2014年3月17日月曜日

「生物多様性国家戦略の点検結果」を点検してみると~その2 基本戦略2

前回からの続きです。。。

沖縄島北部やんばるの国道にて

5つの基本戦略の2つめです。
【基本戦略2 地域における人と自然の関係を見直し、再構築する】

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【2-1 里地里山及び里海の保全活用に向けた取組の推進】
①里地里山の保全・利用に向けた取組
 里地里山では人と自然との関わりを通じて特有の環境が形成・維持され、固有種を含む多くの野生生物を育む地域となっています。
 また、希少種が集中して分布している地域の半数近くが里地里山に含まれています。里地里山の環境は、これまで農林業生産や生活の場として利用されることにより維持されてきましたが、燃料革命や営農形態の変化などに伴う森林や農地の利用の低下に加え、人口減少や高齢化の進行により里地里山における人間活動が縮小しており、生物の生息・生育環境の悪化や衰退が進んでいます。

②里海の保全・利用に向けた取組
 里海は、古くから水産・流通をはじめ、文化と交流を支えてきた大切な海域であり、人の手で陸域と沿岸海域が一体的に総合管理されることによって、物質循環機能が適切に保たれ、豊かで多様な生態系と自然環境が保全され、私たちに多くの恵みを与えてくれます。

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【2-2 鳥獣と共存した地域づくりの推進】
 近年、ニホンジカやイノシシ等の鳥獣の分布域拡大と個体数増加に伴い、全国各地で生態系被害の拡大や農林水産業被害が深刻化するとともに、最近では住宅地や観光地への出没や、電車や車との衝突などの生活環境の被害も増加しています。図2-1のニホンジカの分布拡大状況と国立公園における被害発生状況のように、特にニホンジカについては、分布域拡大や個体数増加による生態系への被害が顕著であり、国立公園のお花畑の消失、森林の衰退、さらには土壌侵食や表土流出が発生するなど、生物多様性のみならず、国土保全上の懸念が発生している地域もあります。

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【2-4 地域固有の野生生物を保全する取組の推進】
 野生生物は人間にとって欠くことのできない生存基盤を提供しており、その保全は大変重要な課題です。このため、①絶滅のおそれのある種の保存と②外来種による生態系等への被害対策について、それぞれ以下の取組を行いました。

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【2-5 自然共生社会、循環型社会、低炭素社会の統合的な取組の推進】
 生命と物質の循環を健全な状態で維持し、持続可能な社会を形成するためには、生物多様性の保全と持続可能な利用、天然資源の消費抑制と環境負荷の低減、気候変動の緩和と適応の相互の関係をとらえ、統合的な取組を進めていくことが重要です。
 取組を進めるにあたっては、人口減少や高齢化社会の進展といった今後の社会状況の変化を見据えつつ、地域で循環可能な資源はなるべく地域で循環させ、それが困難なものについては循環の環を広域化させていくという複層的な「地域循環圏」の構築や、生態系サービスの需給でつながる地域間の連携や交流を深めていくための方策の検討を進めることも重要です。
 また、再生可能エネルギーを用いた自立・分散型のエネルギーシステムの普及にあたり、生物多様性の保全と持続可能な利用に配慮することが重要です。

上記のセンテンス、フレーズ、キーワードなどで気になった箇所があったら、さらに深堀りしてください。

今回は環境部門の技術者にとっての課題のような内容ですが、建設部門の技術者として、上記の課題に対してどのような貢献ができるのか?を考えてみてください。
建設環境は建設部門ですから、環境部門の技術者がどのように「推進」するかを考えるのとは切り口を変えて、建設事業による負の影響をいかに緩和するか?、いかに最小化させるか?という視点が重要です。

それを実現あるいは課題達成を阻む阻害要因を抽出し、その問題点を解決するための専門技術などの知識を収集整理してください。

で、その思考した内容を文字に起してみてください。
マインドマップで表現してもいいかもしれません。

最後に、その内容をテーマごとに、①課題、②問題点、③解決策、④具体策、に整理して可視化できたらもう言うことなしです。
想定問題&回答論文が1本できあがりです。

では、次回はいよいよ基本戦略3です。
建設環境の多くの受験者の専門とする事項である「自然環境の保全及び創出」に深く関わる内容です。

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