リスト こども編(こども編)

     

    ペット外来種終生飼養普及啓発リーフレット

     ペットとして販売、飼養されている外国産の生き物が、自然の中に逃げたり捨てられたりすることで野生化して、日本に昔からいた生き物や人に対して悪影響を及ぼしています。

     野生化した外国産の生き物によりもたらされる悪影響や、外国産の生き物を飼う前に確認すべきことについて、子どもにもわかりやすく解説したリーフレットです。

     

     

     

    ペット外来種終生飼養普及啓発チラシ 外面(外面)

    ペット外来種終生飼養普及啓発チラシ 内面 (内面)

    外来種防除リーフレット(オオキンケイギク、アレチウリ)

    特定外来生物のオオキンケイギク、アレチウリについて、植物の特徴、類似の植物との見分け方、効果的な防除の方法と時期等を載せています。

    また、特定外来生物(植物)の処理方法について説明してます。

     

    表紙

     特定外来生物の駆除にご協力ください! [PDFファイル/3.48MB]

    メジロ捕獲禁止のお知らせ

     福岡県では、これまで愛玩飼養を目的とした野生鳥獣の捕獲は、メジロのみ1世帯1羽に限り許可していましたが、密猟や乱獲を助長する恐れがあることなどから、平成24年4月1日から許可しないこととしました。

     このチラシは、その周知のために作成したものです。

    メジロ捕獲禁止チラシ

    傷ついた野生動物の保護について

     野生動物の多くは寿命がつきる前に他の生き物に食べられたり、ケガや病気で命を落とします。

     野生動物は、人と暮らしているペットとは違い、もともと人をこわがって暮らしているものです。

     人がふれようとすると、体を動かせるかぎり逃げようとします。人が保護しようとすることそのものも、野生生物にとってストレスがかかるものなのです。

     野生動物は、自然のままに生きていくのが本来の姿であり、自然の中での出来事については見守ることが基本です。

     傷ついた動物を助けたいと思う気持ちはとても自然で大切ですが、彼らが生きていく環境そのものを守ることについて考えていただければ、より大きな保護につながります。

     このチラシは、傷ついた野生動物のうち、保護の対象としているものと対象としていないものを説明をしているほか、傷ついた野生動物を見かけた場合の対処について紹介しています。

     傷ついた野生動物の保護について1ページ目

    野鳥の観察・撮影マナーについて

     春から夏にかけて、多くの野鳥が繁殖の時期を迎えます。

     つがいになる相手を探したり、巣をつくる木を探している時期に、接近して撮影したり、集団で撮影したりすると繁殖をやめてしまうことにもつながります。

     そのようなことをできるだけ防ぐために、注意喚起を目的としたこのチラシを作成しました。

    野鳥の観察・撮影マナーチラシ

    平尾台自然観察センターのご案内

     平尾台は、南北6km、東西2kmにわたって広がる日本有数のカルスト台地で、天然記念物、北九州国定公園に指定され、また、周辺部は筑豊県立自然公園にも指定されています。

     平尾台自然観察センターでは、平尾台の散策コースを紹介しているほか、平尾台に生息・生育する動植物、カルスト地形の仕組みや特徴をジオラマによりわかりやすく解説するなど、様々な情報を発信しています。

     平尾台での自然観察会には、本センターをご活用ください。

    平尾台自然観察センターパンフ表紙

    その他お知らせ

     福岡県では、生物多様性に関する情報を幅広く発信するため、フェイスブックを活用し「福岡県生物多様性Web情報サイト」を開設していますので、是非ご覧になってください。

     また、フェイスブックのアカウントをお持ちの方は、本サイトに「いいね」をしてくださると、発信した情報を受け取ることができますよ。

    福岡県生物多様性Web情報サイト画面イメージ及びQRコード

    「福岡県生物多様性Web情報サイト」イメージ 「福岡県生物多様性Web情報サイト」QRコード


    2021年9月12日日曜日

    技術士CPD活動実績の管理及び活用制度の開始

    大変ご無沙汰しております。
    これまで特段ブログに取り上げるべきネタもなかったので、業務のほうで忙しかった(出張が続きました)こともあってやや間が空いてしまいました。9月も半ばに差し掛かろうという今日になって慌ててブログのことに思いを馳せたところ、ちょうど技術士CPDについての制度が運用開始になったとのアナウンスがあったのでコレを取り上げることにします。

    CPDについては、平成時代の口頭試験ではよく問われたネタなのですが、ご存じのとおり、令和になってからの技術士2次試験の口頭試験では特に直接的には問われなくなりました。そんなわけで受験生にとっては試験対策としてCPD制度を必ずしも理解・把握しておく必要はなくなりました。
    そうはいっても技術士になったらこれからはCPD活動実績を管理することがより強く推奨されるようになったので(まだ「義務」ではないようですが)、技術士を目指すかたもなんとなくでも気にかけておいたほうがいい話題です。口頭試験の際には試験官から問われなくとも、「継続研さん」のところで話の流れ次第では受験生側から持ち出すべき話題だとも思います。新制度について詳しいとそれだけ評価があがるのではないでしょうか。
    技術士資格もそのうち更新制度になることが検討されていますから、避けては通れません。いまのうちからコツコツとCPDを登録しておく癖を身につけておいて損はありません。
    しかし、基準CPD時間が年間20時間、推奨CPD時間が年間50時間なんですね。RCCMを主催する建コン協会と比べると緩いですね。まっ、緩いのはキライじゃないんですけどね。

    【那覇市】







    技術士CPD活動実績の管理及び活用制度の開始

    2021年4月26日に発出された大臣通知および9月8日の文部科学省省令改正に基づき、新らたに技術士CPD活動実績の管理及び活用制度が始まりました。新制度の概要は次のとおりです。

    1.技術士CPD活動実績時間の技術士登録簿への記載

     このたびの文部科学省省令改正により、技術士登録簿に「資質向上の取り組み状況」欄が新たに設けられました。このことにより、技術士登録簿に技術士CPD活動実績の記載を希望する技術士の方は、申請(登録事項変更届出書等の提出)により、過去5年度までの実績時間が記載できるようになりました。

    2.技術士CPD活動実績名簿の作成及び公表

     技術士CPD活動実績の記載申請時に、本会ホームページにおいて氏名等の掲載を希望される場合は、一定以上の研さんを重ねている(*1)技術士として氏名等をホームページに掲載します。
    *1:前年度における技術士CPD活動実績の登録時間が、20CPD時間以上50CPD時間未満の方は「基準CPD時間達成者」のページに、また50CPD時間以上の方は、「推奨CPD時間達成者」のページに掲載されます。当面、名簿の更新は、登録された翌月の月初になります。

    3.「技術士(CPD認定)」の認定

     技術士の社会的な信用度を高め活用を促進するため、長期間連続して一定以上のCPD実績が認められる(*2、3)技術士の方は、申請により認定を行います。認定が認められた方には、「技術士(CPD認定)」の認定証を発行すると共に、希望によりCPD認定が認められた方の氏名等を本会ホームページに掲載します。当面、当月申請の対象者は翌月月初に掲載されます。
    詳細は下部関連ページ「技術士(CPD認定)の申請」をご参照ください。
    *2:申請前の過去5年度間の実績登録において、[1] 合計250 CPD時間の実績、かつ[2] そのうち5CPD時間以上の技術者倫理の実績、かつ[3] 各年度が少なくとも20 CPD時間の実績があること。
    *3:当面の経過措置として、2024年3月末までの申請については、直近の過去2年度間連続して推奨CPD時間(50CPD時間以上)を達成している実績により同様の措置を講じます。また、2021年度以前の実績登録においては、技術者倫理に関する実績を要件としません。

    4.技術士CPD活動実績証明書の発行

     CPD活動の実績の活用に資するため、技術士登録簿に記載された技術士CPD活動実績を証明する、「技術士CPD活動実績証明書」を申請に従い発行します。

    5.申請手続き

     現在、上記の手続きについては、本会のホームページを通して容易に行って頂けるよう利便性の高いオンラインシステムを開発中です。完成後に改めてご案内致しますので、このシステムを利用した申請をお勧めします。なお、申請を急がれる技術士の方は、以下の関連ページに記載されている方法に従って、文書による申請をお願い致します。