2015年12月14日月曜日

パリ協定

パリで開催されていた国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議「COP21」で京都議定書に代わる実に18年ぶりの国際的な取り決めが採択されました。

平成25年度以前の試験であれば、来年度からの口頭試験でも訊かれたと思いますが、今の制度では口頭試験では訊かれることはありません。
来年7月の筆記試験でも直接的には問われないでしょう(環境部門はなんかしら訊かれそうですけど)。
ただ、直接に訊かれなくても、地球温暖化防止に関するネタを論文で使うのであれば(実際、使う場面が多いと思います)、ぜひ積極的に「パリ協定」あるいは「COP21」というキーワードを放り込んでください。
論文の印象が全然違うものになることでしょう。
ちょこっとでも触れているひととまったく念頭に置いていないひととを見比べた場合、やはり書いてあるひとのほうに軍配が上がるんじゃないでしょうか。

【台東区谷中】

NHKニュース

ニュース詳細

COP21 「パリ協定」を採択
12月13日 3時32分


フランスで開かれている地球温暖化対策の国連の会議COP21は12日、京都議定書以来18年ぶりとなる新たな枠組み「パリ協定」を採択しました。発展途上国を含むすべての国が協調して温室効果ガスの削減に取り組む初めての枠組みとなり、世界の温暖化対策は歴史的な転換点を迎えました。
COP21の議長を務めるフランスのファビウス外相は、会期を1日延長して日本時間の13日午前3時すぎから閣僚級の会合を開き、各国に示した最終的な合意案について意見を聞きました。会合では各国から大きな異論は出ず、そのままCOPの全体会合に移行し、温暖化対策の新たな枠組み「パリ協定」が採択されました。
パリ協定は法的な拘束力を持つ枠組みで、気温上昇を産業革命前に比べて1.5度に抑えるよう努力するとし、世界全体の温室効果ガスの排出量をできるだけ早く減少に転じさせて、今世紀後半には実質的にゼロにするよう削減に取り組むとしています。
また、途上国も含めたすべての国が5年ごとに温室効果ガスの削減目標を国連に提出し、対策を進めることが義務づけられました。削減目標は提出するたびに改善されるべきだとしたほか、排出量の実績などについて専門家の検証を受けることも盛り込んでいます。
さらに途上国への資金支援について、現在の水準の年間1000億ドルの数字は盛り込まず、その水準を2025年にかけて引き続き目指すとする協定とは別の決定を行いました。
また、経済力がある新興国なども自主的に資金を拠出できるとしたほか、先進国は資金支援の状況を2年に一度報告する義務が盛り込まれました。
温暖化対策の国際的な枠組みとしては、先進国だけに温室効果ガスの排出削減を義務づけた京都議定書以来18年ぶりで、途上国を含むすべての国が協調して削減に取り組む初めての枠組みとなり、世界の温暖化対策は歴史的な転換点を迎えました。
(略)

「パリ協定」 詳しい合意内容は

「パリ協定」は法的拘束力を持つ地球温暖化対策の新たな枠組みで、2020年以降は先進国と発展途上国、すべての国が協調して温室効果ガスの削減に取り組むことになります。
この中で、世界全体の平均気温の上昇を産業革命前に比べ1.5度に抑えるよう努力するとし、世界全体の温室効果ガスの排出量をできるだけ早く減少に転じさせて、今世紀後半には実質的にゼロにするよう削減に取り組むとしています。そして、この長期目標を達成するために途上国も含めすべての国が5年ごとに温室効果ガスの削減目標を国連に提出し、対策を進めることが義務づけられました。
削減目標は各国の野心を反映し提出するたびに改善されるべきだとしたほか、排出量の実績などについて専門家の検証を受けることも盛り込んでいます。
そのうえで、先進国と途上国の間で責任に差を持たせるため、先進国が排出削減の対策で主導的な役割を果たすべきだとしたうえで、途上国も国内事情に応じた形で排出量の削減や抑制をするよう促しています。
また、温暖化による災害の被害を抑える対策の強化を世界的な目標に掲げるとともに、各国が具体的な対策をまとめることになりました。
さらに、温暖化によって引き起こされた災害などでの損失や被害を最小限に抑えることも重要だと指摘しています。
最大の争点だった途上国への資金支援については、途上国での温室効果ガスの排出削減策や温暖化の被害を抑える対策を進めるため、先進国による資金支援を義務づけ、先進国だけでなく経済力がある新興国なども自主的に資金を拠出することを促しています。
ただ、拠出の額については現在の水準の年間1000億ドルについて「パリ協定」本体には数字を盛り込まず、その水準を2025年にかけて引き続き目指すとする協定とは別の決定を行いました。
そして、長期目標の達成のためにこうした削減目標や資金支援などの進捗(しんちょく)状況を2023年以降、5年ごと検証することになりました。
「パリ協定」は、世界全体の温室効果ガスの排出量の少なくともおよそ55%に相当する、気候変動枠組条約の締約国55か国以上の参加で発効します。

「パリ協定」の評価は? 課題は?

「パリ協定」は1997年の京都議定書以来18年ぶりとなる、法的拘束力を持つ新たな枠組みで、世界各国が協調して地球温暖化対策に取り組む歴史的な転換点となりました。
世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べ2度未満に抑えることを前提に、海面水位の上昇など温暖化の脅威にさらされている国々からの声を受けて1.5度に抑えるよう努力するとさらに踏み込みました。
そして、世界全体の排出量をできるだけ早く減少に転じさせ、今世紀後半には排出量を実質的にゼロにするという野心的な目標を掲げています。
そのためにも、先進国だけに削減目標を義務づけた京都議定書とは異なり、2020年以降は発展途上国も含めすべての国が5年ごとに削減目標を提出し、対策を進めることが義務づけられました。
今や世界全体の温室効果ガスの排出量の6割以上を占める途上国も排出削減を行うことで、世界全体の取り組みの強化につながることが期待されています。
ただ、京都議定書を離脱したアメリカや、世界最大の排出国、中国が参加できる枠組みを目指したことで目標の達成は義務づけられず、達成できなかったときの罰則規定もありません。
削減目標を提出するごとに改善するといった規定や5年ごとに行う検証などを通じて実効性を持たせることができるかが課題となります。
また最大の争点となっていた途上国への資金支援については、年間1000億ドルという具体的な数字は「パリ協定」本体には盛り込まれず、その代わりに先進国は2025年にかけて、年間1000億ドルの資金拠出を引き続き目指すとする決定を別に行うことで、先進国と途上国の間の妥協が図られました。
先進国に加えて経済力のある新興国などにも拠出を促したことで、温暖化の影響を受けている途上国への支援が広がることが期待されています。
しかし、島しょ国をはじめ途上国での温暖化による脅威は強まっており、必要な支援を実現できるかが問われることになります。

環境省:Ministry of the Environment

国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)及び京都議定書第11回締約国会合(COP/MOP11)の結果について(お知らせ)

添付資料

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