2023年5月11日木曜日

令和5年度技術士第2次試験 要チェック分野まとめ(Ⅲ)

それではまずは選択科目Ⅲからいきましょう。
選択科目Ⅲは「社会的なニーズや技術の進歩に伴う様々な状況において生じているエンジニアリング問題を対象」に出題されています。
では具体的にどういったことが出題されたのか見ていきましょう。

①河川を基軸とした生態系ネットワーク
②グリーンリカバリー

①生態系ネットワーク
②低炭素型・脱炭素型まちづくり

R2

①生物多様性保全再生
②都市と緑・農が共生するまちづくり

H30

H29

H28

H27

H26

H25

こうしてみると生物多様性と脱炭素がよく問われていますね。
あとは防災減災やインフラ維持管理に絡めた出題もありますが、どっちかというと建設部門共通、つまり必須科目のほうで問われることが多いです。そしてたまに水質改善、建設副産物等々となっています。

いずれも建設部門共通の社会的課題について建設環境の技術者としてどのようにアプローチするか(課題を抽出してそれをどのように解決を図るのか)が問われています。

こうしてみても、白書で取り上げられるような建設部門共通の社会的課題に対して、自然環境保全や持続可能性(SDGs)との両立を踏まえた「建設環境の技術者として」の取り組みを書けるかどうかになるのではないでしょうか。

伊良部島
【沖縄県宮古島市】

建設部門の共通課題(国土のグランドデザイン2050)としては、これまでにも出題されているものも含めて
①人口減少社会(H27・H30・R1)
②少子化・高齢化社会(H27・H30・R1)
③防災減災(H26・H28・H30)
④インフラ更新(H26)
⑤災害復興(や東京オリンピック)に向けての建設ラッシュ(H27・H28)
⑥気候変動適応策と緩和策(H28・R4)
⑦持続可能な都市づくり(H25・H27 ・H30・R1・R2・R3)
⑧観光立国
⑨建設産業の活性化・技術継承
⑩建設事業の海外展開
⑪生産性の向上~i-Construction
があります。

SDGsの17のゴールで考えると、以下に分類されます。
●SDGsの17ゴールに向けた建設分野での取組
目標6:安全な水とトイレを世界中に(H25)
目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに(H29)
目標11:住み続けられるまちづくりを(H25・H27 ・H30・R1・R2・R3・R4)
目標12:つくる責任 つかう責任(H27)
目標13:気候変動に具体的な対策を(H25・H28・R3・R4)
目標14:海の豊かさを守ろう(H25・H26・H28・H30・R1・R3・R4)
目標15:陸の豊かさも守ろう(H26・H28・H29・H30・R1・R3・R4)
こうしてみても目標11、14&15は頻出ですね。昨年度も2問ともここから出題されました。⑫SDGsの17ゴールに向けた建設分野での取組(←曖昧でスミマセン(笑)。出るに決まっていますね)。

上記の7つの目標別に骨子をまとめておけばどんな問題(テーマ)が出題されようともバッチリだと思います。

環境改善ものとしては、生物多様性についてはR1に出題されましたが、今年度はそれ以外のジャンルで出題されるかもしれません。そろそろ水質モノも出題されると思うのですが、たとえば水質のほかにも底質(水質みたいなものですが)はどうでしょう。
⑬閉鎖性水域の水質改善

たくさん挙げたわりには曖昧なままですが、なにがテーマとなっても建設環境の技術者としての対応はそんなにはバリエーションはないと思います(解答ネタ、解答パターンとして)。
要はどんなテーマであっても環境負荷低減を図ることでボトルネックを解決解消し、課題を解決、達成するということです。あるいはボトルネックを解決解消して課題問題である環境負荷低減を図るということです。この軸さえブレなければ大丈夫です。
この際、カギとなるのが「ボトルネックの抽出」になります。
ここでご自分の解決策を展開しやすいボトルネックを抽出できるかどうかで、あの短い限られた時間で回答論文を書ききることができるかどうかが決まるのではないでしょうか。
頑張ってください!
*ボトルネックとは、課題の達成を阻む問題点・障壁のことで、近年の問題文では「技術的課題」とも。

わたしの講座です。論文の添削を受けたい方はぜひどうぞ。

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