2021年7月27日火曜日

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界遺産一覧表への記載決定

関東から東北にかけて台風が接近していますが大丈夫でしょうか。
沖縄では先週の4連休ずっと台風6号の強風圏内に入り続け、ほぼ自宅に軟禁状態でした。火曜から土曜までの実に5日間ですよ。そして翌日曜日は台風対策の片付けと取っ散らかった草木の掃除。。。。こんなに長かったのは記憶にありません。幸い停電することもなかったので久しぶりにテレビに張り付きオリンピックの開会式をなんだかんだでぜんぶ観てしまいました。その後もいろんな競技をザッピングしながら同時並行で観まくっています。
開催するのかしないのかありましたがやっぱり始まってみると盛り上がってしまいますね。

そんな台風やらオリンピックのさなか、世界自然遺産登録のニュースが飛び込んでまいりました!
5月でしたっけ?登録することが相応しいという勧告があったのでいまさら驚くことではないのですが、やっぱり地元ということもあって嬉しいですね。前回の立候補時には会社の業務としても関わっていたので感慨もひとしおです(ちょっと大げさ)。

もちろん喜んでばかりではいられません。地元の自然環境保全、建設環境、水産水域環境の技術者を自認している以上、専門家、専門技術者、プロフェッショナルエンジニアとしての責任も重大です。しっかり支えていけるよう、気を引き締めてわたしも活動して参りたいと思います。

その余韻もさめやらぬなか次年度試験を見据えますと、やはりこの世界自然遺産関連は出題されるのではないでしょうか。R3年度も出題されましたがⅡ-1でしたからね。来年はⅡ-2、いやⅢで出てほしいものです。
Ⅲで出題された場合、問われそうなテーマ(課題)にはどういったことがあるのかを今回の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」で探ってみますと、やはり決議概要が参考になると思います。
その決議概要からの抜粋ですが、下記の「(2)我が国への要請事項」というのは、つまりはわれわれ自然環境保全分野の技術者にとって突きつけられた解決すべき課題でもありますから、内容をしっかり検討し、来年の試験対策としてください。特に南西諸島の自然環境に関わるかたは。

2.決議の概要
(1)記載の可否と記載基準への適合
「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」については、以下の自然遺産の記載基準に合致するものとして世界遺産一覧表に記載する。

記載基準 評価の内容
ⅹ 生物多様性
本資産は、資産が位置する列島の中部および南部の独特で豊かな生物多様性の生息域内保全において、極めて重要な自然の生息地を包含している。

(2)我が国への要請事項
○ 以下について対応を要請する。
a) 特に西表島において、観光の収容能力とその影響に関する厳しい評価が実施され、改定観光管理計画に統合されるまでは、観光客の訪問レベルを現在のレベルに制限する、または現在のレベルより減少させること。

b) 絶滅危惧種の交通事故死を減少させるための交通管理措置の有効性を緊急に見直し、必要な場合は強化すること(アマミノクロウサギ、イリオモテヤマネコ、ヤンバルクイナを含むがこれらに限定しない)

c) 可能な場所では、強固な人工的インフラから、水流回復、植生回復、多様な生息地の形成をもたらすような、自然に基づく技術や再生アプローチの採用に移行するために、包括的な河川再生戦略を策定すること。

d) 緩衝地帯での森林伐採について、個々の伐採区域の数と総面積の両方において、現在のレベルに制限する、または現在のレベルから減少させ、いかなる伐採も厳格に緩衝地帯内に限定すること。

安田くいなふれあい公園
【沖縄県国頭郡国頭村】

報道発表資料

令和3年7月26日
自然環境
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「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界遺産一覧表への記載決定について(第2報)

7月26日、オンラインで開催されている第44回世界遺産委員会拡大会合において、我が国が世界遺産に推薦していた「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の審議が行われ、世界遺産一覧表への記載が決定されましたのでお知らせします。

1.決議概要

今回採択された決議の概要は別紙のとおりです。

添付資料

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