どちらかというと皆さんが興味をお持ちなのはこっちのほうだと思うわけですが、設問の対象となる「(建設環境)に係わる社会的な変化・技術に関係する最新の状況」や「(建設環境)に共通する普遍的な問題」について具体的にどういったことが問われているのか、これまでの出題テーマから探っていきましょう。
H28
①気候変動適応策
②大規模津波災害からの復旧復興事業における自然環境への配慮
H27
①コンパクトシティと環境配慮
②建設副産物の3R推進策
H26
①防災減災と生物多様性
②インフラ更新と環境配慮
H25
①低炭素都市づくり
②閉鎖性水域の水質改善策
いずれも建設部門共通の社会的課題について建設環境の技術者としてどのようにアプローチするか(課題を抽出してそれをどのように解決を図るのか)が問われています。
建設部門共通の社会的課題のほうは、白書で取り上げられるような社会的課題に対して、建設環境の技術者としての取り組みを書けるかどうかになるのではないでしょうか。
なにかと話題の【渋谷区】
建設部門の共通課題(国土のグランドデザイン2050)としては、これまでにも出題されているものも含めて
①人口減少社会(H27?)
②少子化・高齢化社会(H27?)
③防災減災(H26・H28)
④インフラ更新(H26)
⑤災害復興や東京オリンピック等に向けての建設ラッシュ(H27・H28)
⑥気候変動適応策と緩和策(H28)
⑦低炭素都市づくり(H25)
⑧観光立国
⑨建設産業の活性化・技術継承
⑩建設事業の海外展開
⑪生産性の向上~i-Construction
があり、
建設環境独自のものとしては、
⑫環境改善(閉鎖性水域の保全再生)(H25)
がありました。
環境改善ものとしては、水質のほかにも底質(水質みたいなものですが)、自然再生事業、都市緑化などもあるかもしれません。
今年は河川法改正20周年ということもあり
⑬多自然川づくり
あたりが来るのではないかと予想しています。
「過去を振り返り今後に活かす」というテーマで出題されるのではないでしょうか。
これまでの取り組みの成果(効果)、解決されていない課題及び新たに浮かび上がった課題、その解決策、その留意点です。
そのほか、現在策定に向けて検討中ですが
⑭ダム再生ビジョン
というのもあります。ただしこれは来年、さ来年になるかもしれません。
⑮地震災害からの復旧復興における環境配慮(廃棄物関連)
⑯土砂災害からの復旧復興における環境配慮(自然環境)
なんてのも昨年の問題をパクリ過ぎな感じもいたしますが、骨子程度には整理しておいて損はないと思います。
たくさん挙げてしまいましたが、なにがテーマとなっても建設環境の技術者としての対応はそんなにはバリエーションはないと思います(解答ネタ、解答パターンとして)。
要はどんなテーマであっても環境負荷低減を図ることでボトルネックを解決解消し、課題を達成するということです。あるいはボトルネックを解決解消して課題である環境負荷低減を図るということです。この軸さえブレなければ大丈夫です。
この際、カギとなるのが「ボトルネックの抽出」になります。
ここでご自分の解決策を展開しやすいボトルネックを抽出できるかどうかで、あの短い限られた時間で回答論文を書ききることができるかどうかが決まるのではないでしょうか。
頑張ってください!
*ボトルネックとは、課題の達成を阻む問題点のことで、近年の問題文では「技術的課題」とも。
0 件のコメント:
コメントを投稿