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2021年6月16日水曜日

デジタルを前提とした国土の再構築

関東も梅雨入りしたとのニュースがあったので、そうすると沖縄は梅雨明けしたと勝手に思っていたらまだまだ明けていなかったようです。昨日は朝方にかけてかなりの豪雨となり、勤務先周辺では道路も冠水していたようですね。土砂崩れなど大きな被害がないといいのですが。
それでももう間もなく梅雨は明けることでしょう。セミの鳴き声もだんだんと大きくなってきました。コロナで翻弄されていますがこうして季節はきちんと巡っているんですよね。

そして日本技術士会HPにて、令和3年度の技術士第2次試験の試験会場が発表されました。
ということは試験は延期されることなく予定通りの実施となるようです。
気になる沖縄の試験会場はどこになるのか見てみますと、2次試験としてはおそらく初めてになるのかな、ホテルでの開催になるようです。
一昨年だかの1次試験では今回の近くの別のホテルで実施していまして、たまたまそのときは試験監督を務めたのですが、試験監督の座る場所がなんと檀上にしつらえてあって、だだっ広い会場を一望できるその席に座ると、まっさらの白いテーブルクロスが掛かった長机の上に重々しいハンドマイクがそれぞれの監督員の前に置いてありました。まるで野球選手の入団発表とか大作映画の制作発表だかの記者会見のようでした(笑)。会場の隅には結婚披露宴で新郎新婦を介添えするような白手袋着用のポマードでかっちり横分けしたホテルマンが周囲に目を光らせていたのがおかしかったです。ご本人にはそのつもりはまったくなかったと思いますが、カンニングなど不正行為の防止にとても効果があったのではないでしょうか。
静かだし、椅子も大学キャンパスなんかよりも上等だし、受験するひとにとっても、とてもいいと思いますよ。

まもなく試験が始まります
【沖縄県那覇市首里】

ここのところ矢継ぎ早に委員会などでの検討内容が公表されています。国土交通白書のリリース間近だからでしょうか。
今回とりあげるのはデジタル技術を活用した(というより前提とした)2050年を見据えた国土づくりです。
添削論文でも多くのかたが課題やら解決策やらでAIだとかICTだとかを取り上げています。だいたい似たり寄ったりの内容になりがちですが、この資料はさらに具体的なネタが満載なので他の受験生に差をつけることができるエッセンスが得られると思いますよ。
概要版は課題と解決策の方向性がわかりやすくまとめられていますので、論理的な記述にも参考になります。

デジタルを前提とした国土の再構築
~「国土の長期展望」最終とりまとめを公表します~

令和3年6月15日

国土審議会計画推進部会国土の長期展望専門委員会において、2050年を見据えた今後の国土づくりの方向性について検討を行い、結果をとりまとめましたので公表します。

コロナ禍も契機としたデジタル世界の到来は、地理的条件の不利に制約されてきた地方にとっては再生の好機となります。創意工夫によりデジタルとリアルを融合し地域に実装することで、地球環境問題等にも対応しながら、人口減少下であっても安心して暮らし続けられる多彩な地域・国土の構築を目指します。

【とりまとめのポイント】
1.国土づくりの目標 : 「真の豊かさ」を実感できる国土
2.目標実現に向けた三つの視点
(1)ローカルの視点 :「多彩な地域生活圏の形成」
 ・人々の行動範囲(通勤・通学等)である地域生活圏に着目
 ・遠隔医療やテレワークなどデジタル技術も活用することで、以前より少ない10万人前後の人口規模でも圏域の維持が可能(人口減少下で維持していくためには、国等による積極的な支援も必要)
   ⇒これにより大多数の国民が圏域内に含まれ、地域で暮らし続けることが可能に
 ・地域生活圏の実現に向け、住民目線に立って、[1]デジタル化の推進、[2]都市的機能等のリアルの充実、[3]「デジタル×リアル」の暮らしへの実装等の取組を推進(地域全体での果敢な取組が不可欠)
 ・地域生活圏単位で、良好な地域経済循環や分散型エネルギーシステムの構築を推進
 ・地域固有の歴史・文化・自然環境等を活かして、個性ある多彩な地域を全国に形成
(2)グローバルの視点 :「『稼ぐ力』の維持・向上」
<産業基盤の構造転換>
  ・大学等を核としたイノベーションの創出、そのための人材確保
  ・グローバルニッチや農業等の地域発のグローバル産業の育成  等
<大都市のイノベーション>
  ・成長率が低迷する東京等の大都市のデジタル化の徹底、知識集約型産業の集積促進による再生 等
(3)ネットワークの視点 :「情報・交通や人と土地・自然・社会とのつながり」
  ・国土の再構築の前提となる情報通信や交通ネットワークの充実
  ・「地域管理構想」の策定等を通じた地域住民自らによる国土の適正管理の推進
  ・防災・減災・国土強靭化による安全・安心な国土の実現
  ・「2050カーボンニュートラルの実現」に資する国土構造の構築
  ・個々人の価値観を尊重しつつ、支え合い、共感し合う共生社会の構築
3.今後の方向性 : 速やかに新たな国土計画の検討を開始すべき
        (この機を逃さず、具体の施策につながるような実行性のある計画にすべき) 

国交省HP:国土の長期展望専門委員会(※とりまとめ、懇談会の開催状況、資料等を掲載)
(URL)https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s104_choukitennbou01.html

添付資料

報道発表資料(PDF形式)

2021年3月14日日曜日

気候危機時代を生き抜く「気候変動×防災」戦略

本日で令和2年度口頭試験が終了しました(追試験がありますがとりあえず)。
新型コロナに振り回され、今年度はいつになく長かったですね。それでもあとは4月30日(金)の合格発表を待つのみです。
口頭試験の質問内容などはちかぢか整理され掲示されると思いますので、今日は別の話題を提供します。

気候変動適応策の新しいバージョンもそろそろ発表される頃合いになってきましたが、令和2年版環境白書でも取り上げられた’’気候危機’’とその気候変動対策の防災版’’気候変動×防災’’についての動画が公開されました。
地球温暖化の進行を抑える"気候変動対策"と、地球温暖化によって激甚化・頻発化する気象災害に備える"防災・減災対策"を同時に行う企業・自治体の先進的な取組を紹介したものだそうです。
これは建設環境を自認する、そして建設環境の技術士を目指すかたは必聴必見の動画ではないでしょうか。CPDも計上できますし、継続研鑽としてもよい話題です。

しかしノンステートアクターっていう言い方はまだ馴染みがないせいか違和感がありますねえ。別にそこまで新しい概念というわけでもないですからね。語感、音感、カタカナ語としての類似感としてはステークホルダーというのに近いでしょうか。コンピテンシーにもまだ慣れないし(←まだ言ってる)。。。明治の初め頃のように、漢字で新しい概念をうまく表現してもらえたらいいのにと思います。
でも筆記試験の答案で’’ノンステートアクター’’なんて書いたらウケがイイのかな。。。

ミュージアムて...
【京都市東山区祇園町南側】

令和3年3月12日
地球環境
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動画『気候危機時代を生き抜く「気候変動×防災」戦略』の公開について

 動画『気候危機時代を生き抜く「気候変動×防災」戦略』について、「COOL CHOICEウェブサイト」( https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/bosai/ )で公開いたしました。地球温暖化の進行を抑える"気候変動対策"と、地球温暖化によって激甚化・頻発化する気象災害に備える"防災・減災対策"を同時に行う企業・自治体の先進的な取組を紹介します。個人での視聴はもちろん、イベントや授業、研修など様々な場面で利用することができます。ぜひ御覧ください。

1.ウェブサイトでの公開について

 動画『気候危機時代を生き抜く「気候変動×防災」戦略』(以下、「本動画」という。)を「COOL CHOICEウェブサイト」内で公開いたしました。

〔本動画の公開場所〕https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/bosai/

※関連動画として「おしえて!カミナリ先生~気候変動×防災~」も公開していますので、こちらも併せて御覧ください。https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/kaminari/

[本動画の概要]

 近年、激甚化・頻発化する気象災害にも、地球温暖化が大きく関係していると言われています。

 本動画は、企業・自治体等のノンステートアクターを主な対象として、地球温暖化の主な原因である二酸化炭素の排出を抑える"地球温暖化対策"と気象災害に備える"防災・減災対策"を同時に行う「気候変動×防災」の取組を紹介することで、正しい理解を得て、主体的に行動いただくことを目的に制作しています。

 本動画はフルバージョンで17分程度で、チャプターごとの再生も可能であり、個人での視聴はもちろん、研修やイベントなど様々な場面で利用することができます。

[本動画の種類]

(1)気候危機時代を生き抜く「気候変動×防災」戦略 フルバージョン

   17分38秒

(2)気候危機時代を生き抜く「気候変動×防災」戦略 

   Chapter1:今すでにある危機に「気候変動×防災」で挑む

   3分33秒

(3)気候危機時代を生き抜く「気候変動×防災」戦略

   Chapter2:科学者が指摘「気候変動×防災」の重要性

   4分43秒

(4)気候危機時代を生き抜く「気候変動×防災」戦略

   Chapter3:ノンステートアクターの「気候変動×防災」具体例①

   3分35秒

(5)気候危機時代を生き抜く「気候変動×防災」戦略 

   Chapter4:ノンステートアクターの「気候変動×防災」具体例②

   3分29秒

(6)気候危機時代を生き抜く「気候変動×防災」戦略 

   Chapter5:持続可能な未来へ いま行動すべき時 

   2分17秒

[本動画の監修等] 

監修  国立研究開発法人 国立環境研究所 副センター長 江守正多 氏

    気象庁 気象研究所 川瀬宏明 氏

2.DVDの貸出しについて

 企業・自治体における研修や、環境意識向上のためのイベント等に積極的に御活用いただきたいため、本動画を収録したDVDの貸出を行います。

 DVDの貸出しに関する詳細は、「COOL CHOICEウェブサイト」内の『気候危機時代を生き抜く「気候変動×防災」戦略 利用規約』( https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/kaminari/rule_210312.pdf )を御確認ください。

[DVDの貸出しに関する問合せ先]

メール: chikyu-suishin@env.go.jp


2020年3月10日火曜日

持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド(第2版)

合格発表から数日が経過し、ようやく日常を取り戻しつつあります。
そろそろ気持ちを切り替えて、令和2年度試験に向けての準備を始めたいですね(私自身に向けたメッセージでもあります)。
4月から始めようなんて考えていたら受験申込書提出の際に焦ることになりますよ。例年よりちょっと締め切りが早いんです。気を付けてくださいね(その昔はGW後だったのになぁ)。
今回残念ながら不合格となってしまったかたの多くは、厳しいようですが受験申込書類の作り込みが浅かったのだと思います。
この反省を踏まえ、ぜひとも今度の試験ではシッカリ書類を仕上げてほしいと思います。
技術士2次試験の受験申込書類は口頭試験で試験官に確認されるとても重要な書類です。
例年、口頭試験の合格率は8~9割ですが、この残念ながら1~2割のかたの不合格要因は、その多くが受験申込書類の記述内容が技術士としての相応しさを満足していないためであるといいます。備えあれば患いなしです。早めのスタートが合格への早道です。
技術士による第3者目線を欲しているかた、そもそも何を書いていいのかがよくわからないかた、他分野他科目から建設環境に乗り換えるかた、総監受験のかた、わたしでよかったら有料ですがお手伝いしますので連絡ください。
令和2年度筆記試験対策添削講座 中期コースのご案内(←出願書類作成コースもあります)

・・・と、つい宣伝になっちゃいました。
今回ご紹介するのは企業向けのSDGs活用ガイドです。
技術士になると所属する組織の重要なポジションを任されることが多くなりますよね。事業・業務としての環境配慮だけでなく、組織の運営・経営面でも環境配慮、持続可能性が求められます。
技術士じゃないから関係ない、なんて言ってはいけません。技術士に相応しいかどうかが評価ポイントですから、技術士を目指すひともぜひとも齧っておいてほしいと思います。

昨年度の試験では部門科目を横断してSDGsについての出題が目立ちました。
昨年に出題されたから令和2年度は出ない、とは限りません。変わらず重要テーマだからです。もちろん企業人の立場としての回答が求められることはないかもしれませんが(総監は別です。総監のひとは要チェックです)、また直接SDGsについて問われなくとも、課題や問題点、解決策や留意点などでネタとして持ち出すと高評価となること間違いなしです。
企業人としての立場でどのようなことができるのか、概要版でもいいのでぜひチェックしてみてください。

Salmon-Safe認証制度のプレゼンパワポ
※オレゴン州の農場や都市部流域においてサーモンの産卵と成長を支援するため、生息流域を保護する目的で作られた制度
【沖縄科学技術大学院大学】

令和2年3月10日
総合政策
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すべての企業が持続的に発展するために「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」(第2版)の発行について

 環境省は、持続可能な開発目標(SDGs)に係る取組の進展に寄与することなどを目的として、企業がSDGs達成に向けて取り組む際の手引となるよう「持続可能な開発目標(SDGs)の活用ガイド」を平成30年6月に作成しています。この度、その第2版を発行しましたので、お知らせします。
 今回の改正では、SDGsを取り巻く国内外の情勢の変化や進展を反映するとともに、第五次環境基本計画(平成30年4月閣議決定)で提唱した「地域循環共生圏(ローカルSDGs)」や「ESG地域金融」などの関連情報をより詳細に記載しました。さらに第2版では、ケーススタディ事例を更新し、優良事例、参考となるガイドライン・ツール・各種支援制度などを新たに追加しています。
 本編、資料編ともに、環境省HPからダウンロードして、閲覧・利活用することが可能です。
【ガイドの特徴・構成】
 本ガイドは、SDGsについてこれまで特段の取組を行っていない、あるいはSDGsに関心を持ち何か取組を始めてみようと考えているような企業で、とりわけ職員数や活動の範囲が中小規模の企業・事業者に活用いただくことを目的としています。このため、地域経済を支え、地域の活力の中心となって活動しているこれからの方々の目線で眺め、使いやすい内容となることを意図して構成しています。
 また、SDGsには17のゴールがありますが、本ガイドにおいては、環境保全と関係の深いゴールや取組を中心に扱っています。例えば、4(教育)、6(水・衛生)、7(エネルギー)、11(都市)、12(持続可能な生産と消費)、13(気候変動)、14(海洋)、15(陸域生態系・生物多様性)、17(実施手段・パートナーシップ)に係るものです。
 本ガイドの構成は、本編と資料編の2部構成です。
 本編では、企業を取り巻く社会の変化やSDGsを巡る国内外の動きなどを紹介するとともに、企業の持続可能性に関わる動き、SDGsに取り組むための具体的な方法をケーススタディの事例や取組手順を具体的に示しました。SDGsへの理解を深め、そして実践へとつなぐためのガイドとなっています。
 資料編では、SDGsに取り組むに当たり、活用しやすいガイドライン・ツール・各種支援制度、企業のSDGsに対する意識調査結果、企業の取組とSDGsの紐付け、取組事例の紹介などをまとめています。
 いずれも環境省のホームページから自由にダウンロードして御利用いただけます。
(環境省WEBリンク先)
 環境省/総合環境政策/環境と経済/環境に配慮した事業活動の促進
・持続可能な開発目標(SDGs)の促進

添付資料

2020年1月17日金曜日

地域循環共生圏ポータルサイト

早いものでもう1月も後半戦ですね。
年末から年始にかけても暖冬が続いていましたが、ここにきてようやく冷え込んできました。沖縄では冬を告げる「桜の花」が咲き始めたんですよ。

ぬくぬくと暖かい屋内で環境省のホームページをぼんやり眺めていたら、地域循環共生圏に関するポータルサイトが開設されていたことを知りました。
建設環境とはややズレますが、環境部門や総合技術監理部門(の社会環境管理)の試験対策にはバッチリなサイトだと思います。
この分野は、技術、概念、キーワードなどが日々更新されるので、常に最新の話題に触れておく必要があります。そういったことにとても活用できるサイトだと思います。
ぜひ、定期的にチェックしてみてください。

●地域循環共生圏づくりプラットフォーム
●脱炭素イノベーションによる地域循環共生圏
●持続可能な地域の未来づくりに向けたSDGsリーダー研修
●森里川海をつなぎ、支える取組
●つなげよう、支えよう 森里川海プロジェクト
●グッドライフアワード
●ESG金融
●分散型エネルギー

地域循環共生圏ポータルサイト

たこ飯で有名な「すむばり」にて
【宮古島市狩俣】

地域循環共生圏の概要
2018年4月に閣議決定した第五次環境基本計画では、国連「持続可能な開発目標」(SDGs)や「パリ協定」といった世界を巻き込む国際な潮流や複雑化する環境・経済・社会の課題を踏まえ、複数の課題の統合的な解決というSDGsの考え方も活用した「地域循環共生圏」を提唱しました。 「地域循環共生圏」とは、各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方です。
「地域循環共生圏」は、農山漁村も都市も活かす、我が国の地域の活力を最大限に発揮する構想であり、その創造によりSDGsやSociety5.0の実現にもつながるものです。
「つなげよう、支えよう 森里川海」プロジェクトでも、地域の自然環境の保全や再生を進め、そこから得られる恵みを上手に活用することで、地域の社会や経済にも貢献していこうという「地域循環共生圏」の考え方の普及を図っています。
人口減少時代に入り、高齢化や過疎化が進む地方ですが、一方で自然の恵みの宝庫です。その恵みを環境に配慮された持続可能な形で、エネルギー・食糧・観光資源として活用できれば地方を元気にすることができます。
また、地方は都市に依存していると思われがちですが、実は、都市が地方に依存しているのです。地方の自然の恵みが生み出す多くのエネルギー・水・食糧、そして人材も地方から都市にもたらされています。都市と地方のそういったつながりの大切さに目を向け、都市と地方がお互いに支え合う関係を強固にすることで、複合化する環境・経済・社会の諸問題を同時に解決することができるのではないでしょうか。
地域循環共生圏とは~地域が自立し、支え合う関係づくり~イメージ画像
地域循環共生圏とは、地域の資源、自分たちの目の前にあるものの可能性をもう一度考え直し、その資源を有効活用しながら環境・経済・社会をよくしよう、資源を融通し合うネットワークをつくっていこうというものです。その視点は、エネルギー、交通・移動システム、災害に強いまちづくり、衣食住の日々の生活者としてのライフスタイル等があります。それらすべてを落とし込んだものが、下図「地域循環共生圏(日本発の脱炭素化・SDGs構想)」になります。これを私たちは「曼荼羅」と呼んでいます。
「地域循環共生圏」の創造による持続可能な地域づくりを通じて、環境で地方を元気にするとともに、持続可能な循環共生型の社会を構築していきます。この実現に向けて、関係省庁と連携しながら取り組んでいきます。
地域循環共生圏イメージ画像

2019年8月29日木曜日

施工計画、施工設備及び積算における建設リサイクル

佐賀県の豪雨災害はたいへんなことになってしまいました。武雄市は祖母の故郷の近くということもあり(遠い親戚もいるだろうから)とても心配です。九州北部は雨が集中しやすいのでしょうか。
それにしても毎年どこかで発生してしまいますね。

前回に続きまして他科目における建設環境問題、今回は建設リサイクルについての出題です。

9-10 施工計画、施工設備及び積算【選択科目Ⅲ】
Ⅲ-2 天然資源が極めて少ない我が国が持続可能な発展を続けていくためには,「建設リサイクル」(建設副産物の発生抑制,再資源化,再生利用及び適正処理)の取組を充実させ,廃棄物などの循環資源が有効に利用・適性処分されることで環境への孵化が少ない「循環型社会」を構築していくことが重要である。今後,社会資本の維持管理・更新時代の本格化に伴い建設副産物の質及び量の変化が想定されるなど,更なる「建設リサイクル」の推進を図っていく必要がある。

(1)「建設リサイクル」の推進の取組に関して,技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。

(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)(2)で示した解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。

これはそのまんま建設環境で出題されてもおかしくない内容ですね。
実際、建設発生土は今年度試験Ⅱ-1で出題されましたし、施工計画のこれに似た問題が平成27年度試験で出題されています。東京オリンピックに向けた建設ラッシュを想定したものでした。
建設環境 Ⅲ-2 建設副産物の3R

この問題に対しても少なくとも想定回答論文を1本作成しておいてもいいと思います。とても身になるハズですよ。
建設リサイクル推進計画2014

スイッチバックの早岐駅
【長崎県佐世保市】

2017年6月28日水曜日

「ダム再生ビジョン」の策定 ~頻発する洪水・渇水の被害軽減や再生可能エネルギー導入に向けた既設ダムの有効活用~

年頭にも投稿した「ダム再生ビジョン」ですが、はやくも策定されました。
建設環境分野では気候変動適応策あたりでよく使われるネタですが、この機会に最新のビジョンに沿った内容にアレンジすると評価が高まることでしょう。
読んでいて好印象で受け止められると思います。これもいわゆる印象操作になるかもしれませんね。

我喜屋ダム【伊平屋島】

「ダム再生ビジョン」の策定
~頻発する洪水・渇水の被害軽減や再生可能エネルギー導入に向けた既設ダムの有効活用~

平成29年6月27日

この度、既設ダムを有効活用する「ダム再生」を加速する方策を示す「ダム再生ビジョン」を策定しましたのでお知らせします。
本ビジョンでは、ダムの長寿命化、施設能力の最大発揮のための柔軟で信頼性のある運用、高機能化のための施設改良などの既設ダムの有効活用を加速するための方策をとりまとめております。
 

 近年における厳しい財政状況等の社会情勢、洪水・渇水被害の頻発や気候変動の影響の顕在化、既設ダムの有効活用の様々な特長※1やこれまでの事例の積み重ねによる知見の蓄積、これを支える各種技術の進展※2等を踏まえれば、ソフト・ハード対策の両面から既設ダムを有効活用することの重要性はますます高まっています。

 国土交通省では社会全体の生産性向上につながるストック効果の高い社会資本の整備・活用等を加速することとして、「生産性革命本部」を設置しており、「生産性革命プロジェクト」の一つとして、既設ダムを有効活用する「ダム再生」を推進しているところですが、この度、有識者での検討会等を経て、ダム再生を加速する方策を示す「ダム再生ビジョン」を新たにとりまとめました。

 今後、本ビジョンで示した方策を具現化し、頻発する洪水・渇水の被害軽減や、再生可能エネルギーの導入などに積極的に取り組んで参ります。

 ※1既設ダムを有効活用する「ダム再生」の特長
   ・利水容量を洪水調節に活用するなど運用改善だけで新たな効果を発揮
   ・ダム堤体のわずかな「かさ上げ」で貯水容量を大きく増加 など
 ※2「ダム再生」を支える各種技術の進展
   ・レーダ雨量計の高性能化によるダムの運用改善
   ・ダム貯水池における高い水圧がかかる大水深での大口径の堤体削孔 など

 【資料】
  1. ダム再生ビジョン 概要
  2. ダム再生ビジョン 本文

    「ダム再生ビジョン検討会」の資料等は、下記URLよりご覧ください。
    http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/dam_saisei_vision/index.html

添付資料

報道発表資料(PDF形式:159KB)PDF形式

2015年7月24日金曜日

建設環境 Ⅲ-2 建設副産物の3R

最後にⅢ-2です。

Ⅲ 次の2問題(Ⅲ-1,Ⅲ-2)のうち1問題を選び解答せよ。(解答問題番号を明記し,答案用紙3枚以内にまとめよ。)

Ⅲ-2 天然資源が極めて少ない我が国が持続可能な発展を続けていくためには,廃棄物などの循環資源が有効に利用・適正処分される「循環型社会」を構築していくことが必要である。一方,2020年の東京オリンピック・パラリンピック関連工事等の本格化や社会資本の維持管理・更新時代の到来により,建設副産物の発生量の増加が想定される。この様な状況を踏まえて,建設副産物の3R(リデュース,リユース,リサイクル)に関して,以下の問いに答えよ。

(1)今後,建設副産物の3Rを推進していく上での課題を,多面的な視点から複数挙げ,その内容についてそれぞれ述べよ。

(2)上述した課題のうち,あなたが最も重要と考えるものを1つ挙げ,その理由を説明するとともに,その課題を解決するための対策を示せ。

(3)あなたの示した対策を実施する際に生じ得る問題点と,その問題点への対処方法について述べよ。

出ましたね!
ドンピシャで出題されたのでビックリしました。
試験直前にブログで~今年の試験で出題されるのかはわかりませんが(出てもおかしくありません)~と取り上げた「建設発生土(循環型社会)における課題」、
さらにはその前の~来年以降の近い将来に再度出題される可能性は高いと踏んでいます~建設リサイクル2014」をチェックしてもらえていたらバッチリ書けたのではないでしょうか。
なんだかんだでだんだん予想できるようになってきたような、そんな気が大きくなってしまいそうな自惚れ感にひたってしまいそうです。
このパターンから言えば、来年は『閉鎖性水域の水質改善』が出ますね。注目しておきたいと思います。

建設リサイクルに話をもどしますが、上記のブログで紹介した資料だけでも相当なレベルの回答が書けそうですが、せっかくなので今回は行政資料ではなく、ゼネコンさんによる現場サイドからの取組事例を紹介しますね。

KAJIMAダイジェスト
Back Number
2000
june特集:建設副産物のリサイクル
http://www.kajima.co.jp/news/digest/jun_2000/tokushu/toku01.htm

建設現場での取組み・リサイクル事例
ゼロエミッションをめざして

 建設現場では大量の建設副産物が発生する。その中に廃棄物もあれば再生資源もある。特に現状でリサイクル率も低く処理上大きな問題となっているのが,混合廃棄物と建設汚泥である。数種の材料が混じった混合廃棄物の分別処理は建築工事での主要な課題だ。特に解体工事では木くず,紙くず,コンクリート塊,鉄筋くずから,ガラス,蛍光灯まで各種分別が必要とされている。一方,建設汚泥処理は大量発生する土木現場で大きな課題となっている。各現場ではそれぞれに方策検討を行い,リサイクル率の向上を図り,廃棄物の出ないゼロエミッション現場をめざしている。

建築工事における建設副産物3R
(Reduce,Reuse,Recycle)活動の徹底

 当社における3R運動は1991年度から始まる。代表的モデル現場を中心に展開されてきた。中には建設大臣賞受賞の科研製薬建設工事(現・文京グリーンコート,98年竣工)や南千住四丁目都民住宅建設工事(昨年竣工)があげられる。このノウハウは引き継がれ大規模現場から中小現場まで展開中だ。さらなる徹底のためには混合廃棄物のリサイクル率向上が課題となっている。近年は解体・リニューアル分野での強化徹底にも重点が置かれている。
建設混合廃棄物の選別・再資源化フロー
建設混合廃棄物の選別・再資源化フロー

最後になりましたが、回答した論文の再現だけはしておいてくださいね!
では、また。

おつかれさまでした!
【北海道札幌市】

2015年7月23日木曜日

建設環境 Ⅲ-1 コンパクトシティの実現に向けた環境への配慮の取組

問題Ⅲの課題解決問題、昨年に引き続き今年も建設部門としての出題でした!

1つめはコンパクトシティの実現に向けた(あるいはその機会を捉えた)環境への配慮の取組、2つめは東京オリンピック関連工事を睨んだ建設副産物の3Rの推進について。
総監も東京オリンピックにちなんだ出題でした。オリンピックが開催される2020年まであと5年といったギリギリのタイミングで堰を切ったようにそこかしこで問われまくっているわけですね。

これからの都市の構造が人口減少などの将来の社会変化にあわせて見直されているなかで、あるいは降ってわいた国際的なビッグイベントの準備が急ピッチで進められるなかで、建設環境の技術者としてあなたはそれに対してどう取り組むべきだと考えているのか?
を試験官から問われているわけです。

●コンパクトシティに都市を変化させるのに合わせて、環境への配慮をどのように図っていくべき?
●建設ラッシュ、インフラ更新ラッシュでこれから建設副産物・廃棄物がドーンと増えることが予想されているけど、その副産物(廃棄物)の3Rをどのように進めていくべき?

昨年度は防災対策やインフラ維持管理更新の際の環境配慮が問われたその問題文を目にした瞬間、建設部門の端くれ技術者として武者震いしましたが、今年は2年目ということもあって、おぉ~そうきたか!うん、うん、といううなずき感が気持ちの大部分を占めました。

(昨年度同様に)こういった問題に対しては(微熱程度には)情熱的な熱い技術者魂を試験官にぶつけたいところです。

今回はⅢ-1を取り上げます。

Ⅲ 次の2問題(Ⅲ-1,Ⅲ-2)のうち1問題を選び解答せよ。(解答問題番号を明記し,答案用紙3枚以内にまとめよ。)

 Ⅲ-1 ある都市において,市街地が拡散した都市の構造を見直し,コンパクトシティの実現に向け,都市構造全体の計画の立案が求められている状況にある。同時に,この機会を捉えて,地球環境をはじめとする環境への配慮の取組を連携して推進する必要がある。このような状況を踏まえ,計画を立案する立場として,以下の問いに答えよ。

(1)市街地が拡散した都市における環境面の課題を複数挙げ,コンパクトシティの実現に向けた取組を進めながら環境への配慮を図る観点から積極的に取り組むべき項目を多面的視点から説明せよ。

(2)上述した取り組むべき項目について環境面の改善効果を高めるために,あなたが計画上最も重要視しなければならないと考えることについて,その理由も併せて述べるとともに,それを実現可能とするための対応策を示せ。

(3)あなたの対応策がもたらす効果を具体的に示すとともに,想定される留意点・リスクについても記述せよ。


名物ブラックラーメン
【お団子と串の都市構造でコンパクトシティを実現した富山市にて】

(1)は、昨年度に引き続き「多面的」に記述することが求められています。
多面的ってどんな面かと戸惑うわけですが、環境ジャンルにもいろいろありまして、なるべく異なる分野からの項目を拾ってきたらいいんじゃないかと思います。(2)以降でピックアップする自分の得意分野をひとつ、それ以外の異なる分野からそれぞれひとつづつ、あわせて3つくらい挙げれば十分じゃないでしょうか。

①(市街地が拡散したことにより)温室効果ガスが増加→発生を抑制することが課題
②(市街地が拡散したことにより)資源活用効率が悪化→効率的に活用するための仕組みづくりが課題
③(市街地が拡散したことにより)自然環境が劣化→自然を再生することが課題

上記はあくまで例ですが、いずれの分野・項目を取り上げるにしろ市街地が拡散したことによる課題でなければいけません。

(拠点的市街地における環境共生型の都市システムの構築)
環境と共生するエコ・コンパクトシティの実現に向けては、温室効果ガスの削減に加え、資源の有効利用、生物多様性の保全を含む自然共生を実現することが重要であるという観点から、地球環境問題やヒートアイランド減少等の環境問題に対し、環境負荷の少ない集約型都市構造を形成しつつ、拠点的市街地を中心に都市環境施策を展開すべきである。

エコ・コンパクトシティの実現より

(2)は、(1)で挙げた取り組むべき項目から本命を1つを選んで、環境面の改善効果を高めるために重要視しなければいけないと考えること(ようは環境配慮、さらに進んでエコアップ的な効果が期待できる策)について、課題、問題点、解決策を述べればイイのではないでしょうか。
問題文を読んでパッと思いついたのは、わたしの場合には③自然環境劣化に対する取組として自然再生(事業)ですかね。で、その問題点と解決策なんかを想定した地域に合わせて設定します。

(3)は、それによる具体的な効果、さらには想定される留意点・リスクについて書くことが求められています。留意点・リスクも必ず書くことが求められるようになりましたね。骨子表の項目にも加えてもイイですね。
いくら改善策を行ったとしてもその結果がすべてプラスなことばかりではないですからね。
ものごとのマイナス面をも把握している技術者であることが技術士に相応しい技術者に求められているようですから、そのマイナス面をちゃんと把握している証として留意点やリスクについてもサッと答えられないといけないわけです。
プラス面を最大化させながら、マイナス面を極力最小化させることができる技術者ということをアピールしてください。
●●のために△△すると◎◎となるが、▼▼しすぎると××となるので▼▼しすぎないように留意する、とか、●●のために△△すると◎◎となるが、▼▼にとっても◎◎なので××とならないよう注意する、とかなんとかそんな内容です。ちなみに××がリスクです。
そんなに難しく考える必要はありません。
が、書きそこなうとOUTです。

では、また。

2015年5月24日日曜日

ソーラーロード

沖縄は梅雨真っ只中です。。。
今年の梅雨入りは例年よりも遅かったわけですが、梅雨入りしたらしたで嵐のような風雨となっています。極端ですね。

とまぁついそういった気候変動的な現象に絡めて考えてしまいますが、そういった地球温暖化(の緩和策)を考えるときはなにせ相手が地球規模になってしまってなかなか焦点が定まらない漠とした思考に陥ってしまいます。
そこでなるべく具体的に考えるためにも可視的近未来を設定する必要があるわけですが、それにうってつけなのが東京オリンピックです。

オリンピック開催(成功)のために建設環境分野の技術者としてなにができるかを折に触れて考えているわけですが(ちょっと大げさですね(笑))、ふだんからこういったことを考えているとニュースのほうから飛び込んできてくれます。

東京から遠く離れた技術者であっても考えておくべきだと思います。
オリンピックを5年後に控えている今年は、オリンピックに合わせた首都再編計画の設計段階としてほぼ固まったタイミングですから筆記試験に出るかもしれませんし、オリンピックに限らず人口減少フェーズで持続可能社会を築いていくにはどうするか?というのは日本の都市共通の課題です。
その極々近未来の社会実験的なことがちょうど東京オリンピックに向けていろいろと試行錯誤されるはずですから。注目しておくべき社会動向の筆頭になると考えます。

で、先日ニュースでみかけたのがオランダで行われているソーラーロード(ソーラロード)です。
これは面白そうですね。
こういったようなことを手持ちのコマとして準備しておくといろいろと使い勝手がよさそうです。
どう使うのかはご自分で考えて下さい。

オランダに誕生したソーラー道路は予想以上の電力を生み出していた!
http://www.thinktheearth.net/jp/sp/thinkdaily/news/energy/1216solaroad.html

世界初!「発電する道路」のインパクト
http://toyokeizai.net/articles/-/53533

メガソーラー実証試験【宮古島】

オススメする効率的な筆記試験対策については以前に投稿した記事にリンクしています。ご参考ください。
効率的な筆記試験対策

2015年2月5日木曜日

森里川海プロジェクト

環境省からとっても面白そうなプロジェクトの案内が届きました。
建設環境といえども、この森里川海のつながりの大切さは十分に理解しておくべきです。
なにせこれまで建設事業というのは、自然の猛威を和らげるため、あるいは生活の利便性を向上させるため、直接あるいは間接的に、この「つながり」を分断してきたという経緯があります。
我々建設環境技術者の使命は、社会資本の整備を進めるにあたり、今後はいかにこの森里川海のつながりを保つか、あるいは再生させるかにあるからです。

環境部門の自然環境保全のひとにとっては、まさにどストライクの内容ですよね。
今度の筆記試験はこのプロジェクトに関連した分野からザクザク出題されるはずですよ。

環境部門のひとも建設部門のひとも、ともに配布資料PDFをチェックしてみてください。

神の子池【北海道斜里郡清里町】

「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクト始動!

 環境省では、平成26年12月「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトチームを設置し、12月19日に第1回勉強会を開催しました。

「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトチーム

「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクト勉強会

第1回勉強会

日 時 :平成26年12月19日
テーマ :プロジェクトのキックオフ、森里川海のつながり再生
講 師 :畠山 重篤 氏
     (NPO法人森は海の恋人理事長、京都大学フィールド科学教育研究センター社会連携教授)
     田中 克 氏
      (京都大学名誉教授、舞根森里海研究所長)

配布資料

  1. 「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクト 概要 [PDF 267KB]
  2. 「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトについて [PDF 13,391KB]
  3. 有明海、三陸沿岸、そして琵琶湖-森里海連環による水際再生- [PDF 4,486KB]

2014年7月4日金曜日

持続可能な島嶼社会

環境省の報道発表にもありました「持続可能な島嶼社会の発展に関する専門家会議」が先月末に沖縄県は恩納村にあります沖縄科学技術大学院大学で開催されました。
なんと、わたしの知り合いのSUKIYAKI塾講師のかたが携わった国際会議なんですよ。

主催が環境省ということもあって、建設環境というよりも、環境部門の受験生にとっては必修の内容ですが、建設環境のみなさんも添付資料としてリンクされた議長総括をぜひチェックしておいてください。

持続可能な社会を築いてゆく上での課題、さらには島嶼ならではのさまざまな課題が取り上げられています。
ここらあたりの小ネタ(←記述論文作成するうえでの小ネタという意味です)を絶妙なタイミングで回答論文に挿入できると、文句ナシでA評価レベルの信用が得られると思います。

川平湾【石垣島】

報道発表資料

平成26年7月1日

「持続可能な島嶼社会の発展に関する専門家会議 ~自然あふれる美ら島づくりをめざして~」の結果について(お知らせ)

 「持続可能な島嶼社会の発展に関する専門家会議」が、6月29日及び30日にかけて、沖縄県(沖縄科学技術大学院大学(OIST))にて開催された。
 この会議では、チャンドラ南太平洋大学副学長(フィジー)のほか、島嶼国の環境問題に関する国内外の専門家等10か国から200名を超える参加者を得て、島嶼国が共通に抱える課題や具体的な取組について、徹底した議論が行われた。
 会議冒頭に、環境省から、OIST、琉球大学、南太平洋大学を中核として、アジア太平洋地域の大学・研究機関が連携し、更なる研究への展開を図ることを目的として、島嶼国研究者によるネットワークの設立が提案され、賛同を得た。
 また、この会議の成果として、島嶼国研究者によるネットワークの下、沖縄を拠点として島嶼国の環境保全の知見の共有や研究の進展について報告し議論する必要性などを強調した議長サマリーが取りまとめられた。
1. 日程:平成26年6月29日(日)、30日(月)
2. 開催場所:沖縄科学技術大学院大学(OIST)
3. 会議の結果概要
 会議冒頭に、環境省地球環境局長より、我が国と島嶼国との協力をさらに強化するため、OIST、琉球大学、南太平洋大学を中核として、アジア太平洋地域の大学・研究機関が連携し、更なる研究への展開を図ることを目的として、島嶼国研究者によるネットワークの設立を提案し、多くの参加者から歓迎の意が表された。また、チャンドラ南太平洋大学副学長より、海面上昇など島嶼国の持続可能性に関する特有の課題と、その解決のために人材及び研究の能力向上の重要性を述べた基調講演が行われた。
 その後、サンゴ礁の保全などの自然環境の保全、沖縄・島嶼国における地球温暖化対策、適正な廃棄物の処理、自然生態系を活用した防災・減災・適応についての分科会や持続可能な開発のための教育(ESD)の取組に関するサイドイベントが開催され、専門家による徹底した議論が行われた。
 また、適応分科会において、冒頭、石原環境大臣は、適応対策の重要性及びこれらの経験をアジア太平洋地域を中心とする各国と共有し、国際的な取組みを推進していく旨述べた。
 会議の最後に、島嶼国研究者によるネットワークの下、沖縄を拠点として島嶼国の環境保全の取組が一層進展することの必要性を強調した議長サマリーが取りまとめられた。
4.会議HP
< http://www.env.go.jp/nature/biodic/ecdisso2014/>
5.添付資料:議長サマリー(日本語)
添付資料



2014年7月3日木曜日

8章 美しく良好な環境の保全と創造

国土交通白書ネタです。
白書が閣議決定されてネットにアップされましたが、老朽化した社会インフラの維持管理更新がテーマでしたね。
表立っては建設環境にあまり関連がないテーマですので、まずは8章の美しく良好な環境の保全と創造のところをよくよく見ておきましょう。
ここから試験問題がザクザク出ることと思いますので、用語や文節など、体に叩き込んでおいてください。特に、第1~4節、第6節が重要です。

8章 美しく良好な環境の保全と創造
第1節 地球温暖化対策の推進
第2節 循環型社会の形成促進
第3節 豊かで美しい自然環境を保全・再生する国土づくり
第4節 健全な水循環系の構築
第5節 海洋環境等の保全
第6節 大気汚染・騒音の防止等による生活環境の改善
第7節 地球環境の観測・監視・予測

浜辺の茶屋【南城市】



2012年6月22日金曜日

リオ+20 ~環境省イニシアティブ~

先週はほぼ連日のように投稿していましたが、息切れしました。。。。
それに急きょAPECさんのセミナー動画の販売をすることになり、てんやわんやしてました。
なんとか販売開始に漕ぎ着け、いまでは全国のみなさんから注文をいただいております。
よろしかったらどうぞ。
SUKIYAKI塾沖縄でいごの会 オンライン販売のページ

今日は手短に、ブラジルで開催されたリオ+20のことを自分の備忘録的に投稿します。

もう試験問題はとっくに出来上がっているので、建設環境だけでなく、環境部門でさえもリオ+20からの設問はありません(と思います)。

でも低炭素社会的なネタ、あるいは生物多様性ネタ、はたまた持続可能で活力ある国土ネタの際には、「リオ+20で○○したように~」などのキラーフレーズを論文に挿入すると、「私は最新の動向にも敏感ですよ~」というアピールにつながると思います。
そのためにも下記の資料は(ガッツリ読まないまでも)さぁーっと目を通しておいてください。

それにゆくゆくは口頭試験のときに訊かれるかもしれません。
これは建設環境とて同様です。
わたしのときは(H22)、COP10が10月にあって、口頭試験が12月でした。
で、試験官から「COP10について、どういうものか説明してください」とストレートな質問がありました。

Mt.Waste【JAPAN】
平成24年6月21日

国連持続可能な開発会議(リオ+20)における「環境省イニシアティブ」の国連事務局への提出について(お知らせ)

 
1.
6 月20日(水)から開催されている国連持続可能な開発会議(リオ+20)において、「環境省イニシアティブ」を国連事務局に本日(現地時間20日(水))提出し、リオ+20のイニシアティブとして、同日、正式にリオ+20公式ホームページに掲載されました。
2.
「環境省イニシアティブ」は、リオで国際的に合意された成果文書を、日本国内及び国際社会において具体的に実施するための自主的な行動の集大成です。環境省は、2050年に温室効果ガスを80%削減する低炭素社会3Rの推進による循環型社会生物多様性の保全及び持続可能な利用を進め自然と調和する社会の実現を目指します。こうした持続可能な発展の実現手段として、経済のグリーン化を積極的に進めていきます。
3.
「環境省イニシアティブ」はリオ+20の成果文書が期待する取組の一部を成すものです。国連事務総長が、他のステークホルダーのイニシアティブとともに取りまとめて、ウェブサイトに掲載します。6月20日午前6時(現地時間6月19日午後6時)時点でのべ485のイニシアティブが提出されており、環境省は439番目の団体として提出しました。
<リンク先:リオ+20公式ホームページ>
http://www.uncsd2012.org/index.php?page=view&type=1006&menu=153&nr=439#deliverables
添付資料

上記の2.の「80%削減」にはビックリしますが、主語は「環境省」ですので、お間違えのないように。
あっそういえば、環境白書も出たようですね。

2012年2月6日月曜日

「持続可能で活力ある国土・地域づくり」の推進について


昨年の筆記試験問題がほぼ予想した通りだったので(ストレートな設問だっただけなんだけど)、ズバリ的中させたといえなくもないわけで(実は専門Bは大ハズレ!!)、まわりからは来年はナニが出ますか?という質問を早くも受けている。

そんなのワカンナイよ、と答えたいところだけど、ひとつだけいえることは、これから紹介する資料からほぼ100%出題される、と考えておいてよいのではないだろうか。


東京郊外の冬の空【東京都町田市 武相荘近くにて】

持続可能で活力ある国土・地域づくり」の推進について
 我が国は、人口減少少子高齢化財政制約国際競争の激化に加え、地球環境問題震災を契機としたエネルギー制約等、これまでにない困難に直面しています。

 これらの課題を克服し、我が国の明るい将来を築くため、国土交通省は一丸となって、「持続可能で活力ある国土・地域づくり」を進める必要があります。

 このような認識から、国土交通省においては、下記の別添資料の通り、「4つの実現すべき価値、8つの新たな政策展開の方向性」からなる、国土交通省としての基本方針を定めました。
 そして、基本方針に基づき施策の検討・具体化を図るため、省内横断的な体制を整備しました。
 今後、施策の検討・具体化に当たっては、本省内の各部局間の連携による横断的な取組、地方支分部局の活用及び他府省との積極的な連携を図っていくこととしています。
 また、日本再生重点化枠をはじめとする来年度予算や、国家戦略会議において検討が進められている日本再生の基本戦略にも、この「持続可能で活力ある国土・地域づくり」の考え方をできる限り盛り込んでいく方針です。

添付資料
持続可能で活力ある国土・地域づくり」の推進について http://www.mlit.go.jp/common/000184787.pdf
持続可能で活力ある国土・地域づくり」概要 http://www.mlit.go.jp/common/000184785.pdf
重点化措置との関係 http://www.mlit.go.jp/common/000184786.pdf

上記資料は必読ですよ。
ズバリ、来年の問題はココから出ます!
。。。。。って当たり前か(笑)幅広すぎるし、どんなジャンルにもからむしね(笑)

では!