2023年5月17日水曜日

R5環境部門(自然環境保全)の要チェック分野まとめ(Ⅱ-2)

本日でちょうど技術士第2次試験の筆記試験まであと2か月となりました。
試験勉強は習慣になりましたか?
1日1時間でも勉強ができないとソワソワと気持ちが落ち着かなくなっちゃうくらいの精神状態になりますか?長年みていて、やっぱり筆記試験に合格するひとはそれくらいの状態になっていることが多いように思います。わたし自身もそうでした。
これからの2か月は、頭の片隅に常に試験のことがあるくらいの意識で毎日を過ごしてくださいね。

それでは続きまして自然環境科目の選択Ⅱ‐2(2つの設問から1問を選ぶスタイルの応用能力問題)で出題されたネタを見てみましょう。
応用能力については「平成31(2019)年度 技術士試験の概要について 」によると次のような説明があります。
これまでに習得した知識や経験に基づき,与えられた条件に合わせて,問題や課題を正しく認識し,必要な分析を行い,業務遂行手順や業務上留意すべき点,工夫を要する点等について説明できる能力
とあります。
「選択科目」に関係する業務に関し,与えられた条件に合わせて,専門知識や実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき,業務上で留意すべき点や工夫を要する点等についての認識があるかどうかを問う。
ということです。
業務遂行手順、留意点や工夫を要する点、というのがキモになります。

実際の問題文をみてみると、上記の「応用能力」の説明そのままですよね。ということは今後も同じような問われ方になるんじゃないでしょうか(違っていたらゴメンナサイ)。
Ⅱ-2-X (前文に業務テーマが指定されます)~の担当責任者として業務を行うに当たり,下記の内容について記述せよ。
(1)調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について,留意すべき点,工夫を要する点を含めて述べよ。
*あるいは(2)業務を進める手順を具体的に示し,それぞれの項目ごとに留意すべき点,工夫すべき点を述べよ。
(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

この流れ、令和元年度から4年続けて同じでしたね。令和5年度はもしかしたらじゃっかんアレンジしてくるかもしれませんが、それでも大きくは変えられないと思います。
これまでどおりの準備で大丈夫でしょう。

於茂登岳
【沖縄県石垣市】

それでは具体的にどういった業務の遂行手順が問われてきたのか、これまでにどんな業務が出題されたのか振り返ってみましょう。

①自然資源を活用した地域振興計画
②クマ被害の低減予防計画

地域振興計画はR3のⅢ‐1で出題されましたね。害獣対策も過去に出題されています。Ⅱ-2とⅢはどちらも似たような出題が繰り返されていますね。ただし、Ⅱ-2は計画策定の手順、Ⅲは課題遂行&問題解決です。書き間違えないように注意してください。
また、Ⅱ-2は業務は業務でも、「計画」を策定する業務なのか、「実施」する業務なのかによって書きぶりが全然変わります。注意してください。そして出題されているのは圧倒的に「計画」です。計画を策定する業務の実施手順ですから、計画を実行する業務ではないことに注意してください。

①国立公園の歩道新設
②道路改修業務におけるロードキル対策

R2
①生態系ネットワークを踏まえた自然再生事業
②生物多様性地域戦略の改訂業務

R1
①生息域外保全計画
②自然公園における利用者負担

H30
①国立公園満喫プロジェクト(自然公園におけるインバウンド利用推進)
②生物多様性地域戦略の改訂業務

H29
①地域の自然再生事業
②生物多様性地域戦略の改訂業務

H28
①原発事故避難民の帰還にあたり利活用を前提とした自然環境の保全育成基本計画
②地域のエコツーリズム推進

H27
①河川中流域における自然環境の保全とその利活用を目的とした整備基本計画
②自然ふれあい活動計画

H26
①奥山地域における自然環境の保全育成基本計画
②自然公園における情報提供施設の改修計画と運営計画

H25
①里地里山における自然環境の保全育成基本計画
②林地を自然ふれあいの場とする基本計画

生物多様性地域戦略モノが最近問われていませんが、とにかく2問のうち1つは受験要件を満たした自然環境保全分野の技術者であれば当然これまでに実績、経験を積んでいるはずのものが出題されます。直接の経験がなくとも間接的にでも関わっているはずですし、なんなら耳学問でも体に入っているはずです。とにかくこの分野の技術士を目指すのであれば当然身につけておくべき応用能力です。

R5の試験対策としては、
①自然公園における維持管理計画
②自然再生事業の流れ
③自然環境の利活用計画
④生物多様性地域戦略の改訂業務の流れ
などを整理しておけばOKじゃないでしょうか。

そしてシツコイですが特定外来生物被害防止基本方針が変更されたことから、
⑤外来種被害防止対策事業計画
なんてのも想定しておいて間違いないと思います。準備しておけばⅢで出題されてもⅡ-1で出題されてもなんとかかけるんじゃないでしょうか。

とにかく、
Ⅱ‐2の回答については、APECさんは「業務計画書を作る感覚で」としています。特記仕様書兼作成手順書(問題文です)に沿って業務計画書(回答論文です)を作成するように書き上げればいいと思います。

わたしの講座です。論文の添削を受けたい方はぜひどうぞ。

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