たいていの問題文では「~について,あなたの考えを述べよ」、「~について,どのようにすべきか述べよ」とあります。
この場合には、回答者の考えを書くことが求められているわけですから、文末は、「~と考える」、「~すべきである」などとしなければいけません。
城山(塔頭)の途中からの眺め【伊江島】
「考えられる」ではなく「考える」
受動態ではなく、能動態です。
科学論文では再現性が重要なので、誰がやっても同じ方法であれば同じ結果が導かれる(←受動態)ことが重要なので、論文全体として、「~と考えられる」のように受動態で記述します。
科学論文を学生時代から慣れ親しんでいるひとによくみられますが、ついつい技術士論文もこの受動態で書いてしまうひとがいます。
技術士の論文では、「あなた」がなにをどのように考えたのか、が重要なのですから、「~と考える」となります。
科学論文とは違い、技術士筆記試験の答案にはあなたの考えを書かなくてはいけません。
特にこれは技術的体験論文を記述するときに重要なことですが、体験論文は、だれがやってもこうなった、という話ではなく、私がやったからこうなった、という展開(というか裏テーマ)にしなければいけません。
ひとの意見であっても、「私の考え」として書くべき
専門知識及び応用能力のアピールのために、論文で記述する際の肝になる部分は、まだ法律化されていないネタ、つまり該当するナンチャラ学会やホニャララ検討委員会などで議論されているネタを盛りこむとよいです。
そういったナンチャラ委員会などで議論されているひとの意見や考えを論文に盛り込む際にも、問題文で「あなたの考え」を書くことが求められている場合には、当然「自分の考え」として書くべきなのです。
人の考えをパクってはいけないのでそんなことできない、と考えてはいけません。
上記の学会や検討委員会で検討されている「考え」を「私もそのように考える」というスタンスで臨みましょう。
遠慮せず、ゴリ押しぎみに主張してください!
。。。。。。というようなことをテキストにも書き、このブログにも投稿しようと思っていた矢先、SUKIYAKI塾HPの掲示板に、『「私はこうしました」と強調することが正直、しっくりこない』という投稿がありました。
思わず反応してしまって、以下のようなことをレスポンスしました。
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その後APECさんほかのかたたちの投稿もあり、とても参考になる意見がありますので掲示板のほうもぜひ確認してみてください。
ひとは己ひとりでは決して大きな仕事は成し遂げられませんが、しかし多くのひとたちと協働して課題を達成するなかで、「あなた」はなにをしたのか?というところを見る試験なのだと思います。
以上、ずいぶんと熱く語ってしまった感がありますが、思いは伝わったでしょうか。
ここまでもシツコク強調していてアレなんですが、実際に答案として記述する場合には、文末表現として「~と考える」ばかりでは文章として広がりがなくなり、読んでいてリズムが悪くなります。
ぜひ合格論文集を参考にして、文末表現の調整・工夫を臨機応変にアレンジしてください。
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