2018年6月30日土曜日

A評価論文を書くために~考えや意見を記述する場合は必ず根拠を伴うこと

いよいよ本シリーズの最終回、問題Ⅲです。
日本技術士会が公表している試験内容の解説「平成25年度技術士第二次試験の内容について」によると、論理的かつ合理的に解決策を策定できる能力」とあります。
その試験内容は、
・「選択科目」に係わる社会的な変化・技術に関係する最新の状況や「選択科目」に共通する普遍的な問題を対象とし,これに対する課題等の抽出を行わせ,多様な視点からの分析によって実現可能な解決策の提示が行えるか等を問う内容とする。
ということです。
論理的、ということですから、これは技術士の資質である論理的考察ができるかどうか、そしてそれを試験官に伝えることができるか、がキモです。
平成30年度技術士試験 要チェック分野まとめ(Ⅲ)前編
で書いたことのほかに、添削していてよく目につくのが、今回の本題『考えや意見を記述する場合は必ず根拠を伴うこと』です。


球陽橋
【琉球大学構内】

技術的課題を抽出する際も、●●だからナニナニ●●なのでホニャララ
解決策(技術的提案)を提案する際も、●●だからナニナニ●●なのでホニャララ
リスクや留意点を記載する際も、●●だからナニナニ●●なのでホニャララ
です。
●●が根拠に該当するわけですが、なかなか合格できないひとにわりと共通する特徴としてこの根拠を書かないというものがあります。
いきなりナニナニやホニャララを(根拠を提示することなく)書いてしまうわけです。これではナニナニやホニャララがいくら相応しい課題、正しい策、もっともなリスクや留意点だとしても根拠が伴わないと妥当性が判断できません。

どうしてその策としたのか、なんでその案を提案するのか、常に自問自答してみてください。
慣れてくると逆に書いていないとなんだか気持ちが落ち着かなくなります。

添削指導を受けているひとは他者から気づきを与えてもらえるのでそれほど心配はしていませんが、独学でがんばっているひとはこの点を意識してご自分の解答論文を再度見直してみてください。

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