応用能力とは何ぞや、というところですが、日本技術士会が平成25年度に試験方法を改正した際に示した「平成25年度技術士第二次試験の内容について」によると、応用能力とは、
これまでに習得した専門的知識や経験等に基づいて、与えられた条件に合わせて正しく問題点を認識し、必要な分析を行ない、適切な業務プロセスや留意すべき内容を説明できる能力
とあります。
具体的にはどんなことが問われるのかを見てみると、
・選択科目に関係する業務に関し、与えられた条件に合わせて、専門的知識や実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき、業務上で留意すべき点や工夫を要する点等についての認識があるかを問う内容とする。
ということです。
業務遂行手順、留意点や工夫を要する点、というのがキモのようです。
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それでは具体的にどういった業務の遂行手順が問われてきたのか、これまでの出題内容を振り返ってみましょう。
H29
①第1種事業の環境アセス(環境保全措置~回避低減、代償措置)
②歴史まちづくり
H28
①第1種事業の環境影響評価(環境要素ごとの環境保全措置)
②低炭素まちづくり計画
H27
①建設事業における外来種対策
②第1種事業における工事中の環境影響評価
H26
①計画段階配慮書
②土壌汚染対策
H25
①希少種への影響予測と環境保全措置
②生活環境への影響予測と環境保全措置
これはもうほぼ環境アセス(のしかも環境保全措置)ですね。環境影響評価法に基づく手続きはもちろん、法アセスに満たない規模も含んだ建設事業にかかる環境配慮(環境負荷低減)に関する手続きが問われています。
これは受験要件を満たした建設環境分野の技術者であれば当然これまでに実績、経験を積んでいるはずです。
建設環境の技術者は大きく、自然環境系、生活環境系、環境影響評価系に大まかに分けられますが、いずれの技術者でも回答できるはずの出題内容となっています。
H30の試験対策としては、
(1)まず法アセスの手続きの流れをしっかり頭に叩き込むこと
(2)ご自分が経験した(あるいは資料が入手可能な)環境アセスの一連の流れ(計画段階から環境保全措置まで)とその内容を概略で結構ですのでチェックしておく
そのほか、
(3)建設事業による環境負荷を低減する技術(つまり環境保全措置)について、その実施手順と留意点を整理しておく
(4)さらに事業の前提条件として「第1種事業」であることがたびたび出題されています。仮に事業規模が指定されていなかったとしても第1種事業で記述してもOKなのですから(たぶん)、この機会に第1種事業の規模は抑えておきましょう。特にご自分が取り上げる予定の事業におかれましては、しっかりと数字(kmだとかhaだとか車線数だとか)を頭に入れておいてください(覚えやすい数字になっています)。なお高速道路建設事業は規模指定がないのでイイかもしれません。
もういっこのまちづくり系は、半ば無理やり感はありますが、
都市の緑空間の保全・活用によって潤いのある豊かなまちづくり
あたりがねらい目かもしれません。
とにかく、
Ⅱ‐2の回答については、APECさんは「業務計画書を作る感覚で」としています。特記仕様書兼作成手順書(問題文です)に沿って業務計画書(回答論文です)を作成するように書き上げればいいと思います。
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よかったら合わせてご覧ください。
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