2016年7月10日日曜日

平成28年度試験 要チェック分野まとめ(Ⅲ)

試験直前の振り返り、今回はⅢ(2つの設問から1問を選ぶスタイルの課題解決能力問題)です。
課題解決能力とは何ぞや、というところですが、「平成25年度技術士第二次試験の内容について」によると、「論理的かつ合理的に解決策を策定できる能力」とあります。
その試験内容は、
・「選択科目」に係わる社会的な変化・技術に関係する最新の状況や「選択科目」に共通する普遍的な問題を対象とし,これに対する課題等の抽出を行わせ,多様な視点からの分析によって実現可能な解決策の提示が行えるか等を問う内容とする。
ということです。

論理的、ということですから、これは従来から確認されている技術士の資質である論理的考察ができるかどうか、そしてそれを試験官に伝えることができるか、がキモです。
これには骨子(表)で整理して記述するクセを身につけると、書き間違うことはありません。
骨子(表)についてはこれまでにも何回か記述していますし、SUKIYAKI塾のHPにも詳しいのでそちらをご確認ください。

青い海の【黒島】

ここでは設問の対象となる「(建設環境)に係わる社会的な変化・技術に関係する最新の状況」や「(建設環境)共通する普遍的な問題」について、これまでの出題テーマを振り返ってみましょう。
H27
コンパクトシティと環境配慮
建設副産物の3R推進策

H26
防災減災と生物多様性
インフラ更新と環境配慮

H25
低炭素都市づくり
閉鎖性水域の水質改善策

こうしてみると、テーマそのものは建設環境というよりも、建設部門共通の社会的課題が出題されていますね。この部門共通の課題に対して建設環境の技術者としてどのようにアプローチするか(課題を抽出してそれをどのように解決を図るのか)が問われています。
平成24年度まではなんと10問から選択できましたが、平成25年度以降はたったの2問からしか選べません。建設環境はいろんな専門分野のひとが受験するわけですから、建設部門共通テーマから出題するほかないのではないかと考えています。
というわけで、白書で取り上げられるような社会的課題に対して、建設環境の技術者としての取り組みを書けるかどうかになるのではないでしょうか。

建設部門の共通課題としては、これまでにも出題されているものも含めて
①人口減少社会
②高齢化社会
③防災減災
④インフラ更新
⑤災害復興や東京オリンピック等に向けての建設ラッシュ
⑥低炭素都市づくり
⑦観光立国
⑧建設産業の活性化
⑨建設事業の海外展開
があり、

建設環境独自のものとしては、
⑩環境改善(閉鎖性水域の保全再生)
がありました。
環境改善ものとしては、水質のほかにも底質(水質みたいなものですが)、自然再生事業、などもあるかもしれません。

また、先日発表された国交省白書では
⑪生産性の向上
が特集されていましたね。
これに絡めた出題はなかなか難しいかもしれませんが、もし出たら面白いですね。
道路整備をはじめとする交通網整備(港湾空港整備含む)に関連するアプローチになるのでしょうか。

さらに、いまだ出題がないものとしては
⑫再生可能エネルギー
があります。ただし建設事業と絡めることを考えるとⅢよりもⅡのほうが相応しいようです(Ⅱではすでに出題されています)。

たくさん挙げてしまいましたが、なにがテーマとなっても建設環境の技術者としての対応はそんなにはバリエーションはないと思います。
要はどんなテーマであっても環境負荷低減を図ることで課題を解決・達成するということです。この軸さえブレなければ大丈夫です。
この際、カギとなるのが「課題の抽出」になります。
ここでご自分の解決策を展開しやすい課題を抽出できるかどうかで、あの短い限られた時間で回答論文を書ききることができるかどうかが決まるのではないでしょうか。

頑張ってください!

2 件のコメント:

  1. いつもありがとうございます。
    あと少し 
    最後まで諦めずに頑張ります!

    返信削除
    返信
    1. 頑張ってください!
      報告いただけることを楽しみにしていますよ!

      削除