2024年6月13日木曜日

R6総監部門(記述式)

6月から2週に渡って連日投稿していた出題ジャンルまとめと予想ですが、最後に総監部門を取り上げます。なんとか筆記試験ひと月前に間に合いました。

って、これまた毎年のように書いていますが(コピペしていますが)、総監については予想するのは意味はないようなところもあり、何が出題されたとしても総監として答えるのみです。なんて言っちゃうと身も蓋もないのですが、これは真実です。
例年そうでしたが、ここ数年この傾向がより強くなっています。

総監技術士の相応しさとは、総合技術監理を理解していること、そして実施できることであり、それを読み手である試験官に伝えることができて初めて合格することができます。
「総合技術監理」については、ご存知の通り5つの管理のそれぞれの内容を理解することももちろん重要なのですが、記述式問題で書くべき内容は、なんといっても総監キーワード集2024の1ページから4ページの「1.総合技術監理」に記載されていることです。これが出題されます。そこに書かれた内容をご自分の立場や役割を設定したうえで出題されたテーマや各設問で要求されていることに沿ったかたちで表現できるかどうかが合否の分かれ目になるわけです。
「トレードオフ×優先順位=全体最適化」
一般部門はテーマの勉強(ネタを仕入れて骨子作成)が重要でしたが、総監部門の場合はテーマの勉強というよりも、総監そのものの勉強(というか訓練)が重要です。
つまり、出題テーマなんてなんだっていいわけで、テーマなんかよりは問題文に合わせて総監力をしっかり書ききることができるかどうかです。それには事前にテーマが予想できるかどうかはあんまり関係ないと思います。

これまでは試験テーマはほぼそのときどきの社会問題、社会的な課題にちなんだテーマで出題されていました。ところがこうして並べてみると令和3年以降は特にそういうわけではなく、組織運営、経営戦略的なことが問われているような気がします。
そういうことでは益々「●●が出ますよ!」とは言えないというか言っても意味がないことだと感じるようになりました。

とにかく何が出題されたとしても、5つの管理を意識しながら俯瞰的視野で見渡したうえでトレードオフを調整し、全体を最適化させる管理方策を展開させてください。

俯瞰しないと見えない景色があります
【沖縄県石垣市 石垣島】

といいつつ、これまでどのようなテーマで出題されたのか振り返りましょう。
SWOT分析
SWOT分析についてなにも知らなくても大丈夫です。問題文にちゃんとSWOT分析についての説明が詳しく記載されています。SWOT分析を問う試験ではなく総監の相応しさを問う試験ですので。

DX推進計画
【ビッグデータ解析とかAIとかDXなど】

データの利活用
【ビッグデータ解析とかAIとかDXなど】

自然災害への事前の備え(BCP)
【R1に台風や豪雨災害が頻発】

ヒューマンエラー
【H29年12月のぞみ34号重大インシデントなど】

H30
働き方改革
【H30年6月に働き方改革関連法が成立】

H29
事業における継続可能性
【H28年12月に「SDGs実施指針」が決定、8つの優先課題と具体的施策が示された】

H28
新技術導入による変更管理
【H28年4月にi-Construction委員会から同報告書がリリース】

H27
国際イベント関連プロジェクト
【H27年6月に東京オリパラ大会特別措置法が成立】

H26
人口減少社会を見据えたインフラ更新
【H26年5月にいわゆる「増田レポート」が発表】

H25
ライフサイクルを鑑みたメンテナンス
【H24年12月に笹子トンネル事故が発生】

添削を受けるにせよ、受けないにせよ、まずはイキナリ回答論文を書き始めるのではなく、過去の合格答案事例集を入手してそれを研究、分析することをオススメします。
たくさんの合格論文をみるとわかると思いますが、それら受験生は専門分野(技術部門)が異なるうえに、年度によってテーマも違うわけですけれども、総監としての課題や解決策そのものにはバリエーションがないことがわかると思います。人間、やれることは決まっていますからね。
というわけで、過去問についてしっかり取り組んでおけばOKだと思います。
もちろん事前に準備することなしに、試験本番でゼロベースで課題を抽出、解決策を提示するなんてことは、あの長いようで実はとても短い試験時間にはとてもではありませんができません。しかし事前にしっかり準備しておけば、試験本番では準備していた手持ちのピースのうちどれをどのように当てはめればよいのかを問題文に照らし合わせながら決めるだけです。

わたしの講座です。課題や解決策の妥当性、論理的整合性の確認を含めて、論文の添削を受けたい方はぜひどうぞ。

0 件のコメント:

コメントを投稿